豚しゃぶしゃぶに合う具材を解説していきます。
しゃぶしゃぶとは鍋料理のひとつで、薄切りにしたお肉や野菜などの具材を煮え立った湯やスープにくぐらせて加熱し、タレなどをつけて食べる料理です。
お鍋の中でお肉を振る動作を「しゃぶしゃぶ」と見立てて名称づけたと言われています。
しゃぶしゃぶの本来の食べ方は、自分の食べる分のみを熱湯やスープにくぐらせて食べます。お肉や野菜は箸を使い、豆腐などは穴あきおたまを使います。
ただし、家庭で食べるときなどは、一般的な鍋料理と同様に野菜やきのこ類などは最初からお鍋に入れ、そこにお肉をくぐらせて食べる人も多いです。
また、もともとは味のない湯の中にこんぶだけを入れて食材を加熱するのが本来の形ですが、近年の火鍋ブームなどの影響で、味付きのスープも広がりをみせています。
しゃぶしゃぶをするとお肉によってアクが出てきます。
このアクの成分は、お肉のたんぱく質です。なので、実はアクを捨ててしまうのはとてももったいないんです。
できればアクを出さずに調理したいですよね。この場合、湯を沸騰させるのはNG。80℃前後でさっと肉を湯に通すのがベストです。
70℃だと火が通るのに時間がかかり、アクが出てしまいます。
野菜など、しゃぶしゃぶに用いる他の食材は大きさや長さを揃えてカットしましょう。
サイズが不揃いだと火の通りがバラバラになってしまい、仕上がりにムラができてしまいます。大きさや長さをなるべく揃えることで、美味しく食べることができます。
煮えばなとは煮え始めたときのことを言います。ぐつぐつと煮えてしまっている状態だと、お肉やお野菜がかたくなってしまうことがあるので、煮立たせすぎないように注意しましょう。
また湯にくぐらせる時間にも気をつけましょう。くぐらせる時間が長いとお肉が固くなっています。
すぐに火が通るように豚肉を薄くしているので、さっと湯にくぐらせて火に通ったのが分かったら、それで十分です。
豚しゃぶをしゃぶしゃぶとして食べるのではなく、料理にしていただくことも多いですよね。その場合のおいしくするポイントを紹介します。
豚しゃぶ肉を茹でる際、塩とお酒を入れるとお肉の臭みが消えます。さらに塩がお肉の味を引き立ててくれます。
豚肉を茹でる時、お湯に砂糖を加えておくとお肉がやわらかく仕上がります。砂糖はたんぱく質が硬くなるのを防いで、水分を保持してくれます。
沸騰した800mlのお湯に対し、砂糖は大さじ1です。
片栗粉を両面に薄くつけることで、茹でたときに食感がつるんとします。
水気を取ってざるで自然に冷やす
すぐに食べる場合は氷水で一気に冷やします。このとき、氷水500mlに対して、塩を1/3ほど入れて冷やしましょう。料理に使う場合は、冷えたあとキッチンペーパーで水気を取ります。
豆腐もしゃぶしゃぶによく用いられています。
絹豆腐よりも、木綿豆腐の方がしゃぶしゃぶには適しており、その理由としては煮ても崩れにくく、出汁の味が染みやすいことが挙げられます。
またしゃぶしゃぶ用の豚肉を使ったレシピなどに豆腐が用いられることも多く、豚しゃぶと豆腐のごまだれサラダなどが人気です。
しらたきもしゃぶしゃぶの定番です。下茹でした状態で売られているものも多いですが、臭みがある事が多いので、下茹でや水洗いをするのがおすすめです。
どんなスープやタレにも合うので、しゃぶしゃぶに用いやすい食材です。満足感もアップするので、コスパ最強のしゃぶしゃぶ食材です。
野菜の中では白菜が定番です。
箸で掴んで湯にくぐらせるため、一口サイズにカットします。また、葉と芯の部分を分けてカットすることも多いです。
生のままでも食べられるので、さっと通してシャキシャキ感を残してもおいしいです。
大根もしゃぶしゃぶで定番の野菜です。
肉類同様に薄切りにして、湯にくぐらせます。大根もスープやタレの味を選ばず、湯にもくぐらせやすいのがいいですよね。
大根はもともと栄養価があまり高くなく、しゃぶしゃぶすることでビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素も流れ出てしまうので、食感を楽しむ食材といえます。
長ねぎもしゃぶしゃぶに適しています。
加熱することで甘くなりおいしいので、斜め切りにして少し煮込むのもいいですね。お肉と一緒に湯にくぐらせるなら、白髪ねぎにするとサッと通すだけでもOKです。
ねぎの風味がお肉を引き立てる名脇役です。
少しクセのある春菊ですが、お肉と一緒にくぐらせるとおいしいです。
特におすすめはごまだれ。春菊の苦味を感じずにまろやかに食べられます。
春菊など葉物野菜は、葉と茎を手でちぎって分けるのがおすすめ。包丁でカットするとアクが出やすくなります。
たくさん食べてもヘルシーなきのこ類は、しゃぶしゃぶの具材の定番ですよね。
その中でもえのきは細いので火が通りやすく、湯にくぐらせる時間も短くてOK。
歯ごたえも良く、お肉で巻いて食べてもおいしいので、欠かせない一品です。
しいたけは、お出汁が出て美味しいです。長い時間スープの中に入れておく人も多いでしょう。
昆布だしにも豆乳などの変わり種にも合います。
しいたけには他の食材ではあまり摂れないビタミンDが豊富に含まれます。ビタミンDは脂溶性なのでしゃぶしゃぶしても流失しません。
人参など根菜は厚みがあると火が通りにくいです。
そのため、しゃぶしゃぶに入れるときはスライサーやピーラーなどで薄切りにするといいでしょう。
そうすればさっと湯に通すだけでおいしくいただけます。
次に、定番ではないですが、それなりに浸透している「派生形」のしゃぶしゃぶ具材を紹介します。
豚しゃぶしゃぶ以外の王道のお肉は牛肉ですが、派生形として、
鶏肉
ウィンナー、ソーセージ
肉だんご
ワンタン
などがあります。
鶏肉も薄切りにしてしゃぶしゃぶにするととてもおいしいです。生で食べるのは危険なので、なるべく薄切りにしてしっかり火を通しましょう。
ウィンナーやソーセージをおでんのように入れて食べる人も多いです。
また、1度加熱したお肉を冷まし、野菜などと盛り付けて食べる「冷しゃぶ」もあります。サラダであったり、前菜のようにして食べることが多いです。
定番化しつつある、しゃぶしゃぶに使われてる魚介もたくさんあります。特に白身魚が多いですが、貝類や甲殻類、海藻も用いられています。
ブリ
タイ
マグロ
ハモ
フグ
クエ
イカ
カニ
エビ
牡蠣
ホタテ
ワカメ・めかぶ
魚介類はどれを入れてもおいしいですが、その中でもブリやタイは定番化しつつあるほどよく食べられています。ハモやフグは高級魚ですので、贅沢なしゃぶしゃぶとして楽しまれています。
また、貝類や甲殻類は出汁も出るのでおすすめです。わかめもとてもおいしいです。
お刺身を使うことで火が通りきらなくても食べられて安心です。周りに少し火が通った程度で食べてもおいしいです。
定番の野菜以外でも、よく用いられている野菜もたくさんあります。
キャベツ
レタス
水菜
ほうれん草
小松菜
玉ねぎ
もやし
などです。
「キャベツ鍋」「水菜鍋」などと呼ばれるレシピも存在するほど、キャベツや水菜はお鍋に入れるのが定番化してきています。
葉物類はそのままくぐらせることが出来、食べやすいです。しかし、ほうれん草はシュウ酸が多いのであまりおすすめできません。そのため、ほうれん草を使うなら小松菜がおすすめです。
えのきやしいたけ以外にもしゃぶしゃぶに用いられているきのこ類もあります。
しめじ
エリンギ
まいたけ
きくらげ
などです。
簡単に言ってしまうと、お鍋やスープに入れておいしいものはしゃぶしゃぶでもおいしいです。
きのこ類は出汁が出ておいしいので、何種類か入れて楽しむのもおすすめです。食感の違いも楽しめます。
きくらげは食感も楽しくボリュームがあるので、満足感がアップします。お肉の量を減らしたいときにおすすめの食材です。
それから、しめとは別に米類などを具材として楽しむこともあります。
丸もち
スライスもち
くずきり
マロニー
油揚げ
特に多いのが、おもちです。スライス餅だと湯にくぐらせるとすぐにやわらかくなり、しゃぶしゃぶでおいしくいただけます。お米なので、どんなタレにも合います。
油揚げは湯通ししてから使いましょう。また、油揚げとおもちを組み合わせて餅巾着にしても◎。
次に、変わり種のしゃぶしゃぶ具材を紹介します。いつものしゃぶしゃぶに飽きて冒険したい方におすすめです。
お鍋の締めでごはんを入れるときチーズを入れてリゾットにすることはありますが、しゃぶしゃぶに用いることはあまりありませんよね?
しゃぶしゃぶにおすすめなのは、モッツァレラチーズです。溶け切らないため、お箸で「しゃぶしゃぶ」しやすく楽しいです。
豚肉やお野菜とも相性がいいので、おすすめの変わり種です。
湯葉もしゃぶしゃぶにするとおいしいです。
生湯葉を用意し、食べやすい大きさに切って湯に通しましょう。
青ネギや生姜などなど薬味を用意しておくと、よりおいしくいただけます。
湯葉よりももっと珍しいのが、お麩です。
板麩や車麩が「しゃぶしゃぶ」しやすいので、ぜひ試してみてください。
特に濃い味のスープでしゃぶしゃぶをするときにお麩を入れると、味が染み込んでおいしいです。
ちくわは生でも食べれるので、湯に通す時間を気にしないでいいのが簡単です。
そのままでも、輪切りでも斜め切りでもOK!
タレをつけなくてもおいしいですが、梅ダレなどの変わり種とも相性がいいです。
はんぺんはおでんに入れることで有名ですが、しゃぶしゃぶにもおすすめです。
チーズがサンドされたはんぺんでもおいしいですよ。
おでんとはまた違ったスープやタレでもおいしいのでぜひ試してみてください。
カニのしゃぶしゃぶはありますが、カニカマはあまりないですよね。ですが、これまたおいしいんです。
実際はカニに見えるただのかまぼこですが、野菜などと一緒に食べるともはや「蟹しゃぶ」と変わらないんだとか……?
かまぼこは魚のすり身ですので、出汁も出てとてもおいしいです。
トマトやミニトマトをしゃぶしゃぶに入れる人も。
トマトはスライスにして湯にくぐらせます。トマトの汁は出てしまいますが、それによってスープがトマト風味になっておいしいです。
ミニトマトはそのままくぐらせることが多いです。温かいトマトが好きな人は、硬さも残りつつ温かいミニトマトがおいしくいただけます。
パクチーが好きな方は、パクチーを入れることも。
スープに最初から入れる人もいれば、変わり種のスープにパクチーをくぐらせて、お肉と一緒に食べる人もいます。
クセがあり苦手な人も多いので、しゃぶしゃぶに入れるときは周りの人に確認しましょう。
せりは春の七草のひとつです。シャキシャキ食感と独特の香りが食欲をそそります。
一般的ではありませんが、春菊や水菜などと同じように使えるので、ぜひ入れてみてください。
ちなみに春の七草ですが、冬が旬でお正月のお雑煮などにも使われています。
これはかなりおすすめなのですが、じゃがいものしゃぶしゃぶ!
スライサーやピーラーで薄切りにして水にさらしておいたものを、若干のしゃきしゃき感が残る程度に湯に通してお肉と一緒に食べましょう。
さっぱりポン酢にも合ってとてもおいしいです。芋好きの方はぜひ!
かぼちゃも実はしゃぶしゃぶできるんです。
薄切りや細切りにすれば短時間でやわらかくなって食べやすいです。
細切りにして数本湯に通し、お肉で巻いて食べてもおいしいですよ。
さらに、さつまいもも用いることができます。
かぼちゃ同様に薄切りや細切りにして食べましょう。
しゃぶしゃぶはお肉や葉物野菜が多いので、かぼちゃやさつまいもを入れることで彩りもよくなります。
なすもとてもおすすめです。特に豚しゃぶのときに是非入れてみてください。
豚肉とも、ポン酢ともかなり相性がいいので、おいしくいただけます。
また火が通りやすいので、そこまで薄切りにしなくてもいいところも面倒がなくて◎。
ズッキーニのしゃぶしゃぶもおすすめです。これもなすと同じで豚しゃぶによく合います。
スライサーやピーラーで薄く切ると「しゃぶしゃぶ」しやすく、食べやすいです。
ズッキーニは和風ダレも洋風ダレも合います。
れんこんもスライサーなどで薄切りにするとしゃぶしゃぶに出来ます。
お肉との相性もいいので、れんこんをはじめとした根菜もぜひしゃぶしゃぶに入れてみてください。
根菜ならではの歯ごたえもおいしいです。
しゃぶしゃぶのしめの具材を紹介します。
しゃぶしゃぶの〆といえば、ラーメン。いろいろな具材を「しゃぶしゃぶ」したスープは出汁が出ていてとてもおいしいです。
ラーメンは定番の昆布だし、醤油などから変わり種のものにも合わせやすいです。
それから、うどんもしめでよく使われています。特に冷凍うどんは少し電子レンジで温めてから使うとすぐに食べれるので時短になります。
出汁やスープが染みたうどんはおいしいですよね。
残った具材をそのまま雑炊にできちゃうので、しゃぶしゃぶのあとごはんを入れて雑炊にするのもいいですよね。
おすすめの方法は、ごはんを水で洗ってぬめりをとってから、卵でとじると良いです。
このときかき混ぜすぎないことで卵がいい感じに残ります。また、チーズを入れてリゾット風にしてもおいしいです。
韓国風でいただくなら、トッポギでしめるのもひとつです。
トッポギとは、お餅でできたトックをコチュジャンや砂糖などで甘辛く煮込んだものを指します。なので、しゃぶしゃぶの最後にトックを入れて、コチュジャンなどで味付けしましょう。
もし、しゃぶしゃぶのスープを火鍋風など、ピリ辛にしてあるなら少し甘味料を足すだけでOKです。
しめにパスタを入れる変わり種もあります。だしの効いたスープで麺を茹でると、どんな味付けにしてもおいしそうですよね。
おすすめはカルボナーラです。簡単でおいしいのが嬉しいですよね。
ちなみにうどんで作るカルボナーラもおいしいですよ。
ヘルシーで人気なベトナム料理のライスヌードルであるフォー。エスニック料理が好きな人からはとても人気です。
お肉との相性がいいので、残ったお肉をスープに入れて楽しみましょう。
パクチーやミントなどを入れて楽しむ人も。
しゃぶしゃぶのスープのおすすめを紹介します。
しゃぶしゃぶは本来、味付けをされていない湯で加熱していますが、最近は鍋と同様しゃぶしゃぶも味付きのスープを用いるようになっています。
ただ、その中でも定番なのはやっぱりこんぶ出汁です。そしてポン酢やゴマダレに付けてで食べるのが一般的です。昆布から出汁をとるときは、沸騰させないことがポイントです。
その他に、煮干しや鰹節を使うこともあります。
しゃぶしゃぶも、最近では様々な変わり種スープがあります。火鍋ブームにより味付きのスープが主流になってきました。
味噌
豆乳
鶏白湯
火鍋
梅だし
カレー
グリーンカレー
ワイン
なんとワインでしゃぶしゃぶを!確かに、牛肉をワインで煮込んだりもするので、相性はいいですよね。つけダレはバルサミコソースや、粒マスタード、オリーブオイルと塩コショウなどがおすすめです。
他にもカレーや鶏白湯など、なんでもありですね。
最後にしゃぶしゃぶのタレを紹介します。
ポン酢・ゆずポン
ゴマダレ
やはり定番はこの2つ。ポン酢とゴマダレです。
ゆずポンもおいしですよね。さっぱりしているポン酢は飽きが来ないところも◎。
タレは、様々な変わり種を用意することで、無限に楽しめます。
大根おろしの和風ダレ
にんにく醤油
柚子胡椒
梅カツオ
オイスターソースの中華風ダレ
コチュジャンのピリ辛韓国風ダレ
ナンプラーのエスニック風ダレ
和風ダレや柚子胡椒などは割と定番になってきているのではないでしょうか。
自分の好きな味でアレンジすると、しゃぶしゃぶがより美味しくなります。自分だけのオリジナルのタレを研究するのもいいですよね!
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