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ミントを使ったラム酒ベースのカクテル6選。材料と作り方を紹介

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ミントを使ったラム酒ベースのカクテル6選。材料と作り方を紹介

この記事では、お菓子作りにも使われるラム酒と、有名な「モヒート」などのミントの葉を使ったカクテルや、すっきりとした甘さのミント・リキュールを使って作るカクテルを紹介します。

ラム酒とは

ラム酒はサトウキビから造られる、カリブ地域原産の蒸留酒(スピリッツ)の一種です。蒸留酒はアルコール度数が高く、火をつければ燃えることから、「火酒(かしゅ)」と呼ばれることもあります。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで海賊たちがラム酒を飲んでいたことで人気が急上昇しました。
 
ラム酒は、甘い香りや味わいが特徴ですが、製法でテイストが大きく異なっています。最新技術で蒸留され、熟成期間が短く、濾過されているものは他のスピリッツ(ウォッカなど)に近いすっきりとしたテイストです。一方、伝統的な方法で蒸留され、オークの樽でじっくりと熟成されたものは色も褐色で、味わいもウイスキーやブランデーに近いまろやかなテイストになります。
 
飲み方・使い方は多岐にわたり、ストレートやロックで飲んだり、カクテルのベースとして用いたりする以外にも、ケーキ、タルトなど焼き菓子、紅茶の風味づけにも使用されています。レーズンをラムに漬け込んだ「ラムレーズン」がよく知られていますよね。
 
蒸留酒なので高めのアルコール度数となっており、基本的に40~50度のアルコール度数で売られている製品が多くなっていますが、飲む人の好みに合わせて37度前後、75.5度のラム酒も販売されています。

スピリッツとは

蒸留酒は高温で熱して造る「火の酒」であり、火の酒は人間の魂にはたらきかけ、肉体を目覚めさせ、また活力を与えることから、蒸留酒はスピリッツ(spirits)と呼ばれるようになったようです。
 
ラム酒以外にもブランデー、ウイスキー、焼酎、ウォッカ、ジン、テキーラも蒸留酒であり、広い意味ではこれら全て「スピリッツ」と呼べますが、日本において「スピリッツ」とはウォッカ、ジン、ラム酒、テキーラを指すことが多く、この4種類のお酒は「世界4大スピリッツ」とも呼ばれています。
 
日本における狭い意味での「スピリッツ(ウォッカ、ジン、ラム酒、テキーラ)」という呼称は、1953年に制定された酒税法における分類によって形作られたようです
1953年当時、蒸留酒のうち、既に日本である程度の知名度があった「ブランデー」、「ウイスキー」、「焼酎」は個別の分類とし、それ以外(ウォッカ、ジン、ラム酒、テキーラ等)が「スピリッツ」に分類されました。
ちなみに、日本の酒税法における分類としての「スピリッツ」は、やや複雑な定義にはなりますが、「焼酎、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール以外の蒸留酒類で、エキス分が2度(2%)未満のもの」とされています。
 
なお、海外では蒸留酒は専ら「liquor(リカー)」と呼ばれています。

ミントの葉とは

ミントの葉はシソ科ハッカ族の草木から採れる葉っぱです。すっきりとした香りが人気で、世界中で薬や香料として使われています。主に使われる品種に爽やかさが強い「ペパーミント」と、あっさりとした爽やかさの「スペアミント」がありますが、カクテル作りでは後者のスペアミントが使われることが多くなっています。
 
「モヒート」や「ミント・ジュレップ」のように軽くつぶしたものをカクテルに入れて爽やかさな香りを楽しんだり、小さいものをカクテルに飾って見た目を楽しむといった使い方がされています。

ミント・リキュールとは

ミント・リキュールは、ベースとなる蒸留酒にフレッシュなミントから抽出したオイルをブレンドして造られるリキュールです。砂糖などの副原料も使用されており、スーッとするスッキリさと甘い味わいが特徴的なリキュールです。
 
誕生は18世紀で、販売を始めたジェット兄弟の名を冠した「ジェット27」は現在でもミント・リキュールのトップブランドとして知られています。製品の平均的な度数は15~25度となっています。
 
ミント・リキュールにはミントを思わせる緑色の「グリーン・ミント・リキュール」と、無色透明でカクテルの色の調和を乱さない「ホワイト・ミント・リキュール」があります。カクテルのレシピで色まで指定されていることが多いですよ。
 
飲み方は、カクテルベースやカクテルの割材(副材料)としての使用が多いですが、バニラアイスにかけても美味しいですよ。

混成酒(リキュール)とは

混成酒は、蒸留酒を原料として、薬草や果物で風味をつけたお酒で、再製酒とも呼ばれます。日本で「リキュール」と呼ばれるお酒の多くは混成酒で、日本で一番有名なのは梅酒でしょう。近年では日本酒などの醸造酒をベースとしたリキュールも人気です。
 
醸造酒や蒸留酒に比べ、色鮮やかで、多種多様な味わいのお酒が多いのが特徴です。

ラム酒とミントの葉を使ったカクテル:モヒート

ラム酒とミントの葉を使った人気カクテルが「モヒート」です。ラム酒ベースのカクテルでは「キューバ・リブレ」や「ダイキリ」と並んでトップレベルの人気です。

モヒートの歴史

「モヒート」発祥の地はキューバの首都ハバナで、モヒート(mojito)という名前はスペイン語の「mojar (濡らす)」に由来しています。
 
モヒートの前身ともいえる「ドラケ」というカクテルは16世紀の終わりごろから飲まれており、19世紀後半に現在でも有名なホワイトラムの銘柄である「バカルディ」がドラケのベースとして使われ始め、モヒートという名前で人気となりました。

モヒートの特徴

モヒートはミントの爽やかな香りとラム酒のコクのある甘みライムのすっきりとした後味の絶妙なバランスで世界中で愛飲されている、暑い時期にぴったりのカクテルです。
  ソーダ水を使った「カリビアン・スタイル」のレシピと、ソーダを使わない「ジュレップ・スタイル」がありますが、日本では前者の「カリビアン・スタイル」が一般的です。日本でもバーはもちろん、居酒屋などでもよく見かけるカクテルです。

国内での人気が高まっており、日本での居酒屋などではモヒートにフルーツを入れたアレンジカクテルがよく見られます。定番はラズベリーやイチゴ、ブルーベリーなどのベリー系やパイナップル、キウイなどです。また、サントリー(SUNTORY)はモヒート用のミントのポット「モヒートミント」も販売しています。

モヒートの作り方

モヒートには2種類のスタイルがあります。それぞれの作り方を紹介します。

カリビアン・スタイル

〇材料

  • ホワイト・ラム…45ml

  • ライム...1/2個

  • シュガー …1tsp(小さじ1)

  • ソーダ水 …適量

  • ミントの葉 …3~4 枚

〇作り方

  1. グラスにライムをしぼり、皮ごと中に入れる
  2. ミントの葉と砂糖を入れて、ミントをつぶす
  3. タンブラー・グラスに注ぎ、氷、ラム酒を入れる
  4. グラスいっぱいまでソーダ水で満たし、軽くステアする

ジュレップ・スタイル

〇材料

  • ゴールド・ラム …45ml

  • ライム…1/2個

  • 砂糖…1~3tsp(小さじ1~3)

  • ミントの葉…適量(4枚ほど)

〇作り方

  1. グラスにライムをしぼり、皮ごと中に入れる
  2. ミントの葉と砂糖を入れて、ミントをつぶす
  3. クラッシュド・アイスを詰める
  4. ラムを注ぎ、グラスの表面に霜がつくまで十分にステアする

ラム酒とミントの葉を使った他のカクテル

ホット・モヒート

モヒートは、ラムベースのカクテルで一番人気のカクテルですが、お湯で作る「ホット・モヒート」も人気です。ハーブティーやミントティーに近い味わいが楽しめますよ。

材料

  • ホワイト・ラム…45 ml

  • レモンジュース(ライムジュースも可)…20 ml

  • 砂糖…1tsp(小さじ1)

  • お湯…適量

  • ミント葉 …3~4枚

作り方

  1. 耐熱グラスに少量のお湯を入れて砂糖を溶かす
  2. ミントの葉、レモンジュースを入れ、ペストルで軽めに潰す
  3. ある程度ミントの香りが立ったらホワイト・ラムとお湯を注ぐ
  4. グラスに蓋をして少しの間蒸らして完成

ラム酒とミント・リキュールを使ったカクテル

エル・ススピロ

エル・ススピロ」は、捕鯨に使う長い槍を意味する名前のカクテルで、甘めのどっしりとしたテイストですが、ミント・リキュールのすっきりとした後味も楽しめます。

材料

  • ホワイト・ラム …1/3

  • ドライ・ベルモット…1/3

  • クレーム・ド・カカオ…1/3

  • クレーム・ド・ミント(ホワイト)…1/2tsp(小さじ1/2)

  • レッド・チェリー…1個

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. シェークした材料をカクテル・グラスに注ぐ
  4. レッド・チェリーをグラスのフチに飾る

ハープーン

ハープーン」は、捕鯨に使う長い槍を意味する名前のカクテルで、カカオ・リキュールとミント・リキュールのすっきり甘いテイストが楽しめ、デザート感覚で飲むことができます。

材料

  • ホワイト・ラム …3/5

  • クレーム・ド・カカオ…1/5

  • クレーム・ド・ミント(ホワイト)…1/5

  • スイート・ベルモット…1/5

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. シェークした材料をカクテル・グラスに注ぐ

フー・マンチュー

フー・マンチュー」は、さっぱりとした爽やかなテイストと、しっかりとした飲み応えが人気のカクテルです。名前の由来は、イギリス人作家の小説に登場する、東洋人による世界征服を目指す悪人「Dr. Fu Manchu(傅満洲博士)」です。

材料

  • ホワイト・ラム …2/5

  • ペパーミント・ジェット31(ミント・リキュール)…1/5

  • オレンジ・キュラソー…1/5

  • レモンジュース…1/5

  • オレンジ・スライス…1枚

作り方

  1. シェーカーに氷を入れて、オレンジ・スライス以外の材料を入れてシェークする
  2. カクテル・グラスに注ぎ、オレンジ・スライスを飾る

ラム酒ベースの定番カクテル

甘いテイストからすっきりとしたテイストまで、様々なカクテルがあります。

キューバ・リブレ(ラム・コーク)

キューバ・リブレ(ラム・コーク)」はラムベースの伝統的かつ人気カクテルで、コク深い甘さのラムとコーラがよくマッチしているカクテルです。とても飲みやすく、ゴクゴクと飲めてしまいますが、ラム酒ベースなので度数が高く、コーラは糖分量が多いので、飲みすぎに注意です。

材料

  • ラム(ホワイトまたはゴールド)…45ml

  • コーラ...適量(120ml)

  • ライム・ジュース...10ml

作り方

  1. 氷を入れたグラスに材料を入れ、軽くステアする(かき混ぜる)

ソル・クバーノ

ソル・クバーノ」は、グレープフルーツとトニックウォーターのさわやかな味わいが楽しめるカクテルです。トロピカル系が多いラム酒のカクテルの中でもさっぱりと飲むことができ、夏の暑い時期にぴったりです。

材料

  • ホワイト・ラム…45〜60ml

  • グレープフルーツジュース…60ml

  • トニックウォーター…60ml

作り方

  1. 氷を詰めたグラスに、ラム、グレープフルーツジュースを注ぎ、ステアする。
  2. トニックウォーターで満たして、軽くステアする。
  3. グレープフルーツスライス、ミント、ストローを添える。

ピニャ・コラーダ

スペイン語で「うらごししたパイナップル」という意味のカクテル「ピニャ・コラーダ」は、ラム酒ベースの王道カクテルで、パイナップルジュースとココナッツミルクのトロピカルでクリーミーなテイストで人気のカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム…30ml

  • パイナップルジュース…80ml

  • ココナッツミルク…45ml

作り方

  1. 材料を十分にシェークする
  2. ゴブレット・グラス(大型のグラス)にクラッシュド・アイスを詰めて注ぐ
  3. パイナップルなどを飾り、ストローを添える

ダイキリ

ダイキリ」は、19世紀末にキューバのダイキリ鉱山の技師たちが、ラム酒をライムジュースで薄めたドリンクを飲んでいたことから命名されました。さわやかさとほどよい甘さが人気の、ラムベースの代表的カクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム …3/4

  • ライムジュース …1/4

  • シュガーシロップ …1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

X.Y.Z(エックス・ワイ・ジー)

X.Y.Z(エックス・ワイ・ジー)」は、これで終わり(=これ程おいしいカクテルはない)という意味のカクテルです。すっきりとした味わいで、バーなどでも最後に注文されることの多いカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム (ライト・ラム)…2/4

  • ホワイトキュラソー …1/4

  • レモンジュース …1/4

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

ミントの葉を使った定番カクテル

ミント・ジュレップ

ミント・ジュレップ」は、ウイスキーベースのカクテルです。ミントを使って作るジュレップスタイルの代表的なカクテルで、ミントのすっきりとしたテイストとバーボンウイスキーの香りが楽しめるカクテルです。

材料

  • バーボン・ウイスキー …60ml

  • 砂糖 …2tsp(小さじ2)

  • ミントの葉 …4~5枚

  • 水またはソーダ水 …適量

  • マラスキーノ・チェリー …1個

  • オレンジ・スライス …1枚

  • レモン・スライス …1枚

  • パイナップル・スライス …1枚

作り方

  1. グラスにライムをしぼり、皮ごと中に入れる
  2. ミントの葉と砂糖、水またはソーダ水を入れて、砂糖を溶かしながらミントをつぶす
  3. クラッシュド・アイスを詰める
  4. ウイスキーを注ぎ、グラスの表面に霜がつくまで十分にステアする
  5. 飾り用のフルーツを飾る

ジンジンミュール

ジンジンミュール」は、ジン・バックのテイスト違いといったカクテルで、ミントを使った見た目はモヒートに近く、海外でとても人気のカクテルです。ジンジャービアの芳醇な生姜の香りが楽しめます。

材料

  • ドライジン …60ml

  • レモンジュース …15ml

  • シュガーシロップ …7.5ml

  • ジンジャービア…適量

  • ミントの葉…10枚程

作り方

  1. ミントをペストルでつぶす
  2. シェーカーにジンジャービア以外の材料を注ぐ
  3. 氷を詰めて、シェイクする
  4. 茶こしで漉しながら氷を入れたグラスに注ぎ、ジンジャービアで満たしてステアする

メキシカン・モヒート

メキシカン・モヒート」は、人気のラム酒ベースカクテル「モヒート」のテキーラ版です。ミント香るスッキリと爽やかな味わいが楽しめます。

材料

  • テキーラ…45ml

  • レモン・ジュース …20ml

  • シュガー …1tsp(小さじ1)

  • ソーダ水 …適量

  • カット・レモン…1片

  • ミント葉 …3~4枚

作り方

  1. ソーダ水以外の材料をシェーカーに入れ、よくシェイクする
  2. タンブラー・グラスに注ぎ、氷を入れる
  3. グラスいっぱいまでソーダ水で満たす
  4. レモンやミントの葉を添える

ミント・リキュールを使った定番カクテル

スッキリとした味わいのカクテルが多く、食前酒・食後酒として飲まれるカクテルが多いですよ。

グラス・ホッパー

グラス・ホッパー」は、まるでチョコミントのような甘くすっきりとした味わいが楽しめるカクテルです。淡い緑色の見た目もかわいらしいですよ。

材料

  • カカオ・リキュール(クレーム・ド・カカオ(ホワイト))…1/3

  • ミント・リキュール …1/3

  • 生クリーム…1/3

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. シェークした材料をカクテル・グラスに注ぐ

ミント・ビア

グラス・ホッパー」は、まるでチョコミントのような甘くすっきりとした味わいが楽しめるカクテルです。淡い緑色の見た目もかわいらしいですよ。

材料

  • ビール…グラス1杯

  • ミント・リキュール …15ml

作り方

  1. ビールの入ったグラスにミント・リキュールを注ぎ、軽くステアする

スティンガー

スティンガー」は、「針」を意味する名前のカクテルで、ミントのすっきりとした爽快感のある味わいが特徴的です。20世紀初めのニューヨークのレストランで生まれたと言われています。

材料

  • ブランデー…40ml

  • ホワイト・ミント・リキュール…20ml

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

モンテカルロ・インペリアル

モンテカルロ・インペリアル」は、シャンパンを使ったエレガントなカクテルです。ミント・リキュールとレモンジュースのさわやかでさっぱりとしたテイストで、とても飲みやすいカクテルです。

材料

  • ドライジン …30~45ml

  • ホワイト・ペパーミント(ミント・リキュール)…15ml

  • レモンジュース …15ml

  • シャンパン…適量

作り方

  1. シャンパン以外の材料をシェーカーに入れ、氷を加えてシェイクする
  2. シャンパン・グラスに注ぐ
  3. シャンパンを満たす

青い珊瑚礁

青い珊瑚礁」は、1950年に行われたカクテルの国内大会での優勝作品で、透き通る海を思わせるミントの爽やかさが楽しめる、見た目も美しいカクテルです。底に沈めるレッドチェリーは珊瑚礁をイメージしています。

材料

  • ドライジン …40ml

  • ペパーミント・グリーン(ミント・リキュール)…20ml

  • レッドチェリー …1個

  • カット・レモン …1個(お好みで)

  • ミントの葉...1枚(お好みで

作り方

  1. カクテル・グラスのふちにレモンの切り口をあてて、ぬらしておく
  2. ドライジン、ペパーミントグリーンを入れて、氷を入れ、シェイクする
  3. カクテル・グラスに注ぐ
  4. カクテルピンを刺したレッドチェリーをカクテルに入れる(カクテルピンはなくてもよい)
  5. カット・レモンとミントの葉を飾る

【参考】カクテルの専門用語

カクテルを作る際、レシピに登場する専門用語を紹介します。

グラス

オールド・ファッションド・グラス

容量180~300ml。「ロックグラス」という名称の方が一般的で、主にオンザロックススタイルの強めのカクテルに用いられます。口径が広く、大きな氷がそのまま入るため、ロック向きとされています。

カクテル・グラス

容量90mlが標準。ドラマや映画によく登場する、脚の長い逆三角形のグラスで、主にショートカクテル用です。逆三角形の部分(ボウル)が鋭角なほど強いカクテルに合います。ちなみに、グラスの形には理由があり、長い脚の部分「ステム」を持つことでカクテルの温度が上昇するのを防ぐことができます。

ゴブレット・グラス

容量300ml程度。グラスの脚が短く安定感のある形状で、グラスのフチにカットフルーツを飾るようなトロピカル系のカクテルでよく使われています。

コリンズ・グラス

容量300~360ml。トールグラスとも呼ばれます。細長い形状が特徴的で、炭酸が抜けにくいことから発泡性のカクテルに向いています。背の高いものは、材料のグラデーションを楽しむおしゃれなカクテルにも使われます。

サワー・グラス

容量120mlが標準。主に柑橘類を使ったサワースタイルのロングカクテルに用いられます。日本では脚付きのものがほとんどですが、外国では平底のタイプも用いられています。

シェリー・グラス

容量60~75ml。スペイン産ワインの「シェリー酒」を飲むために作られたグラスで、ストレートにもカクテルにも応用ができる用途の広いグラスです。

シャンパン・グラス

飲み口が大きく背の低い「ソーサータイプ」と、飲み口が小さく背の高い「フルートタイプ」があります。ソーサータイプは泡立っているカクテルやクリームを浮かべるカクテルに、フルートタイプは発泡性のカクテルに向いています。

タンブラー

10オンス(300ml)が標準。用途は多様で、カクテルでは、氷をたくさん入れるロング・カクテルでよく使用されます。二重構造で保冷力が長持ちするタンブラーもありますよ。

リキュール・グラス

容量30~45mlと小さめです。本来はストレート用ですが、見た目の美しいプースカフェスタイルのカクテル(食後に飲むカクテル)に使われることがあります。

ワイン・グラス

ワインの色・香り・味を余さず楽しむためのグラスです。赤ワインは大ぶりのもの、白ワインは小ぶりのものが適しています。カクテルでも時々使われることのあるグラスです。

道具

カクテル・ピン

カクテルの中に沈めるフルーツに刺したり、花やフルーツをカットして作る「ガーニッシュ」を飾る際に使用するピンです。

シェーカー

その名の通り、シェイクする際に使用する器具で、トップ(蓋)、ストレーナー、ボディの3つのパーツに分かれています。ボディの中に材料と氷を入れ、ストレーナーとトップを被せて、強く振って中身をかき混ぜて使います。

また、ボディとティンの2パーツからなるボストンシェーカーも存在し、より激しいシェイクをする事が出来ます。主に、卵白やクリーム系、フルーツなどの材料を扱う場合に使用します。
シェーカーの形にもいくつか種類があり、一般的な「スタンダード型」、細長い「バロン型」があり、ボストンシェーカーにはティンがスケルトンになっているおしゃれなものもあります。

ストレーナー

シェーカーの部品ではないストレーナー単体は、へら型のステンレス板に、らせん状のワイヤーを取り付けた道具です。ミキシンググラスやボストンシェーカーと一緒に使用される事が多く、氷を取り除き液体のみを注ぐ事が出来ます。

バースプーン

長い棒状のスプーンで、中央の棒部分はらせん状にねじれているので、スムーズに液体を回転させ材料をかき混ぜる事が出来ます。また、スプーンの反対部分は様々な形があり、フォーク、重し、氷よけなどになっています。

ブレンダー(ミキサー)

一般でいうミキサーのこと。シェーカーでは混ざらないカクテルを作る際に使用されます。カクテルの用語で「ミキサー」とは「割り材」、すなわち、水、炭酸水、トニック・ウォーター、ジンジャー・エール、コーラ、オレンジ・ジュース、トマト・ジュースなど、割るために用いる飲料の総称を指します。

ミキシング・グラス

かき混ぜる「ステア」の技法の際に使用するグラスです。主に円柱型の大型のグラスの形状で注ぎ口が付いており、内側はバースプーンが回転しやすいように丸くなっています。

技法

シェイク

「シェイク」の技法は、シェーカーの中に氷と材料を入れ蓋をし、強く振って中身を混ぜ、グラスに液体を注ぐ技法です。混ざりにくい材料を混ぜる際や、アルコール度数の高いカクテルベースやリキュールの角を取り、飲みやすくするために用いられます。

ステア

「ステア」の技法は、混ざりやすい材料を、氷を入れたミキシング・グラスに注ぎ、バー・スプーンなどで手早くかき混ぜる技法で、素材の味わいや香りを活かす際に用いられる技法です。

ブレンド

「ブレンド」の技法は、ブレンダー(ミキサー)を使用して、機械の強い力によって材料を混ぜ合わせる技法。
主に、フレッシュフルーツを混ぜ合わせる際や、氷と材料を混ぜ合わせてフローズンカクテルを作る際に使用されます。

ビルド

「ビルド」の技法は、シェーカーやミキシンググラスなどを使用せずに、グラスの中に直接材料や氷を入れかき混ぜて完成させる技法です。
水割りやソーダ割り、ロングカクテルで主に使用されます。

スノースタイル

「スノースタイル」は、グラスのフチをレモン汁で濡らし、食塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。なお、スノースタイルという呼称は和製英語で、英語では、「rimmed with salt」、「rimmed with sugar」といいます。

コーラルスタイル

「コーラルスタイル」は、グラスのフチをシロップやリキュールで濡らし、塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。グラスのフチに幅広くデコレーションするのが特徴です。

単位

tsp(ティースプーン)

バースプーンのスプーンすりきり1杯分の量で、小さじ1杯と同量の約5mlです。

dash(ダッシュ)

ボトルを逆さにし、1振りで落ちてきた液体の量で、およそ5~6滴とされ、約1mlです。

oz(オンス)

1オンス=約30mlです。アメリカとイギリスで量が微妙に異なり、米ガロン法では1/16パイント(約29.57ml)、英ガロン法では1/20パイント(約28.41ml)です。