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辛口のジンのカクテル21選。材料と作り方を解説

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辛口のジンのカクテル21選。材料と作り方を解説

この記事では、ドライなテイストのジンをベースとしたカクテルのうち、辛口なテイストのカクテルを紹介します。

ジンとは

ジンは、「飲む香水」とも呼ばれる、ヨーロッパ生まれの蒸留酒(スピリッツ)の一種です。蒸留酒はアルコール度数が高く、火をつければ燃えることから、「火酒(かしゅ)」と呼ばれることもあります。
 
ジュニパーベリーを始めとしたスパイスやハーブ、フルーツなどの「ボタニカル」による香りづけが特徴的で、スパイシーで爽やかな独特の香りを持つ、切れ味のあるクリアな味わいが特徴的です。製造しているメーカーで香り付けに使用している原料が異なるので、製品ごとに違った味わいが楽しめます。
 
また、ジンには様々な種類がありますが、現在「ジン」と言えば、ほとんどの場合イギリス生まれの「ドライジン」を指します。定番の「ドライジン」以外には、まろやかな甘みを特徴としたオランダ産の「ジュネヴァ」、バランスの良い風味のドイツ産の「シュタインヘーガー」、甘めのドライジンともいえるイギリス産の「オールドトムジン」があります。また、生産されている地方によって風味の異なる「クラフトジン」が近年人気を博しています。
 
製品は40~50度のアルコール度数で売られている製品が多くなっていますが、飲む人の好みに合わせて37度前後、50度以上のジンも販売されています。ちなみに、EU(欧州連合)ではジンのアルコール度数は「37.5度以上」と定義づけられています。

カクテルとは

混合酒を指す

「カクテル(cocktail)」とは、ウイスキー、ウォッカなどのアルコール度数の高いお酒をベースにして、ジュースや果汁、リキュール、薬味などを加えた混合酒のことです。

ロングとショートの違い

ロングとショートには度数やグラスの大きさ、氷の有無など様々な違いがあります。

ショートカクテル

「ショートカクテル」は、脚の長い逆三角形の「カクテルグラス」などが使われるカクテルで、グラスに氷が入っていないので時間が経つとぬるくなってしまい、風味が劣ってしまうため、早めに飲むのが良いとされているカクテルです。
 
ショートカクテルの多くはウォッカやジンなどのスピリッツをベースにリキュールや果実・卵・香辛料をミックスして作られるカクテルで、量は少なめで、アルコール度数が高めなのも特徴です。
 
飲み切る時間の目安としてはお酒の温度が変わるまでの15分とされており、バーでは「ショートカクテルは3口で飲め」という教訓もあります。

ロングカクテル

一方、「ロングカクテル」は大きめのグラスに氷が入っているカクテルで、居酒屋などでもよく見かけるカクテルが多いです。氷が入っているのでショートカクテルよりも長く楽しむことができますが、時間が経つと氷で味が薄まってしまいます。
 
ロングカクテルもジンやウォッカなどのスピリッツをベースにトニックウォーターや炭酸水、柑橘類、ジュースなどをミックスして作られるカクテルで、アルコール度数は低めなのも特徴です。
 
飲み切る時間の目安としては30分とされており、それ以上時間が経つと氷が解けて風味が変わってしまうでしょう。

辛口カクテルとは

カクテルの味は甘口、中口、辛口などに分類されることが多いですが、その中でも「辛口」のカクテルは、ベースとなる高アルコール度数の蒸留酒(ジン、ウォッカなど)のきりっとした強いアルコール感を嗜めるカクテルを指します。
 
代表的なものでは、ウォッカベースの「カミカゼ」やジンベースの「マティーニ」などがあります。

ジンのカクテル【簡単】

この項目では、手に入りやすい割材で、ジンと混ぜるだけで簡単に作れるカクテルを紹介します。
※紹介している割合はあくまで目安なので、好みに合わせて調節してください。

ジン・ソーダ(炭酸水割り)

ジンをすっきりと手軽に飲みたい方におすすめです。ただし、割材に味や風味がない分、アルコール感が強いので、アルコールの味が苦手という方はジンの分量を減らしたり、柑橘類を絞ったりしてみると飲みやすくなります。
★割合は、ジン:炭酸水=1:3

ブラッディ・サム

トマトジュースと割ることで、赤い見た目が鮮やかな「ブラッディ・サム」というカクテルになります。トマトジュースに含まれるリコピンという成分には酔いを穏やかに進める効果があるなど、やや健康志向なカクテルです。お好みでレモンジュース、タバスコ、ウスターソース、塩、コショウを加える方もいるようです。
 
★割合は、ジン:トマトジュース=1:3

ジン・ライム

カクテルでは定番のライムはジンとの相性が抜群です。ジンにライム果汁を絞ればそのまま「ジン・ライム」になります。
 
★割合は、ジン30mlに対し、ライム1/6
 
ジン30ml+ライム1/2に好みの量の炭酸水を足せば「ジン・リッキー」というカクテルになります。

ジンの辛口カクテル【定番】

比較的低度数で飲みやすいジンのカクテルを紹介します。
※紹介している割合はあくまで目安なので、好みに合わせて調節してください。

マティーニ

ジン+ドライ・ベルモットで作る「マティーニ」は、別名「カクテルの王様」とも称される、世界中で人気のカクテルです。アルコール度数が高く、強いアルコールの刺激があり甘みも少ないので、甘くない辛口のお酒が飲みたい時に向いています。好きなフルーツを絞って爽やかに嗜むのも人気です。アルコール度数は約35度です。

材料

  • ドライジン …45ml

  • ドライベルモット …15ml

  • オリーブ …1個

作り方

  1. ジン、ベルモットをミキシンググラスに入れ、続いて氷を入れる
  2. バースプーンでステアする
  3. ストレーナーをかぶせてカクテル・グラスに注ぐ
  4. カクテル・ピンを刺したオリーブをカクテルに入れる

割合を4:1に変えると「ドライ・マティーニ」という呼び名になり、ペパーミント・リキュールを1tsp(小さじ1)加えると、緑が鮮やかなカクテル「クリスマス・マティーニ」になります。キャンディーなどを飾ればクリスマスのパーティーにもピッタリですよ。マティーニから派生したレシピは他にもたくさんあります。

ギブソン

ギブソン」は、ジンベースのカクテルではトップレベルで人気の辛口カクテルです。マティーニと似たレシピですが、こちらの方がジンの割合が多く、きりっとした味わいです。アメリカのイラストレーターのチャールズ・ダナ・ギブソン氏が考案したといわれています。アルコール度数は約35度です。

材料

  • ドライジン...50ml

  • ドライベルモット...10ml

  • パールオニオン...2個

  • レモン・ピール...適量

作り方

  1. 材料をステアして、カクテル・グラスに注ぐ
  2. カクテル・ピンに刺したパール・オニオンを飾る
  3. レモン・ピールをお好みでかける

ギムレット

ギムレット」はジンの香りの良さと、すっきりしたライムジュースの味わいが絶妙なジンベースのカクテルです。爽やかなライムの香りとほのかな甘みがあり、癖の少ない味わいでカクテル初心者にもおすすめです。アルコール度数は約30度です。

材料

  • ドライジン...45ml

  • ライムジュース...15ml

  • 砂糖...1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェイクする
  3. シャンパングラスに氷を1個入れ、そこにシェイクした材料を注ぐ

アースクェイク

アースクェイク」は、ジンのドライな辛みとアルコール度数(35度~40度)の高さによる、揺れるような刺激から名付けられたカクテルです。3種の強いお酒で造られているのでパンチのある味わいです。アルコール度数は約35度です。

材料

  • ドライジン…20ml

  • ウイスキー…20ml

  • アブサンまたはぺルノー…20ml

作り方

  1. シェーカーに材料をいれシェイクする
  2. カクテル・グラスに注ぎいれる

ヴェスパー

ヴェスパー」は、小説「007」の主人公の恋人の名前のカクテルで、らせん状のレモンの皮の飾りが印象的なカクテルです。ジンとウォッカのクリアなテイストの中に、リレ・ブランのフルーティな甘みを感じられる、辛口のカクテルです。アルコール度数は約40度です。

材料

  • ドライジン(ゴードンジン)...90ml

  • ウォッカ...30ml

  • リレ・ブラン...15ml

  • らせん状に剥いたレモンの皮...1枚

作り方

  1. シェーカーに材料をいれシェイクする
  2. カクテル・グラスに注ぎいれる
  3. らせん状に剥いたレモンの皮を飾る

ブルー・ムーン

ブルー・ムーン」は、ロマンチックな名前と、神秘的な紫色が人気のジンベースのカクテルです。すみれの花の香りが楽しめ、レモンジュースの爽やかな風味で後味もすっきりと飲めます。レモン・ピールを月の形にカットして浮かべると、よりロマンチックなカクテルに仕上がりますよ。アルコール度数は約25度です。

材料

  • ドライジン...30ml

  • パルフェ・タムール(バイオレット・リキュール)...15ml

  • レモンジュース...15ml

  • レモン・ピール...お好みで

作り方

  1. ドライジン、クレーム・ド・バイオレット、レモンジュースをシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェイクする
  3. カクテル・グラスに注ぐ
  4. お好みでレモン・ピールを飾る

ホワイト・レディ

ホワイト・レディ」は、レモンジュースのすっきりした味わいが際立つ、ジンベースでも人気の高いカクテルです。甘みと酸味のバランスが良く、万人受けする味わいです。アルコール度数は約30度です。

材料

  • ジン...30ml

  • ホワイトキュラソー...15ml

  • レモンジュース...15ml

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェイクする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

アレンジレシピも多く、ジンをラムに変えると「X.Y.Z.(エックス・ワイ・ジー)」になり、ブランデーに変えると「サイドカー」になります。

キッス・イン・ザ・ダーク

キッス・イン・ザ・ダーク」はロマンチックな名前が有名なカクテルで、チェリーリキュールの甘い香りとドライベルモットの鋭い味わいが楽しめるカクテルです。グラスに映えるきれいな色がかわいらしく、女性にも人気です。アルコール度数は約30度です。

材料

  • ジン...20ml

  • チェリーリキュール...20ml

  • ドライベルモット...20ml

作り方

  1. 材料をミキシンググラスに入れてステアする
  2. 【1】にストレーナーをかぶせ、カクテル・グラスに注ぐ

ジン・ビターズ

ジン・ビターズ」は、苦みのある極めて辛口のカクテルです。ジュニパーベリーを強調した銘柄を使うと、エッジが効いたインパクトの強い味わいとなります。氷を入れないで作ったものは「ピンク・ジン」と呼ばれます。アルコール度数は約40度です。

材料

  • ドライジン …30~45ml

  • アロマチックビターズ …1dash.(1振り、5~6滴)

作り方

  1. アロマチックビターズをオールド・ファッションド・グラスの内側につける
  2. グラスの底に残ったビターズを逆さにして捨てる
  3. グラスに大き目の氷を1個入れて、ドライジンを注ぐ
  4. 水で割って飲む場合は、サイドウォーターとして、氷で冷やした水をマドラーを添えて用意する
  5. 飲む時は【3】に、サイドウォーターを注いでマドラーで混ぜて飲む

ジンの辛口カクテル【マイナー】

30度以上の強めのカクテルを紹介します。強めでも飲みやすいカクテルもありますよ。
※紹介している割合はあくまで目安なので、好みに合わせて調節してください。

シャディ・グローブ

シャディ・グローブ」は、「涼しい木立」を意味する名前のカクテルで、爽やかな飲み口とジンジャービアのピリッとした味わいが人気のカクテルです。アルコール度数は約15度です。

材料

  • ドライジン …45ml

  • レモンジュース...15ml

  • シュガーシロップ...1tsp(小さじ1)

  • ジンジャービア...適量

作り方

  1. シェーカーにジンジャービア以外の材料を入れる
  2. 氷を入れてシェイクする
  3. 氷を入れたグラスに注ぎ、ジンジャービアで満たしてステアする。

青い珊瑚礁

青い珊瑚礁」は、1950年に行われたカクテルの国内大会での優勝作品で、透き通る海を思わせるミントの爽やかさが楽しめる、見た目も美しいカクテルです。底に沈めるレッドチェリーは珊瑚礁をイメージしています。アルコール度数は約30度です。

材料

  • ドライジン …40ml

  • ペパーミント・グリーン(ミント・リキュール)…20ml

  • レッドチェリー …1個

  • カット・レモン …1個(お好みで)

  • ミントの葉...1枚(お好みで

作り方

  1. カクテル・グラスのふちにレモンの切り口をあてて、ぬらしておく
  2. ドライジン、ペパーミントグリーンを入れて、氷を入れ、シェイクする
  3. カクテル・グラスに注ぐ
  4. カクテルピンを刺したレッドチェリーをカクテルに入れる(カクテルピンはなくてもよい)
  5. カット・レモンとミントの葉を飾る

アラスカ

アラスカ」は、シャルトリューズの薬草の香りとまろやかな甘みが感じられる、強めのカクテルです。考案されたのはアメリカのアラスカ州ではなくサウスカロライナ州と、名前の詳しい由来は不明のカクテルです。アルコール度数は約40度です。

材料

  • ドライジン …45ml

  • シャルトリューズ・ジョーヌ(イエロー)…15ml

作り方

  1. 材料をシェイクする
  2. シェイクした材料をグラスに注ぐ

材料のシャルトリューズをヴェール(グリーン)にすれば「グリーン・アラスカ(エメラルド・アイル)」というカクテルになります。日本ではこちらの方が人気です。

エイジアン・ウェイ

エイジアン・ウェイ」は、紫の神秘的な見た目が特徴的なカクテルです。「飲む香水」とも称されるパルフェ・タムールのすみれの花の風味がダイレクトに感じられる、強めのカクテルです。アルコール度数は約30度です。

材料

  • ドライジン …40ml

  • ヴァイオレット・リキュール(パルフェ・タムール) …20ml

  • レモン・ピール …適量

  • クラッシュド・アイス…2/3カップ

作り方

  1. 氷を入れたミキシンググラスに材料を注ぎ、ステアする
  2. クラッシュドアイスを詰めたグラスに注ぎ、レモンピールを飾る

オーヴェルニュ

オーヴェルニュ」は、フランスの地名から名付けられたカクテルで、30種類以上の薬草から造られるリキュール「ヴェルヴェーヌ・ヴェレ」の爽やかな味わいが楽しめるカクテルです。アルコール度数は約35度です。

材料

  • ドライジン…30ml

  • ヴェルヴェーヌ・ヴェレ(グリーン)…20ml

  • ライムジュース…10ml

作り方

  1. シェーカーに材料を入れる
  2. 氷を入れシェイクする
  3. 【2】をカクテル・グラスに注ぎいれる

ノック・アウト

ノック・アウト」は、その名の通りスパイシーで爽やかな味わいが楽しめる強めのカクテルです。1927年ボクシング世界ヘビー級選手権でジャック・デンプシーに勝利したジーン・タニーのために創作されたカクテルといわれています。しかし、皮肉なことにこの試合は判定による勝利だったそうです。アルコール度数は約30度です。

材料

  • ドライジン …30ml

  • ドライ・ベルモット…20ml

  • リカール…10ml

  • ホワイト・ペパー・ミント(ミント・リキュール)…1tsp(小さじ1)

作り方

  1. シェーカーに材料を入れて、氷を入れ、シェイクする
  2. カクテル・グラスにシェイクした材料を注ぐ

ホノルル

ホノルル」は、常夏の島、ハワイのホノルルの名前をつけたカクテルです。オレンジ、パイナップル、レモンのトロピカルなほのかなテイストが楽しめるカクテルです。アルコール度数は約35度です。

材料

  • ドライジン …50ml

  • オレンジジュース …1tsp(小さじ1)

  • パイナップルジュース…1tsp(小さじ1)

  • レモンジュース…1tsp(小さじ1)

  • アンゴスチュラ・ビターズ…1tsp(小さじ1)

  • シュガー・シロップ…1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェイクする
  3. カクテル・グラスに注ぐ

ケージャン・マティーニ

ケージャン・マティーニ」は、カクテルの王様「マティーニ」にハラペーニョソースを加えることで刺激的な味に仕上がっています。辛いものが好きな方にお勧めのカクテルです。アルコール度数は約35度です。

材料

  • ドライジン...45ml

  • ドライベルモット...15ml

  • ハラペーニョ・ソース...4~5滴

作り方

  1. 材料をミキシンググラスに入れ、続いて氷を入れる
  2. バースプーンでステアする
  3. ストレーナーをかぶせてカクテル・グラスに注ぐ

ダーティ・マティーニ

ダーティ・マティーニ」は、芳醇なオリーブの香りと濃厚なジンの風味がクセになるほどのおいしさです。少し濁った見た目から「ダーティ」と名付けられました。映画「007」にも登場することから、映画通にも人気のカクテルです。アルコール度数は約35度です。

材料

  • ドライジン …60ml

  • オリーブの瓶詰めの汁…1tsp(小さじ1)

  • オリーブ …1~2個

作り方

  1. オリーブ以外の材料と氷をシェーカーに入れ、シェイクする
  2. カクテル・グラスにシェイクした材料を注ぐ
  3. カクテル・ピンを刺したオリーブをカクテルに入れ沈める

【参考】カクテルの専門用語

カクテルを作る際、レシピに登場する専門用語を紹介します。

グラス

オールド・ファッションド・グラス

容量180~300ml。「ロックグラス」という名称の方が一般的で、主にオンザロックススタイルの強めのカクテルに用いられます。口径が広く、大きな氷がそのまま入るため、ロック向きとされています。

カクテル・グラス

容量90mlが標準。ドラマや映画によく登場する、脚の長い逆三角形のグラスで、主にショートカクテル用です。逆三角形の部分(ボウル)が鋭角なほど強いカクテルに合います。ちなみに、グラスの形には理由があり、長い脚の部分「ステム」を持つことでカクテルの温度が上昇するのを防ぐことができます。

ゴブレット・グラス

容量300ml程度。グラスの脚が短く安定感のある形状で、グラスのフチにカットフルーツを飾るようなトロピカル系のカクテルでよく使われています。

コリンズ・グラス

容量300~360ml。トールグラスとも呼ばれます。細長い形状が特徴的で、炭酸が抜けにくいことから発泡性のカクテルに向いています。背の高いものは、材料のグラデーションを楽しむおしゃれなカクテルにも使われます。

サワー・グラス

容量120mlが標準。主に柑橘類を使ったサワースタイルのロングカクテルに用いられます。日本では脚付きのものがほとんどですが、外国では平底のタイプも用いられています。

シェリー・グラス

容量60~75ml。スペイン産ワインの「シェリー酒」を飲むために作られたグラスで、ストレートにもカクテルにも応用ができる用途の広いグラスです。

シャンパン・グラス

飲み口が大きく背の低い「ソーサータイプ」と、飲み口が小さく背の高い「フルートタイプ」があります。ソーサータイプは泡立っているカクテルやクリームを浮かべるカクテルに、フルートタイプは発泡性のカクテルに向いています。

タンブラー

10オンス(300ml)が標準。用途は多様で、カクテルでは、氷をたくさん入れるロングカクテルでよく使用されます。二重構造で保冷力が長持ちするタンブラーもありますよ。

リキュール・グラス

容量30~45mlと小さめです。本来はストレート用ですが、見た目の美しいプースカフェスタイルのカクテル(食後に飲むカクテル)に使われることがあります。

ワイン・グラス

ワインの色・香り・味を余さず楽しむためのグラスです。赤ワインは大ぶりのもの、白ワインは小ぶりのものが適しています。カクテルでも時々使われることのあるグラスです。

道具

カクテル・ピン

カクテルの中に沈めるフルーツに刺したり、花やフルーツをカットして作る「ガーニッシュ」を飾る際に使用するピンです。

シェーカー

その名の通り、シェイクする際に使用する器具で、トップ(蓋)、ストレーナー、ボディの3つのパーツに分かれています。ボディの中に材料と氷を入れ、ストレーナーとトップを被せて、強く振って中身をかき混ぜて使います。

また、ボディとティンの2パーツからなるボストンシェーカーも存在し、より激しいシェイクをする事が出来ます。主に、卵白やクリーム系、フルーツなどの材料を扱う場合に使用します。
シェーカーの形にもいくつか種類があり、一般的な「スタンダード型」、細長い「バロン型」があり、ボストンシェーカーにはティンがスケルトンになっているおしゃれなものもあります。

ストレーナー

シェーカーの部品ではないストレーナー単体は、へら型のステンレス板に、らせん状のワイヤーを取り付けた道具です。ミキシンググラスやボストンシェーカーと一緒に使用される事が多く、氷を取り除き液体のみを注ぐ事が出来ます。

バースプーン

長い棒状のスプーンで、中央の棒部分はらせん状にねじれているので、スムーズに液体を回転させ材料をかき混ぜる事が出来ます。また、スプーンの反対部分は様々な形があり、フォーク、重し、氷よけなどになっています。

ブレンダー(ミキサー)

一般でいうミキサーのこと。シェーカーでは混ざらないカクテルを作る際に使用されます。カクテルの用語で「ミキサー」とは「割り材」、すなわち、水、炭酸水、トニックウォーター、ジンジャーエール、コーラ、オレンジジュース、トマトジュースなど、割るために用いる飲料の総称を指します。

ミキシング・グラス

かき混ぜる「ステア」の技法の際に使用するグラスです。主に円柱型の大型のグラスの形状で注ぎ口が付いており、内側はバースプーンが回転しやすいように丸くなっています。

技法

シェイク

「シェイク」の技法は、シェーカーの中に氷と材料を入れ蓋をし、強く振って中身を混ぜ、グラスに液体を注ぐ技法です。混ざりにくい材料を混ぜる際や、アルコール度数の高いカクテルベースやリキュールの角を取り、飲みやすくするために用いられます。

ステア

「ステア」の技法は、混ざりやすい材料を、氷を入れたミキシング・グラスに注ぎ、バー・スプーンなどで手早くかき混ぜる技法で、素材の味わいや香りを活かす際に用いられる技法です。

ブレンド

「ブレンド」の技法は、ブレンダー(ミキサー)を使用して、機械の強い力によって材料を混ぜ合わせる技法。

主に、フレッシュフルーツを混ぜ合わせる際や、氷と材料を混ぜ合わせてフローズンカクテルを作る際に使用されます。

ビルド

「ビルド」の技法は、シェーカーやミキシンググラスなどを使用せずに、グラスの中に直接材料や氷を入れかき混ぜて完成させる技法です。
水割りやソーダ割り、ロングカクテルで主に使用されます。

スノースタイル

「スノースタイル」は、グラスのフチをレモン汁で濡らし、食塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。なお、スノースタイルという呼称は和製英語で、英語では、「rimmed with salt」、「rimmed with sugar」といいます。

コーラルスタイル

「コーラルスタイル」は、グラスのフチをシロップやリキュールで濡らし、塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。グラスのフチに幅広くデコレーションするのが特徴です。

単位

tsp(ティースプーン)

バースプーンのスプーンすりきり1杯分の量で、小さじ1杯と同量の約5mlです。

dash(ダッシュ)

ボトルを逆さにし、1振りで落ちてきた液体の量で、およそ5~6滴とされ、約1mlです。

oz(オンス)

1オンス=約30mlです。アメリカとイギリスで量が微妙に異なり、米ガロン法では1/16パイント(約29.57ml)、英ガロン法では1/20パイント(約28.41ml)です。