プランクを実施すると首が痛いという方が一定数いらっしゃいます。どうしてプランクで首が痛くなってしまうのかと、その対処法を解説していきます。首への負担が小さいプランクのアレンジも紹介します。
プランクで首が痛い場合は、まずは柔軟性を疑いましょう。
デスクワークでPC画面を見ていることが多い人や猫背で首が前に出ている状態の人などは特に凝り固まってしまっている人が多いです。
柔軟性が不足している人は、まずはストレッチから始めましょう。
運動習慣のない人は、そもそも身体を支えるための筋力が足りないということが考えられます。
プランクは元々、動的なエクササイズと比べると負荷は小さいですが、プランクというエクササイズの性質上、頭を支えるだけの筋力は首になければなりません。
筋力不足の場合は、膝つきプランクなどより負荷のかからないプランクからはじめて、筋力をつけていきましょう。
プランクは自重(自分の体重)で行うエクササイズであるため、体重が重ければ重いほど首への負担は大きくなります。
負荷が大きい分、効果が大きいというメリットがありますが、体重が重すぎることで負荷に耐えきれず首に痛みを感じている場合は、ダイエットをしてから実施するしかないでしょう。
首は、頭の重みを常に支えている箇所であるため日常生活を送っているだけでも特に痛めやすい箇所です。
特に現代では、スマートフォンの普及によりストレートネックの状態になり、首に慢性的な痛みを感じている人も多いです。
痛みがある状態でのエクササイズは、悪化させてしまう原因になるので、痛みがなくなってから実施しましょう。
負荷が高すぎて首に痛みを感じてしまっていることもあります。長くやりすぎている人は秒数を減らして、負荷を低くしてみてください。
プランクは、30秒×3セットで、間に30秒のインターバルを挟んで行うのが基本です。慣れてきたら秒数を増やしても良いですが、最長でも1分で十分です。
適度にインターバルを入れて3セットやることで効率的に筋肉を鍛えることができるので、インターバルを極端に長くしたり、セット数を減らしたりせず、1セットあたりの秒数を減らすのが基本です。
1セットもできない人はまず10秒からチャレンジし、20秒、30秒と負荷を上げていきましょう。プランクでは、自分ができるかできないかギリギリの秒数設定を行うのがオススメです。
1分以上プランクに時間を使うならば、他のエクササイズを取り入れた方が効率が良いです。
特に腹筋は、様々な刺激を与えることが大切なので、色々な腹筋運動と組み合わせて行いましょう。
筋力がある程度あり、体重が重すぎたり負荷が高すぎるわけでもないのに首に痛みを感じる場合は、フォームが正しくない可能性があります。
プランクは体幹を使って姿勢をキープするエクササイズですが、フォームが間違っていると腹筋・背筋ではなく、余計な箇所に負荷がかかり首を痛める原因になります。
フォームが乱れていると、首に痛みを感じるだけではなく、エクササイズの効果が落ちてしまうので鏡を見て正しいフォームで実施できているか確認してみましょう。
プランクの首の位置に関しては、正しい一つのフォームがあるわけではありません。首の位置は目線が決めます。
最も一般的な姿勢は、首は身体と一緒に一直線にし、目線は床というものです。これが最も首への負担がありません。首と胴体を一直線にしておけば、首が支点となって頭を支える必要がないので、背筋・腹筋で頭を支えることができます。
この姿勢だけで首が痛い人は、柔軟性・筋力・体重・持病・負荷に問題があると言えます。首が痛む場合は無理して続けず、問題を解決してから臨みましょう。
Filyでは、顔を上げて目線を正面に持ってくるフォームをおすすめしています。顔を上げることで背筋・腹筋への負荷が高まります。あくまでも一直線をキープするので、首への負荷が急激に高まることはありませんが、前述のフォームと比較してやや刺激が入ります。
また、腹筋への負荷を意識するために、目線をおへそ辺りに持ってくるフォームもあります。効かせたい筋肉を意識することで効果がアップする「マッスルマインドコネクション」という考え方です。頭を下げることで背中が曲がり、腹筋が収縮し刺激が入ります。ただし、それはもはやプランク(板)ではないので、プランクでそれを取り入れるのはいかがなものか?という意見もあります。このやり方は首が曲がるので、刺激が入りやすく首が痛めやすいのが特徴です。この方法は通常のフォームができるようになってから実施しましょう。
プランクで最も重要なポイントは、上半身から下半身まで一直線になるようにすることです。身体が一直線になる姿勢をキープすることで正しく体幹に負荷がかかるため、フォームが崩れてしまうと首などに余計な負荷がかかり痛みを感じる原因になります。
身体を一直線に保つためには、上半身は腹筋を意識し、下半身はお尻を意識します。
特にプランクでは、お尻が落ちやすくなるので注意が必要です。お尻は、プランクで身体を支える肘もしくは脚と一番離れている部分になりますから、どうしても自重によるたわみが発生しやすい部分になっています。だからこそ、お尻を意識することでそのたわみを抑制しようとする意識が働き、結果としてプランクの効果を最大化することができます。
プランクで首に負荷をかけずに上半身と下半身が一直線になる姿勢をキープするには、腕で安定して身体を支える必要があります。
そのためには腕と身体が垂直になるようにしましょう。垂直にしないと、頭が床に落ちやすくなり、首に負担がかかる原因になります。
また、肘の角度を90度にするのも心がけましょう。肘の角度は鈍角だと腰が、鋭角だと頭が落ちてしまい腰や首を痛めてしまうだけではなく、バランスを崩してしまいます。
プランクでは基本的に、脚幅は腰幅かそれよりも狭い位に設定することが推奨されています。腕の幅も肩幅に設定して床につけるようにすると、身体を安定的にしっかり支えることができます。広げすぎてしまうと腰から落ちやすく、身体を一直線に保てなくなって首に余計な負荷をかけてしまいます。
肘で体重を支えるため、フローリングの床などで実施するとどうしても肘が痛くなってしまいます。実施する際には、肘の下に座布団やマットなどの緩衝材を敷きましょう。
プランクは、肩甲骨を寄せて胸を開いた状態で実施します。
肩甲骨が離れた状態でプランクを実施すると、肩が丸まってしまいます。肩を丸めた状態でプランクを行うと、肩や首に負担がかかってしまうため痛みを感じてしまうだけではなく、エクササイズの効果も落ちてしまうので、肩甲骨は寄せた状態で行うことが大切です。
膝つきプランクは、膝をついた状態で実施するプランクです。膝を床につけることで、負荷が小さくなるため首への負担も少なく、ノーマルプランクで首が痛くなってしまう方におすすめです。
膝つきプランクで鍛えられる部位はノーマルプランクと同じで、腹筋・背筋・臀部です。膝をついているぶん負荷が小さくなるので、慣れてきたら膝をつかない基本のプランクに挑戦しましょう。
つま先を床につけるフォームもありますが、つま先を床につけることで、より負荷が小さくなるため通常はつま先は浮かせます。膝つきプランクでも難しいという初心者の方は、まずはつま先をつけて実施してみましょう。
膝つきプランクは、まず30秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やて、最終的には1分30秒程度実施できれば十分です。
サイドプランクは、側面を向いた状態で片足、片肘で支えるプランクです。サイドプランクはノーマルプランクとは異なり、うつ伏せにならないので首への負担が少ないです。
ただし、サイドプランクは片腕で身体を支えなければならないので、正しいフォームを保つのがノーマルプランクよりも難しいです。フォームが崩れてしまわないようにしっかり意識して実施しましょう。
サイドプランクでは腹斜筋が主なターゲットとなります。
まずは10秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やして、最終的には1分程度実施できれば十分です。
リバースプランクは仰向けの状態で実施するプランクです。リバースプランクは仰向けの状態で実施するので、首への負荷のかかり方がノーマルプランクとは異なります。
リバースプランクでは腹筋や背筋、臀部、慣れるまでは特に肩や腕にも刺激が入ります。基本のプランクと比較して、特に背筋を稼働する必要があり、背筋を鍛えるためにも有効な種目です。
まずは、10秒 × 3セットを目安に実施します。負荷に慣れてきたら、少しずつ秒数を増やし、最終的には30-45秒程度実施できれば十分です。
ただし、リバースプランクは、大変負荷の高いプランクですので、首など肩周りに少しの違和感がでたらすぐに止めて、休憩するようにしましょう。
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