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度数高いラム酒ベースのカクテル9選。材料と作り方を紹介

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度数高いラム酒ベースのカクテル9選。材料と作り方を紹介

この記事では、お菓子作りにも使われるラム酒をベースとしたカクテルのうち、30度以上の強めのカクテルを紹介します。

ラム酒とは

ラム酒はサトウキビから造られる、カリブ地域原産の蒸留酒(スピリッツ)の一種です。蒸留酒はアルコール度数が高く、火をつければ燃えることから、「火酒(かしゅ)」と呼ばれることもあります。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで海賊たちがラム酒を飲んでいたことで人気が急上昇しました。
 
ラム酒は、甘い香りや味わいが特徴ですが、製法でテイストが大きく異なっています。最新技術で蒸留され、熟成期間が短く、濾過されているものは他のスピリッツ(ウォッカなど)に近いすっきりとしたテイストです。一方、伝統的な方法で蒸留され、オークの樽でじっくりと熟成されたものは色も褐色で、味わいもウイスキーやブランデーに近いまろやかなテイストになります。
 
飲み方・使い方は多岐にわたり、ストレートやロックで飲んだり、カクテルのベースとして用いたりする以外にも、ケーキ、タルトなど焼き菓子、紅茶の風味づけにも使用されています。レーズンをラムに漬け込んだ「ラムレーズン」がよく知られていますよね。
 
蒸留酒なので高めのアルコール度数となっており、基本的に40~50度のアルコール度数で売られている製品が多くなっていますが、飲む人の好みに合わせて37度前後、75.5度のラム酒も販売されています。

カクテルとは

混合酒を指す

「カクテル(cocktail)」とは、ウイスキー、ウォッカなどのアルコール度数の高いお酒をベースにして、ジュースや果汁、リキュール、薬味などを加えた混合酒のことです。

ロングとショートの違い

ロングとショートには度数やグラスの大きさ、氷の有無など様々な違いがあります。

ショートカクテル

「ショートカクテル」は、脚の長い逆三角形の「カクテルグラス」などが使われるカクテルで、グラスに氷が入っていないので時間が経つとぬるくなってしまい、風味が劣ってしまうため、早めに飲むのが良いとされているカクテルです。
 
ショートカクテルの多くはラム酒などのスピリッツをベースにリキュールや果実・卵・香辛料をミックスして作られるカクテルで、量は少なめで、アルコール度数が高めなのも特徴です。
 
飲み切る時間の目安としてはお酒の温度が変わるまでの15分とされており、バーでは「ショートカクテルは3口で飲め」という教訓もあります。

ロングカクテル

一方、「ロングカクテル」は大きめのグラスに氷が入っているカクテルで、居酒屋などでもよく見かけるカクテルが多いです。氷が入っているのでショートカクテルよりも長く楽しむことができますが、時間が経つと氷で味が薄まってしまいます。
 
ロングカクテルも、ラム酒などのスピリッツをベースにトニックウォーターや炭酸水、柑橘類、ジュースなどをミックスして作られるカクテルで、アルコール度数は低めなのも特徴です。
 
飲み切る時間の目安としては30分とされており、それ以上時間が経つと氷が解けて風味が変わってしまうでしょう。

ラム酒の度数が高いカクテル

30度以上の強めのカクテルを紹介します。強めでも飲みやすいカクテルもありますよ。

アイ・オープナー

アイ・オープナー」、俗に言う「起きぬけの一杯」を意味する名前のカクテルです。ただし、アルコール度数が高く、卵黄が入った濃厚な味わいで、どちらかと言えば寝る前に飲むナイト・キャップ向きと言われています。

材料

  • ホワイト・ラム…1/2

  • パスティス…2dashes(2振り)

  • オレンジ・キュラソー…2dashes(2振り)

  • クレーム・ド・ノワヨー…2dashes(2振り)

  • 砂糖 …1tsp(小さじ1)

  • 卵黄 …1個

作り方

  1. 材料を十分にシェークする
  2. カクテル・グラスに注ぐ

エル・プレジデンテ

スぺイン語で大統領を意味するカクテルの「エル・プレジデンテ」は、メキシコにある同じ名前のホテルのオリジナルカクテルです。オレンジジュースの甘酸っぱい味がラムと溶け合って、フルーティで口当たりの優しいカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム…1/2

  • ドライ・ベルモット …1/4

  • オレンジ・キュラソー …1/4

  • グレナデン・シロップ …1dash(1振り)

作り方

  1. ミキシンググラスに材料を入れて、氷を入れステアする
  2. 【1】にストレーナーをかぶせ、カクテル・グラスに注ぐ

サンチャゴ

サンチャゴ」は、ラム酒の産地、チリのサンチャゴ(サンティアゴ)に因んでつけられたカクテルです。ほとんどラム酒のストレートといった味わいですが、ライム・ジュースの爽やかな香りがラム酒の風味を引き立てています。

材料

  • ライト・ラム(ホワイト・ラムまたはゴールド・ラム) …50~60ml

  • グレナデン・シロップ …2~5ml

  • ライム・ジュース …2~5ml

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

ジャック・ター

「水兵、船員」の意味がある「ジャック・ター」は、横浜中華街にあるバー「ウインドジャマー」のオリジナルカクテルで、日本で人気のカクテルです。フルーティーでなめらかな口当たりですが、かなりアルコール度数は高いので要注意です。

材料

  • ヘビー・ラム151(ロンリコ 151) …30ml

  • サザン・カンフォート …20ml

  • ライム・ジュース …10ml

  • カット・ライム…1個

作り方

  1. カット・ライム以外の材料をシェーカーに入れ、氷を入れてシェークする
  2. オールド・ファッションド・グラスにクラッシュド・アイスを詰めて注ぎ、軽くステアする
  3. グラスのエッジにカット・ライムを飾りストローを添える

ソノラ

ソノラ」は、スペイン語で「音」「響き」という意味するカクテルです。4種の材料が混ざり合ってハーモニーを奏でているような、音を感じさせるカクテルです。甘酸っぱい香りと豊かな味わいが楽しめます。

材料

  • ライト・ラム(ホワイト・ラムまたはゴールド・ラム) …30ml

  • アップル・ブランデー…30ml

  • アプリコット・ブランデー…2dash(2振り)

  • レモン・ジュース…1dash(1振り)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

ブラック・トルネード

ブラック・トルネード」は、1997年度のカクテル・オブ・ザ・イヤーになった作品です。ホーセズ・ネック・スタイルのライム(らせん状に剥いたライム)が竜巻を思わせ、ブラック・サンブーカの黒い見た目が少し禍々しくもある、不思議なカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム(レモンハート ホワイト) …30ml

  • ブラック・サンブーカ(オパール・ネラ) …30ml

  • コーディアル・ライム・ジュース…20ml

  • イエーガーマイスター…1tsp(小さじ1)

  • ライム…1個

作り方

  1. ホーセズ・ネック・スタイルにしたライムの皮を用意しておく
  2. ライム以外の材料をシェーカーに入れる
  3. 氷を入れてシェークする
  4. 【1】で用意したライムの皮とクラッシュド・アイスをコリンズ・グラスに入れる
  5. 【4】シェークした材料を注ぎ入れて、ストローを添える

マイアミ

アメリカのリゾート地の名前を冠したカクテル「マイアミ」は、ホワイト・キュラソーとレモン・ジュースの清涼感溢れるカクテルです。すっきりとした味わいの中にほろ苦さを楽しむことができます。

材料

  • ライト・ラム(ホワイト・ラムまたはゴールド・ラム) …2/3

  • ホワイト・キュラソー…1/3

  • レモン・ジュース…1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

モヒート(ジュレップ・スタイル)

こちらはモヒートでも、ソーダではなく氷を詰める「ジュレップ・スタイル」のモヒートです。アルコール感の強い、すっきりとした味わいを楽しむことができます。

材料

  • ゴールド・ラム …45ml

  • ライム…1/2個

  • 砂糖…1~3tsp(小さじ1~3)

  • ミントの葉…適量(4枚ほど)

作り方

  1. グラスにライムをしぼり、皮ごと中に入れる
  2. ミントの葉と砂糖を入れて、ミントをつぶす
  3. クラッシュド・アイスを詰める
  4. ラムを注ぎ、グラスの表面に霜がつくまで十分にステアする

ラスト・キッス

ラスト・キッス」は、ホワイト・ラムのすっきりとした味わいの中にブランデーの重厚な味わいと、レモンジュースの爽やかな酸っぱさを楽しむことのできるカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム …45ml

  • ブランデー …10ml

  • レモン・ジュース…5ml

作り方

  1. すべての材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに材料を注ぎ入れる

【参考】カクテルの専門用語

カクテルを作る際、レシピに登場する専門用語を紹介します。

グラス

オールド・ファッションド・グラス

容量180~300ml。「ロックグラス」という名称の方が一般的で、主にオンザロックススタイルの強めのカクテルに用いられます。口径が広く、大きな氷がそのまま入るため、ロック向きとされています。

カクテル・グラス

容量90mlが標準。ドラマや映画によく登場する、脚の長い逆三角形のグラスで、主にショートカクテル用です。逆三角形の部分(ボウル)が鋭角なほど強いカクテルに合います。ちなみに、グラスの形には理由があり、長い脚の部分「ステム」を持つことでカクテルの温度が上昇するのを防ぐことができます。

ゴブレット・グラス

容量300ml程度。グラスの脚が短く安定感のある形状で、グラスのフチにカットフルーツを飾るようなトロピカル系のカクテルでよく使われています。

コリンズ・グラス

容量300~360ml。トールグラスとも呼ばれます。細長い形状が特徴的で、炭酸が抜けにくいことから発泡性のカクテルに向いています。背の高いものは、材料のグラデーションを楽しむおしゃれなカクテルにも使われます。

サワー・グラス

容量120mlが標準。主に柑橘類を使ったサワースタイルのロングカクテルに用いられます。日本では脚付きのものがほとんどですが、外国では平底のタイプも用いられています。

シェリー・グラス

容量60~75ml。スペイン産ワインの「シェリー酒」を飲むために作られたグラスで、ストレートにもカクテルにも応用ができる用途の広いグラスです。

シャンパン・グラス

飲み口が大きく背の低い「ソーサータイプ」と、飲み口が小さく背の高い「フルートタイプ」があります。ソーサータイプは泡立っているカクテルやクリームを浮かべるカクテルに、フルートタイプは発泡性のカクテルに向いています。

タンブラー

10オンス(300ml)が標準。用途は多様で、カクテルでは、氷をたくさん入れるロングカクテルでよく使用されます。二重構造で保冷力が長持ちするタンブラーもありますよ。

リキュール・グラス

容量30~45mlと小さめです。本来はストレート用ですが、見た目の美しいプースカフェスタイルのカクテル(食後に飲むカクテル)に使われることがあります。

ワイン・グラス

ワインの色・香り・味を余さず楽しむためのグラスです。赤ワインは大ぶりのもの、白ワインは小ぶりのものが適しています。カクテルでも時々使われることのあるグラスです。

道具

カクテル・ピン

カクテルの中に沈めるフルーツに刺したり、花やフルーツをカットして作る「ガーニッシュ」を飾る際に使用するピンです。

シェーカー

その名の通り、シェイクする際に使用する器具で、トップ(蓋)、ストレーナー、ボディの3つのパーツに分かれています。ボディの中に材料と氷を入れ、ストレーナーとトップを被せて、強く振って中身をかき混ぜて使います。

また、ボディとティンの2パーツからなるボストンシェーカーも存在し、より激しいシェイクをする事が出来ます。主に、卵白やクリーム系、フルーツなどの材料を扱う場合に使用します。
シェーカーの形にもいくつか種類があり、一般的な「スタンダード型」、細長い「バロン型」があり、ボストンシェーカーにはティンがスケルトンになっているおしゃれなものもあります。

ストレーナー

シェーカーの部品ではないストレーナー単体は、へら型のステンレス板に、らせん状のワイヤーを取り付けた道具です。ミキシンググラスやボストンシェーカーと一緒に使用される事が多く、氷を取り除き液体のみを注ぐ事が出来ます。

バースプーン

長い棒状のスプーンで、中央の棒部分はらせん状にねじれているので、スムーズに液体を回転させ材料をかき混ぜる事が出来ます。また、スプーンの反対部分は様々な形があり、フォーク、重し、氷よけなどになっています。

ブレンダー(ミキサー)

一般でいうミキサーのこと。シェーカーでは混ざらないカクテルを作る際に使用されます。カクテルの用語で「ミキサー」とは「割り材」、すなわち、水、炭酸水、トニックウォーター、ジンジャーエール、コーラ、オレンジジュース、トマトジュースなど、割るために用いる飲料の総称を指します。

ミキシング・グラス

かき混ぜる「ステア」の技法の際に使用するグラスです。主に円柱型の大型のグラスの形状で注ぎ口が付いており、内側はバースプーンが回転しやすいように丸くなっています。

技法

シェイク

「シェイク」の技法は、シェーカーの中に氷と材料を入れ蓋をし、強く振って中身を混ぜ、グラスに液体を注ぐ技法です。混ざりにくい材料を混ぜる際や、アルコール度数の高いカクテルベースやリキュールの角を取り、飲みやすくするために用いられます。

ステア

「ステア」の技法は、混ざりやすい材料を、氷を入れたミキシング・グラスに注ぎ、バー・スプーンなどで手早くかき混ぜる技法で、素材の味わいや香りを活かす際に用いられる技法です。

ブレンド

「ブレンド」の技法は、ブレンダー(ミキサー)を使用して、機械の強い力によって材料を混ぜ合わせる技法。

主に、フレッシュフルーツを混ぜ合わせる際や、氷と材料を混ぜ合わせてフローズンカクテルを作る際に使用されます。

ビルド

「ビルド」の技法は、シェーカーやミキシンググラスなどを使用せずに、グラスの中に直接材料や氷を入れかき混ぜて完成させる技法です。
水割りやソーダ割り、ロングカクテルで主に使用されます。

スノースタイル

「スノースタイル」は、グラスのフチをレモン汁で濡らし、食塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。なお、スノースタイルという呼称は和製英語で、英語では、「rimmed with salt」、「rimmed with sugar」といいます。

コーラルスタイル

「コーラルスタイル」は、グラスのフチをシロップやリキュールで濡らし、塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。グラスのフチに幅広くデコレーションするのが特徴です。

単位

tsp(ティースプーン)

バースプーンのスプーンすりきり1杯分の量で、小さじ1杯と同量の約5mlです。

dash(ダッシュ)

ボトルを逆さにし、1振りで落ちてきた液体の量で、およそ5~6滴とされ、約1mlです。

oz(オンス)

1オンス=約30mlです。アメリカとイギリスで量が微妙に異なり、米ガロン法では1/16パイント(約29.57ml)、英ガロン法では1/20パイント(約28.41ml)です。