パワーグリップは、種目によっては自重で実施するトレーニングにもおすすめです。今回は、パワーグリップと相性が良い自重トレーニングをご紹介します。
自重種目の一部の種目において、パワーグリップを使って実施すれば手のひらが汚れることを防ぐことを期待できます。
腕立て伏せを自宅で実施する場合にはあまり気になりませんが、特にジムなどで、自重トレーニングを実施する際には、場合によっては床で腕立て伏せを実施することになり、手が汚れる原因になります。この問題に対して、当たり前ですが、パワーグリップを使用して実施すれば手のひらが汚れることを防ぐことができます。
ただし、このように床に付くようにパワーグリップを使用した場合には、必ず洗濯するようにしましょう(つまり、選択することができないレザータイプのパワーグリップは、衛生の観点でも腕立て伏せで使用するのはおすすめではありません)。
自重トレーニングの種目によっては手が滑りやすいという問題があります。
この問題に対して、ラバータイプのパワーグリップを使用すれば、ラバーが床との摩擦を生み出すことで滑りにくくなります。ただし、パワーグリップは指先方向への摩擦に対しては効果は発揮しますが横方向に対しての効果は限定的であり、また、パワーグリップが痛む原因にもなることがあるため、実施する場合には注意しましょう。
パワーグリップを使用するとある程度、手首を固定することを期待できます。
パワーグリップは、手首に巻きつけて使用するため、リストラップほどではありませんが手首を固定できます。このため、パワーグリップを使用して特定の自重トレーニングを実施すると、手首の痛みを防ぐことを期待できます。
ただし、腕立て伏せを実施する際に手首が痛いと感じる場合には、そもそもの体重が重すぎる可能性があります。この場合、パワーグリップで手首を固定しても手首が痛いと感じることがあるため、このような場合にはまずは有酸素運動や食事制限を実施して体重を減らすことが重要です。
パワーグリップの最大のメリットは握力を補助できる点にあります。
握力を補助できるトレーニング道具は、パワーグリップの他にリストストラップなどがありますが、パワーグリップほど完全ではありません。パワーグリップは、グリップ部がゴムでできているものがほとんどであるため、ゴムがダンベル、バーベル、マシンのアタッチメント部分と接触することで抵抗となり、これによりそこまでしっかり握らなくても、しっかりとグリップを補助することを期待できます。
グリップの補助になるということは、その分だけ握力を関与させなくて良いということになり、特に背中のトレーニングにおいてより効率的にエクササイズを実施することを期待できます。
パワーグリップは、基本的にはどこの会社の製品を購入してもほとんど似たような製品ですが、その中でも最も大きく異なるのが縫製であり、耐久性に大きな影響を与えます。
パワーグリップは、手首に巻きつけるところと、手のひらで握るところからなりますが、以上の2つをつなぎ合わせるために手首の部分で縫製がなされています。この縫製について、廉価なものはいい加減なことが多く、パワーグリップが高重量を扱う際の握力の補助に使用することが多いため、ダンベルなどに引っ張られることで縫製がダメージを受け、パワーグリップが壊れるということが多く発生します。
このため、パワーグリップを長く使いたい方は、必ず商品の縫製を確認するようにしましょう。
パワーグリップを使用する上で、グリップ部の厚さはパフォーマンスに大きく影響します。
パワーグリップのグリップ部は、厚さが大きいとその分だけ握力で固定する力も必要となるため、堅牢にはなりますがより握力を関与させる必要がでてきます。一方、厚さが薄いと握力で固定する力は厚いものと比較してそこまで必要ではなく、耐久性は劣りますがより少ない握力で重量物を把持できるようになります。
ただ、これはかなり好き嫌いが分かれる部分です。そのため、可能であるならば、実物をしっかりと試してから購入するようにしましょう。
パワーグリップを使用する上で、グリップ部の形状は会社によって多少異なります。
基本的には、パワーグリップのグリップ部は、手の指先になるほど広がったような形状になっています。これにより、握ったときに手の指先までをカバーすることができ、握力をしっかりとサポートすることを期待できます。ただ、この広がり方は会社によって様々です。極端に広がっているものもあれば、そこまで大きく広がっていないものまで多数の種類があります。
このため、自身のフィーリングにあった形状を選択することが重要であり、これも実物をしっかりと試してから購入するのがおすすめです。
パワーグリップは、汗をかきやすい手首に装着するため、どうしても汗で汚れやすいという問題があります。
特にレザータイプのものは、手首に巻く部分は化学繊維でできていることが多く、洗うことができるケースが多いですが、グリップ部はレザーであるため洗濯することは難しいです。手首を巻く部分とグリップ部を分離することができないため、結果としてレザータイプのパワーグリップは洗濯することができません。
このため、基本的には、洗濯できるラバータイプを選択するのがおすすめです。
ワイドプッシュアップは滑りやすい種目であるためです。
ワイドプッシュアップは、手幅を広げて実施することから、設定した手幅によっては手が滑りやすいという問題があります。この問題に対して、パワーグリップを使用すれば滑ることを防ぐことを期待でき、より集中してワイドプッシュアップを実施することを期待できます。
ワイドプッシュアップは、12〜15回を3セット実施します。
ワイドプッシュアップは、比較的負荷の高いエクササイズです。このため、理想的には、つま先立ちで実施することが望ましいですが、負荷が高すぎる場合には膝付きで実施しても問題ありません。少しずつ負荷を増やしながら、最終的に12〜15回を3セット実施できるようになることを目指しましょう。
実施中は常に肩甲骨を寄せたままにする。
トップポジションで肘を伸ばし切らない。
身体を下げるときはゆっくりにする。
上半身から下半身は常に一直線で実施する。
インバーテッドロウは、「引く」種目であるためです。
インバーテッドロウは広背筋で自重を引き切る種目であるため、握力が十分でない場合には上手くできないことがあります。この問題に対して、パワーグリップを使用すればしっかり引き切ることができるようになり、より効率的にエクササイズを実施することも期待できます。
インバーテッドロウは12〜15回3セットを実施します。
インバーテッドロウは、広背筋を使って実施する種目であるため、トレーニングレベルに関わらず比較的多くの回数を実施することを期待できます。ただし、フォームを確認するという意味でもまずは12〜15回3セットをしっかり実施するようにしましょう。
肘を引く。
ゆっくり戻す。
上腕と脇の角度、肘の角度が90度。
負荷が高い場合には、脚はやや曲げる。
グリップの幅、向きで様々なバリエーションで実施可能。
チンニングは、握力をかなり稼働させる必要があるためです。
チンニングは背中を鍛えるための種目ですが、大前提として握力が十分にないと正確に実施することが困難です。この問題に対して、パワーグリップを使用すれば握力の補助となるため、握力が十分になくてもチンニングを実施できるようになります。また、握力に限界が来ても追い込むことができるようになるため、非常におすすめです。
チンニングは、まずは3〜5回3セットを実施します。
チンニングは、非常に負荷の高いエクササイズであり、そもそも1回でも実施するのが難しい場合があります。その場合には、チンニングをするために台に掴まってからジャンプして、身体が落ちることに抵抗するなどのエクササイズをしながらチンニングに必要な筋肉をつけていきます。チンニングは、負荷の高いエクササイズであることから、まずは3〜5回3セットを実施し、徐々に回数を増やしていきましょう。
上半身を海老反り。
小指、薬指を意識。
手首は掌屈。
肘を伸ばし切らない。
肩甲骨の動きを意識。
パワーグリップと言えば、やはりVERSA GRIPPSでしょう。
VERSA GRIPPSは、アメリカのブランドであり、基本的にはパワーグリップしか販売していません。そのため、パワーグリップに関してVERSA GRIPPSの品質、使い勝手を凌ぐ商品は存在せず、筋トレ初心者から超上級者までレベルを選ばずにおすすめの商品です。
同社の製品には、「Fit」、「Classic」が存在しますが、基本的には縫製が劣るため、「Pro」を購入するのがおすすめです。「Pro」の上に「Xtreme」が存在し、グリップ部の縫製がさらに堅牢になっていますが、基本的には「Pro」で十分です。
ALLOUT パワーグリップ プロは、パワーグリップの入門としてはおすすめです。
ALLOUTというブランドが、他のメーカーの製品を改良し廉価にして販売していることが多く、本製品も値段が安い一方で機能的には全く問題ありません。ただ、VERSA GRIPPSと比較すると耐久性に難があること、また、ALLOUTの製品は「ALLOUT」のロゴの主張が極めて強いことから、好き嫌いがはっきり分かれると思います。
コブラグリップスは、中級者から上級者向けです。
パワーグリップは、VERSA GRIPPSの製品が世界的に圧倒的に有名ですが、それに追従する形で市販に出回るようになったのがコブラグリップです。VERSA GRIPPSの製品に対して、ラバーのグリップ部の先端が極端に大きくなるような形状になっており、これにより、より安定してグリップ能力を発揮します。このため、懸垂のような負荷の高い種目で併用するのがおすすめです。
シーク No.1900 [5] アルティメット グリップ グローブ 両手 アルティメイト トレーニンググローブ ペア Schiek
|
トレーニング道具のブランドで有名なSchiekもパワーグリップを販売しています。
Schiekは、トレーニング道具全般を扱っており、どれも非常に品質が高いという特徴があります。ただ、パワーグリップに関しては、値段も考慮に入れるとわかりますが、やはり、VERSA GRIPPSのの品質には及びません。このため、リストラップ、グローブなどのトレーニング道具全てをSchiekの製品で揃えているというこだわりが強い方にはおすすめですが、それ以外の方にはさほどおすすめはできません。
Most Popular
ハイプランクとロープランクの違い。フォームと効果を比較
フィットネス
プランクと腹筋ローラー、腹筋を効果的に鍛えられるのはどっち?
フィットネス
腹筋ローラーで下っ腹が痛い原因と対処法。正しいフォームを解説
フィットネス
筋トレ「クラムシェル」のやり方と効果を高めるコツを解説
フィットネス
大腿四頭筋の筋トレメニュー|効果的に鍛える方法を解説
フィットネス
サイドプランクで肩が痛い原因と対処法4選!効果的な正しいフォームを解説
フィットネス
プランクで足が滑る原因とは?正しいフォームと時間設定を解説
フィットネス
腹筋ローラーでみぞおちが痛い原因と対処法。正しいフォームを解説
フィットネス
バーベルスクワットで首が痛い原因と対処法。正しいフォームを解説
フィットネス
腹筋ローラーで胸筋が痛い原因と対処法。正しいフォームを解説
フィットネス