既にあるシミを少しでも薄くしたい方に、おすすめの化粧水を紹介します。シミ対策化粧水の選び方と、実際に人気なアイテムを解説します。
シミとは、メラニンが皮膚の表面に蓄積・沈着した状態のことを指します。
シミの元となるメラニンは、紫外線などの刺激により、表皮の基底層にある色素細胞「メラノサイト」内で生成されます。メラニン自体には、紫外線から肌を守る働きがあるため、必ずしも「メラニン=悪」というわけではありません。しかし、ターンオーバーの乱れでメラニンの生成と排出のバランスが崩れると、メラニンが皮膚の表面に蓄積されてしまいシミとして残ってしまうのです。
また、シミができる原因は紫外線以外に、科学物質(レモン汁に入っている物質、ソラーレンなど)による光過敏症や、ホルモンバランスの崩れなどによってできる場合もあります。
シミは大別すると下記の4タイプに分けることができます。シミのタイプによって対策が異なりますので、まずは自分のシミのタイプを知ることが大切です。
老人性色素斑
シミというと主にこの老人性色素斑のことを指します。「老人性」という名前ですが、早い方は20〜30代からできる人もいます。主に紫外線が原因となるため、頬骨の高い部分やこめかみにできやすいのが特徴です。はじめは薄茶色ですが、加齢とともに色が濃くはっきりとしたシミになりやすいです。
炎症後色素沈着
ニキビやすり傷などの炎症によって産生されたメラニンにより色素沈着となった状態のシミです。このタイプのシミは一時的で徐々に薄くなっていくことが多いですが、人によっては消えない場合もあります。
肝斑
頬骨あたりに左右対称にできるシミのことを指します。30〜40代の女性に多くでるといわれています。原因は明確にはわかっておらず、紫外線や女性ホルモンなどの影響が大きいといわれています。淡い褐色や灰色のようなぼやっとしたシミです。
雀卵斑(じゃくらんはん)
「そばかす」とよばれるシミです。他のタイプのシミとは違い、遺伝的な要素が大きいといわれています。10代からできはじめ、鼻を中心に頬にかけて小さなシミが肌全体に広がっているのが特徴です。そばかすは紫外線によって色が濃くなってしまいますので、紫外線対策は欠かせません。
化粧水を含む化粧品の目的は、あくまで肌を健やかに保つことです。医薬品と違い、各症状の予防や治療が目的ではないため、スキンケアだけで完全にシミを取ることは非常に難しいといえます。
スキンケアを行うことで、今あるシミをある程度薄くしたり、シミを防ぐことことは可能ですが、シミを消したいという方は、美容皮膚科などの専門医での施術が必要になります。
シミの主な治療法には、下記があります。
レーザー・IPL治療・・・光(赤外線、可視光線、紫外線)を当ててシミを消す
ケミカルピーリング・・・専用の薬剤を塗布し、角質を溶かして肌の再生を促す
イオン導入・・・皮膚に微弱な電流を流し、有効成分を皮膚深部に浸透させる
美容注射・点滴・・・グルタチオンや高濃度ビタミンC、またはこれらの美容成分を組み合わせたものを直接血液の中に入れることで、肌に届きやすくなる
内服・・・トラネキサム酸などの成分を取り入れることでシミを消す
外用薬・・・ハイドロキノンやトレチノインなどの成分を塗布しシミを消す
皮膚の表面に現れたメラニンは、ターンオーバーの流れによって最終的には垢となりはがれ落ちますが、ターンオーバーが乱れていると、皮膚の表面に残りシミとして蓄積されてしまいます。この蓄積されたメラニンの色素を薄くしたり、ターンオーバーを促進して排出を促すことが期待できる成分配合の化粧水を使用することで、シミへのアプローチが可能です。
主な成分は下記の通りです。
ビタミンC誘導体
ナイアシンアミド
レチノイド
AHA(グリコール酸、乳酸など)
プラセンタエキス
アデノシン一リン酸二ナトリウムOT(エナジーシグナルAMP)
デクスパンテノールW(PCE-DP)
シミ対策に特化した化粧品の中には「医薬部外品」の化粧水もあります。「化粧品」が肌を健やかに見せることを目的としたのに対し、「医薬部外品」は症状の予防や改善を主目的とします。医薬部外品には、有効成分を一定の濃度で配合することが認められており、「薬用」という表現は、医薬部外品にだけ使用することが可能です。
「医薬部外品だからシミに効きそう」「薬用だから安心」と感じる方も多いかもしれませんが、一概にそうとは言い切れません。なぜなら、成分によっては化粧品の方が特定の成分を高濃度で配合できたり、医薬部外品には全成分表示の義務がないため有効成分以外の成分やそれらの配合量を厳密に把握することが困難なためです。
シミを改善する有効成分が配合されていても、その他に配合されている成分が刺激となることも考えられます。不安な方は、販売会社に問い合わせて確認しましょう。
上記でご説明したように、ターンオーバーの乱れによってメラニンは蓄積され、シミや色素沈着となって皮膚表面に残ってしまいます。ターンオーバーを促すために、角質ケア成分を取り入れることもおすすめです。皮膚の表面に蓄積してしまっている古い角質やメラニンを除去したり、ターンオーバーの促進を促すことで、シミが解消しやすくなります。
角質ケア成分には、プロテアーゼやパパイン(酵素)、クロスポリマー、乳酸、グリコール酸、サリチル酸、ハマメリスエキスなどがあります。
また、化粧水以外のアイテムで角質ケアを行うこともおすすめです。上記でご紹介した角質ケア成分は、化粧品だけでなく洗顔料などにも配合されています。例えば、週に1〜2回程度の頻度で、酵素洗顔やスクラブなどの角質ケアアイテムを使うことで、古い角質が取り除かれ、シミの改善が期待できます。おすすめの角質ケアアイテムは、こちらの記事でご紹介していますので、参考にしてください。
メラニンの発生を防ぎ、シミを作らないためには、下記の3種類の美白成分がおすすめです。
メラノサイトの活性化を抑制する成分(メラニンをつくる指令を止める)
→カモミラET、トラネキサム酸 など
メラニンの生成を抑制する成分(チロシナーゼの働きを抑え過剰なメラニンの生成を抑える)
→ハイドロキノン、アルブチン、コウジ酸、ビタミンC誘導体、アゼライン酸、エラグ酸、プラセンタエキス、4−メトキシサリチル酸カリウム塩(4−MSK)など
メラニンの移送を阻害する成分(メラニンの移送をブロックし表面化を防ぐ)
→ニコチン酸アミド(d−メラノ、ナイアシンアミド)
シミを防ぐのにおすすめの化粧水はこちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
保湿は、スキンケアの基本で、あらゆる人にとって大切です。肌を保湿することで、様々な肌トラブルを防ぐことができます。肌が乾燥していると、ターンオーバーが乱れ、メラニンの排出がスムーズにできずシミとして蓄積してしまいます。また、バリア機能が低下し、紫外線や摩擦などの刺激から肌を守る働きが弱まります。そのため、肌をしっかりと保湿することは、シミ対策にも繋がります。
保湿成分には、セラミド類やヒアルロン酸、コラーゲン、レチノール、ナイアシンアミド、アミノ酸、グリセリン、スクワラン、ワセリンなどがあります。
また、ブランド独自の保湿成分などもありますので、どの成分にどんな働きがあるのかを確認してみましょう。
<保湿成分の特徴>
セラミド類
角質層に存在するうるおい成分で、水分を挟み込む性質を持つ。動物型・ヒト型・疑似型があり、最近はなじみがよいヒト型が人気。
ヒアルロン酸
水分を抱えこむ性質を持つ。1gで2リットル以上の水分を抱えることができる。
コラーゲン
水分を抱えこむ性質を持つ。分子が大きいため角質層まで浸透しないが、肌表面に保護膜を作り肌を保湿したり保護することができる。
レチノール
ヒアルロン酸の産生を促進し、皮膚の水分量を増やすことができる。
アミノ酸
水分をつかむ性質を持つ。単体ではうるおいのキープ力は少なめだが、分子が小さいため浸透しやすい。
グリセリン
角質層の水分を保持する。水分を外部から取り込む働きもある。
スクワラン
水分の蒸散を防ぐことに優れている。
ワセリン
ワセリン自体には保湿成分はないが、肌に塗ることで油膜を張ることができ、水分の蒸散を防いだり、外部からの刺激から肌を保護することができる。
上記でご紹介した美白成分の中には、美白効果への期待は高いが、刺激を感じやすいものがあります。また、美白成分以外でも刺激となりうる成分(エタノール、香料、着色料など)が配合されている可能性もあります。初めて美白ケアを行う方や、乾燥肌・敏感肌など、肌への負担が気になる方は、作用が穏やかな美白成分を選んだり、使用頻度を少なくするなどの工夫をしてみましょう。
おすすめなのが、敏感肌向けブランドやオーガニックブランドなどの美白化粧水です。敏感肌向けブランドのスキンケアアイテムは、肌の刺激となりうる成分を極力除いて作られているものが多いです。配合されている美白成分の作用は穏やかな傾向がありますが、肌への負担は小さいといえます。また、オーガニックブランドもおすすめです。特にケミカルな成分で肌が荒れやすい方などは、植物が持つ力でシミにアプローチすることが可能です。
ただし、成分との相性は人によって異なりますので、一概に敏感肌向けブランドやオーガニックブランドがよいとは言い切れません。「敏感肌用だから安心」「オーガニックだから大丈夫」とは思わず、自分の肌にしっかりと合っているかどうかを確認しましょう。
自分の肌に合うかどうかが心配な方は、アレルギーテストなどを実施している化粧水を選ぶとよいでしょう。
アレルギーテスト
化粧品が発売される前に実際に対象の人に試し、アレルギー症状が出るかどうかを判断
スティッキングテスト
化粧品の使用によって、刺激が少ないことを確認するためのテストで主に敏感肌を対象にテストを実施することが多い(「スティンギング(stinging)」とはピリピリ、ヒリヒリといった一過性の刺激感のこと)
ノンコメドジェニックテスト
ニキビの元であるコメド(面包)ができにくいことを確認するためのテスト
ただし、これらのテストを実施していても、すべての人に皮膚刺激やアレルギー反応が出ないというわけではありません。
化粧水は毎日使用するものです。そのため、使い心地の良い化粧水を選ぶことが大切です。例えば、香りやテクスチャー、ボトルの形状(ミスト式、ポンプ式など)、使用時間帯(朝用・夜用)などです。
特に香りやテクスチャーは人によって好みが大きく分かれます。化粧品特有の香りが苦手な方は、無香料タイプの化粧水を選びましょう。ただし無香料でも、原料臭を感じられる場合もあります。
使いやすさを重視したい場合は、ポンプ式やスプレー式の化粧水がおすすめです。特にスプレー式(ミスト状の化粧水)は、メイクの上から使用できるものが多いため、外出先の肌の水分補給としても使いやすいです。
POLA(ポーラ)は、スキンケアアイテムやメイクアップアイテムなど美容関連アイテムを展開しているブランドです。トータルエイジングケアに特化した「B.A.(ビーエー)」やシワに特化した「リンクルショットシリーズ」など、20以上のブランドを展開しています。
この商品は、美白ケアシリーズ「ホワイトショット」の医薬部外品の化粧水です。2019年に日本で10年ぶりに新承認された美白有効成分のPCE-DP(デクスパンテノールW)を配合しています。PCE-DP(デクスパンテノールW)は、メラニンの蓄積を抑制する作用やターンオーバーを促進する作用があるといわれています。また、黒ずみやニキビ跡、そばかすにアプローチすることもできます。
無香料、無着色でアレルギーテスト済み*です。
*全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません。
同ラインのスキンケアアイテムには、美容液や乳液、クリーム、日焼け止めなどもあります。化粧水と一緒に使うことで、効率的に美白ケアが可能です。
DIOR(ディオール)は、フランスのファッションデザイナー、クリスチャン・ディオールが創立したフランスを代表するクチュールメゾンとしてトップに君臨するブランドです。服装、コスメ、香水など幅広く展開しています。
この商品は、アジア人女性のために開発されたホワイトニングケア*ライン「ディオール スノー」の医薬部外品の化粧水です。最先端科学と、エーデルワイスエキス(整肌成分)を組み合わせることで、透明感のある肌へと導くトータルホワイトニングケア*が実現しました。メラニンを含む古い角質を優しくケアするナイアシンアミド(ニコチン酸アミド)が配合されています。また、主要成分としてエーデルワイスエキスとアイスランディック グレイシャル ウォーターが配合されています。エーデルワイスエキスは、科学肥料や農薬を使用せず育てられ手摘みされたエーデルワイスの花から抽出されています。アイスランディック グレイシャル ウォーターは、アイスランドの岩盤石の岩盤を通りろ過された、極めて不純物の少ないミネラルウォーターでを使用しています。
*メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐこと
ワンランク上のホワイトニングケアには、「ディオール プレステージ」ラインの化粧水もおすすめです。
アンプルールは、先端の美容皮膚研究を基礎元に開発されたドクターズコスメのブランドです。独自の厳密な測定基準の元、美容やバイオサイエンスなどさまざまな知識をもつ専門家たちが、英知を集結して開発したスキンケア商品を販売しています。
この商品は、美白ケア*シリーズ「ラグジュアリーホワイト」の化粧水です。新安定型ハイドロキノンやトリプルセラミドなどの美容成分を配合し、美白*はもちろん、うるおいとハリに満たされた肌へと導きます。新安定型ハイドロキノンは、不安で扱いにくい性質を持つ従来のハイドロキノンに、性質を安定させる成分を合成させてできたものです。ハイドロキノンは、イチゴやブルーベリーなどから採れる「肌の漂白剤」と呼ばれるスキンケア成分です。植物が紫外線を浴び発生した活性酸素により、酸化した細胞を元の状態に戻す働きがあるといわれています。新安定型ハイドロキノンの働きをさらにパワーアップさせる独自の「AOカプセル」には、速攻型ビタミンC誘導体やレスベラトロール、α-リポ酸、マキベリーエキスの4つの成分が配合されています。さらに、うるおいとハリで満たされた肌へ肌状態を底上げするトリプルセラミド、外的ストレスに働きかけ肌質を整える整肌成分のグリチルリチン酸2Kなども配合しています。
* メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ
同ラインには、クレンジングや洗顔料、美容液、クリームなど、スキンケアアイテムが一通り揃っています。ライン使いしやすいブランドです。
ドクターシーラボは、1995年に皮膚科医によって開発されたドクターズコスメです。
この商品は、高濃度高浸透のビタミンCが配合された化粧水です。毛穴やくすみ、ハリ、キメ、乾燥など肌悩みに深く、そして早く浸透するように、ビタミンCの濃度が史上最高濃度*で配合されています。また、美容成分としてナイアシンアミドやオリーブ果実エキス、PPG-20メチルグルコースが配合されており、肌のキメを整え、すこやかな状態へと導きます。
*歴代「シーラボ Vエッセンスローション」史上
鉱物油フリー、パラベンフリー、アルコールフリー、無香料、無着色でアレルギーテスト済み*です。
*全ての方にアレルギーが起きないというわけではありません。
同シリーズには洗顔料や保湿ジェルも用意されています。
ランコムは1935年にフランスで設立された、元々は香水ブランドとして始まったブランドです。1964年に化粧品大手のロレアルがランコムを買収し、日本には1978年に参入しました。世界各地に18の研究所を設けており、約3,300人の科学者が先進のスキンケアを研究し続けています。
この商品は、酵素に着目した「クラリフィック」シリーズの化粧水です。クラリフィックシリーズの製品には、酵素の働きをサポートするブナの芽エキスが配合されており、くすみの気にならない透明感のある若々しい肌へと導いてくれます。酵素は、元々肌に存在し、肌本来が持つ保湿やターンオーバーをサポートする効果があります。そんな酵素の働きをサポートするのが「ブナの芽エキス」です。ブナの芽エキスは、「植物の宝石」ともいわれる大変希少な植物です。ランコムでは、フランス産のブナの芽を丁寧に手摘みで採集しています。また、整肌成分としてエッセンスオイル(イソノナン酸イソノニル、ブドウ種子油)を配合することで、しっとりと肌を満たします。二層式の化粧水で、97%がブナの芽エキス配合のエッセンス、3%がエッセンスオイルで、潤いと浸透を実現するための最適のバランスとなっています。
二層式の化粧水になっていますので、使用前にしっかりとボトルを振ってからご使用いただきます。
同シリーズのクラリフィック ディープクレンズ ウォッシュ(洗顔料)やクラリフィック プランプ ミルキークリーム n(クリーム)などもおすすめです。
キュレルは花王株式会社が展開する、乾燥性敏感肌のためのスキンケアブランドです。セラミド不足に着目し、花王の皮膚科学を駆使して洗浄から保湿まで一貫してセラミドの働きを補い、潤いを与えることができるスキンケアを製品化しています。
この商品は、シミ・ソバカスを防ぎたい乾燥性敏感肌向けシリーズ「美白*ケア」の医薬部外品の化粧水です。美白有効成分として「L-アスコルビン酸 2−グルコシド(ビタミンC誘導体)」が配合されています。ビタミンC誘導体の中でも安定性と持続性が高く、メラニンの生成抑制・排泄促進・還元作用があるといわれています。保湿成分としてユーカリエキスが配合されており、角層深部まで潤いを届け、外部からの刺激を受けにくい肌へと導きます。
*メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ
使用感に応じて3つの化粧水が用意されています。
化粧水I(ややしっとり)・・・みずみずしく潤う使い心地
化粧水II(しっとり)・・・しっとり潤う使い心地
化粧水III(とてもしっとり)・・・とてもしっとり潤う使い心地
アルコール(エチルアルコール)フリー、無香料、無着色で、アレルギーテスト済み**、乾燥性敏感肌の方の協力によるパッチテスト済み**です。
**全ての方にアレルギーや皮膚刺激が起こらないというわけではありません。
キュレルの美白乳液やクリームには、美白有効成分「カモミラET」と独自開発のセラミド機能成分「ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド」と配合されています。カモミラETには、メラニンをつくる指令をブロックする作用があり、メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐことが期待できます。
生活習慣を整えることも大切です。
紫外線対策もシミを予防するのにはとても大切です。紫外線は1年中降り注ぎますので、室内外問わず毎日日焼け止めを塗りましょう。日焼け止めには「SPF」と「PA」の数値が表記されていますが、「SPF」は波長が短いB波を、「PA」は波長が長い紫外線A波を防御する指標です。A波とB波は両方常に降り注いでいますので、SPFとPA両方の指標が表示されている日焼け止めが好ましいです。
室内や散歩程度の外出であればSPF10 PA+、屋外での軽いスポーツやレジャーなどはSPF20〜30 PA++、炎天下でのレジャーやリゾート地でのマリンスポーツ、紫外線に敏感な方はSPF30〜50+ PA+++または++++のものがおすすめです。
また、日傘やサングラス、手袋、遮光カーテンなどの紫外線グッズを活用し、極力紫外線を浴びない生活を心がけることで、シミの悪化を防ぐことが可能です。
化粧水の使用方法として、コットンの使用を推奨しているブランドがあります。手で直接つけるのとどう違うのか疑問に感じてる人は多いのではないでしょうか。
手とコットンにはどちらにもメリット・デメリットがあります。肌負担を考慮すると、基本的には手で化粧水をつけるのを推奨します。しかしムラができやすかったり、目元や鼻などの細かい箇所につけづらいというデメリットがあります。
反対に、コットンを使用する方が細かい部分まで均等につけることができますが、摩擦により肌負担が大きくなるというデメリットがあります。
いずれの方法でも注意すべきことは、摩擦やパッティング(肌を叩くこと)を避けることです。赤みや色素沈着、ハリやシミなどの肌トラブルを招く恐れがあるため、肌全体に優しくなじませるのがポイントです。化粧水を「叩き入れる」のではなく「肌の上にのせる」イメージで浸透させましょう。
コットンを使用する際は、肌負担が少ないコットン(オーガニックなど)を選び、コットン全体がひたひたになるくらい化粧水をたっぷり使用し(その分コストがかかります)、過度の摩擦を避けましょう。
乾燥が気になる時や紫外線を浴びた日は「コットンパック」がおすすめ
肌が乾燥していたり、外出して紫外線をたっぷり浴びてしまった日は、いつもよりも入念なスキンケアが必要です。そこでおすすめなのが、化粧水とコットンを使用したコットンパックです。フェイスパックのような機能を果たしてくれます。
やり方はとても簡単です。コットンに化粧水をたっぷりつけ、顔全体にコットンをのせ5分程度そのまま放置するだけです。コットンを2枚に裂いて使うのもおすすめです。
ただし長時間コットンをのせたままだと、コットンが肌の水分を奪ってしまいますので、長時間のコットンパックは避けましょう。また、コットンパックの後のスキンケアもしっかりと行ってください。
保湿が重要だからといって、化粧水を規定量以上に使用していませんか?化粧水はたくさん塗る方が肌に良いというわけではありません。角質に浸透できる水分量は決まっているので、肌に塗った分全てが浸透するというわけではないからです。一時的に肌に浸透したりプルプルになっている感覚があるかもしれませんが、すぐに蒸発するため、あまり意味がありません。
反対に、使用量よりも少ない量を使用すると、十分に保湿されない可能性があります。そのため、ブランドが定めた使用量はしっかりと守りましょう。
使用量は「100円玉大」など硬貨の大きさで明記されていることが多いです。「適量」と書かれている場合は、100〜500円玉くらいの量を使用するのがよいです。
スキンケアとは、端的にいってしまえば「肌を保湿すること」です。肌の保湿は「水分を補充し、油分でカバーする」のが基本です。油分は肌の上に油膜を張り、水分が逃げるのを防ぎます。
化粧水は肌に水分を補充するものなので、化粧水だけではスキンケアは不十分ということになります。化粧水の後は、油分を多く含む乳液やクリームなど必ず使用しましょう。
テレビCMや広告などで「肌の奥まで浸透!」などの文言を見聞きしたことがある人は多いのではないでしょうか?しかし、実際には化粧品は皮膚の一番外側の部分である「角層」までしか浸透しません。人間の皮膚には、外部からの侵入物を体内に取り込まないシステムが備わっているためです。バリア機能を持つ角質をしっかりと保湿し、いい状態に保つことが極めて重要です。
基本的なステップは、化粧水→乳液の順番です。水分を補給したあとに油分で膜を張って水分を閉じ込めます。商品の中には「先行乳液」といって、化粧水の前に使用するものもあります。例えば、スキンケアブランドのアルビオンはスキンケアの最初のステップに乳液を使用します。化粧水の使用方法については、ブランドの公式サイトなどで確認を行いましょう。
日本には四季があり、それぞれも季節によって気候が大きく変わります。気候により肌の状態は左右されやすいため、できれば季節ごとに化粧水を使い分けるのがよいでしょう。
例えば、乾燥しやすい秋冬には保湿効果が高い化粧水を、皮脂分泌が多くなりやすい春夏には皮脂分泌を抑える作用もある化粧水を使用するなど、肌の状態に合わせて異なるスキンケアを取り入れてみましょう。
ただし、一度開封した化粧水はできるだけ早く使い切る方がよいので、次のシーズンに持ち越さないよう、使い切れる容量を購入するようにしましょう。
年齢によって肌の状態は変わるので、使用する化粧水も変える必要があります。例えば、皮脂の分泌量は20〜30代をピークにどんどん減ってきます。
20代で使用していた化粧水では保湿が物足りなく感じるなど肌の変化を感じたら、化粧水を含むスキンケアを見直すべきタイミングといえます。
基本的には、朝晩で使い分ける必要はありません(朝・夜専用のものでない限り)。しかし、朝のメイクの前に油分が多い化粧水を使用すると、メイクのりが悪くなってしまいます。そのため、朝は油分の少ないもの、夜は油分が多いものなど、朝晩でスキンケアアイテムを使い分けるのもありです。
スキンケアのアイテム同士の相性やなじみが良いのは同じブランドでスキンケアアイテムを揃える「ライン使い」です。
各スキンケアブランドは、基本的にライン使いすることを全体に化粧品を開発していますので、相性や効果を考慮すると、ライン使いをすることで効率的に肌のケアが可能です。
とはいえ、別のブランドのアイテムを組み合わせて使用する方が、肌の調子が良いと感じる人もいると思います。ライン使いだけがスキンケアの正解ではないので、自分の肌の状態に合わせて最適なアイテムを選ぶようにしましょう。
拭き取り化粧水とは、洗顔の代わりに、コットンに化粧水を付けて汚れを取り除いたり、古い角質を落とすものです。もともとはフランス発祥のスキンケアアイテムといわれています。フランスの水道水は硬水で、硬水に含まれるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルにより肌が乾燥したり肌荒れの原因となるため、フランスなどのヨーロッパでは、クレンジングや洗顔などはコットンや布で拭き取るのが主流です。
日本の水質は軟水なので、わざわざ拭き取り化粧水を使う必要はありません。ただし、拭き取り化粧水で古い角質を落とし化粧水の浸透が高くなる効果があるので、スキンケアに取り入れるのはありです。使用時はコットンによる摩擦には十分注意しましょう。
かずのすけ, 白野実(2019)『美肌成分事典』主婦の友インフォス
上原恵理(2021)『医者が教える 人生が変わる美容大事典』KADOKAWA
永松麻美(2021)『正しい知識がわかる 美肌事典』高橋書店
すみしょう(2021)『最短で美肌になるために知っておきたい スキンケア大全』KADOKAWA
久光一誠(2021)『効果的な「組み合わせ」がわかる 化粧品成分事典』池田書店
川島眞, 川田暁, 神田吉弘, 世喜利彦, 能﨑章輔(2018)『美容の科学』じほう
宇山侊男, 岡部美代治, 久光一誠(2020)『化粧品成分ガイド 第7版』フレグランスジャーナル
小林智子(2022)『すっぴん肌が好きになる 肌トラブル大全』WAVE出版
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