ヒップリフトは、腰の上げ下げを行うことから、場合によっては腰が痛いと感じる場合があります。今回はヒップリフトで腰が痛くなる原因とその対策についてご紹介します。
ヒップリフトとは、その名の通り、hip(お尻)をlift(上げる)するエクササイズです。具体的には、仰向けになった状態で膝を立てて、肩甲骨から膝までを一直線にすることで、お尻をメインに鍛える種目です。
数多くあるエクササイズの種目の中で、お尻だけを単独で鍛えることができる種目というのは中々ないため、お尻を鍛えてヒップアップをしたい方にはオススメのエクササイズとなります。
ヒップリフトで最も負荷が高まるのはトップポジションで大臀筋をしっかりと収縮させるところですが、ここではその一方で腰に対する負荷も大きくなっています。
ヒップリフトは、そもそもエクササイズ強度としてはそこまで高くないエクササイズであり、負荷を高めようとした場合にはしっかりとお尻を上げ切る必要があります。ここで、「お尻を上げよう」という意識が強くなりすぎると、お尻がそれ以上上がらないのにも関わらず、お尻を上げようとする動作をすることで腰に負担がかかってしまいます。
これを防ぐためには、ヒップリフトで負荷を高めるために腰を上げ切ることも重要ですが、それよりも、回数を増やすことで負荷を高めるようにしましょう。また、スクワットやランジなどの負荷の高いエクササイズを実施するのも手段の一つです。
ヒップリフトは、お尻を上げることで負荷を与えるエクササイズであるため、お尻が重ければ腰が痛くなる原因になります。
ヒップリフトは、お尻を上げ切ることで負荷を与える種目であるため、負荷の大きさと体重には相関関係があります。自身の体重が重ければ、お尻の重さも増大するため、それに伴って負荷も大きくなりますが。ヒップリフトでは「お尻を上げ切る」という動作のため、自然と腰にかかる負担も大きくなります。
これを防ぐためには、食事制限や有酸素運動により体重を落とすことが重要です。
ヒップリフトで動作をコントロールできていないと、腰を痛める原因になります。
具体的には、後述する「ネガティブムーブメント」、「ポジティブムーブメント」が意識できていない状態であり、単純に腰の上げ下げを機械的に実施している場合です。この場合、お尻に負荷は全くと言って良いほど入っておらず、単純に腰に負荷を与えているにすぎません。
これを防ぐためにはヒップリフトを実施している中で常に動作を意識することです。「身体を下げるときはゆっくりと、上げるときは素早く」という基本の動作をしっかりと守るようにしましょう。
ヒップリフトで脚の位置を変えることは負荷の入る部分を変えることになりますが、腰にかかる負担も増大させてしまう可能性があります。
具体的には、脚を遠めに設定するとハムストリングスに対する負荷が大きくなります。ただ、お尻と脚が離れたような位置関係になることから、力を出しにくくなり、結果として無理に力を入れることで怪我をする原因になります。
これを防ぐためには、そもそも、ヒップリフトではハムストリングスを狙おうとしないことであり、膝の角度を90度に設定することで防ぐことが期待できます。
ヒップリフトを実施する際に、当たり前ですが、腰を痛めながら実施すると腰が痛いと感じる原因になります。
腰は怪我すると、全身のほぼ全てのトレーニングを実施することが困難になるため注意が必要です。
これを防ぐためには、腰に異変を感じた場合には、トレーニングの実施を控えることであり、場合によっては病院の受診も検討しましょう。
初心者は、ヒップリフトを10〜12回3セット実施します。
ヒップリフトは、大臀筋のエクササイズの中では比較的難易度が低く、初心者や女性の方でも無理なく実施できるエクササイズです。ただし、腰痛を防ぐためには通常よりも少ない回数を実施する必要があり、10〜12回3セットを目標に実施する様にしましょう。
ヒップリフトに少し慣れてきたら、ヒップリフトを12〜15回3セット実施します。
ヒップリフトは慣れてくると、大臀筋の発達により10〜12回3セットでは負荷が足りなくなることを感じます。そのため、初心者のときよりも回数をやや増やして(それでも通常よりは少ない回数で)、12〜15回3セットを実施するようにしましょう。
上級者の場合、その他の腹直筋を鍛える種目と組み合わせて実施しましょう。
基本的に、ヒップリフトは大臀筋を鍛える種目の中ではエクササイズ強度が高い種目であることから、ウォーミングアップとして実施し、ランジやスクワットなどを本番種目として実施するようにしましょう。ただし、回数はやや抑えめでフォームをしっかりと意識するようにしましょう。
ヒップリフトはトップポジションで最も刺激が大きくなるので、この部分で静止すると更に負荷が高めることを期待できます。
通常のエクササイズとは異なり、ヒップリフトではトップポジションで腰を上げ切ることで、ヒップリフトの主たるターゲットである大臀筋の収縮を促すことができます。
トレーニングにおける「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。スクワットではしゃがんだ状態です。多くは筋肉がピンっと張った状態です。反対に「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。その間を「ミッドレンジ」といいます。
種目によっては、「上げ切る動作」を行うと負荷が抜けてしまうものもありますが、ヒップリフトはそれに分類されないことに留意しましょう。
ヒップリフトに限らず、エクササイズでは可動域をできるだけ大きく設定することが重要です。その一方で、「可動域を大きく設定すること」は、その可動域の中で常に負荷が入っていることが前提になります。
ヒップリフトの場合には、特にボトムポジションにおいてお尻が床についてしまうと、大臀筋にかかっている負荷が全て解放されてしまい非効率的です。このため、本当にごくわずかでも良いので、ボトムポジションは床から少し高さがある部分に設定することが重要です。
ヒップリフトに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。このため、最初は難しいですが、大臀筋の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中での大臀筋の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。
ヒップリフトに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。
具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。
ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。
ヒップリフトに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、ヒップリフトでは、身体を下ろすときに息を吸い、身体を上げるときに息を吐くことを意識しましょう。
慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは絶対に避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。
プランクは、45〜60秒間3セット実施します。
プランクは、体幹及びトレーニングに必要な非常に基本的な筋肉をつけるために有効なエクササイズですが、トレーニング初心者や女性の方にはやや負荷の高いエクササイズです。このため、まずは30秒を3セット実施することから始め、最終的には60秒を3セット実施することを目指しましょう。
上半身から下半身までを一直線にしてキープする。
脊柱起立筋により身体が曲がらないようにすることを意識する。
上半身は三角筋を使って支えることを意識する。
バックキックは、まずは片足12〜15回を両足で3セット実施しましょう。
バックキックは自重(自分自身の体重の重さ)のみで行う場合、臀部及びハムストリングスには自身の脚の重量のみしか負荷がかかりません。このため負荷としてはそこまで高くないので、フォームをしっかりと守って実施する必要があります。そのため、回数は少ないかもしれませんが、片足12〜15回を両足で3セットをしっかり実施するようにしましょう。
脚はできるだけ高く。
アンクルウェイトの使用。
トップポジションで静止する。
チューブを使う。
マシンを使う。
グルートブリッジは、45秒から60秒を3セット実施するようにしましょう。
グルートブリッジは、エクササイズの強度としてはそこまで高くありません。このため、やや長いと思うかもしれませんが、45秒から60秒を3セット実施することを目標に実施しましょう。これだけ長い秒数を実施することが難しい場合には、まずは30秒5セットと秒数を少なくセット数を多く実施し、そこから秒数を少しずつ伸ばし、セット数を少なくしていくようにしましょう。
脚の置く場所。
上半身を真っ直ぐ。
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