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冷凍したじゃがいもがまずい...美味しい冷凍&解凍方法を解説

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冷凍したじゃがいもがまずい...美味しい冷凍&解凍方法を解説

じゃがいもを冷凍するとまずいと感じる時があると思います。本記事では、冷凍じゃがいもがまずいと感じる原因や対処法などを詳しく解説します。また、冷凍じゃがいもを美味しく食べるための解凍方法もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。


冷凍したじゃがいもがまずい原因

冷凍したじゃがいもがまずくなってしまう原因は下記の通りです。

低温障害

じゃがいもは貯蔵において低温に弱いわけではありません(低温で保存できないわけではありません)。しかし、2.5℃以下の環境では低温障害が起きやすくなります。

低温障害は低温の環境に置いておくことが原因で出る障害のことをいいます。じゃがいもの他にも里芋やなすなどの野菜にもよく起こる現象です。

低温障害になってしまうと食感や風味が悪くなったり、赤やピンクに変色してしまって見た目が悪くなってしまいます。

解凍すると食感が悪くなる

じゃがいもなどの根菜には多くの繊維が含まれています。そのため生の状態ではしっかりとした固さがありますが、冷凍をすると組織が壊れたり、繊維に含まれている水分が氷となって解凍する際に水分となって抜けてしまうためスカスカになったり、ぶよぶよとした柔らかい食感になってしまいます。

この食感の悪さも冷凍したじゃがいもが美味しくないと感じる原因の一つです。

冷凍することで食感が悪くなってしまうのはじゃがいも以外の野菜にも起こることで、なかなか防ぐのは難しいのですが、組織が壊れることで味が染み込みやすくなるメリットもあります。

水っぽい

冷凍したじゃがいもを解凍したときの水っぽさが原因で美味しくないと感じることも多いです。水っぽくなってしまう原因は、やはりじゃがいもの水分が全て出てきてしまうためです。

洗ってからしっかりと水気を拭き取らずに冷凍していたりすると、余計な水分まで凍っている状態なので余計に水っぽくなり、料理全体の味を薄めてしまいます。

臭くなる

じゃがいもに限ったことではありませんが、食品を冷凍すると冷凍特有の臭いをおびることがあり、臭いが原因で美味しくないと感じることも多くあります。

食品を冷凍したときに感じる特有の臭いの原因は、冷凍庫内についてしまっているその他の食材の臭いや冷凍庫内の雑菌の臭いなどです。食材が凍るときに、臭い成分も一緒に氷となって食材につくため食べるときに臭いが気になってしまうことがあります。

冷凍庫はこまめに拭き掃除しておくなど、清潔な状態にしておくことも大切です。

まずくならないじゃがいもの冷凍方法

冷凍したじゃがいもがまずくなってしまう原因はおわかりいただけたかと思います。続いて、まずくならないじゃがいもの冷凍方法を紹介します。

生のままなら丸ごと

じゃがいもを丸ごと生のまま冷凍する

じゃがいもを生のまま冷凍するなら、カットして冷凍するよりも丸ごとが良いです。生のままなら丸ごと冷凍したほうが鮮度を保つことができます。

丸ごとのじゃがいもは表面積が小さく凍結時の水分の結晶化や細胞の破裂が起こりにくいです。そのため、解凍後に水分が抜けてしまい、食感や風味が損なわれるリスクが低くなります。一方、カットしたじゃがいもは表面積が増え、断面から水分が失われやすくなるため、食感や風味の劣化が丸ごと冷凍したときと比較してより顕著に現れる可能性があります。

そのため、生のまますぐに冷凍したい場合は、じゃがいもを綺麗に洗い芽をとったら、カットせずに冷凍することをおすすめします。皮がついたまま丸ごと冷凍し、そのまま調理をすれば皮に含まれている栄養も無駄にならないので栄養面的にも◎

ただし、解凍方法には十分注意しなければいけません。解凍方法については後述しますので、そちらを参考にしてください。

下茹でをする

じゃがいもを茹でる

じゃがいもは生のまま冷凍することも可能ですが、冷凍障害が起きて味や食感が悪くなってしまうことがあるので、食感や味を悪くしたり変色を防ぐために一度茹でて冷凍するのがおすすめです。

冷凍する前に茹でたり蒸気をあてたりと必要最低限の加熱処理を行うことを「ブランチング」といいます。じゃがいも以外の野菜でも使える方法で、加熱して野菜の持っている酵素を不活性化させることにより変色を防いだり、組織を軟化させることにより冷凍によって組織が破壊され食感を損なわれるのを防ぐことができます。また、食品表面に付着している微生物の殺菌にもなります。

冷凍保存するときは、じゃがいもををかために茹でて(基本の茹で方は下記参照)粗熱を取ってから冷凍します。

出典:冷凍食品Q&A冷凍食品の基礎知識(日本冷凍食品協会)

じゃがいもの茹で方の基本

1.じゃがいもをきれいに洗う

2.鍋にじゃがいもを入れ、かぶるくらいの水を入れる

3.中火にかけ、沸騰したら弱中火にし、竹串がスッと中に通るまで加熱する

マッシュがおすすめ

茹でたじゃがいもをマッシュして冷凍する

じゃがいもを冷凍するときは一度茹でてマッシュにしてからがおすすめです。解凍されると食感が悪くなってしまいがちなじゃがいもも、予めマッシュにしておけば食感も悪さが気にならなくなります。

マッシュにして冷凍するときは、皮を剥いてひと口サイズに切って熱湯で15分ほど茹で、潰してマッシュポテトを作ります。しっかり粗熱をとってから、小分けにし平たくラップに包み、冷凍用ジッパー付きポリ袋に入れて、空気をしっかり抜いて冷凍します。

マッシュしたじゃがいもはポテトサラダなどにすることができますが、ハムなど他の食材を入れると日持ちしなくなるので、混ぜないようにしましょう。

じゃがいもの冷凍のポイント

しっかりと水気をとる

茹でたじゃがいもの水分をしっかり拭き取る

生のまま丸ごと冷凍する場合はじゃがいもを綺麗に洗った後、茹でてから冷凍する場合は茹でた後にしっかりと水気をふきとりましょう。

水分が残ったまま冷凍してしまうと余分な水分まで凍ってしまい、調理をするときにべちょべちょになってしまいます。キッチンペーパーで拭き取るなどし、しっかりと水けを切っておくことも冷凍じゃがいもを解凍したときにぶよぶよにならない大切なポイントです。

空気を抜いてしっかり密閉する

保存袋の空気をしっかり抜いて冷凍する

水気をしっかり拭き取って、保存用ポリ袋にいれたら、空気をしっかり抜いて密閉します。

しっかり密閉しておくことで、空気中の酸素に触れて変色したり味が落ちてしまうことを防ぐことができます。また、冷凍庫内の臭い移り防止にもなります。

金属トレイの上に置く

金属トレイの上にじゃがいもをのせて冷凍すると良い

じゃがいもに限らず、野菜を冷凍する場合は急速冷凍をしたほうが旨みをぎゅっと閉じ込めることができます。特に茹でてから冷凍する場合は、水分が多くなっている状態ですので短時間で凍らせるのがポイントになります。

冷蔵庫に急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にのせて冷凍庫へ。金属トレイは温度の伝達が早いため、急速冷凍と同じ効果を得ることができます。

また、冷凍庫の扉付近は開け閉めによる温度変化の影響を受けやすいため、できるだけ温度変化の少ない扉付近を避けた場所に置いたほうが早く冷凍することができます。

遅くても1ヶ月以内に食べる

冷凍すれば永遠に保存できてしまうような気がしてしまいますが、どんなに長く保存しても1ヶ月を目安に食べきるようにしましょう。

冷凍しても長く保存していると鮮度は落ちてしまうので、味や食感はどんどん悪くなってしまいます。冷凍しているからといっていつまでも入れておかず、なるべく早く食べきることが大切です。

冷凍じゃがいもの解凍方法

冷凍したじゃがいもを美味しく食べるためには解凍方法も重要です。冷凍したじゃがいもでも美味しく食べられるおすすめの解答法を紹介します。

丸ごとは蒸し解凍がおすすめ

丸ごと冷凍したじゃがいもは蒸して解凍するのがおすすめ

丸ごと冷凍したじゃがいもは蒸し解凍がおすすめです。蒸し解凍すれば、水分を守りホクホクのじゃがいもに仕上げることができます。

「蒸す」といっても蒸し器がない・蒸し器を使うのは面倒と思う方も多いと思いますが、レンジで代用可能です。ラップに包んでレンジで解凍することで、じゃがいもから出た水分が蒸気となって蒸しているのとほぼ同じ状態になるのです。

レンジを使う場合は、電子レンジ(600W)で2~3分加熱し、上下を返してさらに2~3分加熱します。加熱時間はレンジのワット数やじゃがいもの大きさによっても異なるので、様子を見ながらお好みの固さになるまで少しずつ加熱時間を増やしていってください。

マッシュは自然解凍かレンジ解凍

マッシュして冷凍したじゃがいもは自然解凍もしくはレンジで解凍するのがおすすめ

マッシュしてから冷凍したじゃがいもはそのままでは使えないので、冷蔵庫に移して自然解凍します。

冷蔵庫にうつして低温でゆっくり解凍することで、水分がですぎて食感や味が悪くなってしまうことを防げます。時間はかかってしまうので、使う日の前日に冷蔵庫にうつして置くと良いでしょう。

早く解凍したい場合はレンジ解凍しても大丈夫です。電子レンジを使うとホクホクとした食感になります。しかし、加熱しすぎてしまうとボソボソになってしまうので注意してください。様子を見ながら加熱することが大切です。

カットして茹でたじゃがいもはそのまま加熱調理

カットして冷凍したじゃがいもはそのまま加熱調理するのがおすすめ

カットしてから冷凍したじゃがいもは、断面から水分が出てきてしまうので自然解凍は避けましょう。カットして茹でたじゃがいもは、解凍せずにそのまま加熱調理がベストです。

解凍しなくても煮物や炒めもの、スープ、フライドポテトを作ることができます。そのまま加熱調理すれば水分と一緒にビタミンCなどの水溶性の栄養素が流出してしまうことがないので栄養面的にも◎

冷凍じゃがいもにおすすめの調理法

最後に冷凍じゃがいもを美味しく食べるおすすめの調理法を紹介します。

じゃがバター

生のまま丸ごと冷凍したじゃがいもは、蒸し解凍してそのままじゃがバターにして食べるのがおすすめです。蒸し解凍することでホクホクに仕上がっているので、そのままバターを乗せて食べるだけでもおいしいです。

解凍するのと同時に一品できあがってしまうので時短になります。また、皮ごとたべれば皮の栄養素も無駄にすることなくしっかりと摂取することが可能です。ぜひ試してみてください。

コロッケ

マッシュして冷凍したじゃがいもは、解凍してコロッケにするのがおすすめです。コロッケであれば食感や風味が悪くなってしまっていても気になりにくいです。

揚げるのは大変・めんどくさいという場合は、耐熱容器に入れてパン粉を上にかけてオーブンで焼くと良いです。簡単にスコップコロッケを作ることができますよ。小さなお子様でも食べやすく手軽にできるので人気です。

ジャーマンポテト

カットして茹でたじゃがいもは、解凍せずにそのまま炒めものにするのが◎炒めものにすれば食感が悪くなってしまっていても気になりにくいです。

また、ジャーマンポテトにするなどしっかりめの味付けにすれば悪くなってしまった味や風味もカバーできます。

カレー・シチュー

冷凍したじゃがいもは解凍せずにカレーやシチューの具材として使うこともできます。カレーやシチューであればぶよぶよになってしまっていても気になりにくいですし、しっかり柔らかくなるので加熱ムラができる心配もありません。

カレーやシチューに入れる場合は、予め茹でてから冷凍してあるのではじめから入れるのではなく最後に入れて大丈夫です。

味噌汁・スープ

冷凍したじゃがいもは解凍せずに味噌汁やスープにするのもおすすめです。汁物であれば、流出してしまう水溶性の栄養素も汁ごといただけるので、栄養面的にもメリットです。

食感が気になる場合はポタージュにすると良いです。ポタージュにすればぶよぶよになってしまっていても気になりません。