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ヒップリフトが効果ない原因と対処法!正しいフォームを解説

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ヒップリフトが効果ない原因と対処法!正しいフォームを解説

ヒップリフトはお尻を鍛えるのに効果的なエクササイズですが、「効果がない」と感じている方も少なからずいるかと思います。その原因と対策について解説します。

ヒップリフトで効果がでない原因と対処法

トップポジションの設定が悪い

ヒップリフトの効果が出ない原因としてまず考えられるのが、トップポジションの設定が悪いことです。

トレーニングにおける「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。スクワットではしゃがんだ状態です。多くは筋肉がピンっと張った状態です。反対に「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。その間を「ミッドレンジ」といいます。

ヒップリフトで最も負荷が高まるのは、トップポジションで太ももから上半身が一直線上になっている状態です。そのため、太ももから上半身が一直線になる手前で止まってしまい、元の体勢に戻ると最も負荷のかかる場所を経験しないことになり、エクササイズの効率が減少します。

必ずトップポジションを太ももから上半身が一直線になる部分に設定するようにしましょう。

このとき、太ももから上半身が一直線になった状態で一瞬静止することを意識すると、より大臀筋(お尻の筋肉)や脊柱起立筋 (背筋)の収縮を感じることができ、エクササイズの効率が向上します。

お尻の速度をコントロールできていない

お尻の速度をコントロールできていないというのは、お尻を上げるときはお尻の重さでゆっくりになり、お尻を下げるときはお尻の重さで速くなるという具合で、自身の意識が全く働いていない状態です。こうなると、単純に"運動の原理"によって身体を動かしていることになりますから、身体を鍛えることになっておらず、エクササイズの効率が減少しています。

トレーニング用語で重力と反対方向の動きをポジティブムーブメント(上がる動作)、重力と同一方向の動きをネガティブムーブメント(下がる動作)というのですが、どちらの場合も重力に抗うことを意識しましょう。つまり、お尻を上げるときは素早く、下げるときはゆっくりと実施することで、効果を上げることができます。

惰性で切り返しを行っている

これはボトムポジションでの切り返しの話です。

ボトムポジションでお尻が下がったときの勢いを使って、バウンドするようにお尻を上げると全く負荷がかかりません。慣性力を使うと、ボトムポジションで自分の体重をお尻が受け難くなり、効率が下がります。

この問題を解決するには、ボトムポジションでお尻を少し浮かせて一瞬静止するようにします。ボトムポジションで静止すれば加速度が0になり、慣性力が生じず、刺激が臀部に入ります。また、お尻を床に付けないようにすることで、負荷が抜けません。

足の位置とターゲット部位の相関関係を理解していない

これは少し難しいのですが、ヒップリフトで効果が出ない原因として足の位置とターゲット部位の相関関係を理解していないことも挙げられます。

ヒップリフトでは、足を身体の近くに配置すると臀部(お尻)に刺激が入り、足を身体から遠くに配置するとハムストリングス(太ももの裏の筋肉)に刺激が入ります。そのため、この特徴を理解していないでヒップリフトを実施すると、「足を近くに配置しているのにハムストリングスに刺激が入らない」もしくは「足を遠くに配置しているのにお尻に刺激が入らない」という勘違いしてしまう可能性があります。

慣れるまでは意識しながらエクササイズするようにしましょう。ヒップスラストやブーディビルダーなどお尻を鍛えるトレーニングでは基本的に全て同じことがいえます。

強度が足りていない

ヒップリフトは、自重のトレーニングであるため、そもそもエクササイズとしてそこまで負荷の高いものではありません。そのため、回数は比較的多めに設定する必要があり、ヒップリフトの効果が出ないと感じている方は、第一に回数設定が少なすぎることが考えられます。

また、回数が適正にも関わらず、効果を感じることができない場合には、そもそも通常のヒップリフトでは強度が足りていない可能性があります。

この問題に対する改善方法は、まず15〜18回×3セットを目安に実施してみましょう。エクササイズの多くは12〜15回が適正回数といわれています。その中で、ヒップリフトは、比較的負荷が小さいエクササイズであることから、やや回数が多めの15〜18回を目安に実施し、それを3セット繰り返します。

以上を実施しても負荷が効果を感じることができない場合には、お腹に重りなどを載せて負荷を高めて実施するのがおすすめです。バーベルを脚の付け根に乗せて実施する場合は「ヒップスラスト」といわれます。

ヒップリフトの本来の効果

最後に、ヒップリフトを正しく実施した場合に期待できる効果について、解説します。

大臀筋/お尻のリフトアップ

ヒップリフトは、大臀筋(だいでんきん)を鍛えることができます。

ヒップリフトは、その名前の通りお尻を上げるエクササイズなので、自ずとお尻の筋肉の中で一番大きい筋肉である大臀筋を鍛えることができます。ヒップリフトで大臀筋を鍛える場合には、身体の近くに足を配置するようにします。

大臀筋を鍛えることで、ヒップリフトの効果を期待することができます。

ハムストリングス/脚の引き締め

ヒップリフトはハムストリングスを鍛えることができます。ハムストリングスは太ももの裏側の筋肉です。

ヒップリフトは、足を置く位置で刺激が入る部分を変えることができ、ハムストリングスに集中的に刺激を入れることも可能です。ハムストリングスを鍛える場合には、足を身体からやや遠めに配置し、身体の遠くで身体を支えるようにするとハムストリングスに刺激が入ります。

ハムストリングスを鍛えることで、脚の引き締めが期待できます。

脊柱起立筋/姿勢改善

ヒップリフトは、脊柱起立筋を鍛えることができます。

脊柱起立筋は、背中の縦方向に走っている2本の大きい背中の筋肉です。ヒップリフトでは、仰向けの状態でお尻に加えて、上半身も落ちないようにします。これにより、脊柱起立筋も鍛えることができます。

脊柱起立筋を鍛えることで、姿勢を改善することができます。

腹横筋/ウエストの引き締め

ヒップリフトは、腹横筋を鍛えることができます。

腹横筋は、腹筋の中でもインナーマッスルに分類されるものでコルセット筋とも呼ばれ、身体を安定させること、またウエスト周りの太さに大きく関係している筋肉です。ヒップリフトを行う際に、呼吸法、特に吸うのを意識することで効果的に鍛えることができます。

腹横筋を鍛えることで、ウエストの引き締め効果を期待することができます。

代謝アップ

これはエクササイズ全般にいえることですが、ヒップリフトでも代謝を上げることができます。特にダイエットをしたい方は、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動の前に、エクササイズを取り入れると効果的です。お尻のリフトアップもダイエットもしたい方は、ヒップリフトと有酸素運動の組み合わせが効果的です。