腸脛靭帯は、特にランニングの実施時に酷使する靭帯であり、痛みが発生する前に予防することが重要です。今回は、腸脛靭帯炎にならないためのトレーニングをご紹介します。
腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)は、太ももの外側に存在し、大臀筋と大腿筋膜張筋に繋がり、脛の骨に接続している靭帯です。大殿筋及び大腿筋膜張筋の動きと密接な関係があり、これらの筋肉が動くと腸脛靭帯が緊張することで身体を安定させます。
また、ランニングなどで使いすぎると、膝の外側に痛みが生じ、これが腸脛靭帯炎と言われる症状です。腸脛靭帯炎は放置しておくと、歩行及び階段の上り下りが困難になると言われているため、ランニングなどのエクササイズを行う方は腸脛靭帯に対してきちんとケアをする必要がある他、トレーニングを行うことで予防することが非常に重要です。
腸脛靭帯炎は、腸脛靱帯が大腿骨外顆と接触を繰り返すことによって痛みが生じます。そもそも、腸脛靱帯が大腿骨外顆と接触を繰り返してしまう原因には、身体のバランスが崩れていることが挙げられ、運動後はもちろんですが、お風呂上がりなどにおいてストレッチなどのケアを行うことが非常に重要です。こうすることで、身体のバランスが崩れてしまうことを防ぎ、腸脛靱帯と大腿骨外顆の接触を減らすことで腸脛靭帯炎の効果的な予防を期待できます。
腸脛靭帯炎は、前述した通り、腸脛靱帯と大腿骨外顆の接触が原因です。これらが接触する原因として、身体のバランスが崩れていることに加えて、そもそも、該当する部分に加わる負荷が大きすぎるという場合があります。例えば、ランニングなどの距離が長くなればなるほど、地面と脚が接触する機会が増大するため、それに伴って膝周り、すなわち、腸脛靭帯へ負荷が入る機会も増大し、腸脛靭帯炎を誘発します。そのため、腸脛靭帯炎を予防するためには負荷を与えすぎないことが重要となるため、そもそも、腸脛靭帯炎を予防、改善するためには、長距離走や、全力での短距離走は避けるべきでしょう。
ランニングを実施する際に、より長距離を効率的に走ることに加えて、怪我を予防するという目的においてもランニングフォームは非常に重要です。ランニングをしていて腸脛靭帯炎が痛むという場合には、そもそも、ランニングフォームが芳しくない可能性が挙げられ、この場合には、ランニングフォームを矯正する必要があります。具体的には、膝が内側に向いたフォームの場合に腸脛靭帯を痛めることが多いとされています。ランニングのフォームは、一人で直すことは中々難しいため、自身のランニングフォームを撮影すること、もしくは、第三者から指示を仰ぐことが重要です。
前述したランニングフォームが崩れる原因には、そもそものランニングフォームがおかしい場合に加えて、ランニングシューズに問題がある場合があります。具体的には、靴底の外側がすり減ったランニングシューズを履いていると腸脛靭帯にかかる負荷が高まることが多いとされています。そのため、ランニングを実施する際には、「靴底が使い物にならなくなったら買い換える」のではなく、「こまめに靴底を確認して、少しでも違和感を感じたら買い換える」というスタンスを取るようにしましょう。
腸脛靭帯炎を予防するためには、膝に入る負荷を減らせば良いということです。膝に入る負担は、自身の問題に加えて、環境的な問題もあり、例えば、アスファルトなどの硬い床面や、坂道、砂利などで足元が凸凹している場所がその代表として挙げられます。このような環境下でランニングを実施すると、膝にかかる負担も大きくなるため、できるだけ避けるのが無難です(ただし、現実的に、ランニングを行う際にアスファルト上で実施しないことは不可能に近いため、避けるとするならばそれ以外の項目です)
腸脛靭帯炎が生じるのは、床や地面から入力された刺激が腸脛靭帯に集中するためであるとも言えます。そのため、腸脛靭帯炎の筋肉を鍛えて柔軟性を改善しておけば、脚に入力された刺激が腸脛靭帯炎にのみ影響することを防ぎ、これにより、腸脛靭帯炎を予防することが期待できます。ただし、腸脛靭帯炎を予防するためには、脚周りの筋肉を鍛えるだけでは効果が限定的な場合が多いため、その場合には、前述したような事柄を見直すようにしましょう。
トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。
身体をゆっくり下げる。
身体を下げすぎない。
背中は床に対して垂直に設定する。
臀部の動きを意識する。
脚を横に開きすぎない。
臀部主導で上体を下げる。
脚を横に開きすぎない。
臀部主導で上体を下げる。
サイドランジは流れで上体を下げるのに対して、サイドスクワットは意図的に上体を下げるイメージで実施する。
脚をできるだけ高く上げる。
脚をゆっくり下げる。
ボトムポジションで脚を床につけない。
脚をできるだけ高く上げる。
脚をゆっくり下げる。
ボトムポジションで脚を床につけない。
つま先を内旋させるイメージで設定する。
動作中、土踏まずがお互いについていることを意識する。
可動域をフルに使う。
骨盤の動きを意識する。
自重で臀部がしっかり伸展するようにする。
スクワットの可動域を維持できる位の重量設定で行う。
トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。
身体をゆっくり下げる。
身体を下げすぎない。
背中は床に対して垂直に設定する。
臀部の動きを意識する。
脚を横に開きすぎない。
臀部主導で上体を下げる。
重量設定を重すぎないようにする。
脚を横に開きすぎない。
臀部主導で上体を下げる。
重量設定を重すぎないようにする。
サイドランジは流れで上体を下げるのに対して、サイドスクワットは意図的に上体を下げるイメージで実施する。
できるだけ深く下げる。
高重量を設定しすぎない。
トップポジジョンで前に出ている脚の膝をロックしない。
これはバーベルでもダンベルでも実施することができます。
膝はやや曲げた状態で実施する。
重量設定を重すぎないようにする。
ダンベルで実施する際には、片手で実施しても良い。
ルーマニアンデッドリフトと同じ要領で実施する
重量設定を重すぎないようにする。
可動域をしっかり取る。
中臀筋に刺激を入れる場合には、骨盤を立てる。大臀筋に刺激を入れる場合には前傾になる。
股関節の可動域ギリギリまで脚を広げる。
トップポジションでしっかり脚のパッドをつける。
マシンに座ったときに骨盤を立てる。
セット後半にはフォースドレップで両膝を両手で補助しながら実施しても良い。
トップポジションで膝をロックしない (=真っ直ぐにしない)。
脚を置く位置はフットプレート真ん中もしくはそれよりもやや下側。
つま先はやや外側に設定するとフットプレートを動かし易い。
重量設定を高重量にしすぎない。
内転筋に効かせる場合には脚幅はやや広めに設定する。
トップポジションで膝をロックしない。
スミスマシンの軌道に沿って実施する。
ボトムポジションを深く設定しすぎない。
重量設定を重すぎないようにする。
できるだけ深く下げる。
トップポジジョンで前に出ている脚の膝を真っ直ぐに伸ばしきらない。
膝がやや外側を向くようにして脚の甲を乗せる。
壁からやや離れた状態で片手を壁につき、手を支点にして身体全体が弓形になるようにした状態でもう片方の脚をクロスするようにもってくることで腸脛靭帯のストレッチを促します。左右で10〜20秒、3セット実施するようにしましょう。
仰向けになった状態で脚を組んだ状態になり、その状態で下半身を巻く様にして頭側に持ってくることで、脚を組んでいる方の脚の腸脛靭帯のストレッチを促します。左右で10〜20秒、3セット実施するようにしましょう。
体側になった状態で、片足の太ももの下側にストレッチポールを置き、体を前後に動かすことで腸脛靭帯のストレッチを促します。左右で10〜20秒、3セット実施するようにしましょう。
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