中力粉は、小麦を製粉した小麦粉の一種です。うどんの麺やフランスパンなどのあまり膨らませないパンを作るときに使われることが多いです。本記事では、中力粉の原料や製造方法、用途、代用品などを詳しく解説します。
中力粉は小麦を製粉した小麦粉の一種です。
中力粉の原料は、粒の硬さが中くらいの中間質小麦(ちゅうかんしつこむぎ)です。オーストラリア産のスタンダード・ホワイト・ホイートという品種や、国内産の普通小麦で作られることが多いです。
小麦の種子組織は、果皮・種皮・胚乳(外胚乳、内胚乳)があります。
小麦粉は、多数のロール製粉機とふるいの組み合わせにより、小麦の胚乳組織を粗く砕いて分離し、これを粉砕するという方法で作られています。粉砕する際に数十種類の粉が得られますが、最終的には2〜4種類に仕分けされて、その性状により希望する等級になるようにそれぞれの粉を組み合わせます。
小麦粉は、胚乳部分にある灰分の含有量によって特等粉、1等粉、2等粉、3等粉、末分にわけられ、これを等級といいます。灰分含有量が0.3~0.35%のものは特等粉、0.35~0.45%のものが1等粉、0.45~0.65%のものが2等粉、0.7~1.0%のものが3等粉、1.2~2.0%のものが末粉となります。
灰分の含有量が少ない方が白くなり(その分栄養価は少ないですが…)上級粉となります。灰分の含有量が多いと茶褐色になり、下級粉となります。例えば、中力粉の1等粉は高級麺やそうめん、3等粉はかりんとうなどと使い分けされます。
また、仕分けせずに全部を混合したものがあり、これを「ストレート粉」といいます。
灰分は外皮や胚芽部分に多く含まれるミネラルや食物繊維のことです。小麦粉は調理過程で加熱されると、たんぱく質や脂質は燃えてなくなってしまうのですが、一部のミネラルや食物繊維が灰として残ります。
中力粉は、製造メーカーによって原料の小麦の品種が異なり、グルテンの含有量や灰分量なども違います。麺やパンを作ったときの食感などを中心にそれぞれの製品の特徴を紹介します。
「雪」は、日精製粉株式会社が製造・販売するの中力粉の製品名です。スーパーでもよく販売されています。
オーストラリア産やアメリカ産、国産の小麦を原料に作られています。グルテン含有量は10%、灰分量は0.57%で、2等粉に該当します。うどんの他、お好み焼や天ぷらの衣、お菓子作りなどに幅広く使用することができます。
日精製粉には「手打ちうどんの小麦粉」という製品名の中力粉もあります。厳選した小麦を長年の知見で培った製粉技術で製粉することで、家庭でも簡単になめらかでコシのあるうどんを作れるようになっています。
「たけ」は、株式会社ニップンが製造・販売する中力粉の製品名です。
カナダ産やアメリカ産の小麦を原料に作られています。グルテンの含有量は10%、灰分量は0.55%で、2等粉に該当します。
「たけ」は風味が歯ごたえのある食感の麺に仕上げることができる他、クッキーなどの焼き菓子、たこ焼きを作るのにも適しています。
「南部地粉(なんぶじごな)」は、オーサワジャパン株式会社が製造・販売する中力粉の製品名です。
岩手県産の「ナンブコムギ」という品種の小麦を原料に作られています。グルテンの含有量は10.2%で、小麦を皮以外の部分をまるごと挽く一本挽き製法で作られたストレート粉です。
ストレート粉である南部地粉は豊かな香りと甘みが特徴です。しっかりと歯ごたえのある麺に仕上げることができる他、パンや天ぷらの衣、餃子の皮を作るのにも適しています。
「エペ(epais)」は、江別製粉株式会社が製造・販売する中力粉の製品名です。
北海道産の「きたほなみ小麦」という品種の小麦を原料に作られており、クロレラエキス粉末やアセロラ粉末なども配合されています。
グルテンの含有量は11.0%、灰分量は0.6%で2等粉に該当します。小麦本来の味や香りを強調した中力粉で、フランスパンやパイ生地を作るのに適しています。パンやパイ生地の他にもうどんの麺を作ることができ、エペを使って作るうどんはもちもちとした食感になります。
小麦粉の種類は製粉方法ではなく、原料小麦の品種によって決まり、グルテンの含有量が異なります。見た目はどれも白い粉で目視では判別できません。
グルテンとは、弾力に富むが伸びにくいグルテニンと、弾力は弱いが伸びやすいグリアジンの2種類のたんぱく質が、水分によって結びついたものです。グルテンの量によって生地の硬さが決まります。パンなどの「ふわふわ、モチモチ」という食感はこのグルテンによってもたらされます。
薄力粉(はくりきこ)の原料は、粒が柔らかい軟質小麦(なんしつこむぎ)です。
「粒が柔らかい」=「グルテン量が少ない」ことを意味し、薄力粉はグルテンの含有量が6.5~8%(原料小麦によって違いがあります)と最も少ない小麦粉です。グルテン含有量がさらに少ないものを「超薄力粉」ということがありますが、商品名としては使われていません。
薄力粉は水でこねたとき、グルテン量が少ないため粘りが出にくく、ふんわりした生地になります。そのため、クッキーやスポンジケーキなどのお菓子作りに使われます。天ぷらや唐揚げの揚げ物にも薄力粉がよく使われ、カリッとした歯切れのよい食感に仕上がります。
混ぜすぎるとグルテンの粘りが出てしまい、薄力粉の良さが損なわれてしまうので注意が必要です。また、薄力粉は柔らかい軟質小麦からできているので粒度が細かくなります。触ると手にまとわりつく感覚があります。粒が小さいので水分を吸いづらく、だまになりやすいという点にも注意しましょう。
「薄力粉」は「薄力小麦粉」といわれる場合もありますが、全く同じものを指し、違いはありません。「薄力小麦粉」を略して生まれたのが「薄力粉」という言葉です。また、強力粉→中力粉ときたら「弱力粉」となりそうですが「薄力粉」といいます。強力粉に対する言葉として「弱力粉」だと印象が悪いので、製粉会社の販売の都合で明治時代末期にこのように名付けられたとされています。
準強力粉(じゅんきょうりきこ)の原料は、粒が硬い硬質小麦(こうかこむぎ)や、やや硬い中間質小麦です。グルテンの含有量は10.5%〜12.5%で、強力粉と中力粉の中間に位置します。
フランスパンなどの硬めのパン(あまり膨らませないパン)を作るのに適していて、「フランスパン専用粉」という製品名で販売されていることもあります。
準強力粉は中力粉と比べて、使い道が限られます。
強力粉の原料は、粒が硬い硬質小麦(こうしつこむぎ)です。グルテン含有量は11.5~13.5%と小麦粉の中で最も多くグルテンを含みます。
強力粉の原料である硬質小麦の粒は硬いため、製粉すると粒子が粗くなります。触るとサラサラとしていて、手でギュッと握っても固まりません。
強力粉はグルテンの含有量が多いため、料理をふんわりもちもちとした食感に仕上げるという特徴があります。そのため、パンやパスタなどの麺を作るときに使われることが多いです。また、打ち粉としても使われます。
小麦粉は小麦の製粉方法によって、通常の小麦粉と全粒粉(ぜんりゅうふん)に分けられます。
全粒粉は、小麦の胚芽と外皮を取り除かず製粉したものです。胚芽と外皮を取り除いていないため、そのため白色でなく茶色をしています。通常の小麦粉と比較して食物繊維、ミネラル、ビタミンが豊富に含まれており、食物繊維は通常の小麦の約3倍です。
全粒粉は歯ごたえがあり小麦独自の風味が強いため、全粒粉のみで焼き菓子を作ると通常の小麦粉製品に慣れている人は、おいしくない!と感じる人が多いはずです。スーパーなどで見かける全粒粉製品も、小麦粉の一部を全粒粉に変えてるのみのものが多いです。
中力粉はグルテンの含有量は8~9%です。薄力粉と強力粉の中間に位置し、適度に生地をふんわりと膨らませ
ほどよい弾力を与えるという特徴があります。
中力粉は、うどんや素麺(そうめん)作るときに使われることが多いです。そのため、「うどん粉」という製品名で販売されていることもあります。
薄力粉はグルテンの含有量が少なく粘度が低くすぎて弾力が出ず、強力粉ではグルテンの含有量が多く粘度が高すぎて弾力が出すぎてしまいますが、中力粉はほどよいコシを出すことができます。
また、スパゲッティやマカロニなどのパスタはデュラム小麦という、また別の小麦が原料に使われることが多いですが、中力粉で代用することも可能です。
ちなみに、ラーメンに使われる中華麺は準強力粉を使って作られることが多いです。そのため、うどんや素麺と比較して中華麺は弾力が少ないです。
中力粉を使って、パンを作ることもできます。
中力粉は強力粉ほどグルテンが含まれないため、フランスパンやカンパーニュなどのあまり膨らませないパンを作るのに適しています。
中力粉を使うことで外はサクッと香ばしくなり、中はずっしりと重く噛みごたえのある食感に仕上げることができます。フランスパンやカンパーニュの他にもプレッツェルやクロワッサン、塩パン、メロンパンなどの菓子パンやフォッカッチャ、ナン、カリッとした食感が楽しめるクリスピータイプのピザを作ることもできます。
中力粉は、クッキーやサブレ、スコーン、スポンジケーキ、パンケーキ、タルトなどの焼き菓子を作ることも可能です。
日本で最も一般的で手に入りやすい小麦粉は薄力粉であり、お菓子作りにも薄力粉が使われることが多いですが、アメリカで最も一般的で手に入りやすい小麦粉は中力粉です。そのため、中力粉を使うことでずっしりと重くザクっとした食感を楽しむことができるアメリカンクッキーを作ることができます。硬めの生地になるので、アイスボックスクッキーを作るのにも適しています。
中力粉を使ってスポンジケーキやパンケーキ、タルトを作ると、強力粉を使って作るときほどふんわりとはしませんが、中身がぎゅっとつまった噛みごたえのある仕上がりになります。アメリカではマフィンやカップケーキ、パウンドケーキなども中力粉を使って作ることが多いです。
また、中力粉を使ってチュロスやドーナツ、サーターアンダギーなどの揚げ菓子を作ることもできます。
中力粉を使ってお好み焼きやたこ焼きを作ることもできます。
ただし、お好み焼き粉やたこ焼き粉は予め小麦粉にだしなどを混ぜているため、中力粉のみで作ると味が全く異なります。中力粉に本だしを加えるとたこ焼きやお好み焼きの味に近づきます。
中力粉を使ってたこ焼きを作ると薄力粉を使って作るときと比較してもっちりとした食感になり、お好み焼きは、よりふんわりと仕上げることができます。
中力粉を使って、肉まんや餃子の皮を作ることもできます。中力粉を使って作ることで、もちもちとした程良い弾力のある食感を楽しむことができます。
中力粉は、水で溶いてこねると粘りが出るので丸めて団子を作ることができます。みたらし団子などにして食べることもできますが、お餅のような柔らかさはありません。そのため中力粉で作る団子はすいとんや団子汁にして食べることが多いです。
中力粉100gに含まれる成分は下記の通りです。
水分…14.0g
たんぱく質…9.0g
脂質…1.6g
炭水化物…75.1g
灰分…0.4g
中力粉100gのカロリーは337kcalです。
中力粉100gあたりのカロリーは337kcalです。お茶碗一杯(150g)のカロリーは234kcalなので、ご飯を食べるよりもカロリーが高いです。また、糖質量(炭水化物から食物繊維を引いた値)は、およそ71gです。
うどんの麺を作った場合は、一人前(230g)およそ105kcal、糖質量は47gです。パスタやラーメンの麺と比較してカロリーが低く、糖質量も少ないですが、ほぼ炭水化物(糖質)であるため食べすぎてしまうと太ってしまう原因になります。ダイエット中の方は注意しましょう。
中力粉を計量スプーン・計量カップで重さを測る目安は下記です。
大さじ1...約9g
小さじ1...約3g
1カップ(200ml)...約110g
ただし、お菓子作りの計量は正確さが要求されるので、スケールを使って測るようにしましょう。
計量スプーンを使う場合は、中力粉を計量スプーンですくったら、表面をすりきって平らにします。このとき、ギュッと押し込んでしまうと密度が高くなり本来の量よりも多く計量されてしまうので注意しましょう。
計量カップを使う場合は、計量カップに中力粉を入れたら、計量カップの底をトントンと叩いて表面を平らにして、計量カップを平らなところに置き真横から見ます。計量カップで計る場合も、ギュッと押し込んでしまうと正しく計量することができないので注意してください。
中力粉は、イオンや業務スーパーなど大手スーパーで購入することができます。しかし、取り扱っていない店舗も多いです。直接購入するのであれば、製菓材料専門店で購入するのが良いでしょう。製菓材料専門店は百貨店に入っていることが多いです。
Amazonや楽天などの通販でも購入可能です。スーパーでは取り扱っている中力粉の種類に限りがありますが、通販であれば様々な製造メーカーが作った中力粉の中から用途にあった中力粉を選ぶことができます。
中力粉の値段は、500g190円〜200円、1kg270円〜300円程です。業務スーパーでは1kg127円と安価で購入することができます。
中力粉の賞味期限は製造メーカーによって異なりますが、だいたい製造日から半年〜1年ほどです。
ただし、記載されているのは未開封の状態や正しく保存できていた場合の賞味期限であるため、開封後は1〜2ヶ月を目安位に使い切りましょう。
未開封の場合は直射日光の当たる場所や高温多湿の場所を避けた風通しの良い場所で常温保存することができます。開封したら、しっかりと密閉できる容器に移し替えて保存しましょう。
開封をした場合も常温保存することができますが、小麦粉などの粉物はコナダニが発生しやすいため温度が低い冷蔵庫で保存すると安心です。ただし、中力粉に限らず小麦粉は匂い移りしてしまいやすいので冷蔵庫に入れる場合もしっかりと密閉できる容器に移しましょう。また、冷蔵庫の開け締めや中力粉の出し入れによる温度差で結露ができてしまうと水分が入ってしまい劣化してしまう原因になってしまうので注意してください。
冷蔵庫で保管する場合は温度の変化のあるドア付近を避けて、使用する際はすぐに冷蔵庫に戻すなど温度変化がないようにしましょう。
薄力粉や準強力粉、強力粉も中力粉と同じく小麦粉の一種であるため、代用することが可能です。ただし、上述したようにグルテンの含有量が異なるため食感などに違いがでます。
薄力粉を中力粉の代用品として麺を作ると、中力粉で作ったときのようなコシを出すことはできません。薄力粉で代用する場合は、水ではなくお湯で粉をこねると、薄力粉のでんぷんが糊化(粘りが出る)し、弾力を出すことができます。薄力粉を使ってパンを作ると、グルテンの含有量が少ないため弾力が少なく軽い食感になります。薄力粉でクッキーなどの焼き菓子作ると、サクッと歯切れの良い仕上がりになります。薄力粉は、唐揚げなどの揚げ物の衣にも適しています。
準強力粉を中力粉の代用品とし麺を作ると、中力粉よりグルテンの含有量が若干多いためもちもちとした食感に仕上がります。パンを作る場合は、中力粉と同じくずっしりと重く噛みごたえのある食感になるためフランスパンなどのハード系のパンを作るのに適しています。準強力粉を使ってクッキーなどの焼き菓子を作ると、ザクっとした食感になります。
強力粉を中力粉を代用品として麺を作ると、グルテンの含有量が多いため、よりコシが強くなります。パンを作る場合は、中力粉を使うよりもふんわりと仕上がりもっちりとした食感に仕上がります。強力粉でクッキーなどの焼き菓子を作る場合は固い食感に仕上がるため、グルテンを少なくするためにコーンスターチなどと一緒に使うことが多いです。
また、強力粉と薄力粉を1:1の割合で混ぜて中力粉の代用品にすることもできます。ただし、本来の中力粉とは特性がやや異なるため必ずしも中力粉と同じ食感を再現できるというわけではありません。薄力粉の割合が多ければ多いほど弾力が少なくなるため、用途や好みに合わせて割合を調節すると良いでしょう。
米粉は中力粉の代用品になります。
ただし、原料が異なるため風味や食感に違いがでます。例えば米粉で麺を作ると、米粉はお米が原料であるため、小麦の風味がしません。また、グルテンが含まれていないためしっかりとしたコシを出すことはできませんが、なめらかでのどごしが良い麺に仕上がります。
パンを作るときは中力粉ほどふんわりとはしません。グルテンや増粘剤を添加した製パン用米粉もあるので、しっかりと膨らませたいという方は製パン用米粉を使うことをおすすめします。
米粉でクッキーなどの焼菓子を作ると、中力粉よりも粒子が細かいためなめらかでサクサクとした食感に仕上がります。また、肉まんや餃子の皮を作ると歯切れの良い食感になります。
米粉は、米を製粉した白い粉の総称です。
米粉は大別してもち米から作られるものと、うるち米から作られるものがあります。
うるち米は一般的に食べられている半透明のお米のことです。有名な品種にはコシヒカリやあきたこまちなどがあります。もち米は白く不透明で、お餅やお赤飯にする粘性のあるお米のことです。
もち米からなる代表的な米粉は白玉粉です。
うるち米からなる代表的な米粉は上新粉です。
スーパーなどで「米粉」や「米の粉」として売られているものには「製菓用米粉」とグルテンを添加した「製パン用米粉」の二種類があり、原料はうるち米なので、上新粉と同じですが上新粉とは製法が異なります。
一般的には、うるち米からロール製法で作られた粉が「上新粉」、胴搗き製法で作られた粉がスーパーなどで売られている「米粉」や「米の粉」に分類されます。
2ロール製法は、水洗いした米を乾燥させロール製粉機で製粉するという方法です。強い粘性がありますが、水分量が少ないため硬化が早いという特徴があります。
胴搗き製法は、精米後に米の水分が多く保たれた状態で、杆搗き臼(きねつきうす)で徐々に細かくしていく製法です。徐々に細かくしていくので時間はかかりますが、より質の良い粉が得られます。関西地方では古くよりこの製法が主流です。
「米粉」や「米の粉」として販売されているものは、上新粉として売られているものよりも粒が細かいのが特徴で、主にクッキーやケーキを作る際の小麦粉の代用品として使われます。
片栗粉はクッキーなどの焼き菓子を作る際の代用品になります。例えば片栗粉でクッキーを作ると、サクサクとした歯切れの良い食感になります。
麺やパンを片栗粉で作る場合は、薄力粉や強力粉と一緒に使う必要があります。なぜなら、片栗粉はでんぷん粉であり、中力粉とは性質が異なるためです。
片栗粉は、じゃが芋のでんぷんを乾燥させ粉状にしたでんぷん粉一種です。
その昔、「カタクリ(片栗)」と呼ばれるユリ科植物の鱗茎(球根)からとれるデンプンを原料にして作られていたので「片栗粉」という名前がついています。「栗」がついていますが、栗を原材料としているわけではありません。カタクリが減少し、明治以降にジャガイモが大量栽培されるようになると、原材料はじゃが芋のでんぷん(馬鈴薯澱粉)に切り替わっていきました。
片栗粉は、まず原料のじゃがいもを水でよく洗って汚れを落としたあと、洗ったじゃが芋をすりつぶして液体状にし、繊維質や不純物を取り除きます。その後洗浄し(~3回繰り返す)、しばらく寝かせて下に溜まった澱粉(でんぷん)を取り出し乾燥させるという方法で製造されています。
片栗粉の見た目は白く、しっとりとしていてギュッとした感触があります。
片栗粉は無味無臭で熱湯を加えるか水を加えて加熱すると粘性の強い液体になるという特徴があり、料理にとろみを付けたり、揚げ物の衣として使うことが多いです。
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