1. Fily
  2. Fitness
  3. スクワットはダイエット効果絶大!理由と効果をより上げる方法を解説

スクワットはダイエット効果絶大!理由と効果をより上げる方法を解説

公開日

更新日

スクワットはダイエット効果絶大!理由と効果をより上げる方法を解説

スクワットは基本的に脚を鍛えるためのエクササイズですが、数多くあるエクササイズの種目の中で1、2を争うレベルでダイエット効果が高い種目でもあります。スクワットは簡単そうに見えて意外と奥深く、正しいフォームでやることが難しくもあります。今回はダイエットに効くスクワットのやり方を徹底解説します。

スクワットのダイエット効果が高い理由

代謝が上がる

スクワットのターゲット部位は、太ももの前側の筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)とお尻のことである臀部(でんぶ)で、これらは身体を構成する筋肉全体の3割を超えます。スクワット1種目だけで身体の3割以上の筋肉をトレーニングできるので、非常に効率的であるといえます。

代謝を上げる最もよい方法は筋肉量を増やすことです。

スクワットを行うと、これだけの量の筋肉に刺激が入り発達することで、代謝向上が期待できます。代謝が上がるとカロリーの消費量が多くなり体重が減少します。また、血流がよくなることで、むくみもとれやすくなり、すっきりとしたプロポーションを維持しやすくなります。

無酸素運動・有酸素運動とは?

次の理由を説明する前に、無酸素運動・有酸素運動について解説します。

無酸素運動とは、文字通り酸素を取り込まず瞬間的に強い力を使うことで、筋肉増強や基礎代謝向上が見込めます。筋トレ全般がそれに当たり、筋肉中に蓄えられた糖(グリコーゲン)がエネルギー源として使われます。

有酸素運動とは、酸素をしっかり取り込みながら比較的弱い力で継続的に行います。ウォーキングやサイクリング、水泳などがそれにあたり、エネルギーとして体脂肪が使われます。

ダイエット=脂肪燃焼をするには、有酸素運動を実施する必要があります。ただし、有酸素運動は脂肪が燃焼しやすい状態にするのに20分はかかり、さらに10分以上運動する必要があるので、最低でも一回あたり30分は必要です。

無酸素運動だが有酸素運動に近い

スクワットは筋トレの一種なので無酸素運動に分類されます。しかし、スクワットは本格的に実施すると、息が上がりやすい種目で、体脂肪の燃焼に不可欠である酸素が身体にたくさん摂り込まれます。そのため、無酸素運動ながらも有酸素運動に近い性質をもつ特殊なエクササイズです。

スクワットでは、無酸素運動として筋肉量の増加とともに、有酸素運動的な脂肪燃焼もでき、ダイエットに極めて効率的なエクササイズといえます。

スクワットの他に、無酸素運動でありながら有酸素運動的な側面をもつエクササイズにHIIT(ヒット)があります。

スクワットで鍛えられる部位

上述した通り、スクワットを実施することで代謝が上がりダイエット効果があります。次に、具体的に鍛えられる部位について解説します。

太ももの引き締め

「メリハリのある太もも」とは「引き締まった太もも」のことです。スクワットにより太ももの前部と裏側を刺激するので、これらの部位に積極的に筋肉をつけることができ、引き締まった太ももを実現できます。

「スクワットは脚が太くなるからやりたくない」という女性がたまにいらっしゃいますが、女性が自重で実施する範疇で劇的に脚が太くなるということは考えにくいです。筋肉痛が強い=太くなる、ではないので、そこまで心配しすぎる必要ありません。

そもそも女性は、男性と比較して筋肉の発達に影響するテストステロン値が低く、男性でも太ももを大きくするためには高重量のスクワットが必要ですので、あまり心配しないでよいでしょう。

ヒップラインの引き上げ

近年の美尻ブームにより多くのマシンや種目が紹介されていますが、お尻のラインを作る上で最も効果的なのはスクワットです。

この理由としては、スクワット自体が太ももを稼働させて実施する種目であることから、運動経験がない人でも高負荷のトレーニングを実施しやすいためです。

通常のノーマルのスクワットでも、もちろん臀部(お尻)に刺激を入れることは可能ですが、後述するワイドスクワットやブルガリアンスクワットを実施することで、より効果的に臀部に刺激を入れることができます。

美肌効果

スクワットを実施することで成長ホルモンが多く分泌されるといわれており、これにより肌のはりやつやの改善が期待できます。スクワットのメインターゲットが、前述した通り身体の中で最も筋肉量がある大腿四頭筋であることが理由しています。

スクワットの正しいフォーム

基本のスクワット(ノーマルスクワット)の正しいやり方を解説します。

脚幅は腰幅くらい

スクワットの特徴として、脚幅を広くするほどしゃがみやすくなりますが可動域がせまくなり、逆に脚幅を狭くするほどしゃがみにくくなりますが可動域は大きくなります。両者の折衷点を探すと、脚幅が腰幅くらいに設定するのがベストで、ある程度しゃがみやすさは残したまま、可動域をしっかり取ることができます。

エクササイズでいう可動域とは実際に身体が動く範囲ではなく、負荷を抜かずに身体を動かせる範囲を指します。

つま先はやや外側

つま先を外側に向けることで股関節が開き、しゃがみやすくなります。何も意識していないと、両足が平行となるように設定してしまいがちですが、それだと股関節が閉まった状態なのでおすすめできません。

しゃがむときはお尻を意識

スクワットでしゃがむときは、基本的にお尻を意識します。これにより、上体ができるだけまっすぐになった状態を作りやすくなり、背筋に力が入ることから腰を痛めずらくなります。

ここで注意しないといけないことが、膝の位置を厳格に設定しないという点です。スクワットでよくいわれる「膝がつま先がよりも前に出ないようにする」は正しくありません。スクワットを実施する上で膝がつま先よりも前に出てしまうのは自然であり、それで怪我をしやすくなるということや負荷が小さくなるということはありません。

むしろ、膝の位置ばかり気にしすぎると、負荷の高いエクササイズを行えないことに加えて、不自然な動きで可動域が限定されてしまい、むしろネガティブです。

ボトムポジションは床と平行よりも少し深い位に

スクワットは、深くすればするほど負荷が高まるように思えますが、実際には相当スクワットに慣れていないと、負荷が抜けてしまい逆効果です。そのため、初心者の方は、ボトムポジションを床と平行よりも少し深い位に設定するのがおすすめです。

トレーニングにおける「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。スクワットではしゃがんだ状態です。多くは筋肉がピンっと張った状態です。反対に「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。その間を「ミッドレンジ」といいます。

一人でやると意外としゃがめていないことが多いので、鏡の前で実施したり、撮影したり、第三者に見てもらうなどの工夫をした方がよいでしょう。

トップポジションで膝をロックしない

スクワットでダイエット効果を高めたいならば、トップポジションで膝をまっすぐにしないことが大切です。筋トレ用語で「ロックする」とは、腕や足を伸ばしきって固定するという意味です。

スクワットでは、膝を真っ直ぐにしてしまうと、膝で重さを受けることになり、スクワット中に大腿四頭筋にかかっていた負荷が逃げてしまいます。そうなると、非常に効率が悪い上に、怪我をする原因にもなります。

ダイエット向けスクワットの回数・頻度・期間

スクワットの頻度は、自重で実施するノーマルスクワットの場合、基本的には毎日実施しても問題ありません。回数は、1セット15〜18回を目安に、3〜5セット行い、セットとセットのインターバルは1分程度に設定しましょう。

加重するタイプのスクワット、例えばバーベルスクワットなどは、ダイエット目的でやるならば、毎日実施してもあまり効率的ではありません。そのため、2〜3日に1度の頻度にし、回数は1セット12〜15回を、3〜5セット行い、インターバルは1分程度に設定しましょう。

スクワットでダイエット効果を見込むために行う期間ですが、まずは最低でも1ヶ月間は様子を見るのが必要です。スクワットだけではありませんが、トレーニングは急には効果は出ません。そこで効果が出なければ、フォームを見直す、回数を増やす、セット数を増やすなどの工夫を行いましょう。

ダイエットにおすすめのスクワットの種類

ノーマルスクワット

ノーマルスクワットがダイエットにおすすめの理由は、スクワットの中で最も可動域を大きく取ることができ、運動効果が高いためです。また、ノーマルスクワットは全てのスクワットの基本であることから、積極的に実施して欲しい種目です。ノーマルスクワットが上達すると、他のスクワットも上達します。

ジャンピングスクワット

ジャンピングスクワットがダイエットにおすすめの理由は、非常に動的な要素が大きいためです。スクワットは、大雑把に言うと、しゃがんだ状態から立ち上がることを繰り返すエクササイズであるため、バーベルなどで負荷をかけないと、運動量が大きいエクササイズになりません。その点、ジャンピングスクワットは、スクワットの動作に加えて、ジャンプする動作も入りますから、自然と運動量が大きくなり、有酸素運動的な側面も発生します。

ジャンピングスクワットを実施する際は、負荷を高めるためにできるだけ高く飛ぶことを意識し、ボトムポジションではジャンプで得た位置エネルギーをしっかり受け止めるようにしましょう。また、怪我をしないために、ボトムポジションは太ももが床と平行位にし、あまり深くなりすぎないよう設定しましょう。

ブルガリアンスクワット

ブルガリアンスクワットがダイエットにおすすめの理由は、スクワットの中でも負荷の高いトレーニングに分類され、筋肉の大きい臀部(お尻)を効果的に鍛えることができるためです。

ブルガリアンスクワットは、片足ずつで行うスクワットなので通常のスクワットと比較して自然と負荷が高くなります。ただ、片足ずつで行うため、バランスを取り難いというデメリットがあります。身体の角度をやや前傾にしたり、最初のうちは何かに掴まりながら実施することで対策しましょう。

バーベルスクワット

バーベルスクワットがダイエットにおすすめの理由は、重量を増やすことで負荷を変えることができ、ノーマルスクワットの問題点であった運動量が少ないという点を克服できるためです。

ただし、前述した通り、負荷が非常に大きいため毎日実施することはできるだけ避けましょう。

30日間スクワットチャレンジ

30日間スクワットチャレンジとは、その名の通り30日間毎日スクワットを実施するというものです。

徐々にスクワットの負荷を上げていきます。具体的には、1日毎に負荷を変えるのではなく、週単位でトレーニング内容を変えていきます。

具体的な例は、

  • 1週目はスクワットのフォームを作ることに専念するため、1セット10〜15回のスクワットをきっちりと3セット実施

  • 2週目はフォームを固めるために1週目に実施したスクワットを1セット15回x3セット+新しいスクワットの練習

  • 3週目は1週目と2週目で実施したスクワットを1セット15回x3セット+新しいスクワットの練習

などがあります。

基本的には、一日に実施する回数を決めて上げて、それを週が経つにつれて増やしていくイメージです。その決めた回数を1セットで実施するのではなく、自分がやると決めたセット数で分割して実施するのがポイントです。

30日間スクワットチャレンジを実施する上で最大の注意点は、「正しいフォームのスクワット」を実施することです。そのために、第三者に教わったり、1週目は自身のスクワットのフォームをビデオ撮影したりしましょう。

一緒にやるのがおすすめなエクササイズ

有酸素運動

すでに上述しましたが、ダイエット効果を高めるには、有酸素運動が大変重要です。

スクワットをして代謝が上がった状態で有酸素運動を実施することで、有酸素運動の効果をより高めることができます。

ただし、選択する有酸素運動については注意が必要です。この理由としては、スクワットで大腿四頭筋をかなり消耗するケースがあるため、選択する有酸素運動によっては実施している最中に大腿四頭筋が耐えられなくなり、転倒するなどのリスクがあります。

そのため、脚の筋肉が消耗していて実施できる様な有酸素運動、例えば、バイク、水泳、軽いウォーキングなどが一般的にはおすすめです。

プランク

ダイエット効果を高めるために、スクワットと一緒に実施するのが効果的なエクササイズとしてプランクが挙げられます。

プランクですが、基本的には体幹を鍛えるためのエクササイズになり、スクワットの前のウォーミングアップという位置付けで実施するのが効果的です。この理由としては、スクワットで刺激が入る腹筋や背筋を事前に刺激することができるためです。

スクワットは、体幹部を鍛えるのに有効な種目ですが、同時に体幹部が起因となって怪我をしやすい種目でもあります。このため、ウォーミングアップでプランクを実施して体幹部を鍛えることで、怪我をするリスクを減らすことができるだけでなく、体幹部の代謝が上がった状態でスクワットを実施可能ですから、より高いダイエット効果を見込むことができます。

腹筋運動

ダイエット効果を高めるために、スクワットと一緒に実施するのが効果的なエクササイズとして腹筋運動が挙げられます。

腹筋運動の中でも、シットアップの様な腹直筋を鍛えることができるエクササイズが有効であり、この理由としてはスクワットで負荷が入る腹筋周りを刺激することができるためです。

ただ、ここで重要なのが、「正しい腹筋運動」を行うことです。多くの人が行う腹筋運動、特に、シットアップはフォームが間違っていることが極めて多く、フォームが間違ったシットアップは腰への負担を増大させます。このため、正しい腹筋運動を行うことが重要となります。

ダイエットのために他に気をつけること

食事制限をする

ここまで、スクワットのダイエット効果や、スクワットでダイエット効果を高める方法について述べてきましたが、ダイエット効果を得たいならば確実に食事制限も必要です。

スクワットを実施すれば、より効果的に筋肉をつけることで、代謝を上げることができます。しかし、相当の筋トレ上級者にならないと、スクワット単独で大幅に体重を減らすのは難しいといえます。

体重を減らしたいならば、そもそも外から摂取するエネルギーを制限する必要があり、そのためには食事制限が重要です。

具体的には、毎日の食事を、PFCバランス(タンパク質、脂肪、炭水化物)のバランスを意識した食事を行いましょう。いきなり炭水化物を減らさず(ケトジェニックダイエットはせず)、まずは脂肪の摂取量を減らしましょう)

睡眠時間を増やす

ダイエットする上で、食事管理に加えて、十分な睡眠を取ることも大切です。

睡眠時間を増やすことはダイエット効果があります。この理由は諸説ありますが、睡眠時間が短くなると食欲が増大する傾向があること、翌日の運動量が減少すること、筋肉の成長に必要な成長ホルモンが十分に分泌されないことなどが挙げられます。

特に運動習慣があまりない人がスクワットを毎日実施すると、それだけでも非常に大きな負荷になるので、回復もかねてしっかりとした睡眠時間を確保することで、心身のリフレッシュ効果も期待できます。

アルコールを控える

一般的に、ビールや日本酒などはカロリー数が多く、飲むだけで摂取カロリーの側面で体重が増加することが考えられます。アルコールの悪影響はそれだけではなく、飲むとコルチゾールという筋肉の分解を促すホルモンを分泌します。毎日スクワットをして筋肉をつけても、その筋肉が分解されては意味がないため、アルコールは控えましょう。