カヌレは、薄力粉や牛乳、ラム酒、バター、砂糖などの材料を蜜蝋を塗った溝つきのカヌレ型に入れて焼くフランスの伝統的な焼き菓子で、上品な味わいや可愛らしい見た目から手土産としても人気です。本記事ではカヌレの賞味期限について解説します。
カヌレとは薄力粉と牛乳、ラム酒、バター、砂糖などの材料を蜜蝋を塗った溝つきのカヌレ型に入れて焼くフランスの伝統的な焼き菓子です。
正式名称を「カヌレ・ド・ボルドー(cannele de bordeaux)」といい、一般的には省略して「カヌレ」と呼ばれます。「カヌレ」にはフランス語で「溝付き」という意味があり、「ボルドー」はカヌレが古くはフランスのボルドー女子修道院で作られていたことに由来します。
鐘のような形で縦に溝が入っているのが特徴で、型に蜜蝋を塗って焼いているため表面はカラメル状になりカリカリとしていて、中はふんわりとしています。
洋菓子店やベーカリーなどで販売されている他、近年ではカヌレ専門店も増えており、可愛らしい見た目と上品な味わいから内祝いや手土産としても人気があります。
市販されているカヌレの賞味期限は、店舗によって異なります。カヌレを販売している代表的なお店の賞味期限は下記の通りです。
ダニエル…常温5日
ほうき星…常温翌日
カヌレ堂…常温2日
立町…常温2日〜3日
ガトーミュール…常温翌日
エシレ…常温当日
アスール…常温3日
slow…常温4日
エルカフェ…冷蔵5日
シェリュイ…冷凍2ヵ月
ラスール…冷凍30日
虓(コウ)…常温4日
コノスク…冷蔵2日
パティスリー・サダハル・アオキ・パリ…常温当日
アスカヌレアンド…冷蔵2日〜3日
タピオ…常温3日
ポン・ドゥ・トリーコ…冷蔵3日
コムパリ…冷凍27日
THE STAND…冷蔵2〜3日
カヌレ屋…常温翌日
ノワ・ドゥ・ブール…常温2日
HACHI…冷蔵翌日
プロ・フレステージュ(FLO)…常温3日
ドンクミニワン(mini one)…常温翌日
ムーンアンドバック…冷凍1ヵ月
メゾンランドゥメンヌ カヌレ…冷凍1ヵ月
MONO…冷凍26日
リッツカールトン…常温当日
ルクレール…常温翌日
ダン・ラ・ポッシュ…冷凍2週間
ガルブ…常温当日
ゴディバ…冷凍1ヵ月
デボラ…常温翌日
バタリー…冷蔵3日
ビスキュイテリエ ブルトンヌ…常温2日
ボブ…冷蔵3日
パティスリーパロラ…常温翌日
パティスリーエス…冷蔵6日
洋菓子店やベーカリーで販売されているカヌレの賞味期限は平均して2日〜3日で、長くても5日です。
冷凍保存すれば1ヵ月と長めに保存できる店舗も多いです。ただし、長めに保存できる店舗でも時間が経つと風味が損なわれたり食感が悪くなるといった点から当日中に食べきるか遅くても翌日には食べることを推奨している店舗がほとんどです。賞味期限に関係なくできるだけ早めに食べきるようにしましょう。
カヌレは洋菓子店以外でも購入することができ、例えば輸入商品を多く取り扱うコストコやカルディでも販売されています。
コストコのカヌレも冷凍すれば1ヶ月と長めです。また、カルディで販売されているカヌレは冷凍した状態で販売されているため、約6ヶ月保存することが可能です。
また、成城石井などのスーパーでも販売されており、成城石井で販売されているカヌレは冷蔵で2日です。
ローソンやファミリーマートなどのコンビニでも販売されていることがあります。これまで販売されていたカヌレでは、ローソンで販売されている「濃密カヌレ」は冷蔵で5日、ファミリーマートの「生カヌレケーキ」は冷蔵で4日〜5日、セブンイレブンで販売されている「生食感カヌレ」は冷蔵で3日と、いずれも要冷蔵となっています。
賞味期限とは品質が変わらずに美味しく食べることができる期間を表すもので、仮に賞味期限を過ぎた場合でも食中毒などの健康被害を及ばさないよう基本的に短めに設定されています。
消費者庁では、食品に客観的な試験などをして決めた期限に、0.8以上の安全係数をかけて賞味期限を設定するのが基本としています。そのため、賞味期限から安全指数0.8を逆算し、賞味期限から2割程度であれば許容範囲内であると考えられます。
記載されている賞味期限が切れたからといって食べられなくなるわけではありませんが、美味しく食べるためにも賞味期限が切れる前に早めに食べきるようにしましょう。
<消費期限と賞味期限の違い>
消費期限・・・定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもの。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではない。急速に品質が劣化しやすい食品に表示される。
賞味期限・・・定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもある。そのため、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要がある。比較的品質が劣化しにくい食品に表示される。
カヌレの賞味期限は洋菓子店の場合、箱の後ろや横に記載されていることが多いです。洋菓子店で直接購入するのであれば口頭でも賞味期限や保存方法を教えてくれることがほとんどです。
スーパーやコストコなどで販売されているカヌレの賞味期限はパッケージの裏側などに記載されていることが多いです。コストコのカヌレは大容量なので、冷蔵保存や冷凍保存する際にパッケージを破棄してしまって賞味期限がわからなくなってしまう方が多いようです。パッケージにしか記載がないので、食べきるまで破棄せずとっておくか、しっかりメモしておくようにしましょう。
自宅で手作りしたカヌレの場合も、市販されているカヌレと同じように2日〜3日で食べきりましょう。ただし、手作りのカヌレの場合は保存料を使用していませんし、中が生焼けになってしまっているということも考えられます。
また、手作りの場合は焼き加減が難しく、外側が固くなってしまったり水分が飛んでパサパサとしてしまいやすいため、当日中か次の日には食べきるのが望ましいです。
焼き立てを食べることができるというのも手作りの醍醐味ですので、焼き立てのうちに食べることをおすすめします。
カヌレは焼き菓子であるため水分量が少なく傷みにくいため、常温で持ち運んでも問題ありません。
ただし、夏などの炎天下の中で長時間持ち運ぶ場合は、保冷剤を入れておいたほうが安心です。
また、商品によってはチョコレートがけになっていたり、生クリームが入っていることがあります。その場合は、要冷蔵となりますので、保冷剤を入れるなどお店の指示に従い持ち運びましょう。
上述しように、賞味期限は品質が変わらずに美味しく食べることができる期間を表すものですので、傷んでいなければ賞味期限を多少すぎても食べることができます。
ただし、賞味期限を過ぎていなくても保存状態が悪ければ傷んでしまうこともあります。下記の特徴があるカヌレは腐敗しているので食べないようにしましょう。
焼き菓子は野菜などの食材とは異なり水分量が少ないためカビが生えやすいわけではありませんが、カビが生える可能性も0ではありません。湿度の高い場所で保存していたり、購入してから時間が経ってしまっているとカビが生えることもあります。
例えば、カヌレに白いふわふわとしたほこりのようなものがついている場合は白カビが生えています。じゃがいもなどの根菜の場合皮を剥けば問題なく食べられることもありますが、カヌレの場合は破棄するのが無難です。
カビはカビ毒を発生させ下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こす可能性があるので注意しましょう。
出典:かびとかび毒についての基礎的な情報(農林水産省)
傷んだカヌレは酸っぱい臭いがすることがあります。
食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。
腐敗が進むと生ゴミのような臭いを放つこともあります。あきらかにカヌレとは異なる臭いを感じたら腐敗している可能性が高いので破棄しましょう。
カヌレは外側がカラメル状になっているため見た目では傷んでいるかどうか判断しにくいですので、食べる前に中を割って確認しましょう。
傷んでいる特徴としては、半分に割ったときに糸を引くという特徴があります。カヌレの原料に使われる小麦粉には、枯草菌(こそうきん)といわれる微生物が含まれており、製造過程で死滅しますが死滅しきれなかった枯草菌が繁殖して腐敗を進め、粘りを出したり腐敗臭を引き起こすことがあります。
カヌレは基本的に、直射日光の当たる場所や高温多湿の場所を避けた冷暗所で常温保存することができますが、夏場などの熱く湿度が高い季節やすぐに食べきることができない場合は、冷蔵保存のほうが安心です。
冷蔵保存する場合は、一つ一つラップに包み密閉できる保存袋や容器に入れて冷蔵庫に入れます。カヌレは湿度によって食感が損なわれてしまうため、ラップに包むのが大切です。また、冷蔵庫の空け締めにより温度変化は結露ができる原因となり、水分はカヌレを痛める原因となりますので扉付近は避けて置くようにしましょう。
同じように一つ一つをラップに包み密閉できる容器などに入れて冷凍庫に入れれば、2〜3週間保存することが可能です。
冷凍したカヌレは常温に置いて自然解凍をするか、電子レンジで温めて解凍して食べます。加熱しすぎてしまうと中がパサパサになってしまうので、電子レンジで温める場合は加熱しすぎてしまわないように注意してください。
カヌレ好きの間ではトースターで3~5分程焼いて食べるのが美味しい食べ方の定番です。トースターで焼くことで、外側のカリカリとした食感が増す他、香り付けに使われているバニラの甘く芳醇な香りが引き立ちより美味しく食べることができます。
冷凍保存してある場合は、一度常温に戻して解凍してからトースターで焼きましょう。冷凍してあるままだと均等に熱が伝わらず焼きむらができてしまうことがあります。
電子レンジで温めても同じようにバニラの甘く芳醇な香りが引き立ち上品な味わいを楽しむことができます。電子レンジでは外側のカリカリ感を引き立たせることができませんが、しっとりしたタイプが好みの方にはおすすめです。ただし、電子レンジでの加熱は中の水分が飛びやすくパサパサしやすいため注意しましょう。
オーブントースターや電子レンジで温めて食べるのが定番のカヌレですが、冷蔵庫で冷やして食べるというのも通な食べ方です。
冷蔵庫で冷やすことにより中の生地が締まってしっとりとした食感を楽しむことができます。常温保存してあるカヌレを冷蔵庫で一度30分ほど冷やしてから食べても良いですし、冷蔵保存しているカヌレは冷蔵庫から取り出してすぐに食べても美味しく食べることができます。
カヌレにアイスクリームや生クリームを添えたり、溶かしたチョコレートをかけるなどのトッピングをしても、美味しく食べることができます。
特にカヌレ専門店やカフェでは、カヌレに冷たいアイスクリームが添えてあることが多いです。自宅で保存してあるカヌレを食べるときは、トースターや電子レンジで温めたカヌレを添えても美味しいですし、冷えているカヌレに添えてもOKです。
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