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自宅で作れるラム酒ベースのカクテル22選。材料と作り方を紹介

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自宅で作れるラム酒ベースのカクテル22選。材料と作り方を紹介

この記事では、お菓子作りにも使われるラム酒をベースとするカクテルで、手に入りやすい材料で自宅でも簡単に作れるカクテルを紹介します。

ラム酒とは

ラム酒はサトウキビから造られる、カリブ地域原産の蒸留酒(スピリッツ)の一種です。蒸留酒はアルコール度数が高く、火をつければ燃えることから、「火酒(かしゅ)」と呼ばれることもあります。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで海賊たちがラム酒を飲んでいたことで人気が急上昇しました。
 
ラム酒は、甘い香りや味わいが特徴ですが、製法でテイストが大きく異なっています。最新技術で蒸留され、熟成期間が短く、濾過されているものは他のスピリッツ(ウォッカなど)に近いすっきりとしたテイストです。一方、伝統的な方法で蒸留され、オークの樽でじっくりと熟成されたものは色も褐色で、味わいもウイスキーやブランデーに近いまろやかなテイストになります。
 
飲み方・使い方は多岐にわたり、ストレートやロックで飲んだり、カクテルのベースとして用いたりする以外にも、ケーキ、タルトなど焼き菓子、紅茶の風味づけにも使用されています。レーズンをラムに漬け込んだ「ラムレーズン」がよく知られていますよね。
 
蒸留酒なので高めのアルコール度数となっており、基本的に40~50度のアルコール度数で売られている製品が多くなっていますが、飲む人の好みに合わせて37度前後、75.5度のラム酒も販売されています。

カクテルとは

混合酒を指す

「カクテル(cocktail)」とは、ウイスキー、ウォッカなどのアルコール度数の高いお酒をベースにして、ジュースや果汁、リキュール、薬味などを加えた混合酒のことです。

ロングとショートの違い

ロングとショートには度数やグラスの大きさ、氷の有無など様々な違いがあります。

ショートカクテル

「ショートカクテル」は、脚の長い逆三角形の「カクテルグラス」などが使われるカクテルで、グラスに氷が入っていないので時間が経つとぬるくなってしまい、風味が劣ってしまうため、早めに飲むのが良いとされているカクテルです。
 
ショートカクテルの多くはラム酒などのスピリッツをベースにリキュールや果実・卵・香辛料をミックスして作られるカクテルで、量は少なめで、アルコール度数が高めなのも特徴です。
 
飲み切る時間の目安としてはお酒の温度が変わるまでの15分とされており、バーでは「ショートカクテルは3口で飲め」という教訓もあります。

ロングカクテル

一方、「ロングカクテル」は大きめのグラスに氷が入っているカクテルで、居酒屋などでもよく見かけるカクテルが多いです。氷が入っているのでショートカクテルよりも長く楽しむことができますが、時間が経つと氷で味が薄まってしまいます。
 
ロングカクテルも、ラム酒などのスピリッツをベースにトニックウォーターや炭酸水、柑橘類、ジュースなどをミックスして作られるカクテルで、アルコール度数は低めなのも特徴です。
 
飲み切る時間の目安としては30分とされており、それ以上時間が経つと氷が解けて風味が変わってしまうでしょう。

ラム酒の自宅で作れるカクテル【簡単】

この項目では、手に入りやすい割材で、ラム酒と混ぜるだけで簡単に作れるカクテルを紹介します。
※紹介している割合はあくまで目安なので、好みに合わせて調節してください。

水・炭酸水割り

ラム酒をすっきりと手軽に飲みたい方におすすめです。ただし、割材に味や風味がない分、アルコール感が強いので、アルコールの味が苦手という方はラム酒の分量を減らしたり、柑橘類を絞ったりしてみると飲みやすくなります。
 
★割合は、ラム酒:水または炭酸水=1:3

ラム・トニック

トニックウォーターは炭酸水に柑橘類の皮から抽出されたエキスや糖分を加えたもので、ラム酒と割ることで「ラム・トニック」となります。ラム酒のコクのある甘みと相性が抜群ですよ。炭酸水で割るよりも味や香りがあるので、アルコールが苦手だけどさわやかにお酒を楽しみたい方におすすめです。お好みでレモンやライムなどを絞ると更にさわやかさが増しますよ。
 
★割合は、ラム酒:トニックウォーター=1:3

キューバ・リブレ(ラム・コーク)

ラムベースの伝統的な人気カクテル「キューバ・リブレ(ラム・コーク)」は、ラム酒をコーラで割り、ライム果汁を加えたカクテルです。ラム酒とコーラの相性はばっちりで、とても飲みやすくゴクゴクと飲めてしまいますが、ラムベースなので度数が高く、コーラは糖分量が多いので、飲みすぎに注意です。
 
★割合は、ラム酒:コーラ=1:2または3+ライム果汁10ml

ラム・バック

ラム酒にジンジャーエールと少量のレモン果汁を混ぜれば「ラム・バック」というカクテルにもなります。ジンジャーエールは甘口と辛口がありますが、どちらで割っても違った美味しさがあります。
 
★割合は、ラム酒:ジンジャーエール=1:2または3+レモン果汁10ml程度

ブラック・ローズ

コーヒーはラム酒との相性が良く、ラム酒をコーヒーで割れば人気のカクテル「ブラック・ローズ」になります。ホットでもおいしいですよ。
 
★割合は、ラム酒:コーヒー=1:1、ガムシロップ適量

牛乳、ココア割り

デザートにも使われるラム酒は牛乳やココアとの相性も良く、冬にホットで飲めば体が温まりますよ。風味豊かなダーク・ラムで割るのがおすすめです。お好みでクリームやバターを加えればデザートのような味わいになります。割合はお好みでどうぞ。

ラム酒の自宅で作れるカクテル【低度数:20度未満】

比較的低度数で飲みやすいラムのカクテルを紹介します。

ソル・クバーノ

ソル・クバーノ」は、グレープフルーツとトニックウォーターのさわやかな味わいが楽しめるカクテルです。トロピカル系が多いラム酒のカクテルの中でもさっぱりと飲むことができ、夏の暑い時期にぴったりです。

材料

  • ホワイト・ラム…45〜60ml

  • グレープフルーツジュース…60ml

  • トニックウォーター…60ml

作り方

  1. 氷を詰めたグラスに、ラム、グレープフルーツジュースを注ぎ、ステアする。
  2. トニックウォーターで満たして、軽くステアする。
  3. グレープフルーツスライス、ミント、ストローを添える。

モヒート(カリビアン・スタイル)

モヒート」は、ラムベースのカクテルで一番人気のカクテルです。すっきり爽やかに楽しむことができ、暑い時期にぴったりのカクテルです。
日本ではソーダ水を使った「カリビアン・スタイル」のレシピが人気ですが、ソーダを使わないレシピ「ジュレップ・スタイル」は後述の高度数の項目で紹介します。

材料

  • ホワイト・ラム…45ml

  • ライム…1/2個

  • シュガー …1tsp(小さじ1)

  • ソーダ水 …適量

  • ミントの葉 …3~4 枚

作り方

  1. グラスにライムをしぼり、皮ごと中に入れる
  2. ミントの葉と砂糖を入れて、ミントをつぶす
  3. タンブラー・グラスに注ぎ、氷、ラム酒を入れる
  4. グラスいっぱいまでソーダ水で満たし、軽くステアする

パイナップル・フィズ

パイナップル・フィズ」は、ラム酒とパイナップル・ジュースのトロピカルなハーモニーが楽しめるカクテルです。甘くフルーティーなテイストで飲みやすいですよ。

材料

  • ゴールド・ラム…40ml

  • パイナップルジュース…60ml

  • シュガーシロップ…1tsp(小さじ1)

  • 炭酸水…適量

作り方

  1. シェーカーにラム、パイナップルジュース、シロップを入れる
  2. 氷を詰めてシェークする
  3. 氷を入れたグラスに注ぎ、炭酸水で満たして、軽くステアする

ハバナ・ビーチ

キューバの首都ハバナの名前を関する「ハバナ・ビーチ」は、パイナップルジュースのフルーティーな味わいですが、甘すぎないテイストで女性に人気のカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム …30ml

  • パイナップル・ジュース…30ml

  • シュガー・シロップ…1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

ピニャ・コラーダ

スペイン語で「うらごししたパイナップル」という意味のカクテル「ピニャ・コラーダ」は、ラム酒ベースの王道カクテルで、パイナップルジュースとココナッツミルクのトロピカルでクリーミーなテイストで人気のカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム…30ml

  • パイナップルジュース…80ml

  • ココナッツミルク…45ml

作り方

  1. 材料を十分にシェークする
  2. ゴブレット・グラス(大型のグラス)にクラッシュド・アイスを詰めて注ぐ
  3. パイナップルなどを飾り、ストローを添える

プランターズ・カクテル

南国の農園の労働者を意味する「プランター」の名を冠するカクテル「プランターズ・カクテル」は、オレンジとレモンの甘酸っぱく、フルーティーな味わいを楽しめるカクテルです。

材料

  • ライト・ラム(ホワイト・ラムまたはゴールド・ラム) …30ml

  • オレンジ・ジュース…20ml

  • レモン・ジュース…10ml

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

ボストン・クーラー

ボストン・クーラー」は、ラム酒とジンジャーエールの組み合わせがマッチしていてとても飲みやすく、人気のカクテルです。ジンジャーエールをソーダ水に変えると「ラム・フィズ」になります。

材料

  • ホワイト・ラム …45ml

  • レモン・ジュース…20ml

  • ガム・シロップ…1tsp(小さじ1)

  • ジンジャーエール…適量

作り方

  1. ソーダ以外の材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. 氷を入れたコリンズ・グラスに注ぐ
  4. ジンジャーエールを加えて、軽くステアする

ラム・コリンズ

ラム・コリンズ」は、ラムをベースにしたコリンズスタイル(スピリッツ+柑橘系の果汁+砂糖+炭酸水)のカクテルで、程よい甘さと酸っぱさの親しみやすい味わいです。

材料

  • ホワイト・ラム(ゴールド・ラム)...45ml

  • レモンジュース...20ml

  • シュガーシロップ...1tsp(小さじ1)

  • 炭酸水...適量

作り方

  1. ラム、レモンジュース、シュガーシロップをシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. 氷を入れたグラスに注ぎ、炭酸水で満たし、軽くステアする

ラム酒の自宅で作れるカクテル【中度数:20度~30度未満】

飲みやすいカクテルから辛口のカクテルまで、20~30度未満の中度数のカクテルを紹介します。

イスラ・デ・ピノス

スペイン語で「パイナップルの生い茂る島」を意味するカクテル「イスラ・デ・ピノス」は、グレープフルーツジュースのフルーティーで少しほろ苦い味わいが人気のカクテルです。名前にパイナップルが入っているのにパイナップルジュースは使われていない、不思議なカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム…45ml

  • グレープフルーツジュース…45ml

  • 砂糖…1tsp(小さじ1)

  • グレナデンシロップ…1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. ワイン・グラスに注ぐ

スコーピオン

スコーピオン」は、サソリを意味するハワイ生まれのカクテルです。程よい甘さと酸っぱさのバランスが良く飲みやすいですが、ラムとブランデーが使われていて度数は高めなので要注意です。

材料

  • ホワイト・ラム …45ml

  • ブランデー …30ml

  • オレンジ・ジュース …20ml

  • レモン・ジュース …20ml

  • ライム・ジュース …15ml

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れて、シェークする
  2. 大型のグラスにクラッシュド・アイス詰めてシェークした材料を注ぐ
  3. スライス・オレンジとチェリーをカクテル・ピンに刺して飾り、ストローを添える

ダイキリ

ダイキリ」は、19世紀末にキューバのダイキリ鉱山の技師たちが、ラム酒をライムジュースで薄めたドリンクを飲んでいたことから命名されました。さわやかさとほどよい甘さが人気の、ラムベースの代表的カクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム …3/4

  • ライムジュース …1/4

  • シュガーシロップ …1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

トム・アンド・ジェリー

トム・アンド・ジェリー」は、クリスマスドリンクとして、アメリカ、イギリスで親しまれているカクテルで、風邪を引いた時に薬の代わりに飲む人も多い、ホットカクテルです。熱湯をミルクに替え、卵を全卵であわ立てると「ブランデー・エッグノッグ」というカクテルになります。

材料

  • ホワイト・ラム …30ml

  • クルボアジェ(ブランデー)…15ml

  • 砂糖…2tsp(小さじ2)

  • 卵…1個

  • 熱湯…適量

作り方

  1. 卵は黄身と白身を別々に泡立てる。黄身に砂糖を加えてさらに泡立て、白身と和える
  2. ラムとクルボアジェを加えかき混ぜ、ホットグラスに注ぐ
  3. 熱湯で満たし、軽くステアする

ホット・バタード・ラム

ホット・バタード・ラム」は、ラム酒とバターのコクがつくり出す芳醇な香りと甘みが楽しめるカクテルです。身体も芯から暖まるので、冬の寒い日にぴったりですよ。

材料

  • ゴールド・ラム …45ml

  • 角砂糖 …1個

  • お湯 …適量

  • バター …1~2片

  • シナモンスティック …1本

作り方

  1. ホルダー付のタンブラーに角砂糖を入れて少量のお湯で溶かす
  2. グラスにラムを注ぎ、7分目までお湯を満たす
  3. バターを浮かせる
  4. シナモンスティックでステアし、ロングスプーンを添える

ホット・バタード・ラム・カウ

ホット・バタード・ラム・カウ」は、溶けたバターとラム酒のコクのある香りが湯気にのって立ち上がり、ミルキーな甘さも感じられるカクテルです。寒い時期にぴったりですよ。

材料

  • ダーク・ラム...45 ml

  • 角砂糖...1 個

  • ホットミルク...90 ml

  • 無塩バター ...10 g

  • シナモンスティック...1本

作り方

  1. ホルダー付のタンブラーに角砂糖を入れて少量のホットミルクで溶かす
  2. グラスにラム、残りのホットミルクを入れる
  3. バターを浮かせる
  4. シナモンスティックを添える

ラムカイピリーニャ

ラムカイピリーニャ」は、カシャーサで作る有名カクテル「カイピリーニャ」をラムベースに変えたカクテルです。「ダイキリ」に似たレシピですが、かき混ぜるだけで簡単に作ることができ、こちらの方が甘みが強く、飲みやすいですよ。

材料

  • ホワイト・ラム...60ml

  • 砂糖...3tsp(小さじ3)

  • ライム...1/2個

  • クラッシュドアイス...適量

作り方

  1. グラスに1cm角に切ったライム、砂糖を入れ、軽くマドルする
  2. クラッシュドアイス、ラムを加えて、よくステアする

ロングアイランド・アイスティー

ロングアイランド・アイスティー」は、1980年代の初めにアメリカのロングアイランド州で生まれたカクテルです。紅茶が入っていないのに、まるでアイスティーのような見た目と風味が楽しめるカクテルです。

材料

  • ドライジン…大さじ1

  • ウォッカ…大さじ1

  • ホワイト・ラム…大さじ1

  • テキーラ…大さじ1

  • ホワイトキュラソー…大さじ1

  • レモン汁もしくはレモンジュース…大さじ1~2

  • コーラ…大さじ4~5

  • クラッシュド・アイス…適量

  • レモン・スライス…1枚

作り方

  1. グラスにクラッシュド・アイスを詰める
  2. グラスにコーラ、レモン・スライス以外の材料を入れる
  3. グラスをコーラで静かに満たし、軽くステアする
  4. レモン・スライスを飾り付ける

ラム酒の自宅で作れるカクテル【高度数:30度以上】

30度以上の強めのカクテルを紹介します。

モヒート(ジュレップ・スタイル)

こちらはモヒートでも、ソーダではなく氷を詰める「ジュレップ・スタイル」のモヒートです。アルコール感の強い、すっきりとした味わいを楽しむことができます。

材料

  • ゴールド・ラム …45ml

  • ライム…1/2個

  • 砂糖…1~3tsp(小さじ1~3)

  • ミントの葉…適量(4枚ほど)

作り方

  1. グラスにライムをしぼり、皮ごと中に入れる
  2. ミントの葉と砂糖を入れて、ミントをつぶす
  3. クラッシュド・アイスを詰める
  4. ラムを注ぎ、グラスの表面に霜がつくまで十分にステアする

ラスト・キッス

ラスト・キッス」は、ホワイト・ラムのすっきりとした味わいの中にブランデーの重厚な味わいと、レモンジュースの爽やかな酸っぱさを楽しむことのできるカクテルです。

材料

  • ホワイト・ラム …45ml

  • ブランデー …10ml

  • レモン・ジュース…5ml

作り方

  1. すべての材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェークする
  3. カクテル・グラスに材料を注ぎ入れる

【参考】カクテルの専門用語

カクテルを作る際、レシピに登場する専門用語を紹介します。

グラス

オールド・ファッションド・グラス

容量180~300ml。「ロックグラス」という名称の方が一般的で、主にオンザロックススタイルの強めのカクテルに用いられます。口径が広く、大きな氷がそのまま入るため、ロック向きとされています。

カクテル・グラス

容量90mlが標準。ドラマや映画によく登場する、脚の長い逆三角形のグラスで、主にショートカクテル用です。逆三角形の部分(ボウル)が鋭角なほど強いカクテルに合います。ちなみに、グラスの形には理由があり、長い脚の部分「ステム」を持つことでカクテルの温度が上昇するのを防ぐことができます。

ゴブレット・グラス

容量300ml程度。グラスの脚が短く安定感のある形状で、グラスのフチにカットフルーツを飾るようなトロピカル系のカクテルでよく使われています。

コリンズ・グラス

容量300~360ml。トールグラスとも呼ばれます。細長い形状が特徴的で、炭酸が抜けにくいことから発泡性のカクテルに向いています。背の高いものは、材料のグラデーションを楽しむおしゃれなカクテルにも使われます。

サワー・グラス

容量120mlが標準。主に柑橘類を使ったサワースタイルのロングカクテルに用いられます。日本では脚付きのものがほとんどですが、外国では平底のタイプも用いられています。

シェリー・グラス

容量60~75ml。スペイン産ワインの「シェリー酒」を飲むために作られたグラスで、ストレートにもカクテルにも応用ができる用途の広いグラスです。

シャンパン・グラス

飲み口が大きく背の低い「ソーサータイプ」と、飲み口が小さく背の高い「フルートタイプ」があります。ソーサータイプは泡立っているカクテルやクリームを浮かべるカクテルに、フルートタイプは発泡性のカクテルに向いています。

タンブラー

10オンス(300ml)が標準。用途は多様で、カクテルでは、氷をたくさん入れるロングカクテルでよく使用されます。二重構造で保冷力が長持ちするタンブラーもありますよ。

リキュール・グラス

容量30~45mlと小さめです。本来はストレート用ですが、見た目の美しいプースカフェスタイルのカクテル(食後に飲むカクテル)に使われることがあります。

ワイン・グラス

ワインの色・香り・味を余さず楽しむためのグラスです。赤ワインは大ぶりのもの、白ワインは小ぶりのものが適しています。カクテルでも時々使われることのあるグラスです。

道具

カクテル・ピン

カクテルの中に沈めるフルーツに刺したり、花やフルーツをカットして作る「ガーニッシュ」を飾る際に使用するピンです。

シェーカー

その名の通り、シェイクする際に使用する器具で、トップ(蓋)、ストレーナー、ボディの3つのパーツに分かれています。ボディの中に材料と氷を入れ、ストレーナーとトップを被せて、強く振って中身をかき混ぜて使います。

また、ボディとティンの2パーツからなるボストンシェーカーも存在し、より激しいシェイクをする事が出来ます。主に、卵白やクリーム系、フルーツなどの材料を扱う場合に使用します。
シェーカーの形にもいくつか種類があり、一般的な「スタンダード型」、細長い「バロン型」があり、ボストンシェーカーにはティンがスケルトンになっているおしゃれなものもあります。

ストレーナー

シェーカーの部品ではないストレーナー単体は、へら型のステンレス板に、らせん状のワイヤーを取り付けた道具です。ミキシンググラスやボストンシェーカーと一緒に使用される事が多く、氷を取り除き液体のみを注ぐ事が出来ます。

バースプーン

長い棒状のスプーンで、中央の棒部分はらせん状にねじれているので、スムーズに液体を回転させ材料をかき混ぜる事が出来ます。また、スプーンの反対部分は様々な形があり、フォーク、重し、氷よけなどになっています。

ブレンダー(ミキサー)

一般でいうミキサーのこと。シェーカーでは混ざらないカクテルを作る際に使用されます。カクテルの用語で「ミキサー」とは「割り材」、すなわち、水、炭酸水、トニックウォーター、ジンジャーエール、コーラ、オレンジジュース、トマトジュースなど、割るために用いる飲料の総称を指します。

ミキシング・グラス

かき混ぜる「ステア」の技法の際に使用するグラスです。主に円柱型の大型のグラスの形状で注ぎ口が付いており、内側はバースプーンが回転しやすいように丸くなっています。

技法

シェイク

「シェイク」の技法は、シェーカーの中に氷と材料を入れ蓋をし、強く振って中身を混ぜ、グラスに液体を注ぐ技法です。混ざりにくい材料を混ぜる際や、アルコール度数の高いカクテルベースやリキュールの角を取り、飲みやすくするために用いられます。

ステア

「ステア」の技法は、混ざりやすい材料を、氷を入れたミキシング・グラスに注ぎ、バー・スプーンなどで手早くかき混ぜる技法で、素材の味わいや香りを活かす際に用いられる技法です。

ブレンド

「ブレンド」の技法は、ブレンダー(ミキサー)を使用して、機械の強い力によって材料を混ぜ合わせる技法。

主に、フレッシュフルーツを混ぜ合わせる際や、氷と材料を混ぜ合わせてフローズンカクテルを作る際に使用されます。

ビルド

「ビルド」の技法は、シェーカーやミキシンググラスなどを使用せずに、グラスの中に直接材料や氷を入れかき混ぜて完成させる技法です。
水割りやソーダ割り、ロングカクテルで主に使用されます。

スノースタイル

「スノースタイル」は、グラスのフチをレモン汁で濡らし、食塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。なお、スノースタイルという呼称は和製英語で、英語では、「rimmed with salt」、「rimmed with sugar」といいます。

コーラルスタイル

「コーラルスタイル」は、グラスのフチをシロップやリキュールで濡らし、塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。グラスのフチに幅広くデコレーションするのが特徴です。

単位

tsp(ティースプーン)

バースプーンのスプーンすりきり1杯分の量で、小さじ1杯と同量の約5mlです。

dash(ダッシュ)

ボトルを逆さにし、1振りで落ちてきた液体の量で、およそ5~6滴とされ、約1mlです。

oz(オンス)

1オンス=約30mlです。アメリカとイギリスで量が微妙に異なり、米ガロン法では1/16パイント(約29.57ml)、英ガロン法では1/20パイント(約28.41ml)です。