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シットアップで背中が痛くなる原因とは?対処法と正しいフォームを解説

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シットアップで背中が痛くなる原因とは?対処法と正しいフォームを解説

シットアップは、やり方によっては背中が痛いと感じる場合があります。今回は、シットアップで背中が痛いと感じる原因とその対策についてご紹介します。

シットアップとは

シットアップは英語で「sit-up」で、「座った状態で起き上がる」エクササイズを指します。これはいわゆる「腹筋」と呼ばれるエクササイズです。

シットアップは非常にメジャーなエクササイズである一方で、実は難度はかなり高いです。非常に広く実施されていますが、正しく実施できている人はかなり少ないのが現状です。

通常シットアップは数十回をノルマに設定させることが多いですが、正しいフォームでシットアップを実施すると、そのような高回数を実施するのはほぼ不可能です。上級者でも10回程度を実施するのもかなり難しく、言い換えるならば、それくらいの意識をもってシットアップを実施するのが重要です。

シットアップで背中が痛くなる原因

1回ずつ背中を床につけている

シットアップで背中を痛める原因は、大きく分けて、外的な要因と内的な要因があります。外的な要因として背中が床に激突している可能性が考えられます。

多くの場合、シットアップは背中が床に付いた状態から胸が大腿に付くまで上げることが一般的とされており、そのように実施すると、必然的に背中が1回1回床に付くことになります。背中が床に付くということは背中に床からの反力が加わるということであり、背中を痛める原因となり得ます。

これを防ぐためには、後述するように、1回1回背中を床につけないように実施するようにしましょう。

動作をコントロールできていない

多くの回数を実施することを目的として、床からの反力を得るために、下げる動作をコントロールしないやり方をする場合があります。このように実施すると、1回1回背中が床に激突することになるため、背中を痛める原因になります。

これを防ぐためには、前述したように、そもそも床に背中を付けないことが重要ですが、それ以前に、動作をしっかりとコントロールして上体を下げるときはゆっくりにするようにしましょう。

首の後ろの手の力で上体を起こしている

シットアップで背中が痛くなる原因として、手で首を過度に引っ張ってしまっている可能性が挙げられます。

教科書的なシットアップは、手を頭の後ろに配置して実施します。このとき、腹直筋が十分に発達していないと手で頭を無理に引っ張るような状態が発生します。このような状態が発生すると、頭の付け根である首に無理に負担がかかることになり、その付近の背中まで痛くなることがあります。

シットアップにおける手は補助の役割がありますが、引っ張るのは間違いです。

この問題を防ぐためには、手は頭の後ろに添えるだけにする、または上体の前に手を置く必要があります。そのためには、腹直筋がある程度発達した状態でシットアップを実施する必要があるといえます。

背中の柔軟性が欠けている

シットアップで背中を痛める原因は、大きく分けて、外的な要因と内的な要因がありますが、内的な要因として背中の柔軟性が欠けている可能性が考えられます。

シットアップは、上体を丸めながら実施することから、背中の柔軟性が欠けている場合、上体を丸めることで背中や腰に負担がかかる場合があります。これを防ぐために、予め背中を鍛えるためのエクササイズを実施したり、ストレッチを実施したりするようにしましょう。

背中が痛くならないシットアップのやり方

フォーム

  1. 膝を立てて仰向けになる。
  2. 手を頭の後ろに回す。
  3. 腹直筋に負荷が入る部分まで状態を僅かに上げ、これをボトムポジションとする。
  4. 顎を出しながら上体を上げる。
  5. 顎を引きながらゆっくりボトムポジションまで戻す。

回数

初心者

筋トレ初心者の場合、シットアップは12〜15回を3セット実施します。

シットアップは、きちんと実施するとエクササイズ強度は比較的高いエクササイズです。そのため、一般的な筋トレで標準的な回数とされている12〜15回を3セット実施できるような重量を設定して行うようにしましょう。

少し慣れたら

シットアップに少し慣れた方の場合、シットアップは、ウォーミングアップのセット、仕上げのセットを追加して5セット実施するようにします。

シットアップに少し慣れた方の場合、まず、ウォーミングアップのセットを追加します。ウォーミングアップのセットは、12〜15回を実施できる重量設定にします。次に、仕上げのセットを追加します。仕上げのセットでは、本番の3セットに対して少しだけ重量を減らして15回きっちりとできる重量設定をするようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、前述したやり方に加えて、アセンディング法、スーパーセット等を実施するようにします。

アセンディング法とは、別名ピラミッドセットと呼ばれる方法です。Max重量の50%で12回程度、Max重量の60%で10回程度、Max重量の70%で8回程度、Max重量の80%で6回程度、Max重量の85%で4回程度と徐々に重量を増やしていきながら、それに伴って実施回数を減らすやり方です。怪我を防止しながら高強度のトレーニングを実施できるため、おすすめの方法です。

スーパーセットとは、2種類の種目をインターバルなしで実施する方法です(3種目実施する場合にはトライセット、5種目以上実施する場合にはジャイアントセットと呼ばれます)。スーパーセットの種目の設定方法は様々であり、例えばシットアップと一緒に実施するならばクランチ、レッグレイズ、オブリーククランチなどを実施するのがおすすめです。回数設定に厳密な指定はありませんが、基本的には何れの種目も12〜15回実施できるようにしましょう。

背中を鍛える筋トレ

プランク

プランクをする女性のイラスト

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、肘及びつま先をついて上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 正面を向いた状態で身体をキープする。

秒数

プランクは、45〜60秒間3セット実施します。

プランクは、体幹及びトレーニングに必要な非常に基本的な筋肉をつけるために有効なエクササイズですが、トレーニング初心者や女性の方にはやや負荷の高いエクササイズです。このため、まずは30秒を3セット実施することから始め、最終的には60秒を3セット実施することを目指しましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身から下半身までを一直線にしてキープする。

  • 脊柱起立筋により身体が曲がらないようにすることを意識する。

  • 上半身は三角筋を使って支えることを意識する。

バックエクステンション

やり方

  1. うつ伏せになって、手を頭の後ろに配置する
  2. 腹直筋を支点にして上半身及び下半身を上げ切る。
  3. ゆっくり元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

バックエクステンションは、12〜15回3セット実施します。

バックエクステンションは、背中を鍛えるための代表的な自重トレーニングであり、エクササイズ強度は標準的です。そのため、実施する際には一般的なエクササイズで標準的な回数とされている12〜15回3セット実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身をしっかり上げ切る。

  • 上半身及び下半身が落ちないようにする。

  • トップポジションで一瞬静止する。

  • バックエクステンション台で実施しても良い。

スーパーマン

やり方

  1. うつ伏せになって、手脚を真っ直ぐにして、少し開いた状態を作る。
  2. 腹直筋(おなか)を支点にして上半身と下半身を上げ切る。
  3. 腕と脚が床につかない部分まで戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

スーパーマンは、最終的には15〜18回を3セット実施できるようになることを目指しましょう。 スーパーマンは、バックエクステンションよりも負荷の高いエクササイズであるため、最初は10回3セットをしっかり実施できる様になることを目指します。10回3セットをしっかりできるようになったら、12回、15回と目指して、最終的に18回を3セット程度実施できるようになれば十分です。

効果を高めるポイント

  • 手脚を床につけない。

  • 手脚はまっすぐ前に伸ばし、やや開く。

  • 手脚をできるだけ高く上げる。

  • 顔を床に向ける。

  • トップポジションで静止する。