発祥の地ロシアではもっぱらストレートで飲まれているウォッカ。この記事では、ウォッカにおすすめの割材やカクテルなど、ウォッカを楽しむ方法を紹介します。
ウォッカは、大麦、小麦、ライ麦、ジャガイモといった穀物などの原料を加工して造られる、ロシア発祥の蒸留酒(スピリッツ)の一種です。蒸留酒はアルコール度数が高く、火をつければ燃えることから、「火酒(かしゅ)」と呼ばれることもあります。また、ウォッカはアルコール度数が40度と高く、氷点下でも凍らないため、超低温地域で重宝されてきた歴史があります。
ウォッカは製造過程において、白樺の木炭などのフィルターで濾過する工程があり、これによって雑味が取り除かれるため、無味無臭ですっきりとした味わい、まろやかな爽快感が特徴的で、世界4大スピリッツ(ウォッカ、ジン、ラム、テキーラ)の中では最も癖のない風味と言われています。
なお、クリアさが特徴的なウォッカですが、香りや味を加えた「フレーバードウォッカ」もあり、世界中で様々な味のウォッカが流通しています。
これらの特徴から、カクテルベースとして使われることが多いものの、ストレートやロックなど、様々な飲み方で嗜まれています。
ウォッカは、無味無臭ですっきりとした味わいなので、他の香りづけがされたお酒に比べ、癖がなく、ストレートで飲みやすいと言われています。ちなみに、ウォッカ発祥地ロシアでは、ウォッカをほかの飲料で割って飲むことは邪道とされています。
アルコール度数の高い蒸留酒は氷点下でも凍らないため、冷凍庫でキンキンに冷やしてとろみの出た状態で飲む「パーシャルショット」という嗜み方があります。ウォッカも冷凍庫に保存しておくとクリアでとろみのある独特な味わいを楽しむことができますよ。
ストレートで飲むのはちょっときつい、抵抗があるという方にお勧めなのがロックでの飲み方。時間が経って氷が溶け出すことでまろやかな味わいになり、飲みやすくなりますよ。レモンやライムといった柑橘類と合わせるとさらに飲みやすく、すっきりとした味わいになります。
ウォッカそのものを楽しみたい方で、ウォッカをすっきり飲みたい方におすすめです。風味がない分、どんな食事にも合いますよ。ただし、割材に味や風味がない分、アルコール感が強いので、アルコールの味が苦手という方はウォッカの分量を減らしたり、フレーバードウォッカをベースにするとよいでしょう。
炭酸水に柑橘類の皮から抽出されたエキスや糖分を加えたトニックウォーターでウォッカを割れば「ウォッカ・トニック」となります。炭酸水で割るよりも味や香りがあるので、さわやかにお酒を楽しみたい方におすすめです。お好みでレモンやライムなどを絞ると更にさわやかさが増しますよ。
ウォッカを緑茶やウーロン茶で割れば、落ち着きのある味わいになります。炭酸系やジュース系が続いた後の箸休めとしてもおすすめです。ホットでもおいしいですよ。
ウォッカはクリアなテイストなので、どんな割材とも相性が良く、フルーツ系のジュースやコーラ、ジンジャーエールで割ると、とても飲みやすくなります。ごくごく飲めてしまいますが、意外とアルコール度数が高く、ジュースに含まれる糖分をたくさん摂ってしまうことになるので要注意です。
ウォッカを炭酸で割ったウォッカソーダにフルーツアイスを入れると、ドライな飲み口のウォッカソーダと甘いアイスを交互に楽しむことができる、見た目もかわいらしい爽やかなカクテルになります。パーティーなどでもおすすめですよ。
ウォッカはそのプレーンな味わいから、いろいろな飲み物でカクテルを作って楽しむことができますよ。おすすめのカクテルを紹介します。
※紹介している割合はあくまで目安なので、好みに合わせて調節してください。
ウォッカそのものを楽しみたい方で、ウォッカをすっきりとヘルシーに飲みたい方におすすめです。ただし、割材に味や風味がない分、アルコール感が強いので、アルコールの味が苦手という方はウォッカの分量を減らしたり、フレーバードウォッカをベースにするとよいでしょう。
フルーツやハーブ、香辛料の風味があるフレーバードウォッカを炭酸水で割ればピュアウォッカよりも飲みやすく、さわやかな味わいを楽しむことができます。
★割合は、ウォッカ:炭酸水=1:3
トニックウォーターは炭酸水に柑橘類の皮から抽出されたエキスや糖分を加えたもので、ウォッカと割ることで「ウォッカ・トニック」となります。ウォッカ・ソーダよりも味や香りがあるので、アルコールが苦手だけどさわやかにお酒を楽しみたい方におすすめです。お好みでレモンやライムなどを絞ると更にさわやかさが増しますよ。
★割合は、ウォッカ:トニックウォーター=1:3
ウォッカをオレンジジュースと割れば、居酒屋などのメニューでもよく見かける「スクリュー・ドライバー」になります。ウォッカ系のカクテルでは一番飲みやすいと言われるカクテルですが、ベースがウォッカということもあり、意外と度数が高く、女性を酔わせやすいキラーカクテルとも呼ばれているので要注意です。
名前の由来は、アメリカの油田の労働者がウォッカとオレンジ・ジュースをねじ回しでかき混ぜたのが始まりとされています。
★割合は、ウォッカ:オレンジジュース=1:2または3
ちなみに、ソーダを適量加えることで「ウォッカ・オランジーナ」というカクテルになり、パイナップルジュースを加えれば「ウォッカシンデレラ」という、さらにフルーティで口当たりの良いカクテルになります。
少々癖のあるグレープフルーツジュースですが、ウォッカとの相性は抜群で、グレープフルーツジュースで割った「ブル・ドック」は気軽に作れることから人気の高いカクテルです。グラスのフチに塩がまぶされたカクテルは「ソルティ・ドッグ」と呼ばれており、こちらも有名なカクテルですよね。
★割合は、ウォッカ:グレープフルーツジュース=1:2または3
また、ブルドックにソーダを加えれば「フレンチ・ドッグ」というカクテルに、少量のクランベリージュースを混ぜれば「シー・ブリーズ」というカクテルにもなりますよ。
フルーツジュース系の中では一番さっぱりしているアップルジュースとウォッカと割ることで、「ビッグ・アップル(ウォッカ・アップル)」というカクテルになり、ウォッカをさっぱりと楽しむことができますよ。
特に、ポーランド産の「ズブロッカ」とはとても相性が良く、ズブロッカをアップルジュースで割ったカクテルは「シャルロッカ」という独自の名前が付けられています。
★割合は、ウォッカ:アップルジュース=1:2または3
ウォッカ+ジンジャーエール+ライム果汁のカクテル「モスコー・ミュール」も言わずと知れた有名カクテルの1つで、飲みやすさから大衆人気のあるカクテルです。ジンジャーエールは甘口と辛口がありますが、どちらで割っても違った美味しさがあります。本来のレシピはライム果汁を加えますが、なくても十分美味しいですよ。
レモンを絞れば「ウォッカ・バック」というカクテルになります。よく聞く「~バック」というカクテルは、お酒をジンジャエールで割り、レモンを絞ったカクテルの呼び方です。
★割合は、ウォッカ:ジンジャーエール=1:2または3(+ライム果汁(適量))
コーラと混ぜれば「ルシアン・コーク(ウォッカコークとも呼ばれる)」というカクテルにもなります。コーラの風味が強く、とても飲みやすく、ゴクゴクと飲めてしまいますが、ウォッカベースなので度数が高く、コーラは糖分量が多いので、飲みすぎに注意です。
★割合は、ウォッカ:コーラ=1:2または3
カルピスはビールなどで割ってもおいしいですが、ウォッカとの相性も良いですよ。こちらもごくごく飲めるタイプのカクテルなので、飲みすぎに要注意です。水以外にもソーダや、オレンジジュースなどのフルーツジュースを加えて割るのもおすすめです。
★割合は、ウォッカ:カルピス:水=1:1:3または4
ウォッカをウーロン茶で割れば、落ち着きのある味わいになります。炭酸系やジュース系が続いた後の箸休めとしてもおすすめです。
緑茶で割ってもおすすめです。ホットでもおいしいですよ。
★割合は、ウォッカ:ウーロン茶=1:3
トマトジュースと割ることで、赤い見た目が鮮やかな「ブラッディ・メアリー(マリー)」というカクテルになります。トマトジュースに含まれるリコピンという成分には酔いを穏やかに進める効果があるなど、やや健康志向なカクテルです。お好みでレモンジュース、タバスコ、ウスターソース、塩、コショウを加える方もいるようです。
★割合は、ウォッカ:トマトジュース=1:3
カクテルでは定番のライムもウォッカとの相性は抜群です。ウォッカにライム果汁を絞ればそのまま「ウォッカ・ライム」になります。
★割合は、ウォッカ20mlに対し、ライム1/3
また、ウォッカ・ライムに砂糖(シュガーシロップ)を加えれば「カイピロスカ」に、ソーダを加えれば「ウォッカ・リッキー」になります。ライムジュースを使った「スレッジ・ハンマー」、「カミカゼ」は後の項目でそれぞれ紹介します。
女性に人気のあるコーヒーリキュールのカルーアをウォッカと割れば「ブラックルシアン」というカクテルになります。コーヒー風味で甘くて飲みやすいカクテルですが、度数が高いので要注意です。
★割合は、ウォッカ:カルーア=1:1
生クリームを浮かべれば「ホワイト・ルシアン」というカフェオレに近い味わいのカクテルにもなりますよ。
アイスクリームやフルーツを使ったカクテルや、フルーツやお肉を漬け込んで作ることのできる、一風変わったカクテルを紹介します。パーティーなどにお勧めのカクテルです。
ウォッカにシナモン・シロップを合わせる「シナモン・ウォッカ」は、香り高くスパイシーな味わいが楽しめます。シナモンには発汗作用や、血糖値を下げるといった効能があるため、健康にも良いお酒です。
ウォッカ…400ml
シナモンスティック...4本
水…500ml
氷砂糖…150g
ミントの葉…適量
ウォッカに生姜を漬け込んで作る「ジンジャーウォッカ」は、モスコー・ミュールのベースに使えば本格的な味わいになるほか、冬ははちみつを加えてお湯割りにして飲むことで体を温めることもできます。豚肉を煮込む際にも使えますよ。
ウォッカ…1瓶(750ml)
生姜...1~2個
スイカ1個にウォッカを流し込んで漬け込むことで、鮮やかなピンク色の見た目が奇抜な「スイカウォッカ」ができます。パーティーなどで出せばインパクト抜群です。アルコール度数は入れるウォッカの量によりますが、およそ20~30度です。
ウォッカ …1瓶(750ml)
スイカ...1個(種なしが望ましい)
アメリカ西海岸ではパーティーメニューの定番ドリンク「パンチカクテル」。白ワインとストロベリーフレーバーのウォッカにレモンジュースやジンジャーエールを入れたフルーティーで口当たりの良い甘さが特徴的です。フルーツはイチゴとブルーベリーを使っていますが、他のフルーツを入れてみても面白いでしょう。アルコール度数はおよそ10度です。
白ワイン...14/20
ストロベリーウォッカ(スミノフまたはストリチヤナ)...2/20
レモンジュース...1/20
アガベネクター...1/20
ジンジャーエール...2/20
イチゴ...適量
ブルーベリー...適量
ベーコンをウォッカに付け込んでベーコンのうまみが詰まった「ベーコン・インフューズド・ウォッカ」。そのまま飲んでもベーコンのうまみが感じられるほか、チョコレート・マティーニやブラッディ・メアリーのカクテルベースとしてもおすすめです。
ウォッカ …1瓶(750ml)
ベーコン...12個
ウォッカとチョコレート・リキュールで割って作る「チョコレート・マティーニ」に、生クリームとチョコレートで作るガナッシュを加えた、ほぼデザートと呼んでもいいレベルの、デラックス版チョコレート・マティーニです。
【ガナッシュ】
生クリーム...240ml
セミスイートチョコレート...141g(粗く刻む)
【チョコレート・マティーニ】
ウォッカ...30ml
ベイリーズ・アイリッシュ・クリーム(チョコレート・リキュール)...120ml
チョコレート(飾り用)...適量
【ガナッシュ】
【チョコレート・マティーニ】
「ミレニアム・ルシアン・カフェ」は、日本でカクテルの創作コンテストにて生み出されたカクテルです。ウォッカベースのカクテルであることを忘れてしまうような、まるでデザートのような味わいのカクテルです。アルコール度数はおよそ10度です。
スミノフ・ウォッカ …20ml
アイリッシュ・クリーム …20ml
バニラ・リキュール…20ml
バニラ・シロップ…5ml
アイスコーヒー…90ml
アイスクリームやフルーツを使ったカクテルや、フルーツやお肉を漬け込んで作ることのできる、一風変わったカクテルを紹介します。パーティーなどにお勧めのカクテルです。
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