肌を保湿し潤いをもたらす成分セラミド。セラミド化粧水はかなり多くのアイテムが販売されており、どれを選べばいいか悩む人も多いのではないでしょうか?そこで本記事ではおすすめの化粧水を解説します。人気アイテムだけではなくまだ日本ではあまり知られていない海外ブランドも紹介します。
セラミドは、人間の皮膚に元々存在する成分です。角層細胞の間を埋める角層細胞間脂質の主成分で、肌のバリア機能や水分保持の働きに重要な役割を担っています。角層細胞をレンガで例えると、角層細胞間脂質はセメントの役割を果たしています。
セラミドが不足すると、肌の乾燥が進み肌荒れなどの肌トラブルが起きやすくなります。セラミドが減少する主な原因は加齢です。50代では、20代の約半分程度の量になってしまうといわれています。加齢とともに減少するセラミドは、スキンケアで積極的に取り入れることで、肌のバリア機能を整え乾燥や肌荒れを防ぐことが可能です。
上述の通り、セラミドは肌のバリアや潤いを守る機能を持っているという点が最大のメリットです。セラミドは、水分をサンドイッチ状に挟み込み保持する働きがあります。また、セメントのような役割で角層細胞同士を繋ぎ、外的刺激の侵入を防いでくれます。セラミドは肌を正常に保つために欠かせない成分なのです。
一方で、セラミドは種類によって(詳しくは後述します)非常に高価な原料なので、化粧品への配合量が少なくなったり、セラミド配合のアイテムの値段が高額になる点はセラミドのデメリットといえます。
セラミドにはいくつかの種類があります。大別すると、下記の4種類に分けることができます。
ヒト型セラミドとは、人の皮膚に存在するセラミドの種類と比率に合わせてつくられた合成由来のセラミドを指します。肌へのなじみに最も優れているセラミドなので、セラミドの中で最も人気があります。非常に高価な成分ではありますが、少量でも高い効果が期待できます。
以前は「セラミド+数字」の成分名が使用されていましたが、現在は分子の構造によって細分類して「セラミド+英字」の成分名が使われています。
<ヒト型セラミドの種類と特徴>
セラミドEOP(セラミド1)
肌の弾力を高める
セラミドNS/NG(セラミド2)
化粧品によく使われるセラミドで、セラミドの中で最も保水力に優れている
セラミドNP(セラミド3)
バリア機能の回復高価に優れている
セラミドAS(セラミド5)
バリア機能の改善作用があり、水分保持力を高め保湿する作用がある
セラミドAP(セラミド6 Ⅱ)
シワの抑制や正常なターンオーバーの促進や維持
セラミドAH(セラミド7)
皮膚常在菌のバランスを整える
動物型セラミドは、主に馬の脳や脊髄から抽出される天然由来のセラミドです。角層へのなじみは良いですがヒト型セラミドよりは劣ります。高温でないと溶けないという点と価格が高いという点がデメリットです。また、最近は動物保護などの観点から、動物由来のセラミドを好まない消費者も増えています。
<動物型セラミドの種類と特徴>
ウマスフィンゴ脂質
馬の脊髄から抽出され、セラミドと類似の働きをする
セレブロシド
馬の脳や脊髄から抽出される糖セラミド(セラミドの前駆体で、セラミドに糖が結合した分子構造)が主成分で、セラミドと類似の働きをする
植物型セラミドは、米や大豆、トウモロコシ、こんにゃく、ひまわり、ゆず、パイナップルなどから抽出される天然由来のセラミドです。角層へのなじみは、動物型セラミドよりも劣りますが、価格が安価で高配合しやすいという点から、効果を高めることが可能です。
<植物型セラミドの種類と特徴>
コメヌカスフィンゴ糖脂質・グルコシルセラミド
米などから抽出される糖セラミドで、角層になじんで細胞間脂質を補強・保護する
フィトスフィンゴシン
肌のバリア機能を補助する
疑似型セラミドは、セラミドの分子構造に似せて科学的に合成して作られたものです。セラミドと同等の水分保持機能を持つため、肌のバリア機能とうるおいの保護が期待できます。疑似型セラミドは、植物型セラミドと同様に価格が安価で配合しやすい一方で、角層へのなじみは劣ってしまいます。
<疑似型(合成)セラミドの種類と特徴>
セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド
ヒト型セラミドと同等の水分保持機能を持ち、肌のバリア機能を高める
ヘキサデリロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド
ヒト型セラミドを模倣し合成して作られた疑似セラミド
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)
角層へのなじみがよく、肌をやらかくし水分を保持する効果が高い
また、近年「植物ヒト型セラミド」が開発されました。植物由来(栗皮)でヒト型構造(セラミドAP)をとり、超長鎖を特徴としたセラミドで、人の角層と同様にセラミドを蓄積し、保湿することが期待できます。
上記の通り、セラミドには様々な種類があります。その中でも特におすすめしたいのがヒト型セラミドです。肌への親和性が高く、高い効果が期待できます。ヒト型セラミド配合の化粧水は、やや高額な傾向がありますが、肌をしっかり保湿したい方や、バリア機能を向上させたい方はぜひ使用していただきたいです。
ヒト型セラミドは、「セラミド+英字」または「セラミド+数字」と成分表に書かれています。数種類のヒト型セラミドが配合されている化粧水であれば尚良です。
セラミドを増やすといわれる成分に「ナイアシンアミド」があります。ナイアシンアミドはビタミンB群の一種で、ニコチン酸アミド(医薬部外品)やリンクルナイアシンともいいます。
ナイアシンアミドは、美白やシワ、肌荒れなど様々な肌トラブルに働きかける万能な成分です。さらにナイアシンアミドには、セラミドを増やす作用があるともいわれているため、ナイアシンアミド配合の化粧水もおすすめです。
セラミド以外にの保湿成分が配合された化粧水だと、さらなる保湿が期待できます。
保湿成分には、ヒアルロン酸、コラーゲン、レチノール、ナイアシンアミド、アミノ酸、グリセリン、スクワラン、ワセリンなどがあります。
また、ブランド独自の保湿成分などもありますので、どの成分にどんな働きがあるのかを確認してみましょう。
<保湿成分の特徴>
ヒアルロン酸
水分を抱えこむ性質を持つ。1gで2リットル以上の水分を抱えることができる。
コラーゲン
水分を抱えこむ性質を持つ。分子が大きいため角質層まで浸透しないが、肌表面に保護膜を作り肌を保湿したり保護することができる。
レチノール
ヒアルロン酸の産生を促進し、皮膚の水分量を増やすことができる。
アミノ酸
水分をつかむ性質を持つ。単体ではうるおいのキープ力は少なめだが、分子が小さいため浸透しやすい。
グリセリン
角質層の水分を保持する。水分を外部から取り込む働きもある。
スクワラン
水分の蒸散を防ぐことに優れている。
ワセリン
ワセリン自体には保湿成分はないが、肌に塗ることで油膜を張ることができ、水分の蒸散を防いだり、外部からの刺激から肌を保護することができる。
乾燥などにより、肌が敏感になっている場合は、肌に負担の少ない低刺激成分でつくられた化粧水がよいでしょう。例えば、敏感肌向けのスキンケアブランドは、刺激となるといわれる成分を除いて作られていることが多いです。また、ケミカルの成分でアレルギー反応が出る場合は、オーガニックのスキンケアブランドもおすすめです。ただし、これらのブランドの化粧水でも、配合されている成分によっては肌トラブルが生じる可能性もあります。
刺激になりやすいといわれている成分は下記のとおりです。
鉱物油
アルコール(エタノール)
パラベン
シリコン
合成着色料
合成香料
石油系界面活性剤
タルク
ラウリル硫酸Na
自分の肌に合うかどうかが不安な場合は、アレルギーテストやスティンギングテスト、ノンコメドジェニックテストなどを実施している化粧水を使うという選択肢もあります。ただし、テスト済みの化粧水でも、全ての方にアレルギーや皮膚刺激が起きないというわけではありません。
自身の肌悩みに合わせて化粧水を選ぶと、肌悩みが解消されやすいです。セラミドは保湿能力やバリア機能の強化に優れていますので、肌が乾燥している方や肌荒れで悩む方におすすめです。
美白ケアをしたいのか、ニキビケアをしたいのかなど、自分の目的に応じて、それらの成分が配合されている化粧水を選びましょう。
下記に主な肌トラブルとそれらの解消に効果的な成分をまとめましたので参考にしてください。それぞれの成分については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
美白ケア
トラネキサム酸・ビタミンC誘導体・ナイアシンアミド など
エイジングケア
ニールワン・ナイアシンアミド・レチノール など
ニキビケア
ビタミンC誘導体・ナイアシンアミド・アラントイン など
毛穴ケア
ビタミンC誘導体・レチノール・サリチル酸 など
化粧水は毎日使用するものですので、使い心地や香りのよいものを選ぶことがおすすめです。
化粧水は、大きくわけるととろみのあるしっとりタイプの化粧水と、水のように軽いさっぱりタイプがあります。例えば、朝はさっぱりタイプでメイクに響かないようにスキンケアを行い、夜はしっとりタイプで保湿をしっかり行うなどの使い分けもよいでしょう。
化粧品の香りが苦手な方は、「無香料」「微賦香(香りが穏やか)」と書かれた化粧水がよいです。ただし、「無香料」の化粧水でも、原料の香りがするものもありますので、不安な方はテスターやサンプルで香りを確認してから購入しましょう。
ETVOS(エトヴォス)は、2007年創業の日本の化粧品メーカーです。日本ではじめて国産のミネラルファンデーションを製造・開発したメーカーとして知られています。ミネラルファンデーションとヒト型セラミドを配合したスキンケアを主力商品としています。
この商品は、エトヴォス独自の複合成分であるセラミディアル®コンプレックスで、角層にうるおいを与えて肌を整えることができる化粧水です。セラミディアル®コンプレックスは、保湿成分のヒト型セラミド(セラミドEOP、NG、NP、AG、AP)とナイアシンアミドを配合しています。ヒト型セラミドには、角層の細胞と細胞の間を埋めて水分を抱え込む働きがあり、人の肌に元々存在するセラミドと同様の構造をしているため、肌に馴染みやすいのが特徴です。ナイアシンアミド(ビタミンB3)は、10年以上前から多くの化粧品に配合されている、多くの可能性を秘めた成分です。また、肌にうるおいを与えるナス果実エキスや2種のヒアルロン酸も配合されていて、肌の水分をしっかり蓄えてみずみずしい肌へと導きます。さらに、美容成分であるPOs-Ca®とリピジュアにより、角層のすみずみにまで水分が行き届きます。
石油系界面活性剤フリー、鉱物油フリー、シリコンフリー、着色料フリー、合成香料フリー、パラベンフリー、アルコールフリーです。
パッチテスト済み*、アレルギーテスト済み*、スティンギングテスト済み*です。
*全ての方にアレルギーや肌トラブル、皮膚刺激が起こらないというわけではありません。
ヒト型セラミドとナイアシンアミド配合の美容液や、ヒト型セラミド配合のクリームもおすすめです。
ICOR(イコ)は、自然や人にとって必要不可欠な「水」に着目した北海道、ニセコのオーガニックブランドです。北海道の雪どけ湧き水と、その水に育まれた自然の恵みをふんだんに取り入れることができる製品を販売しています。CORの商品は自然由来成分の配合率90%以上で、一部オーガニック認証(エコサート)成分も配合しています。また、パラベンやシリコン、石油系界面活性剤などは不使用で、動物実験は行っていません。
この商品は、ミネラル豊富な北海道ニセコ羊蹄山の雪どけ湧き水で肌のうるおいを満たし、その水で仕込まれた純米酒配合することで、輝くクリアな肌をはぐくむ自然由来成分99%の化粧水です。日本酒は、20種類以上のアミノ酸や糖類、ビタミンなどを多く含み、肌に浸透しやすいのが特徴で、うるおいを肌に届け、本来の肌力を引き出します。さらに、うるおいと同時に肌ツヤをかなえる米セラミド(グルコシルセラミド)、皮脂を抑え肌のキメを整えるラベンダー油、ビタミンやミネラル、酵素など180種類以上の成分が含まれる天然の保湿成分のハチミツも配合されています。
パラベンフリー、シリコンフリー、石油系界面活性剤フリー、紫外線吸収剤フリー、合成着色料フリー、合成香料フリー、蛍光剤フリー、鉱物油フリー、アルコールフリーです。
米ヌカオイルが配合された二層式の化粧水「オイルインミストトナー」は、髪やボディにも使える多機能化粧水として人気です。化粧水の後は、同ブランドの「Sakeフェイシャルクリーム」で保湿を行いましょう。
アクセーヌは、1970年代に頻発した化粧品アレルギーを2度と繰り返さないために、皮膚科専門医とともに共同研究され生まれました。肌への負担が少ない商品が多いことから、皮膚科でも紹介されています。
この商品は、潤いの持続性に特化したシリーズ「モイストバランス」の保湿化粧水です。セラミド類似成分であるラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)が配合されており、肌のバリア機能を高めます。また、業界最小レベルの超微細ナノカプセル化する新技術が採用されています。ナノ化することで、角質細胞の隅々にまで潤いを届けることができます。また、角質細胞の表面を一時的に水になじみやすい状態へ変化させ水分補給をする「セルバウンス技術」により、肌に透明感とハリを引き出します。
無香料、無着色、アルコール(エタノール)フリー、ノンコメドジェニックテスト済み*です。
*すべての方に肌トラブルが起こらない、ニキビのもと(コメド)ができないというわけではありません。
化粧水の後は、同シリーズの「モイストバランス ジェル」で肌を保護することで、保湿効果が高まります。
キュレルは花王株式会社が展開する、乾燥性敏感肌のためのスキンケアブランドです。セラミド不足に着目し、花王の皮膚科学を駆使して洗浄から保湿まで一貫してセラミドの働きを補い、潤いを与えることができるスキンケアを製品化しています。
この商品は、いつでもどこでもさっと一吹きで角層を潤すことができる弱酸性のミスト状化粧水(医薬部外品)です。フェイスだけでなく、ケアしにくい背中などの全身に使え、メイク崩れ予防としてメイクの上からでも使うことができます。花王独自のセラミド機能成分(疑似型セラミド)のヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミドが配合されており、肌のバリア機能を高めることが期待できます。また、保湿成分としてユーカリエキスが配合されており、角層深部まで潤いを届けます。さらに有効成分アラントインを配合しているので、トラブルが起きやすい乾燥性敏感肌の肌荒れも予防することができます。
アルコール(エチルアルコール)フリー、香料フリー、着色フリーで、アレルギーテスト済み*、乾燥性敏感肌の方の協力によるパッチテスト済み*です。
* 全ての方に肌刺激やアレルギーが起こらないというわけではありません。
ボトルタイプの化粧水もあります。また、化粧水の後は乳液やクリームでスキンケアルーティンを完成させましょう。
ドクターシーラボは、1995年に皮膚科医によって開発されたドクターズコスメです。
この商品は、高濃度高浸透のビタミンCが配合された化粧水です。毛穴やくすみ、ハリ、キメ、乾燥など肌悩みに深く、そして早く浸透するように、ビタミンCの濃度が史上最高濃度*で配合されています。また、美容成分としてナイアシンアミドやオリーブ果実エキス、PPG-20メチルグルコースが配合されており、肌のキメを整え、すこやかな状態へと導きます。
*歴代「シーラボ Vエッセンスローション」史上
鉱物油フリー、パラベンフリー、アルコールフリー、無香料、無着色でアレルギーテスト済み*です。
*全ての方にアレルギーが起きないというわけではありません。
同シリーズには、洗顔料や保湿ジェルなどのアイテムもあります。
Attenir(アテニア)は、ファンケルグループのブランドで、一流ブランドの品質を3分の1の価格で提供することをコンセプトにしています。商品開発・製造・販売を自社で行い、削減したコストを惜しみなく商品研究や品質向上に投資しています。
この商品は、美白*・エイジングケア**ライン「Dress snow(ドレススノー)」の医薬部外品の化粧水です。ドレススノーは、メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐとともに、シワ改善のケアもできるW効能のスキンケアラインです。30年以上にも渡る長年の研究から、シミとシワの共通の原因が「彷徨いメラニン」にあることに着目し、この彷徨いメラニンにアプローチすることで、美白とシワ改善が同時にできるスキンケアアイテムを開発したのです。主要成分として、推進性カテキンとナイアシンアミド、サーチュライザーS6r、タイプブレスDNが配合されています。緑茶から抽出された推進性カテキンには、肌のキメや透明感を整え、明るい肌へと導く作用が、ナイアシンアミドには、メラノサイトのメラニン生成を抑えシミを防ぐ美白効果と、コラーゲン産生を促すシワ改善効果があるといわれています。サーチュライザーS6rやタイプブレスDNには、肌にハリとツヤを与える作用があるといわれています。
*メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ
**年齢に応じたお手入れ
パラベンフリー、鉱物油フリー、無香料でアレルギーテスト済み***です。
***全ての方にアレルギーが起きないわけではありません。
同ラインには、乳液とクリームがあります。化粧水とクリームに関しては詰替用の販売もあるため、継続利用がしやすいです。
FEMMUE(ファミュ)は、フラワーセラピーの哲学を携えたナチュラルとサイエンスを融合させた韓国のナチュラルコスメブランドです。強い生命力をもつカメリアの花を美の象徴とし、美容成分が豊富でエイジングケアにも適しているカメリアエキスを配合したスキンケアアイテムを多く取り揃えています。
この商品は、カメリアの花から抽出したエキスを約70%配合したミスト状の化粧水です。カメリアシードオイル(ツバキ種子油)も配合されているオイルイン化粧水となっています。この2つの成分は、角質層になじみやすく、肌上に膜を張ってくれるのでうるおいを保持することができます。さらに、ナイアシンアミドも配合されています。ナイアシンアミドは、角層で角質細胞間脂質としてバリア機能を担っているセラミドを増やす効果があります。
合成香料フリー、合成着色料フリーです。
メイクの上からフィックスミストとしてもご使用いただけます。
同ブランドにはクレンジングや洗顔、美容液、乳液、クリームなど一通りのスキンケアアイテムが揃っていますので、ライン使いにおすすめのブランドです。
ビオデルマは、フランスの皮膚科学に基づくスキンケアブランドです。1970年代から皮膚科学を取り入れ、研究してきました。その研究成果を踏まえて慎重に選んだ皮膚になじみの深い成分を使用することによって、デリケートな敏感肌にも使用できる商品を作り続けてきたブランドです。皮膚科学に関心の高いフランスでは、多くの皮膚科専門医がビオデルマ商品を処方しています。
この商品は、乾燥肌用スキンケアライン「イドラビオ」の弱酸性の化粧水で、皮膚に存在する水分の通り道「アクラポリン」に着目して開発された化粧水です。乾燥しがちな肌をしっかりと潤し、なめらかな肌へ整えます。皮膚コンディショニング成分として、ナイアシンアミドが配合されています。保湿成分として、アップルシードエキスとビオデルマ独自の複合体保湿成分D.A.F.を配合しています。アップルシードエキスはりんご由来の成分で素肌に潤いを与える作用があります。D.A.F.はマンニトール、キシリトール、ラムノースの複合保湿成分で、敏感肌を優しく保湿し潤った肌へ導きます。
アルコールフリー 、オイルフリー 、パラベンフリー、着色フリーで、パッチテスト済み*、ノンコメドジェニックテスト済み**です。
* 全ての方に肌刺激が発生しないということではありません。
** 全ての方にコメド(ニキビのもと)が発生しないということではありません。
同シリーズには、クレンジングやクリーム、美容液などがあります。ライン使いがしやすいブランドです。
MARKS & WEB(マークスアンドウェブ)は、石けんなどの製造を行う松山油脂株式会社の新規事業として2000年に始まったブランドです。富士山の伏流水を源としている清らかな水を使用し、自然の恵みを存分に生かしたデイリープロダクト(日用品)を販売しています。
この商品は、MARKS & WEBの中で最も保湿力の高いミスト状の化粧水です。乾燥によるくすみを軽減し、みずみずしく透明感のある肌へ導きます。保湿成分には、3種類のヒト型セラミド(セラミドNG・セラミドNP・セラミドAP)を配合しています。また、紫外線による乾燥ダメージから肌を保護して、角質層に水分を浸透させてうるおいを保持するグリセリルグルコシドを配合しています。整肌成分として、肌をやわらかくしキメを整えるマーシュマロウエキス(アルテア根エキス)とザクロ花エキスを配合しています。香りは、ジャスミンやダマスクローズ、ラベンダー/カモミールなどから好きなものを選べ、季節限定でユズ/ビワ葉などユニークな香りも楽しめます。
敏感肌の方には、同ブランドの「センシティブ ハーバルウォーター」がおすすめです。セラミドNGとセラミドNPが配合されています。
化粧品には、「全成分表示」が義務付けられています。パッケージの裏を見ると、化粧品に配合されている全ての成分が確認できます。この全成分表示には、下記のようなルールが設けられています。
そのため、セラミドが成分表の中の最初の方に記載されていると、配合量が多いと判断することができます。
医薬部外品に関しては、全成分表示の義務はありません。表示の順番は配合量に関係なく各メーカーが自由に表示することができるので、例えば配合量が1%以下でも先頭に記載することが可能なのです。医薬部外品は有効成分を配合できるため、有効成分とその他の成分がわかるように記載されています。ほとんどの化粧品で有効成分が一番先頭に表示されてますが、必ずしも濃度が高いというわけではありません。
プチプラのセラミド化粧水の効果が低いとは一概にはいえません。セラミドは原料が高い成分なので、プチプラの商品への配合量は少なくなる傾向がありますが、広告費やパッケージ代、人件費などを削減して、セラミドの配合量を増やそうとしているブランドがあるのも事実です。
セラミド自体の刺激はそこまで高くありませんので、敏感肌の方でも使用いただけます。セラミドは人の肌に存在している成分ですので、アレルギー反応なども出にくいとは思いますが、セラミドの種類(動物型セラミドなど)によっては刺激を感じやすい可能性もあります。ただし、肌の乾燥などが原因でバリア機能が低下していると、刺激性が低いといわれる成分でもしみたり赤みが出てしまうことはあります。
また、セラミド以外の成分に肌が反応することもあります。例えば、アルコールは刺激性のある成分なので、それが原因で肌トラブルが起きてしまうことはあります。
化粧品で肌トラブルが起きやすい方は、自分の肌がどの成分に対して反応してしまっているのかを分析することで、今後の化粧品選びがスムーズになります。
セラミドは、肌の保湿力を高めるために重要な成分です。シミやシワなどのエイジングサインは、肌の乾燥によって引き起こされますので、肌をしっかり保湿することはエイジングケアにも繋がります。セラミド以外に、エイジングケアの成分が配合されていればなおよいでしょう。
セラミドは、食事を通して取り入れることも可能です。例えば、お米(米ぬか)やイモ類、生芋こんにゃくにセラミドが含まれているといわれているので、これらの食事を積極的に摂るとよいでしょう。とはいっても、配合量はごくわずかですので、毎日のスキンケアでしっかりと保湿することも重要です。
また、しっかりと睡眠を取り、適度に運動することも大切です。スキンケアだけでなく、体の内側から整えて、健やかな肌を手に入れましょう。
ほとんどの化粧水が、洗顔後に使用するように設計されています。洗顔後の肌は乾燥しやすいので、洗顔後すぐに使用しましょう。
化粧水の使用方法として、コットンの使用を推奨しているブランドがあります。手で直接つけるのとどう違うのか疑問に感じてる人は多いのではないでしょうか。
手とコットンにはどちらにもメリット・デメリットがあります。肌負担を考慮すると、基本的には手で化粧水をつけるのを推奨します。しかしムラができやすかったり、目元や鼻などの細かい箇所につけづらいというデメリットがあります。
反対に、コットンを使用する方が細かい部分まで均等につけることができますが、摩擦により肌負担が大きくなるというデメリットがあります。
いずれの方法でも注意すべきことは、摩擦やパッティング(肌を叩くこと)を避けることです。赤みや色素沈着、ハリやシミなどの肌トラブルを招く恐れがあるため、肌全体に優しくなじませるのがポイントです。化粧水を「叩き入れる」のではなく「肌の上にのせる」イメージで浸透させましょう。
コットンを使用する際は、肌負担が少ないコットン(オーガニックなど)を選び、コットン全体がひたひたになるくらい化粧水をたっぷり使用し(その分コストがかかります)、過度の摩擦を避けましょう。
保湿が重要だからといって、化粧水を規定量以上に使用していませんか?化粧水はたくさん塗る方が肌に良いというわけではありません。角質に浸透できる水分量は決まっているので、肌に塗った分全てが浸透するというわけではないからです。一時的に肌に浸透したりプルプルになっている感覚があるかもしれませんが、すぐに蒸発するため、あまり意味がありません。
反対に、使用量よりも少ない量を使用すると、十分に保湿されない可能性があります。そのため、ブランドが定めた使用量はしっかりと守りましょう。
使用量は「100円玉大」など硬貨の大きさで明記されていることが多いです。「適量」と書かれている場合は、100〜500円玉くらいの量を使用するのがよいです。
スキンケアとは、端的にいってしまえば「肌を保湿すること」です。肌の保湿は「水分を補充し、油分でカバーする」のが基本です。油分は肌の上に油膜を張り、水分が逃げるのを防ぎます。
化粧水は肌に水分を補充するものなので、化粧水だけではスキンケアは不十分ということになります。化粧水の後は、油分を多く含む乳液やクリームなど必ず使用しましょう。
テレビCMや広告などで「肌の奥まで浸透!」などの文言を見聞きしたことがある人は多いのではないでしょうか?しかし、実際には化粧品は皮膚の一番外側の部分である「角層」までしか浸透しません。人間の皮膚には、外部からの侵入物を体内に取り込まないシステムが備わっているためです。バリア機能を持つ角質をしっかりと保湿し、いい状態に保つことが極めて重要です。
基本的なステップは、化粧水→乳液の順番です。水分を補給したあとに油分で膜を張って水分を閉じ込めます。商品の中には「先行乳液」といって、化粧水の前に使用するものもあります。例えば、スキンケアブランドのアルビオンはスキンケアの最初のステップに乳液を使用します。化粧水の使用方法については、ブランドの公式サイトなどで確認を行いましょう。
日本には四季があり、それぞれも季節によって気候が大きく変わります。気候により肌の状態は左右されやすいため、できれば季節ごとに化粧水を使い分けるのがよいでしょう。
例えば、乾燥しやすい秋冬には保湿効果が高い化粧水を、皮脂分泌が多くなりやすい春夏には皮脂分泌を抑える作用もある化粧水を使用するなど、肌の状態に合わせて異なるスキンケアを取り入れてみましょう。
ただし、一度開封した化粧水はできるだけ早く使い切る方がよいので、次のシーズンに持ち越さないよう、使い切れる容量を購入するようにしましょう。
年齢によって肌の状態は変わるので、使用する化粧水も変える必要があります。例えば、皮脂の分泌量は20〜30代をピークにどんどん減ってきます。
20代で使用していた化粧水では保湿が物足りなく感じるなど肌の変化を感じたら、化粧水を含むスキンケアを見直すべきタイミングといえます。
基本的には、朝晩で使い分ける必要はありません(朝・夜専用のものでない限り)。しかし、朝のメイクの前に油分が多い化粧水を使用すると、メイクのりが悪くなってしまいます。そのため、朝は油分の少ないもの、夜は油分が多いものなど、朝晩でスキンケアアイテムを使い分けるのもありです。
スキンケアのアイテム同士の相性やなじみが良いのは同じブランドでスキンケアアイテムを揃える「ライン使い」です。
各スキンケアブランドは、基本的にライン使いすることを全体に化粧品を開発していますので、相性や効果を考慮すると、ライン使いをすることで効率的に肌のケアが可能です。
とはいえ、別のブランドのアイテムを組み合わせて使用する方が、肌の調子が良いと感じる人もいると思います。ライン使いだけがスキンケアの正解ではないので、自分の肌の状態に合わせて最適なアイテムを選ぶようにしましょう。
拭き取り化粧水とは、洗顔の代わりに、コットンに化粧水を付けて汚れを取り除いたり、古い角質を落とすものです。もともとはフランス発祥のスキンケアアイテムといわれています。フランスの水道水は硬水で、硬水に含まれるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルにより肌が乾燥したり肌荒れの原因となるため、フランスなどのヨーロッパでは、クレンジングや洗顔などはコットンや布で拭き取るのが主流です。
日本の水質は軟水なので、わざわざ拭き取り化粧水を使う必要はありません。ただし、拭き取り化粧水で古い角質を落とし化粧水の浸透が高くなる効果があるので、スキンケアに取り入れるのはありです。使用時はコットンによる摩擦には十分注意しましょう。
かずのすけ, 白野実(2019)『美肌成分事典』主婦の友インフォス
上原恵理(2021)『医者が教える 人生が変わる美容大事典』KADOKAWA
永松麻美(2021)『正しい知識がわかる 美肌事典』高橋書店
すみしょう(2021)『最短で美肌になるために知っておきたい スキンケア大全』KADOKAWA
久光一誠(2021)『効果的な「組み合わせ」がわかる 化粧品成分事典』池田書店
川島眞, 川田暁, 神田吉弘, 世喜利彦, 能﨑章輔(2018)『美容の科学』じほう
宇山侊男, 岡部美代治, 久光一誠(2020)『化粧品成分ガイド 第7版』フレグランスジャーナル
小林智子(2022)『すっぴん肌が好きになる 肌トラブル大全』WAVE出版
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