サイドプランクはぽっこりお腹のシェイプアップやくびれを作るのに有効ですが、正しいフォームで実施しないと肩が痛くなってしまうことも。今回の記事では、サイドプランクのやり方と肩の痛みを和らげる方法を分かりやすく解説します。
サイドプランク(side plank)とは、横向きで実施するプランクを指します。
同じ姿勢を一定時間保ち、静止した状態で筋肉に刺激を与えるアイソメトリック運動(静的運動)です。
通常のプランクは両肘と両つま先で身体を支えるのに対して、サイドプランクは肩肘と片つま先でバランスを取るので、負荷・難度ともにやや高くなります。
脇の角度が90度になっていないと身体を支える腕が非常に不安定となり、結果的に肩に刺激が入ってしまいます。
この場合、肩の中でも側面に位置する三角筋の中部に刺激が入る状態になってしまいます。
できるだけ肩に刺激を入れないためには、腕で安定して身体を支える必要があります。そのためには腕と身体が垂直(脇の角度が90度)になるようにしましょう。
脇と身体の角度を鋭角にしてサイドプランクを実施する人がとても多いので注意しましょう。
サイドプランクで肩が痛くなる原因として、肘の角度が90度になっていないことも挙げられます。
肘の角度が鋭角になってるわけなので、上半身が身体を支える肘に覆い被さるように前側に倒れてきている状態を指します。
この状態だと腕でしっかり身体を支えられず、肩に余計な刺激が入ってしまいます。
サイドプランクツイストという種目では、意図的にこの様な状態を作り出すことで腹斜筋や肩に刺激を与えますが、サイドプランクでこの姿勢になってしまうのはアウトです。
サイドプランクはそもそも負荷の高いエクササイズなので、過剰な秒数設定は必要ありません。
そのため、サイドプランクを実施していて、肩が痛いと感じている場合に、サイドプランクの実施時間が60秒を超えていたら、まずは秒数を減らすことが先決です。
秒数を減らして、質の高いサイドプランクを実施する方が効率的です。
正しいフォームで実施していても、体重が重すぎると、肩を痛める原因になってしまいます。
サイドプランクに限らずプランクは基本的に自重トレーニングなので、自分の体重が重いほど負荷が高まります。
体重が重いと肩だけではなく腕や脚なども痛くなる原因になります。
そのため、体重が重すぎると感じる方は、まず体重をある程度落としてから実施するのをおすすめします。
正しいフォームを守り、標準体重またはそれ以下なのに肩が痛いという場合は、根本的に肩の筋肉が足りなさすぎるということが原因として考えられます。
筋肉だけではなく、肩の柔軟性も必要です。
また、すでに肩を痛めているため、サイドプランクで痛みを感じ場合もあります。
そのような場合は完治するまで、サイドプランクを実施するのは控えましょう。
サイドプランクの肩の痛みの対策ですが、まずは自分が正しいフォームで実施できているか確認しましょう。サイドプランクの基本のやり方を確認していきます。
サイドプランクの正しいやり方ですが、まず肘と片足で身体を支えた状態を作ります。
このとき、前述した通り、肘の角度と脇の角度が90度になっていることに留意しましょう。
また、きちんと負荷をかけるためには、片足を床を支えている方の足にぴったりとのせることが重要です。
これがズレて両足で床を支えるようになってしまうと、バランスは取りやすくなりますが、サイドプランクの負荷としては弱くなってしまいます。
サイドプランクをしていると、お尻のあたりから身体が落ちてしまいがちですが、そうならないようにしっかりと身体を真っ直ぐに保つことが重要です。
そのためには、床を支えている部分の足にもしっかりと力を入れて、床の垂直抗力をしっかりと感じて身体を真っ直ぐに保つことが重要です。
このとき、脇の角度が90度になっていないと身体を安定して維持することができず、場合によっては肩に痛みを感じるため注意しましょう。
サイドプランクは身体を支えている肘の方向の視線を向けた方が身体のバランスを取りやすいというメリットがあります。
しかし、そうなると肘に身体が覆い被さるような体勢になりやすく、肩への負荷が高まるとともにプランクとしての効果も減少します。
そのため、視線は身体に対して真っ直ぐに設定することが重要です。
筋肉が重要に発達しておらず、サイドプランクで肩の痛みを覚える方は、まず初心者向けのサイドプランクを実施するのがおすすめです。
肩の負担が小さいサイドプランクに膝付きサイドプランクがあります。
膝付きサイドプランクは、その名の通り、膝を付けて実施するプランクです。サイドプランクの最大のネックは片肘と片足でバランスを取ることですが、膝を付けることで身体が安定します。
床と接していない方の脚を真っ直ぐにして宙に浮かした状態から、膝を90度ほど曲げながら胸の方に持ってくる動作を入れるという応用編もあります。
これを取り入れると股関節がほぐれるので、ランニングの怪我を予防する効果が見込めます。
脚をずらして、両足を床につけてバランスを取るサイドプランクです。
この方法は教科書的にはご法度ですが、通常のサイドプランクができない方が慣れるには適してします。
ハイサイドプランクは、肘を伸ばし切った状態で実施するサイドプランクです。
片手のひらと片足で身体を支えます。肘を伸ばすことから、腕に力が入りやすく、通常のサイドプランクよりも難度は下がります。
ハイサイドプランクの応用編にはハイサイドプランクツイストがあります。
これは、床と接していない方の腕を、床と身体と片腕でできた三角形のスペースに通すように、上体をねじります。ハイサイドツイストプランクはハイサイドプランクよりも負荷が大きくなります。
運動習慣のなく日々デスクワークをしている方などは、肩が凝り固まっている可能性もあります。
サイドプランクでの肩の痛みを予防するために、肩のストレッチをおすすめします。
肩のストレッチとして、まず、通常の肩回しが挙げられます。
肩回しは、肩の動きを司る肩甲骨の可動域を改善する最も基本的なストレッチです。
サイドプランク自体は静的なエクササイズですが、通常の肩回しを行うことで予め肩甲骨主体の動きで肩に刺激を入れることで、痛みをある程度は軽減できる可能性があります。
このストレッチですが、サイドプランクで肩が痛くなる原因である「身体を支えている腕に上半身が覆いかぶさった」ときに刺激が入る肩の後ろ(=三角筋後部)を予め刺激するという意図があります。
動作時には、猫背になり、できるだけ腕を前に引っ張られるような感覚を持つことが重要です。
このストレッチですが、サイドプランクで肩が痛くなる原因である「肘の角度が90度ではない」ときに刺激が入る肩の前部(=三角筋前部)を予め刺激するという意図があります。
動作時には、上述した「腕を前に伸ばし肩甲骨を伸ばすストレッチ」とは異なり、しっかりと胸を張って腕が後ろから誰かに引っ張られるような感覚を持つことが重要です。
サイドプランクで肩の痛みを感じなくなるには、肩と腕にある程度筋肉を付けるのも必要です。肩と腕の筋肉を同時に鍛えられるエクササイズを紹介します。
必要最低限の肩の筋肉をつけるエクササイズとして、基本のプランクが挙げられます。
基本のプランクのターゲットは腹筋や背筋などの体幹部ですが、実施する過程で腕と肩の筋肉も刺激することができます。そのため、サイドプランクを初めて実施するという方は、まずは基本のプランクで必要最低限の肩の筋肉を付けることがおすすめです。
目安としては、基本のプランクを1分〜1分30秒程度をこなすことができれば、プランクを実施するのに必要な基本的な筋肉は十分付けることができているといえます。そのうえでサイドプランクを実施するのが望ましいでしょう。
ハイプランクは、基本のプランクよりも負荷が低いエクササイズですが、それは腕でしっかりと身体を支えやすいためです。言い換えれば、基本のプランクよりも腕や肩にかかる刺激は大きく、サイドプランクに必要な筋肉をより効率良く鍛えることができます。
膝付きのプッシュアップ(腕立て伏せ)は、慣れると腕の筋肉である上腕三頭筋をメインに刺激できますが、慣れるまではそれに付随して肩にも刺激が入ります。
今回実施する膝付きプッシュアップは、あくまでも腕と肩をターゲットとするために、脇は締めて肩幅で行うことが重要です。プッシュアップを実施する際には、プランクと同様に、一度作った上体は曲げずにそのまま上げ下げを行うことが重要です。
余裕がでてきたら、下げるときはゆっくりにし、上げるときは素早くするようにしましょう。常に重力に逆らって動作をすると、運動効率が上がります。
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