リキッドタイプのクレンジングの中で人気が高いビオデルマのクレンジングウォーター「サンシビオ エイチツーオー D」を実際に購入し、レビューしてみました。低刺激性なのに洗浄力が高いのが人気の理由とのことですが、実際の使用感はどうなのでしょうか。画像と動画付きでご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ビオデルマ(BIODERMA)は、1977年にフランスで創業されたスキンケアブランドです。創設者である薬学研究者のトレルが、生物学と皮膚科学の世界的権威と親しく意見交換する中で、それまでとは根本的に異なる「皮膚科学に基づくくスキンケア」にたどりつき誕生したのがビオデルマです。以後40年以上にわたり、複数のフランス国立および公立研究所と協力して皮膚科学、生化学の専門家が日々研究開発に取り組んでいます。
ビオデルマの戦略を象徴する存在となったのはシャンプー「ノデ」です。「ノデ」は毛球の生理学を重んじた特許処方による製品で、洗浄剤のようにダメージを与えることなく髪を清潔にする初めての低刺激シャンプーです。低刺激という利点は、第一号のシャンプーのみならずノデシリーズのすべての製品の人気を今でも支えています。(ノデシリーズは日本未上陸です。)
1985年からは皮膚科医師たちとのコラボにより充実したラインナップを取り揃えています。ビオデルマの製品は、素肌に元々存在する成分または素肌に近い成分をできる限り採用した生物学的かつ皮膚科学的視点から成分を厳選しています。必要最小限の分量の配合を考慮した素肌へのやさしさや低刺激性を追求しており、皮膚科学に関心の高いフランスでは、多くの皮膚科専門医がビオデルマの商品を処方しています。現在では、世界130ヵ国で販売され高い評価を得ています。
ビオデルマの人気アイテムには、クレンジグウォーターの他にもフェイスクリームの「アトデルム インテンシブクリーム」や化粧水「イドラビオ エッセンスローション」などがあります。
この商品は、ビオデルマの敏感肌用ライン「サンシビオ」の弱酸性のクレンジングウォーターです。1本でクレンジング・洗顔・保湿の役割を果たすというコンセプトで作られています。保湿成分であるキュウリ果実エキスやビオデルマ独自D.A.F.(マンニトール、キシリトール、ラムノース)が配合されており、メイクを肌に負担をかけることなく落とせるだけではなく、素肌にうるおいを与え水分バランスの整えることができます。
無香料、無着色、エチルアルコール無添加、オイル無添加、パラベン無添加のクレンジングウォーターです。パッチテスト済み*、ノンコメドジェニックテスト済み**です。
* 全ての人に皮膚刺激が起きないということではありません。
** 全ての方にコメド(ニキビのもと)が発生しないということではありません。
マツエク対応、W洗顔不要、濡れた手で使用不可、ウォータープルーフメイク対応です。
水
化粧品に最も多く配合されている成分です。化粧品に配合される水は、精製された水が使用されます。
PEG−6(カプリル酸/カプリン酸)グリセリズ
カプリル酸及びカプリン酸のモノ、ジ及びトリグリセリドの混合物に酸化エチレンを付加重合した非界面活性剤です。さらっとしたベタつかない感触が特徴で、乳化剤として配合され、エモリエント効果もあります。
EDTA−2Na
エチレンジアミンとクロロ酢酸ナトリウムから合成されているエチレンジアミン4種及びその塩類です。金属イオンと不活性化させるキレート効果をもち、製品中に微量に含まれている金属イオンの変色や沈殿などで品質を劣化させることを防ぎます。
セトリモニウムプロミド
4級カチオン界面活性剤です。帯電防止効果があり、毛髪化粧品に配合されることが多い成分ですが、乳化剤や防腐剤、殺菌剤としても使用されます。
PG
「プロピレングリコール」の頭文字で、酸化プロピレンから化学合成された成分です。サラッとしたテクスチャーで水やアルコールに溶けやすいという特徴があり、保湿作用があります。
キュウリ果実エキス
ウリ科植物キュウリの果実から抽出したエキスです。ビタミン類や有機酸類、糖類、フラボノイドを含みます。保湿効果に優れており、乾燥から肌を守ることができます。また、穏やかな収れん作用があり、肌のキメを整える効果も期待できます。
フルクトオリゴ糖
ショ糖から酵素合成して得られるフルクトースを含む3〜5糖の混合物です。保湿効果がある他、潤滑剤としての働きもあります。
マンニトール、キシリトール
砂糖(スクロース)に代表されるいわゆる糖分の一種です。水との結合性に優れており、優れた保湿効果があります。また、少量でもしっとりとした感触を出す感触調整成分としても配合されます。
ラムノース
6-デオキシマンノースとも呼ばれる六炭糖の一つです。保湿作用があります。
この商品は、乾いた状態の肌に使います。まず、コットンにたっぷりと本製品を含ませます。アイメイクやファンデーションとなじませて、こすらずに優しく拭き取っていきます。目尻などの細かい部分は、綿棒などを使うと落としやすいです。コットンに色がつかなくなったら拭き取り完了です。基本的には洗い流し不要ですが、お好みに応じて洗い流していただいても構いません。
江原道のクレンジングウォーターの実際の使用感をご紹介します。しっかりめのメイクが落ちづらいとの低評価な口コミがありましたが、メイクの落ち具合はどうなのでしょうか。画像と動画とともに詳しく解説していきます。
肌に刺激がない。
拭き取り後に乾燥しない。つっぱらず潤いがある。
さっと拭くだけでメイクがよく落ちるので、メイクオフがとても楽。
肌の調子が良くなった。
肌に刺激を感じすい敏感肌の方でも、「肌に刺激を感じない」「肌の調子が良くなった」という方が多く見受けられました。さっぱりと汚れを落とすことができるのに乾燥しない・つっぱらない点が人気の理由の一つです。また、クレンジングウォーターはメイクがあまり落ちないというイメージをもっている人が多いかもしれませんが、メイク落ちに関しても「よく落ちる」と評価している人が多かったです。洗い流し不要なので、疲れた日の夜や朝の洗顔に重宝しているという方も多く見受けられ、長年にわたって使い続けている方が多いようです。
コットンの摩擦が気になる。
肌に合わなかった。
コットンで拭き取るタイプのクレンジング剤なので、やはり「摩擦が気になる」という低評価が見受けられました。特にアイメイクを落とす際に力が入って摩擦による肌への負担が気になってしまうようです。ビオデルマクレンジグウォーターに限らず、コットンを使用する際は摩擦で落とすのではなく、肌の表面を優しくなでるようにしてメイクを落とすのがポイントです。メイクの上にコットンを数秒間置いてクレンジング剤とメイクをなじませてから拭き取ると、よりしっかりとメイクが落ちます。
ビオデルマの敏感肌向けシリーズ「サンシビオ」のクレンジングウォーターを実際に使用してメイクを落としてみました。今回はポンプ式のクレンジングウォーターを使用しており、実際の使用感などを画像と動画と合わせてご紹介します。
ビオデルマのクレンジングウォーターのテクスチャーは、まさに水のようにさらっとしたテクスチャーです。とろみ感はなく、コットンに出すとすぐに染み込みます。
無香料(香料が配合されていない)ですが、かすかに原料臭が感じられます。
右上から時計回りに、ウォータープルーフのマスカラ(黒)、お湯でオフできるマスカラ(茶)、ウォータープルーフのリキッドアイライナー(黒)、お湯でオフできるリキッドアイライナー(茶)、リキッドファンデーション、アイシャドウ、リップです。
コットンに適量を出し、メイクの上に数秒間あてます。この時、力を強く入れる必要はなく、メイクの上にそっとコットンを置くイメージです。数秒間おいたら、力を入れずさっとコットンを動かしてメイクを落とします。
1度拭き取った後のメイクの落ち具合は写真の通りです。今回筆者が試したクレンジングウォーターの中では、メイクとのなじみに少々時間を要する印象を受けました。2回めはコットンの裏を使用して、残りのメイクをオフしていきます。
アイラインなどの細かいメイクを落とす時は、コットンを四つ折りし角を使うとメイクが落ちやすいです。
3回程拭き取った後は、リップの跡が少し残りましたが、それ以外のメイクはきれいに落ちました。少しだけアイシャドウのラメが残りましたが、コットンのきれいな面で拭き取るときれいに取れました。
リップもこすれば落ちないことはないのですが、過度な摩擦は肌への負担となってしまうため、しっかりメイクをしている日は、ポイントメイクリムーバーとの併用がベターかもしれません。
拭き取った後は乾燥することなく、しっとりする肌になりました。これは、ビオデルマ独自の保湿成分や保湿作用のあるキュウリ果実エキスの作用といえるでしょう。
コットン1枚裏表を使用して、3回ほどの拭き取りでほとんどのメイクが落ちました。ビオデルマのクレンジングウォーターだけに限らず、コットンで拭き取るタイプは擦る力で落とすのではなく、たっぷりのクレンジング剤で優しく落とすことが大切です。
ビオデルマで他におすすめのスキンケアアイテムをご紹介します。ビオデルマには、肌質に応じてラインが用意されており、各ラインでクレンジングウォーターがあります。また、今回ご紹介した「サンシビオ」シリーズの洗顔料も合わせてご紹介します。
こちらは敏感肌用ライン「サンシビオ」の洗顔料で、クレンジング後の洗顔や朝の洗顔におすすめです。
この商品は、石けん成分を配合していない優しい肌当たりの泡で、皮膚のバリア機能を守りながら汚れを落とす弱酸性の洗顔ジェルです。ビオデルマ独自の保湿成分D.A.F.(マンニトール、キシリトール、ラムノース)が配合されているため、敏感肌をやさしく保湿してうるおった肌へ導きます。
無香料フリー、着色料フリー、エチルアルコールフリー、パラベンフリーで、パッチテスト済み*ノンコメドジェニックテスト済み*の商品です。
*全ての方に皮膚刺激がおこらない、コメド(ニキビの元)ができないというわけではありません。
こちらは、敏感オイリー・混合肌の方用ライン「セビウム」のクレンジング料です。毛穴の目立ちやメイクくずれ、ニキビなどが気になる方のクレンジングには、こちらがおすすめです。
この商品は、余分な皮脂をケアして、さっぱりさらさらとした肌に整えることができます。整肌成分に抗炎症作用がある他、皮脂の過剰分泌を抑制する効果のあるグルコン酸亜鉛、硫酸銅を配合しており、肌を清潔に保ちます。また、保湿成分にはイチョウ葉エキスが配合されています。イチョウ葉エキスには、消炎効果もあります。拭き取り、洗い流しのどちらとしても使うことができます。
W洗顔不要、濡れた手での使用不可です。
色素フリー* 、エチルアルコールフリー 、オイルフリー、パラベンフリーで、パッチテスト済み**、ノンコメドジェニックテスト済み**の商品です。
*液の青色は配合成分の自然な色です。
**すべての方に皮膚刺激が起こらない、コメド(ニキビの元)ができないというわけではありません。
こちらは、敏感乾燥肌ライン「イドラビオ」のクレンジング料です。肌のかさつきが気になるという方におすすめです。
この商品は、皮膚に存在する水の通り道「アクアポリン」に着目して開発されており、メイクを落とすだけではなくしっかりと保湿ケアもすることができる弱酸性のクレンジングウォーターです。保湿成分にアップルシードエキスや、敏感肌をやさしく保湿してうるおった肌へ導くビオデルマ独自の保湿成分D.A.F.(マンニトール、キシリトール、ラムノース)が配合されている他、皮膚コンディショニング成分のナイアシンアミドが配合されており、しっかりとうるおいをキープする肌へ導きます。拭き取りタイプですが、お好みに応じで洗い流してもかまいません。
W洗顔不要、濡れた手での使用不可です。
着色料フリー、 エチルアルコールフリー、 オイルフリー、パラベンフリーで、パッチテスト済み*、ノンコメドジェニックテスト済み*の商品です。
*すべての方に皮膚刺激が起こらない、コメド(ニキビの元)ができないというわけではありません。
こちらは、肌本来のツヤをもたらすホワイトシリーズ「ピグメンビオ」のクレンジング料です。敏感肌でくすみが気になる方のクレンジングにはこちらがおすすめです。
この商品は、紫外線などの外的要因や乾燥によるくすみなどにアプローチする独自の複合体成分を配合しており、メイクを落とすだけではなく、くすみケアをすることができる弱酸性のクレンジングウォーターです。肌荒れ予防成分のアンドログラフィスパニクラタ葉エキスや、アゼライン酸なども配合されており、透明感のある健康的な肌へ導きます。拭き取りタイプですが、お好みの応じで洗い流してもかまいません。
W洗顔不要、濡れた手での使用不可です。
香料フリー、着色料フリー、 オイルフリー、エチルアルコールフリー、 パラベンフリー、弱酸性
最後に、ビオデルマのクレンジングウォーターと似たおすすめの商品をご紹介します。ビオデルマと同様に低刺激性のクレンジングウォーターをピックアップしてみましたので、ぜひ参考にしてください。
江原道(こうげんどう)は、1986年に誕生した日本のブランドです。ブランドコンセプトは「素肌を主役に」で、創業時より一貫して「肌へのやさしさ」と「機能性」の融合を目指し、香料や合成色素、石油系鉱物油を使用せず、天然植物エキスとバイオ成分を厳選使用した製品を作り続けています。地球環境にも配慮し、洗い流しが必要な製品はヤシ油系洗浄成分を用いています。さらに安心・安全にこだわり、ほぼすべての製品を日本国内で製造しているという徹底ぶりです。
この商品は、大人肌のためのUVケア&クイックスキンケアシリーズ「SPA」のクレンジングウォーターです。コットンに含ませて軽く拭き取るだけでウォータープルーフのポイントメイクも落とし、ベタつきや皮膜感を肌に残さずみずみずしくフレッシュな素肌へ導きます。繊細な肌のために、ミネラルを含む温泉水とシラカバエキスの2種の水と、肌をいたわる6種類の天然ハーブ(ラベンダーやローズマリーなど)をブレンドした「SPA水」が配合されており、日本だけではなく海外でも人気の高いアイテムです。
香料フリー、合成色素フリー、石油系鉱物油フリー、オイルフリー、アルコールフリーで、パッチテスト済みの商品です。
*全ての方に皮膚刺激が起こらないというわけではありません。
マツエク対応、W洗顔不要、濡れた手で使用不可、ウォータープルーフメイク対応です。
実際に江原道のクレンジングウォーターを試してみましたが、テクスチャーはビオデルマのクレンジングウォーターとほぼ同じです。香料フリー、アルコールフリーの商品ですが、かすかにアルコールのような香りが感じられます。今回筆者が試したクレンジングウォーターの中で1番の洗浄力を発揮した商品でした。
ラロッシュポゼは、1975年にフランスで誕生した敏感肌用スキンケアブランドです。ブランドコンセプトは「敏感な肌と毎日に、確かな自信を」です。敏感肌の方々が、使い始めたその日からすこやかな肌を保つように、そして肌と気持ちに自信を持って生活できるようにという思いが込められており、敏感肌について日々研究を重ね、皮膚科医の協力を得て商品が開発されています。
この商品には、敏感肌に大切な肌のバリア機能*を考えて開発された拭き取りタイプのメイク落としです。こすらず優しくすべらせるだけで簡単にメイクを落とすことができ、さらに化粧水の役目も兼ね備えた2in1です。肌をやわらげ肌の機能*をサポートする作用のあるフランスの天然湧水「ターマルウォーター」が配合されています。また「ミセラーテクノロジー」により、ミセル(粒子)が内側にメイクなどの油性の汚れを吸着する一方で、水となじむ構成をしている粒子の外側が肌にうるおいを与えます。そのため、水分を奪うことなく心地よい肌へ導くことができます。
*角層
パラベンフリー、オイルフリー、アルコールフリーです。また、皮膚科学的テスト済み*、アレルギーテスト済み**、ノンコメドジェニックテスト済み***です。
*全ての人に肌トラブルが起きないわけではありません
**全ての人にアレルギーが起きないわけではありません
***全ての人にコメド(ニキビのもと)ができないわけではありません
マツエク対応、W洗顔不要、濡れた手で使用不可、ウォータープルーフメイク非対応です。
筆者も実際にラロッシュポゼのクレンジングウォーターを試してみましたが、テクスチャーは「水」そのものです。マスカラやアイライナー、リップなどのポイントメイクが少し残ってしまいます。香料が配合されており、爽やかな香りが特徴です。
久光一誠(2021)『効果的な「組み合わせ」がわかる 化粧品成分事典』池田書店
宇山侊男, 岡部美代治, 久光一誠(2020)『化粧品成分ガイド 第7版』フレグランスジャーナル
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