シットアップとクランチは、名前は全く異なりますが、エクササイズ内容は良く似ています。今回は、シットアップとクランチの違いについて皆さんにご紹介します。
シットアップとクランチは、動作はかなり似ている部分がありますが、細部が異なります。
まず、シットアップは、仰向けになった状態から顎を出すようにして、腰を支点にしながら上体を上げます。このため、上体を丸めながら実施しますが、やや直線的な動きに近いと言えます。基本的に、トップポジション(上体が起き上がった状態)は腹直筋に負荷が入っている部分に設定するため、可動域はかなり大きいと言えます。
一方、クランチは、仰向けになった状態から、腹直筋中部から上部を支点にして上体の上半分を上げます。このため、曲線的な動きに近いといえます。基本的に、トップポジションは上体の上半分を上げ切ったところに設定するため、可動域はかなり限定的です。
シットアップとクランチは、難易度は大きく異なります。
前述した通り、シットアップとクランチは可動域が大きく異なり、クランチの場合には可動域がかなり限定的です。これは言い換えれば、どのような動きをしても、動作自体に大きな差が生まれにくいと言い換えることもできます。
その一方で、シットアップは、可動域が比較的大きいことから、動作で大きな差が生まれやすいと言えます。それに起因して、シットアップの難度はかなり高く、実際に正しく実施できている人はかなり少ないと言えます。シットアップは腰を痛めるリスクも高く、注意が必要です。
シットアップとクランチは、メインで鍛えることができる部分が重複します。それに伴って、ほぼ同様の効果を期待できます。
シットアップは、腹直筋全体がメインターゲットとなります。
その一方で、クランチは、腹直筋の中でも上部がメインターゲットとなります。つまり、シットアップを実施すれば、クランチで鍛える腹直筋上部を鍛えることができますが、それとは逆に、クランチでは腹直筋全体を鍛えることは難しいと言えます。
両種目ともに、腹直筋を鍛えることを期待できるため、実施することでお腹まわりをすっきりさせる、姿勢・腰痛の改善、基礎代謝の改善が期待できます。特に、腹直筋全体を鍛えることができるシットアップでは、以上に加えて便秘改善効果も期待できます。
シットアップで腹直筋を鍛えることで、特にお腹周りについている脂肪を燃焼することを期待できます。これにより、お腹周りをすっきりさせることが期待できますが、腹直筋だけを鍛えるということで得られる効果は限定的です。腹直筋を鍛えてお腹周りをすっきりさせたい場合には、腹直筋を鍛えるエクササイズに加えて有酸素運動や食事制限を行う必要があります。これは、シックスパックを作りたい際にも同様であり、シックスパックをしっかり出したい場合にはかなりの計画的な有酸素運動、もしくは食事制限を実施する必要があります。 腹直筋を鍛えることでお腹周りをすっきりさせるということは注意も必要です。つまり、腹直筋をつけることでウエストが太くなってしまう可能性もあるという点です。このため、ウエストを太くしたくないという方は、むしろ腹直筋を鍛えすぎないように注意する必要があります。
姿勢が悪い状態というのは、腰が曲がりすぎた「猫背」、もしくは、腰が反りすぎた「反り腰」が挙げられます。一般的に、猫背は、長時間下を向いたりすることで発生するため、デスクワークが多い方やスマホの使用が多い方が患う可能性が高いです。一方、反り腰は、猫背を治そうとして背中を反ることで発生すると考えられています。このため、そもそも猫背が原因で反り腰が発生しているということが言え、姿勢の改善を行うためには猫背の改善を行う必要があります。 猫背の大元の原因を紐解くと、骨盤の歪みが挙げられます。ここで、腹直筋には骨盤の角度を調整する働きがあります。腹直筋に十分な刺激を与えていないと、腹直筋が凝り固まり、これにより、骨盤の角度調整機能が十分な役割を果たさず、骨盤が後傾するようになります。このため、シットアップで腹直筋を鍛えることで骨盤を正しい位置に戻すことを期待でき、これにより猫背を改善して姿勢改善効果を期待できます。
腹直筋は、身体の中ではそこまで大きな筋肉ではありません。そもそも、腹直筋が分類される腹筋は身体の中でも大きい筋肉ではないため、例えば、大腿四頭筋や大臀筋といった身体の中で筋肉が大きい部位と比較すると、鍛えることでの代謝の改善効果は限定的です。それでも、腹直筋は、腹筋の中では最も大きい筋肉であり、これにより、シットアップで鍛えることで基礎代謝の改善効果を期待できます。代謝を改善するということは、脂肪を燃焼させやすい身体を作るということであり、これによりダイエット効果を期待できます。
シットアップで鍛えることできる腹直筋は、前述した通り腹筋に分類される筋肉であり、腹筋は背筋とともに上半身を支える筋肉です。これにより、腹直筋を鍛えることで上半身をしっかり支えることができるようになります。腰痛が発生するメカニズムは、上半身の重さを支えることができなくなることで姿勢が悪化し、これにより、腹筋と背筋のバランスが崩れることで、上半身と下半身の付け根である腰に負担がかかってしまうということです。特に、背筋は日常的に使用する機会が多い筋肉であるものの、腹筋は意識的に使用しないと鍛えることが難しい部位です。以上から、腹直筋を鍛えることで腹筋と背筋のバランスを改善することを期待でき、これにより、腰痛の予防はもちろんですが、既に腰痛を抱えている方も腰痛を改善することを期待できます。
便を排出する結腸は上半身と下半身をつなぐインナーマッスルである腸腰筋の内側にあります。便を排出するということは、大腸のぜんどう運動が関係していますが、便秘の人の中にはこのぜんどう運動の能力が低下している場合があり、これを弛緩性便秘と呼びます。弛緩性便秘になると、便が大腸内に滞留する時間が長くなることで、便の水分が低下することで便を排出しにくくなります。シットアップで腹直筋を鍛えると、身体が力む作用を促進させ、これによりぜんどう運動の働きを補助する役割があり、これにより、便秘の改善を期待できます。 ただ、腹直筋を鍛えることで改善できる便秘は一部であるため、腹直筋を鍛えても便秘が治らない場合にはそもそも弛緩性便秘でない可能性もあるため、病院の受診も視野に入れましょう。
腹直筋に負荷が入る範囲で実施。
トップポジションで顎を出す。
腕の位置。
回数。
腹直筋の動きを意識。
動作のスピード。
呼吸。
よく有るシットアップの間違いとして、「背中が床についた上体からお腹が大腿に付くまで上げる」というものがありますが、これは腹直筋への刺激が逃げています。これを避けるために、腹直筋に刺激が入る可動域の中で実施する必要があります。そのためには、腕を頭の後ろに配置し、トップポジションに移行する際に、顎をしっかり出すこと、他のエクササイズと同様に、ターゲットとなる腹直筋の動きを呼吸とともに意識して、上体を上げるときに素早く、下げるときにゆっくりという動作のスピードにも気を付ける必要があります。以上を実践すると、シットアップの負荷自体がかなり大きいものになり、一般的に実施されている数十、数百の回数は実施できず、多くても15回程度を実施すれば十分です。
クランチで腹直筋上部を鍛えることで、特にお腹の上部に付いている脂肪を燃焼することを期待できます。これにより、お腹周りをすっきりさせることが期待できますが、腹直筋上部だけを鍛えるということで得られる効果はかなり限定的です。むしろ、お腹に脂肪がつきやすいのは下腹部とされており、効率的にお腹をすっきりさせたいならばレッグレイズなどの腹直筋下部を鍛えることができるエクササイズも実施する必要があります。また、より効率的にお腹回りをすっきりさせたいならば有酸素運動や食事制限を行う必要もあります。
姿勢が悪い状態というのは、腰が曲がりすぎた「猫背」、もしくは、腰が反りすぎた「反り腰」が挙げられます。一般的に、猫背は、長時間下を向いたりすることで発生するため、デスクワークが多い方やスマホの使用が多い方が患う可能性が高いです。一方、反り腰は、猫背を治そうとして背中を反ることで発生すると考えられています。このため、そもそも猫背が原因で反り腰が発生しているということが言え、姿勢の改善を行うためには猫背の改善を行う必要があります。 猫背の大元の原因を紐解くと、骨盤の歪みが挙げられます。ここで、腹直筋には骨盤の角度を調整する働きがあります。腹直筋に十分な刺激を与えていないと、腹直筋が凝り固まり、これにより、骨盤の角度調整機能が十分な役割を果たさず、骨盤が後傾するようになります。このため、クランチで腹直筋上部を鍛えることで骨盤を正しい位置に戻すことを期待でき、これにより猫背を改善して姿勢改善効果を期待できます。
腹直筋上部は、身体の中ではそこまで大きな筋肉ではありません。そもそも、腹直筋上部が分類される腹直筋は身体の中でも大きい筋肉ではないため、例えば、大腿四頭筋や大臀筋といった身体の中で筋肉が大きい部位と比較すると、鍛えることでの代謝の改善効果は限定的です。それでも、鍛えることでの多少の代謝の改善を期待できます。代謝を改善するということは、脂肪を燃焼させやすい身体を作るということであり、これによりダイエット効果を期待できます。
クランチで鍛えることできる腹直筋上部は、前述した通り腹筋に分類される筋肉であり、腹筋は背筋とともに上半身を支える筋肉です。これにより、腹直筋を鍛えることで上半身をしっかり支えることができるようになります。腰痛が発生するメカニズムは、上半身の重さを支えることができなくなることで姿勢が悪化し、これにより、腹筋と背筋のバランスが崩れることで、上半身と下半身の付け根である腰に負担がかかってしまうということです。特に、背筋は日常的に使用する機会が多い筋肉であるものの、腹筋は意識的に使用しないと鍛えることが難しい部位です。以上から、腹直筋を鍛えることで腹筋と背筋のバランスを改善することを期待でき、これにより、腰痛の予防はもちろんですが、既に腰痛を抱えている方も腰痛を改善することを期待できます。
肘の動きを意識。
腹直筋上部の動きを意識。
呼吸を意識。
クランチは、可動域が極めて限定的なエクササイズであることから、細部に拘る必要があります。具体的には、トップポジションで呼吸により腹直筋上部の収縮を意識することに加えて、肘を絞るようにすることで腹直筋上部の収縮をさらに促すことが期待できます。言い換えれば、クランチは、たったこれだけを意識すれば効率的に実施でき、このことからもシットアップよりもエクササイズ難易度が低いということが分かると思います。
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