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バックエクステンションで肩が痛い原因と対処法。正しいフォームを解説

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バックエクステンションで肩が痛い原因と対処法。正しいフォームを解説

バックエクステンションを実施していると、肩が痛いと感じる場合があります。今回は、バックエクステンションを実施している中で肩が痛いと感じる原因と対策についてご紹介します。

バックエクステンションとは

バックエクステンションは英語で「back extension」で、「背中の伸展」を意味します。バックエクステンションは、いわゆる「背筋運動」と呼ばれるエクササイズです。 バックエクステンションはやり方によっては上半身を下半身に対して90度になるようにして実施し、背中が大幅に伸展します。そのため「バックエクステンション」と呼ばれています。 バックエクステンションは基本的には背中を鍛えるエクササイズではありますが、やり方によってはお尻や太ももの筋肉を鍛えることができます。 手軽にできるのにもかかわらず、エクササイズ強度も比較的高く、初心者から上級者までおすすめできる種目です。

バックエクステンションで肩が痛い原因

腕を伸ばして実施している

バックエクステンションを実施する上で、腕を伸ばして実施していると、腕の付け根に相当する肩が痛いと感じる原因になります。

バックエクステンションの負荷を高めるために、腕を伸ばして実施すると、確かに負荷は高まりますが、腕の付け根に相当する肩にも負担がかかるようになります。特に、肘を伸ばして実施していると肩にかかる負担も大きく増大します。

これを防ぐためには、バックエクステンションを実施する際に、頭の後ろに腕を配置して実施するようにしましょう。エクササイズ強度は下がりますが、むしろ、腕を伸ばして負荷を高めるよりもテンポなどを工夫する方がエクササイズ効率を大きく改善することができます。

無理に腕を上げようとしている

「腕を伸ばして実施している」ことに関連しますが、バックエクステンションを実施する上で、無理に腕を上げようとすると肩が痛いと感じる原因になります。

バックエクステンションを腕を伸ばして実施している際に、上半身を上げるために腕の反動を使って実施することがあります。このとき、必要以上に腕を上げようとすると腕の付け根に相当する肩に負担がかかり、場合によっては肩が痛いと感じることがあります。

これを防ぐためには前述したように、バックエクステンションを実施する際に、頭の後ろに腕を配置して実施するようにしましょう。また、どうしても腕を伸ばして実施したい場合には、腕の反動を使って実施しないようにしましょう。

肩を痛めている

バックエクステンションを実施する際に、当たり前ですが、肩を痛めながら実施すると肩が痛いと感じる原因になります。

肩は、一度怪我をすると比較的治りにくい部位であり、肩、胸、腕を使う動作をするときに支障をきたします。

これを防ぐためには、肩に異変を感じた場合には、トレーニングの実施を控えることであり、場合によっては病院の受診も検討しましょう。

肩が痛くならないバックエクステンションのやり方

フォーム

床で実施する場合

  1. うつ伏せになって、手を頭の後ろに配置する。
  2. 腹直筋を支点にして上半身及び下半身を上げ切る。
  3. ゆっくり元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

バックエクステンション台で実施する場合

  1. バックエクステンション台に身体を設定する。腕は胸前に設定。
  2. 上半身が下半身に対して垂直になるくらいまでゆっくり身体を下げる。
  3. 身体を上げる。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

初心者

筋トレ初心者の場合、バックエクステンションは何れの場合でも10〜12回3セット実施しましょう。

バックエクステンションは、そもそも、ターゲットとなる部位の筋肉が大きいため筋トレ初心者でも比較的多くの回数を実施することができましう。ただ、筋トレ初心者の場合にはしっかりとフォームを確認するという意味で10〜12回を両足で3セットをしっかり実施するようにしましょう。

少し慣れたら

バックエクステンションに少し慣れた方の場合、バックエクステンションは12〜15回3セット実施しましょう。

バックエクステンションに少し慣れると主に脊柱起立筋、大臀筋の発達により、より高回数を実施できるようになります。この場合には、初心者のときよりもやや回数を増やして12〜15回3セット実施しましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、バックエクステンションをその他のエクササイズと組み合わせて実施するようにしましょう。

筋トレ上級者の場合、バックエクステンションを仕上げの種目として、ヒップリフト、ランジ、スーパーマンなどの脊柱起立筋、大臀筋、ハムストリングスを鍛えることができるその他のエクササイズと組み合わせて実施しましょう。具体的には、以上の種目を実施した後にバックエクステンションを12〜15回を3セットを実施しましょう。

バックエクステンションの効果を高めるコツ

上半身をしっかり上げる

バックエクステンションでは、基本的には上半身を上げることで対象となる筋肉を収縮させることが期待できます。このことから、バックエクステンションでは上半身を中途半端に上げるのではなく、しっかりと上げ切ることが重要となります。

このとき、単純に上半身を上げ切って満足するのではなく、後述する「マインドマッスルコネクション」をしっかり意識することが重要です。上げ切ったときに、脊柱起立筋、大臀筋、ハムストリングスのいずれかの部位がしっかりと収縮していることを意識しましょう。

太ももを固定する位置(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、太ももを固定する位置によってどの部位を中心に刺激が入るのかが変わります。

太もものやや上側で固定する場合には、脊柱起立筋が中心になり、太もものやや下側で固定する場合には大臀筋及びハムストリングスに対する刺激が中心になります。

特に注意する必要があるのは、大臀筋、ハムストリングスを刺激する場合の設定方法です。太もものやや下側で固定する場合には、支点である太ももに対して力点がより上半身側に移動することに伴い腰にかかる負担がどうしても増大するため、特に、腰に不安がある方は実施する際には慎重になりましょう。

つま先の向き(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、つま先の向きによってどの部位を中心に刺激が入るのかが変わります。

つま先を互いに平行に設定する場合には、脊柱起立筋が中心になり、つま先をやや外側に向けて設定する場合には大臀筋及びハムストリングスに対する刺激が中心になります。

特に、つま先をやや外側に向けて設定する場合には、つま先を互いに平行に設定する場合よりもハムストリングスが伸展するような刺激が入りやすくなります。そのため、場合によっては怪我をする危険性もあるため、しっかりと準備運動を実施してから行うようにしましょう。

上半身が大きい軌跡を作るように(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、上半身が大きい軌跡を作るようにして実施するとより負荷を高めることを期待できます。

バックエクステンションは、他の背中を鍛えるエクササイズと同様に、実施している最中に背中をしっかりと張ることが重要です。それと同時に、上半身が大きい軌跡を作るように意識すると、動きがダイナミックになり、より負荷を高めることを期待できます。

後述するように、バックエクステンションでプレートやバーベルを使って負荷を高めると動きが縮こまりがちになります。そのため、特に、負荷を高めて実施する際には注意するようにしましょう。

トップポジションで静止する

トレーニングにおける「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。バックエクステンションでは上半身を上げたときです。多くは筋肉がピンっと張った状態になります。反対に身体が一番低い状態にあることを「ボトムポジション」と言います。その間を「ミッドレンジ」といいます。

バックエクステンションでは、前述した様にトップポジションで最も負荷がかかります。このため、トップポジションで静止することを意識することで、脊柱起立筋、ハムストリングス、大臀筋の収縮をさらに促すことができ、負荷を高めることが期待できます。

ボトムポジションで静止する(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、トップポジションに加えてボトムポジションでも対象となる部位に負荷を与えることを期待できます。

器具を使用してバックエクステンションを実施する場合には、お辞儀をする向きに角度をつけることができるため、それに伴って、脊柱起立筋、ハムストリングス、大臀筋を伸展させることを期待できます。そのため、バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合には、ボトムポジションで数秒間静止することが効率的です(床で実施する場合にはボトムポジションで静止しても負荷が高まらないため注意しましょう)。

チューブ、プレート、バーベルを使う(バックエクステンション台を使用する場合)

器具を用いて実施するバックエクステンションでは、上半身の重さで脊柱起立筋、臀部及びハムストリングスにかかる負荷が決定します。そのため、上半身の重量を重くすることができれば、自然とバックエクステンションを実施した場合の負荷を増大させることが期待できます。

上半身の重さを増大させる方法として、プレート、バーベル、チューブを使用する方法があります。以上の中で、バーベルを使用する方法が一番わかり難いと考えられ、バーベルを使用する方法では以下のようにすると、エクササイズ強度が大幅に増大します。
チューブを使用する場合、以下のようにして実施します。身体にチューブを巻き付けて実施しても問題ありません。


プレートを使用する場合、以下のようにして実施します。身体に近づけるとより負荷を高めることを期待できます。


バーベルを使用する場合、以下のようにして実施します。かなりエクササイズ強度が高いため注意しましょう。

上半身を戻しすぎない(床で実施する場合)

バックエクステンションに限らず、エクササイズでは動作中に対象となる部位に常に負荷が入っている必要があります。

バックエクステンションでは、上半身を戻しすぎると、上半身の前面で身体全体を支えることができるようになってしまうため、脊柱起立筋への負荷が完全に抜けてしまいます。このことから、バックエクステンションでは、ボトムポジションの設定を深くしすぎないことに注意しましょう。

目安としては、顎が床に付かなければ脊柱起立筋に負荷が入っているとされることが多いですが、できるならば、胸が床に付くか付かないかくらいにボトムポジションを設定するのが良いでしょう。

背中を鍛える場合には戻しすぎない(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、鍛える部位によってトップポジションの設定方法を少し変える必要があります。

これは、実際に実施してみるとわかりますが、鍛える部位によって、トップポジションでの収縮具合が大きく異なるためです。具体的には、脊柱起立筋を鍛える場合には床と平行くらいまで上半身を戻せば十分です。一方、大臀筋に刺激を与えるためには、上半身をしっかり戻す必要があります。

特に、背中を鍛える場合には、戻しすぎると負荷が抜けやすくなるため注意が必要です。

重量設定 (バーベル、プレートを使用するとき)

バックエクステンションでは、他の種目と同様に、可動域をしっかりと設定することが重要です。特にバックエクステンションで重量設定が重すぎると、可動域が狭くなりエクササイズ効率が大幅に低下します。

バックエクステンションは、前述したように、しっかりと身体を上げることで脊柱起立筋、大臀筋、ハムストリングスに負荷を与える種目です。そのため、重量設定が重すぎて膝があまり上がらないようになるのは避ける必要があります。

だからこそ、自身が扱いきれる重量で実施することが必要で、前述したように12〜15回を3セットギリギリできる重量設定にしましょう。

鍛えている部位の動きを意識

バックエクステンションに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、脊柱起立筋、大臀筋、ハムストリングスの動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのそれらの動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

バックエクステンションに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。

ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

バックエクステンションに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、バックエクステンションでは、上半身を下ろすときに息を吸い、上半身を上げるときに息を吐くことを意識しましょう。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

肩への負担が少ない筋トレ

マシンバックエクステンション

やり方

  1. バックエクステンションマシンに座る。
  2. 背筋の力でパッドを後方に動かす。
  3. ゆっくり元に戻す。
  4. 2から3の動作繰り返す。を12〜15回3セット実施する。

回数

マシンバックエクステンションは、12〜15回3セット実施します。

マシンバックエクステンションは、扱う重量にもよりますが、そこまで負荷の高い種目ではありません。そのため、標準的なトレーニングの推奨回数である12〜15回3セットを目安に実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • 戻すときはゆっくり。

  • 背中を張った状態を作る。

  • トップポジションでやや静止する。

スーパーマン

スーパーマン

やり方

  1. うつ伏せになって、手脚を真っ直ぐにして、少し開いた状態を作る。
  2. 腹直筋(おなか)を支点にして上半身と下半身を上げ切る。
  3. 腕と脚が床につかない部分まで戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

スーパーマンは、最終的には15〜18回を3セット実施しましょう。 バックエクステンションよりも負荷の高いエクササイズであるため、最初は10回3セットをしっかり実施できる様になることを目指します。10回3セットをしっかりできるようになったら、12回、15回と目指して、最終的に18回を3セット程度実施できるようになれば十分です。

効果を高めるポイント

  • 手脚を床につけない。

  • 手脚はまっすぐ前に伸ばし、やや開く。

  • 手脚をできるだけ高く上げる。

  • 顔を床に向ける。

ハイパーエクステンション

やり方

  1. ハイパーエクステンション台に、脚を肩幅に設定する。
  2. 背中を張ったまま、上体をゆっくり曲げる。
  3. 上半身と下半身の角度が90度になったら、上半身が床と平行になる位まで上げる。
  4. 2から3の動作を繰り返す。12〜15回3セット実施する。

回数

ハイパーエクステンションは、12〜15回3セット実施します。

ハイパーエクステンションは、専用のマシンの上で実施するバックエクステンションであり、通常のバックエクステンションに対して脊柱起立筋をしっかりと伸展させることを期待できます。ただ、自重で実施する限りではそこまで負荷は大きくならいため、標準的なトレーニングの推奨回数である12〜15回3セットを目安に実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • 背筋主導で実施することを意識する。

  • 上半身を上げ切らない(上半身から下半身までを一直線にしない)。

  • 負荷を高めたいときは重りを持つ。チューブを使っても効果的。