クリニークの「テイク ザ デイ オフ クレンジング バーム」を実際に購入し、レビューしてみました。クリニークは、世界で初めて皮膚科学的見地を取り入れたニューヨーク発のブランドです。低刺激で最大限の効果を生み出すための製品作りを行っています。テクスチャーや洗浄力など、率直な感想をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
CLINIQUE(クリニーク)は、1968年に皮膚科学から生まれたアメリカの化粧品ブランドです。ブランド名の由来は「美容クリニック(Clinic Esthetique)」で、世界で初めて皮膚科学的見地から研究・開発されたスキンケア製品を販売し、低刺激でありながら、肌本来のすこやかさを引き出すシンプルケアを提唱しました。「肌は生まれもったもので、変わらない」と信じられていた時代に、「美しい肌は自分で創りだすことができる」と医学的な見解とともにスキンケアの重要性を説き、角質ケアや紫外線対策の重要性を提唱したまさに美容業界のパイオニアといえます。現在でも、健康で美しい肌のために、世界各地のラボラトリーで日々研究開発を行なっています。
「健康な肌こそが、美しい肌の基本」という考えから、肌に刺激を与える要因となるパラベン(防腐剤)やフタル酸エステル、香料を使わず、全商品がアレルギーテスト済みです。また、皮膚科医の問診からヒントを得て独自に開発された肌診断ツールを使用し、一人ひとりにあった商品を提供するシステムで、世界中で多くの支持を集めています。
CLINIQUEの人気アイテムには、クレンジングバームの他にも余分な汚れを取り去り、肌へうるおいを与える拭き取り化粧水「CLINIQUE クラリファイングローション」があります。
この商品は、クリニーク売上げNo.1*のクレンジングバームです。バームが肌の上でオイル状に変化することでメークや汚れになじみ、落としづらい日焼け止めやしっかりメイクもするりと落とすことができます。配合成分が9種類のみとシンプルな処方です。保湿成分(エモリエント作用)には、紅花の種子から抽出されるハイブリッドサフラワー油が配合されており、しっとりとやわらかくなめらかな肌に洗い上がります。
*2020年1月~2020年12月 クリニーク クレンジングカテゴリー 全世界販売金額実績。クリニーク調べ。
パラベンフリー、フタル酸エステルフリー、香料フリー、ヴィーガンフレンドリーです。また、アレルギーテスト済み*です。
*全ての方にアレルギーが起きないというわけではありません。
マツエク非対応、W洗顔必要、濡れた手で使用不可、ウォータープルーフメイク対応です。
パルミチン酸オクチル
天然油脂から得られるパルミチン酸と2-エチルヘキシルアルコールのエステル油です。エモリエント効果があるといわれています。
ハイブリッドサフラワー油
ベニバナの種子から抽出した油脂系オイルです。柔軟効果や水分の蒸発を防ぐ効果があります。
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル
高級脂肪酸の一種であるカプリル酸、カプリン酸の中から任意の3つがグリセリル結合してできる液状のエステル油です。軽いテクスチャーなのに高いエモリエント効果を持つ油性成分(エモリエント成分)です。
テトラオレイン酸ソルベス−30
高級脂肪酸であるオレイン酸と、ソルビトールに酸化エチレンを結合したソルベス-30を結合して得られるテトラエステルです。非イオン界面活性剤で、乳化剤として使われます。油性感が少なくさっぱりとしています。
ポリエチレン
エチレンを重合して作られるプラスチック類です。融点は100〜120℃で、白色の粉末もしくはペレット状(粒状の形をした合成樹脂)をしています。
トリイソステアリン酸PEG−5グリセリル
イソステアリン酸と酸化エチレンを付加重合したグリセリンのトリエステルです。乳化剤として使われる他、エモリエント効果もあります。
水
化粧品に最も多く配合されている成分です。化粧品に配合される水は、精製された水が使用されます。
トコフェロール
黄色〜黄褐色のやや粘性のある液体です。酸化防止剤として配合されることが多いですが、その他皮膚の血液の循環を良くしたり、エイジングや炎症の原因の一つであるフリーラジカルを消去する働きもあります。
フェノキシエタノール
フェノールをアルカリ溶液中で酸化エチレンを不可して合成された、わずかに特異のにおいを持つ透明の液体です。近年、防腐殺菌成分として、パラベン類の代わりとして配合されることが多い成分です。
この商品は、手と肌が乾いた状態で使用します。手の平にマスカット大を取ったら、手の平に広げてバームを温めます。バームが溶けてきたら、円を描くように優しく顔全体になじませます。バームがオイル状に変化したら、ぬるま湯を加えて乳化させ、顔全体が白く濁るまで軽くなじませます。最後に水またはぬるま湯でしっかりと洗い流します。W洗顔が必要なクレンジングですので、クレンジングの後は洗顔料で洗顔を行いましょう。おすすめの洗顔料はこの記事の後半でご紹介しています。
大手通販サイトや口コミサイト、SNSに投稿されている口コミをまとめています。よい口コミだけではなく悪い口コミも包み隠さずお伝えします。
肌なじみがよくメイクがよく落ちる。
油膜感が残らずさっぱりとした洗い上がりで肌がしっとりする。つっぱらない。
摩擦レスで肌に負担がかからないのが嬉しい。
小鼻のざらつき毛穴も目立たなくなった。
【総評】
メイクをしっかり落とすことができる洗浄力の高さや、洗い上がりの肌がしっとりするといった高評価が多くありました。小鼻など肌のざらつきがなくなった、毛穴が目立たなくなったと感じている方も多いです。
油のような独特の匂い(原料臭)が慣れない。
密着度の高いフェンデーションやアイメイクが落ちにくい。
バームが固く、固形のまま肌に残ることがある。
スパチュラがついていないのが残念。
【総評】
無香料の商品ですが、「石油のような匂いがする」など原料臭の独特の匂いが苦手だという低評価が見受けられました。無香料とは香料が配合されていないというだけで、匂いが全くしないというわけではありません。香料が肌トラブルの原因になる可能性があることから、クリニークはあえて香料を使用していません。また、洗浄力の高さに関する高評価が多い一方で、しっかりめのメイクは落ちないなどの口コミもありました。乾いた手で使用し、洗い流す前に乳化させるなど正しい使い方をすることで、メイクが落ちやすくなります(レビューの詳細は下記で解説しています)。バームは肌に乗せると体温で溶けてオイル状になりますが、使用時の気温などによっては溶けにくいと感じることもあるようです。確かにスパチュラは付属されていませんが、1本持っておくと便利かもしれません。100円ショップなどで購入ができます。
クリニークのクレンジングバーム「テイク ザ デイ オフ クレンジングバーム」を実際に使用し、メイクの落ち具合を検証しました。写真と動画付きで詳しく解説していますので、購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。
クリニークのクレンジングバームは、やわらかいテクスチャーが特徴です。肌になじませるとすぐにオイル状に変化します。
無香料(香料は配合していない)の商品ですが、油特有の原料臭がかすかにします。
右上から時計回りに、ウォータープルーフのマスカラ(黒)、お湯でオフできるマスカラ(茶)、ウォータープルーフのリキッドアイライナー(黒)、お湯でオフできるリキッドアイライナー(茶)、リキッドファンデーション、アイシャドウ、リップです。
半固形状のバームを手にのせて数回くるくる回すとオイル状に変化します。リキッドファンデーションとリップ、アイシャドウはすぐなじみますが、マスカラとアイライナーはこの段階ではなじみません。
1分程度なじませます。リキッドファンデーション、リップ、アイシャドウはほぼ落ちました。ウォータープルーフのマスカラも落ちてきました。お湯で落ちるタイプのマスカラとアイライナーは変わらず変化なしです。
少量のぬるま湯を加えると、すぐに白く濁ります。全体が白く濁るまでなじませます。
全体的に乳化させます。乳化させるとお湯で落ちるタイプのマスカラが落ちてきました。アイライナーは乳化しても落ちづらいです。最後にぬるま湯で洗い流します。
ぬるま湯で洗い流した後は、やはりアイライナー(ウォータープルーフ・お湯で落ちるタイプともに)が残ってしまいました。特にウォータープルーフのアイライナーを使用する場合は、クリニークのポイントメイク落としでオフする方がベターでしょう。ポイントメイク落としの詳細は下記でご紹介します。
洗い上がりの肌は、皮脂や肌のうるおいを取りすぎることはなく、さっぱりとした洗い上がりです。保湿成分の働きにより、しっとり感も感じられます。W洗顔が必要な商品なので、クレンジング後は洗顔料でクレンジング剤の残りなどを取り除きましょう。
クリニークで他におすすめの商品をご紹介します。クレンジングバームだけでは落としきれなかったアイライナーやマスカラを落とすポイントメイク落としや、オイルタイプのクレンジング、そしてクレンジングバーム使用後の洗顔におすすめなアイテムをピックアップしました。
アイメイクやリップメイクは、こちらのポイントメイク落としでオフするのがおすすめです。この商品は、二層式のオイルベースで、アイゾーンやリップゾーンをいたわり、ウォータープルーフタイプや持ちのよいポイントメークも優しく素早く落とすことができます。
香料フリー、アレルギーテスト済み*の商品です。
*全ての方にアレルギーが起きないというわけではありません。
この商品は、きめの細かい贅沢な泡が肌をやさしく包み込んでスッキリ汚れを取り除くことができる洗顔料です。クレンジング後の洗顔や朝の洗顔におすすめの商品です。保湿効果のあるヒアルロン酸Naやカプリリルグリコールが配合されており、洗い上がりも肌を乾燥させずつっぱりません。また、乾燥した古い角質を柔らかくほぐし、なめらかでキメの整った肌へ導く効果が期待できるサリチル酸も配合されています。
パラベン(防腐剤)フリー、フタル酸エステルフリー、香料フリー、アレルギーテスト済み*です。
*全ての方にアレルギーが起きないというわけではありません。
こちらの商品は、クレンジングバームと同シリーズのクレンジングオイルです。ウォータープルーフメイクやしっかりめのメイクをしている日には、こちらのクレンジングオイルがおすすめです。
軽いテクスチャーのオイルが素早く落ちにくいメークや日焼け止めになじみ、しっかりと落とします。エモリエント効果の高いエチルヘキサン酸セチルや、抗菌・消炎作用のあるローマカミツレ花油が配合されており、清潔なやわらかい肌へと導いてくれます。
着色料フリー、香料フリー、鉱物油フリー、アルコールフリー、パラベンフリーで、アレルギーテスト済み*の商品です。
*全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません。
クリニークのクレンジングバームと同じように、人気が高いクレンジングバームをご紹介します。
DRUNK ELEPHANT(ドランクエレファント)は、2021年10月に日本に上陸したばかりのアメリカのブランドです。多くの肌トラブルの原因となっているといわれる原料を使わない「成分引き算主義」のスキンケアブランドです。
この商品は、クリニークのクレンジングバームと同様に無香料のクレンジングバームです。フルーツエキスや植物オイル、アフリカンブレンドオイル*などが配合されています。
*スクレロカリアビレア種子油、バオバブ種子油、スイカ種子油、シンジオフィトンラウタネニ核油(トリートメント成分)付属のパウダー「ドランクエレファントブースター」を使えば、毛穴や角質ケアもできます。
エッセンシャルオイルフリー、シリコーンフリー、PEGフリー、無香料です。ヴィーガン、クルエルティフリーフリーの商品です。
マツエク非対応、W洗顔不要、濡れた手で使用不可、ウォータープルーフメイク対応です。
ドランクエレファントのクレンジングバームを実際に試しましたが、クリニークのバームよりも柔らかいテクスチャーです。体温でオイル状に溶け、まさしくバターのようなテクスチャーに変化します。洗い上がりの肌はしっとりふっくらとなります。香りはほとんどありません。付属のパウダーは肌あたりがやさしく、刺激性が低いので敏感肌の方も使いやすいです。
THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ)は、英国ブライトン発祥のブランドです。THE BODY SHOPの商品は全てクルエルティフリーです。動物実験を行わず、動物毛や昆虫などから得られる色素を使用しない100%ベジタリアンの商品を提供しています。
この商品は、自然の恵みで作られたクレンジングバームです。イギリスで採取されたカモマイル(整肌成分)やイタリア産オリーブオイル(保湿成分)、ガーナ産シアバター(保湿成分)が配合されています。
防腐剤フリー、ベジタリアンフレンドリー、ヴィーガンフレンドリー、クルエルティーフリーの商品です。
マツエク対応*、W洗顔必要、濡れた手で使用可、ウォータープルーフメイク対応です。
*マツエクによって使用されている薬剤が異なりますので、施術店に使用可否をご確認ください。
THE BODY SHOPのクレンジングバームを実際にレビューしたところ、体温ですぐに溶けるバームは、軽めのテクスチャーです。洗い上がりはしっとりふっくらとした肌になります。カモマイルの香りは筆者のお気に入りです!
久光一誠(2021)『効果的な「組み合わせ」がわかる 化粧品成分事典』池田書店
宇山侊男, 岡部美代治, 久光一誠(2020)『化粧品成分ガイド 第7版』フレグランスジャーナル
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