肌のくすみを取ってトーンアップさせたい方におすすめの洗顔料のおすすめ商品を紹介します。定番の人気アイテムから海外ブランドまで幅広くおすすめします。
くすみとは、簡単にいうと肌の透明感が一時的に低下している状態のことを指します。「くすみ」という言葉自体は医学用語ではありませんが、主に下記のような肌悩みがある場合に「くすみ」という言葉が使われることが多いです。
顔色が冴えない
肌全体に透明感・ツヤがない
肌のトーンが暗い
メイクのノリが悪い
なんとなく顔が老けて見える、疲れて見える
くすみは主に下記の6タイプにわけることができます。くすみのタイプに応じて対策が異なりますので、まずは自分のくすみのタイプを知ることが大切です。
血行不良
冷えやストレス、喫煙、睡眠不足、栄養不足、運動不足などによって血流が悪くなることで肌の赤みが低下し肌がくすんで見えます。血行不良が原因で肌がくすんでいる場合は、スキンケアだけでの改善は難しく、食生活や睡眠などの生活習慣を改善することでくすみが解消することが多いです。
角質肥厚
肌のターンオーバーの乱れによって、古い角質が自然にはがれ落ちず肌の表面に溜まることで肌の透明感が低下し肌がくすんで見えます。また、肌の乾燥によってバリア機能が低下し、それを補おうと角質が厚くなることで肌がくすむこともあります。
メラニン色素の沈着
加齢や紫外線、肌の摩擦などの刺激によって、メラニン色素が沈着することで肌がくすんで見える状態のことです。シミのように一部に固まっているのではなく、メラニンが肌全体に散らばっている状態です。
肌の黄色化(糖化)
たんぱく質の変質(糖化・カルボニル化)によって肌が黄色くくすんで見える状態です。糖化とは、肌の中で余った糖がたんぱく質と結びつき、AGESという老化物質に変化してしまうことを指します。AGES自体が褐色であるため、糖化が進むと肌がくすんで見えてしまいます。カルボニル化とは、たんぱく質に過酸化脂質の分解物であるアルデビト類が結合してしまう状態のことを指します。カルボニル化により、皮膚の透明感が低下したり、黄色化してしまったりします。
皮膚表面の影
加齢や乾燥などによってできるシワや毛穴などが、皮膚表面に影をつくることで、肌全体がくすんで見える状態のことです。
ツヤの低下
皮膚表面のキメの乱れなどによって、肌表面の光の反射が乱れ、ツヤ感が低下し肌がくすんで見える状態のことです。
くすみと混同しやすい用語に「美白」があります。
美白とは、メラニンの生成を抑えてシミやそばかすを予防すること、できてしまったシミやそばかすを薄くするという意味で使われる言葉です。
シミの元となるメラニンは、紫外線などの刺激により、色素細胞であるメラノサイト内で生成されます。メラニン自体には、紫外線から肌を守る働きがあります。しかし、紫外線の浴びすぎやターンオーバーの乱れなどにより、肌にメラニンが蓄積され、シミとなってしまうのです。
「美白」という言葉は、漠然と広い意味で「肌全体を白くする」という意味で使われることもあります。その場合は、くすみや角質、糖化、色素沈着を改善し肌のトーンアップを図るなどの意味合いで使われ、「くすみを取る」ということと意味が重複する部分があります。
スキンケアの第一歩として、洗顔料で肌の汚れをしっかり落とすことはとても大切です。肌に汚れや皮脂などが残ったままだと、肌荒れや色素沈着などの肌トラブルに繋がる可能性があります。また、汚れを取り除くことで、洗顔後のスキンケアで与える栄養が肌に浸透しやすくなります。
洗浄力の強さは、主に洗顔料に配合されている界面活性剤の種類と量で決まります。一般的に「アルカリ性」の洗顔料は洗浄力が高く、「アミノ酸系」の洗顔料は洗浄力がマイルドといわれています。ただし、アミノ酸系の洗顔料は、泡立ちが弱い点や、洗い上がりの肌がヌルつきやすいというデメリットとなります。泡立てネットなどを使って泡を立て、洗い残しのないよう入念にすすぎを行いましょう。
また、洗顔料の種類によっても洗浄力の強さは異なります。例えば、固形石けんの洗浄力は、あらゆる洗顔料の中でも高い傾向があります。最も一般的な洗顔料はフォームタイプ(ペースト状)の洗浄力は弱〜強、ジェルタイプの洗浄力は中〜強など、洗浄力の強さにはばらつきがあります。
メラニンの色素沈着により肌がくすんで見える場合は、美白成分配合の洗顔料を使用するのが理想的です。しかし残念ながら、美白成分を含む洗顔料はあまり多くありません。仮に美白成分が配合されていても、洗顔料は肌の汚れと一緒に洗い流してしまうため、洗顔料を選ぶ際、美白成分を重要視する必要はありません。
美白成分を取り入れるには、化粧水や美容液などのスキンケアアイテムの使用をおすすめします。
参考までに、主な美白有効成分は以下の通りです。
トラネキサム酸
ビタミンC誘導体
ニコチン酸アミド
ナイアシンアミド
プラセンタエキス
アルブチン
コウジ酸
ハイドロキノン
古い角質が溜まっていたり、メラニン色素の沈着によって肌がくすんでしまっている場合は、角質ケアが重要です。古い角質を除去し、肌のターンオーバーを整えることで、肌のくすみは解消しやすくなります。
通常、古い角質やメラニンは、肌の新陳代謝(ターンオーバー)により垢となって剥がれ落ちます。しかし、老化や生活習慣の乱れなどにより、ターンオーバーのサイクルが乱れると、肌の表面にメラニンを含む古い角質が溜まり、くすみやシミに繋がってしまいます。
そこで、上記のようなくすみでお悩みの方には、ターンオーバーを促す角質ケアを取り入れることをおすすめします。週に1〜2回程度の頻度で、スクラブや酵素洗顔などで古い角質を取り除くことで、シミが薄くなることが期待できます。古い角質が取り除かれると、肌全体のくすみが取れて透明感がアップすることも期待できます。
角質ケアでおすすめのアイテムは、この記事の後半でご紹介しています。
保湿はあらゆる人にとって必要なことです。人の肌の水分量は、生まれたときから右肩下がりで減少し続けます。シミが出やすい年齢になる頃には、肌の水分量はかなり減っている状態です。同時に、肌の皮脂量も、30代のピークを境に減少していきます。乾燥は肌にとって大敵で、肌のバリア機能が低下し、あらゆる肌トラブルを招いてしまいます。
洗顔料を選ぶ際は、保湿成分が多く配合されているものがおすすめです。例えば、グリセリンやスクワラン、ヒアルロン酸などです。ホホバオイルなど植物オイルが配合された洗顔料も、高い保湿効果が期待できます。これらの成分が使用されている洗顔料を積極的に取り入れることで、肌がうるおい、エイジングサインの改善が見込めます。
ただし上述のとおり、洗顔料の主な目的は汚れを落とすことであり、洗顔料のみで十分な保湿ができるわけではありません。そのため、保湿ケアは洗顔後の化粧水や美容液、クリームなどでしっかりと行う必要があります。
オルビスは、株式会社ポーラ・オルビスホールディングスが展開しているブランドです。
この商品は、オルビスの最高峰エイジングケア「オルビス ユードット」シリーズの洗顔料です。オルビスユードットは、シミ予防や乾燥によるくすみにアプローチし、肌に明るさ・柔らかさ・ハリ感を宿し、生き生きとした肌印象へ導きます。くすみの原因となる古い角質を剥がれやすくするレイヤークリームバー(イザヨイバラエキス)と、汚れを吸着するモロッコ溶岩クレイが配合されています。また、オルビスユードットシリーズの独自共通成分である、GLルートブースター(スイカズラエキスとメマツヨイグサエキス)が配合されており、角質のすみずみまで水分と油分を補い、ハリとツヤのあるやわらかな肌に導きます。
オイルフリー、無香料、無着色、アレルギーテスト済み*です。
*全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません。
角質肥厚やメラニンの色素沈着による肌のくすみでお悩みの方におすすめです。
同ラインの化粧水とクリームには、美白有効成分であるトラネキサム酸が配合されています。トラネキサム酸には、メラニンの生成をブロックし、シミやそばかすを防ぐ効果があります。ライン使いがおすすめです。
B.AはPOLA(ポーラ)の最高峰スキンケアブランドです。B.Aは遺伝子が後天的に変わる仕組みである「エピゲノム」に着目したブランドです。これまで「がらくた」と考えられていた98%ものDNAの中から、遺伝子スイッチを後天的にONにする細胞を発見し、その細胞に働きかけることでエイジレスな状態を目指します。
B.A.は、肌にダメージを与えくすみを引き起こす「糖化」に着目し、これにアプローチすることで黄ぐすみを抑え透明感のある肌を導き出せる、と発見しました。この商品には「GATA6−AS」といういわれる成分が含まれており、血管糖化に打ち勝つ鍵となっています。肌に吸い付くようなねっとりした濃密泡で、うるおいを守りながらローションやミルク、クリームのなじみやすいしっとり柔らかな肌に洗い上げることができる洗顔料です。また、保湿成分としてコメヌカスフィンゴ糖質とマヨラナ葉エキス、整肌成分としてニンジン根エキスが配合されています。
微賦香、アレルギーテスト済み*です。
*全ての方にアレルギーが起きないというわけではありません。
ブランドのコンセプトとして「糖化」に着目しているため、肌の糖化によるくすみでお悩みの方におすすめの洗顔料です。
同ブランドのクレンジング剤には「B.A クレンジングクリーム」があります。また、化粧水や美容液、クリームなども揃っていますので、ライン使いがしやすいです。
CHANEL(シャネル)は、フランスで1910年に設立されたラグジュアリーブランドです。女性用の帽子専門店が始まりでした。その後、服飾と香水へと展開し、1924年に初めてメークアップコレクションを、1927年にスキンケアラインを発表しました。
この商品は、シャネルの最高峰スキンケアライン「サブリマージュ」の洗顔石けんです。肌を清潔に浄化し、顔色を明るく仕上げます。サブリマージュのメイン成分であるバニラ果実水とハルンガナエキスを配合しています。バニラ果実水には、酵素の働きをサポートし、若々しい肌を維持するために必要なライフファクター(情報伝達物質)を守る効果があります。また、ハルンガナエキスの働きで、洗い上げがりの肌を明るい輝きに満ちた肌に導きます。さらに、シアバターも配合されているので、高い保湿効果が期待できます。
皮膚表面の影やツヤの低下によって肌がくすんでしまっている方には特におすすめです。
同ラインのクレンジング剤には、ジェルタイプとリキッドタイプがあります。その他のスキンケアアイテムも揃っているため、ライン使いがしやすいです。
DECORTÉ(コスメデコルテ)は、株式会社コーセーが運営するブランドです。肌悩みや目的に合わせて、主に4つのラインが用意されています。
この商品は、エイジングケア*とエイジング美白ケア***に特化した「リフトディメンション」ラインの洗顔料です。ハリと立体感を与えるとともに、透明感の基盤を立て直すことにフォーカスしています。同ラインのセラムには、世界で初めて***有用成分であるグルコシルナリンギンを配合することに成功しました。メラニンを含む古い角質や酸化した皮脂を取り除き、明るくなめらかな肌に導く洗顔料です。コスメデコルテオリジナル成分のシャルルド ミルローズエキス(ガリカバラ花エキス)は、古代から美容目的にも用いられていた伝承ハーブとして知られています。その他、ポリフェノールを含み肌に弾力を与える作用のあるエイジツエキス(ノイバラ果実エキス)や、肌に湧き上がるようなハリを与え続けるコラーゲントリペプチド(加水分解コラーゲン)などが配合されています。
*年齢に応じたお手入れ
**年齢に応じた美白のお手入れ
***発売されている化粧品において(Mintel社データベース内 2020年6月 当社調べ)
角質肥厚やメラニンの色素沈着、皮膚表面の影、ツヤの低下による肌のくすみでお悩みの方におすすめです。
同シリーズのクレンジング剤には、オイルタイプとクリームタイプがあります。また、化粧水や美容液、乳液、クリームなども一通り揃っていますので、ライン使いすることで高い美白効果が期待できます。
ランコムは1935年にフランスで設立された、元々は香水ブランドとして始まったブランドです。1964年に化粧品大手のロレアルがランコムを買収し、日本には1978年に参入しました。世界各地に18の研究所を設けており、約3,300人の科学者が先進のスキンケアを研究し続けています。
この商品は、酵素に着目した「クラリフィック」シリーズの医薬部外品の洗顔料です。クラリフィックシリーズの製品には、酵素の働きをサポートするブナの芽エキスが配合されており、肌の再生を促進し透明感のある若々しい肌へと導いてくれます。有効成分としてサリチル酸が配合されており、メラニンを含む古い角質や毛穴の汚れとしっかりと取り除き、透明感のある肌へと洗い上げます。
ピーリング作用のあるサリチル酸が配合されているので、特に角質肥厚やメラニン色素沈着タイプのくすみでお悩みの方におすすめです。
洗顔後に同シリーズの化粧水や乳液、クリームとの併用がおすすめです。
ロクシタンは、厳選された植物素材を使用したスキンケア、ヘアケア、ボディケア製品を通じて南仏プロヴァンスの生活を提案するコスメティックブランドです。(特にハンドクリームはちょっとしたプレゼントの定番ですよね。)ロクシタンのスキンケアシリーズは、皮膚専門医によるテストを行っており、さまざまな肌タイプの方にあった商品ラインナップを展開しています。
この商品は、ロクシタンの美白スキンケアシリーズ「レーヌブランシュ」の洗顔料です。酵素の働きにより、古い角質や老廃物をやさしく取り除き、肌をなめらかにします。また、太陽に浴びるほど白く澄んでいく花レーヌデプレのエキスが配合されており、キメの整ったなめらかで透明感のある肌へと導きます。さらに、肌荒れを防ぐ効果があるホワイトマルベリーエキスやツヤ肌へと導くアルギニンも配合されています。
毎日の洗顔だけではなく、週1〜2回の洗い流すマスクとしても使用することができます。
美白スキンケアシリーズの洗顔料ですので、特にメラニン色素沈着タイプのくすみでお悩みの方に特におすすめです。
同シリーズの化粧水や美容液、クリームとのライン使いもおすすめです。
ダーマロジカは、妥協のないスキンケアを信念としたスキンケアブランドとして誕生しました。肌の健康を第一に考えた革新的な製品で、世界のプロのスキンセラピストから厚く支持され、信頼されるブランドです。
この商品は、日々の生活の中で蓄積されていく汚れや古い角質、紫外線などによるダメージによるくすみを、肌のモイスチャーバランスを整えながらスッキリと洗い流すことができる洗顔料です。ピーリング作用のあるグリコール酸が配合されており、くすみの原因となる古い角質を取り除き、明るく健康的な肌に導きます。トウキンセンカ花エキスやホホバ種子油などの植物由来成分も配合されており、肌の脂質バリアを維持しながら肌を整えてくれます。
パラベンフリー、グルテンフリー、鉱物油フリー、ラノリンフリー、変性アルコールフリー、人工香料フリー、着色料フリーで、ヴィーガンフレンドリーの商品です。
メラニンの色素沈着や角質肥厚によるくすみでお悩みの方にぴったりの洗顔料です。
同ブランドの美白ケアアイテムには、酵素洗顔パウダーや美容液などがあります。
Murad(ミュラド)は、1989年に皮膚科医のハワード・ムラド博士が設立したアメリカのブランドです。エイジングケアからニキビ治療まで、まで様々な肌悩みに対処することができるスキンケアアイテムを開発しています。
この商品は、ビタミンを豊富に含み、肌に活力を与えながら汚れを落とすことができる洗顔料です。ビタミンA、C、Eの3種類のビタミンが配合されています。ビタミンAには、肌のコンディションを整える作用が、ビタミンCには肌のダメージを防ぐ作用が、そしてビタミンEには、肌の乾燥を和らげ栄養を補給する作用があるといわれています。また、アラントインとパンテーンも配合されており、肌をやわらかくししっかりと保湿してくれます。
パラベンフリー、フタル酸エステルフリー、グルテンフリーです。
血行不良によるくすみでお悩みの方におすすめの洗顔料です。
シミやくすみに特化した化粧水や美容液、クリームなどもあります。ライン使いがしやすいブランドです。
クレ・ド・ポー・ボーテは、独自の最新肌サイエンス研究から生まれた資生堂の最高級ブランドです。肌を構成する最小単位の「細胞」に半世紀にわたり着目し、細胞を生み出し、育み、満たすアプローチを採用しています。
この商品は、肌に必要なうるおいは残しながら艷やかでなめらかな明るい肌に磨き上げることができるスクラブ洗顔料です。天然由来クレイを含むペーストが、きめ細かなスクラブが、毛穴の奥の黒ずみやざらつきをすみずみまで取り除きます。また、洗うたびにうるおいで満たされる肌環境に整える独自の技術レジリロックテクノロジー、肌の潤いを守りながら汚れを落とすインテリジェントクレンジングテクノロジーによって透明感とやわらかさを保ちながら肌本来の輝きを取り戻すことができます。
アレルギーテスト済み*、ニキビの元になりにくい処方**です。
* 全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません。
** ニキビができないというわけではありません。
角質やメラニンによるくすみにおすすめのアイテムです。週に1〜2回の角質ケアでご使用ください。
同ブランドの美白ケアアイテムには美容液やクリームなどがあります。
上図の種類と洗浄力の強さは一般的にいわれているものです。それぞれの商品の洗浄力の強さは界面活性剤の種類と量によって決まるため、同じ種類の洗顔料の中でも洗浄力の強さには開きがあります。
固形石けんの洗浄力は、あらゆる洗顔料の中でも高い傾向があり、洗い上がりはさっぱりとした肌になるのが特徴です。
最も一般的な洗顔料はフォームタイプ(ペースト状)で、洗顔料を泡立てて使用します。洗浄力は弱〜強で、洗い上がりや泡立ちの良さなどはアイテムによって異なります。フォームタイプはほとんどの場合チューブの容器に入っています。
ジェルタイプもアイテムによってまちまちですが、洗浄力は中〜強で、フォームタイプよりやや高い傾向にあります。
泡タイプの洗顔料は、泡立てる手間が省けるため忙しい方に向いています。洗浄力は固形石けんやフィームよりもマイルドな傾向があります。ただし、刺激性の高い発泡剤が配合されている場合もあるので注意しましょう。泡タイプはポンプ式容器に入っています。
「石けんは肌に優しい」というイメージを持っている方がいますが、実際は固形石けんの洗浄力・肌負担はともに洗顔料の中で最も高いです。石けんの成分はアルカリ性で、汚れや皮脂をしっかりと取り去るだけでなく、皮脂膜を洗い流して肌の水分も奪う場合があります。そのため、乾燥肌や敏感肌の方は使用を避けた方が良いでしょう。
洗顔料の中には「美容成分たっぷり!」や「◯◯エキス配合!」などの宣伝文句を目にすることがあるかと思います。しかしながら、洗顔は一部の成分を除いてほとんどの成分が汚れと一緒に洗い流されますので、洗顔料に美容成分は必須ではありません。それよりも大切なことは、汚れをしっかりと落としてくれる洗浄力の有無です。
日焼け止めやメイクの汚れは油性なので、洗顔だけで汚れを落とし切ることは難しいといえます。日焼け止めや薄いメイク(下地+フェイスパウダー)をした際も、洗顔前にクレンジングを行うことをおすすめします。
おすすめのクレンジングはこちらの記事でご紹介しています。
基本的には1日2回(朝・夜)の洗顔がおすすめです。洗顔のタイミングは起床後と帰宅後(入浴時)です。
朝の洗顔を省く方や、1日に3回以上洗顔を行う方がいるかもしれませんが、しすぎもしなさすぎもよくありません。例えば、ニキビや過剰な皮脂分泌が気になるからといって1日に何回も洗顔を行うのは逆効果です。皮脂を取りすぎてしまうことにより肌のバリア機能が低下し、かえって肌トラブルが起こってしまう可能性が大です。
朝は洗顔料を使わずに洗顔する方もいるかと思います。乾燥が気になる場合や肌が敏感になっている場合はぬるま湯での洗顔だけでも構いませんが、基本的には朝も洗顔料を使用して洗顔を行うことをおすすめします。
理由は上記でも述べたように、寝ている内に分泌される皮脂や前夜のスキンケアなどが肌に付着しているためです。とはいえ頑固な汚れではありませんので、洗浄力がマイルドな洗顔料を使用し、やさしく汚れを落としましょう。
洗顔方法は、使用する洗顔料の形状によって異なりますが、基本的な洗顔方法は以下の通りです。
毛穴を引き締めるために冷水を使用することは、実はあまり意味がないといわれています。一時的には効果があるかもしれませんが、すぐに皮膚の温度は元に戻り毛穴も元の状態に戻ります。また、冷水での洗顔は皮脂が固まってしまって汚れが落ちにくくなってしまうため、洗顔時に冷水を用いるのもおすすめしません。
スペシャルケアとして酵素洗顔やクレイ洗顔がありますが、これらは通常の洗顔と異なり毎日行うものではありません。週に1〜2回取り入れることで、余分な皮脂や角質などを適度に落とすことができます。毎日使用すると、皮脂の取りすぎにより乾燥を招く恐れがありますので、使用頻度には注意が必要です。
スクラブとは、細かい粒子状の研磨剤のことで、古い角質や毛穴汚れなどを取り除くことができます。最近の洗顔料にはスクラブが配合されているものもあります。基本的にスクラブは摩擦により肌に傷をつけてしまう可能性があるため、毎日の使用は控えるべきです。ただしスクラブ入り洗顔料の中には、スクラブ自体が非常に細かかったり、肌にやさしい成分で毎日使用できるものもあるので、使用方法は事前に確認しましょう。
ある程度であれば毛穴の汚れも落ちるかもしませんが、積極的におすすめしたいアイテムではありません。洗顔ブラシの摩擦により肌が刺激され皮膚が肥厚し、毛穴が詰まり広がりやすくなる可能性があります。そればかりではなく、シミなどができる可能性も高まります。また、洗顔ブラシの中で雑菌やカビなどが増殖してしまう可能性があり、それらが肌トラブルの原因となりえます。手でやさしく行うのが、肌にとってやさしい洗顔です。
この記事の冒頭でもご紹介していますが、洗顔の目的は汚れを落とすことです。界面活性剤などの成分が含まれた洗顔料を長時間肌に置くことで、肌に必要な水分や皮脂まで洗い流してしまう恐れがあります。そのため、洗顔時にマッサージを行うのはおすすめしません。マッサージを行う場合は、洗顔後のスキンケア中に取り入れると良いでしょう。(ただし過度な摩擦は禁物です!)
かずのすけ, 白野実(2019)『美肌成分事典』主婦の友インフォス
上原恵理(2021)『医者が教える 人生が変わる美容大事典』KADOKAWA
永松麻美(2021)『正しい知識がわかる 美肌事典』高橋書店
すみしょう(2021)『最短で美肌になるために知っておきたい スキンケア大全』KADOKAWA
久光一誠(2021)『効果的な「組み合わせ」がわかる 化粧品成分事典』池田書店
川島眞, 川田暁, 神田吉弘, 世喜利彦, 能﨑章輔(2018)『美容の科学』じほう
宇山侊男, 岡部美代治, 久光一誠(2020)『化粧品成分ガイド 第7版』フレグランスジャーナル
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