朝食やお弁当のおかず、ソース作りなどに便利な小さめのフライパンは軽くて扱いやすく、お手入れも簡単です。この記事ではそんなミニフライパンや、ちょっと使いに便利な小さめのフライパンの一種である玉子焼き器・スキレットを紹介します。
小さいフライパンは温まりやすく、食材への火の通りが早いので時短調理に繋がります。朝、時間がない時の料理にぴったりです。
小さいフライパンは軽いので、フライパンを振るいやすく、食材に均一に火を通しやすくなります。また、お手入れの際も、簡単に持ち上げられるので、隅々までしっかりとお手入れすることができます。
小さいフライパンは手頃な値段の製品が多くなっています。気軽に手に入れることができ、軽くて扱いも簡単なので料理へのハードルが下がり、自炊のモチベーションを保ちやすいでしょう。
小さいので収納場所に困ることはなく、軽いので壁のフックにかけて収納もできます。
薄いフライパンはフライパンの本体部分が軽いため、取っ手の重さがフライパン本体より重くなってしまうことで、フライパンに食材を入れずにコンロに乗せた際、取っ手側に傾いてしまって安定しないことがあります。フライパンを温める際、手で支えて加熱する必要が生じるほか、フライパンが傾いて取っ手部分に火が当たることで取っ手の劣化を招く恐れがあります。
当然ですが、調理スペースが小さいので、一度に作れる料理の量は限られています。少ない量の料理をするのが億劫に感じてよく作り置きをするような方は、可愛らしい見た目に惹かれて購入したものの使用頻度が少ないのにキッチンで場所を取ってしまう・・・なんてことになりかねないので要注意です。
小さいフライパンにも様々な種類があります。素材やコーティングなどから、自分の料理スタイルに合った製品を選ぶと良いですよ。
よく商品の説明に書かれている「24cm」などのフライパンのサイズは、フライパン本体の直径のサイズを指しています。
小さいものでは14cm、大きいものでは30cm以上と幅広いサイズがありますが、選ぶ際には作りたい料理の人数分で選ぶと良いでしょう。
目玉焼き等の軽い料理用なら14〜20cm、2〜3人分の料理なら22〜26cm、4人以上や、作り置き用なら28cm以上のサイズがおすすめです。一般的に14〜20cmの製品がミニフライパンと呼ばれています。小さめのサイズ展開が多い玉子焼き器やスキレットをサブフライパンとして使う方も多いですよ。
玉子焼きを作りやすい小さめの四角い形のフライパンが「玉子焼き器」と呼ばれています。日本発祥で、海外でもそのままの「Tamagoyaki Pan」や、「 Japanese Omelette Pan」と呼ばれています。幅9~15cmほどのサイズがあり、アルミニウム製や鉄製、銅製など様々な素材の製品があります。
「スキレット」は溶かした鉄を型にはめ込んで作られる鋳鉄(ちゅうてつ)と呼ばれる製法で作られるフライパンの1種で、アウトドアでよく用いられています。鉄ならではの熱伝導率と保温性の高さや、鋳鉄製ならではの遠赤外線効果により食材に熱が伝わりやすいので、料理をおいしく仕上げることができます。
使い方やお手入れにコツがあり、正しく使わないと食材がくっついて焦げ付いてしまったり、サビてしまったりするので、料理上級者向きです。
フライパンの形状は、底面の面積が広い浅型と、側面に高さのある深型に分けられます。
浅型は底面の面積が広く、深型と比べると軽いので振る動作に適していることから、ムラなく具材に熱を通すことができ、炒め物向きです。
深型は側面の高さがあるので、煮物やスープ等の汁物料理はもちろん、揚げ物も作ることができます。側面の高さは炒め物を作る時に具材が飛び散りにくいというメリットもあります。ただし、浅型に比べるとやや重めです。
フライパンはだいたい500g〜1.5kgくらいの製品が多くなっています。1kg以上になると女性にとっては重たいと感じるような重さと言われ、食材が入ると更に重くなるので、調理の際に持ち上げて振るうのが大変になります。
素材ではアルミニウム・チタンが軽く、鉄・ステンレス・銅が重たくなっています。軽くて扱いやすいフライパンを探している方は、チタン製のフライパンは流通量が少なく値段も高いので、アルミニウム製のフライパンがおすすめですよ。
現在、フライパンは「アルミニウム製のコーティングフライパン」が主流となっています。
アルミニウムは非常に軽く、フライパンが得意とする炒め物の振るう動作に適しているほか、お手入れの際にも扱いやすいのがポイントです。また、熱伝導率が高くフライパンがすぐに温まるので、さっと料理をすることができ、時短にもなります。
フライパン内側のフッ素樹脂やセラミック等のコーティングによって、料理の際に食材がくっつきにくくなっているので、料理で失敗しにくく、調理後も汚れがするっと落ちるのでお手入れも簡単です。何かと忙しく時間がない一人暮らしの方におすすめですよ。
コーティングは、最もポピュラーで安価なフッ素樹脂(よく聞くテフロンもフッ素樹脂加工の一種です)、陶器素材のセラミック、ガラス素材のホーローがあります。
フッ素樹脂は化学物質のため、身体への影響について議論があり、現在では有害ではないと結論付けられてはいます。安全性を求める方は少々値が張りますが、セラミックやホーローのコーティングフライパンを選ぶとよいでしょう。
コーティングフライパンはコーティングの劣化による寿命(平均1〜2年)がありますが、料理頻度がそこまで高くない方であれば、強火で調理しない、急に冷やさない等の正しい使い方を続けることでより長く使うことができますよ。
料理が好き、頻繁に料理をする、美味しい料理を極めたいという方はコーティングされていない鉄やステンレス、銅のフライパンがおすすめです。コーティングの劣化の心配がなく、どれも丈夫な素材なので長く使うことができ、使い方によっては10年以上使うこともできます。また、いずれの素材も高い機能性を持つので、料理も美味しく仕上がりますよ。
鉄は、丈夫なのはもちろん、熱伝導率・保温性に優れるので、料理の出来の良さで料理好きな人々から絶大な支持を誇っています。フライパンから溶け出す鉄分の補給も期待できますよ。
お手入れが大変ですが、料理とお手入れを続けるうちに油がフライパンに馴染んで食材がくっつきにくくなり、使いやすくなっていきます。また、堅牢さゆえにフライパン自体がとても重く、大きいモノでは片手で持ち上げるのが難しいほど重い製品も。
鉄フライパンは一枚の鉄板から作り出される製品と溶かした鉄を肩に流し込んで作る鋳鉄の製品があります。鋳鉄はより重量があるものの、保温性に優れ、調理の際に食材への火の通りをよくする遠赤外線効果が期待できますよ。
ステンレスは、鉄にクロムを配合した錆びにくい金属で、とても丈夫なのはもちろん、お手入れが簡単で、家庭からレストランで広く使われています。素材の見た目を生かした、シンプルでスタイリッシュなシルバーのデザインの商品が多く、キッチンに出しっぱなしにしていてもインテリアに見えるほど。
一方、鉄と同じくらいの重さがあり、サイズの大きな物では調理中に重く感じてしまうでしょう。熱伝導率が高くないため、具材に火を通すのに少し時間がかかりますが、冷めにくいというメリットでもあり、予熱調理もできます。
銅は、他の素材と比べて抜群に熱伝導率が高く、時短調理を可能にするほか、均等に熱が伝わるため、ムラなく食材に火を通すことができます。一方で冷め易くもあるため、細やかな温度調整ができ、繊細さを求めるプロの料理人に愛用されています。銅イオンによる抗菌作用も期待できるでしょう。
とても柔らかい金属なので丁寧に扱う必要があり、鉄同様に細やかなお手入れをする必要があります。
値段もがとても高く、料理上級者向けと言えます。また、重量のある製品が多いので、扱いにくく感じてしまうかもしれません。
フライパンの取っ手は現在、下記の素材があります。
・樹脂製・・・丈夫かつ滑りにくく、持ちやすい
・木製・・・持ちやすく、見た目がお洒落なものの、劣化しやすい
・金属製・・・頑丈だが調理中に熱くなりやすく、重量がある
フライパンによっては取っ手に角度が付いていることでフライパンが持ちやすく、振るいやすくなっている製品もあります。
取っ手の接続部分の金具がフライパンの内側に出ていない製品はお手入れが簡単で、接続部分の劣化の心配なく使うことができます。また、T-Falの製品をはじめとして、取り外すことのできる取っ手は調理後に取っ手を外してそのまま食卓に出すことができるほか、収納やお手入れの際にとても便利です。
基本的に電気抵抗を持つ鉄、ステンレスのフライパンはIHコンロで使用できますが、それ以外の素材(アルミニウム、銅、チタン)は基本的にIHコンロでは使えず、底面にステンレス製のIHディスクが搭載されているなど、IHコンロで調理できるように加工されているものだけがIHコンロで使用できます。普段IHコンロを使っている方は、購入前にIH対応の商品かしっかり確認しましょう。
近年普及率の上がっている食洗機は家事の時短になり、とても便利ですが、フライパンは基本的に不向きとされています。
理由として、フライパンの素材として最もポピュラーなアルミニウムは熱やアルカリ性に弱いため、変形・変色してしまうおそれがあります。また、フライパンのコーティングも、フッ素樹脂はアルカリ性に弱く、セラミックやホーローのコーティングも洗剤に含まれる研磨剤によって傷が付き、劣化してしまいます。
鉄フライパンは食洗機で洗うことができますが、焦げ付きや錆び付きを防ぐ油膜が剥がれてしまいます。また、洗ったあとにしっかり乾燥させないと錆びてしまいます。ステンレスのフライパンは丈夫なため、食洗機で洗うことができますが、重量があるので、食洗機に入れる際は脱輪に要注意です。
食洗機対応のコーティングフライパンもありますが、コーティングの劣化を防ぐため、中性で研磨剤が入っていない洗剤を選ぶようにしましょう。
「GREENPAN」はベルギーの会社で、「Thermolon™(サーモロン)」というセラミックのノンスティック加工を発明した、セラミック加工フライパンの先駆けです。白やパステルカラーのフライパン本体や木製の取っ手など、北欧風のデザインでおしゃれなフライパンが多いのも特徴です。
「ミニフライパン 12.7cm ラウンド」は、アルミニウム合金製のフライパン本体にセラミックのコーティングがされたミニフライパンで、グレー色のフライパン本体とグリーンの取っ手は、まるでおもちゃのようなとてもかわいらしいデザインです。フライパンの性能も高く、安全性の高いセラミックのコーティングによって調理の際には焦げ付きにくく、調理後のお手入れもとても簡単ですよ。
また、取っ手のカバーは樹脂(シリコン)製になっており、持ちやすくとても頑丈で、熱くなりにくいというメリットもあります。傾斜の付いている取っ手はフライパンをふるいやすいほか、重心がフライパン本体側になるので、小さいフライパンではネックになりがちな五徳の上での安定性も良いでしょう。
気になる点としては、セラミック加工は陶器素材なので衝撃に弱く、強い衝撃で割れて細かい傷ができ、そこから焦げ付きやすくなってしまうことがあるので要注意です。使っているうちにコーティングの劣化は避けられず、数年のうちに食材がくっつきやすくなり、焦げ付きやすくなるでしょう。また、サイズが12.7cmと、およそ手のひらサイズでとても小さいので、目玉焼きやオムレツ1つ分、お弁当用のおかず等の用途に限定されるでしょう。
なお、こちらの製品はガス火専用となっているので、IHコンロでは使用できません。
◯良い点
熱伝導率が高い
焦げ付きにくく、お手入れ簡単
かわいらしいデザイン
取っ手が持ちやすく、便利
価格が手頃(約1,500円)
✕気になる点
コーティングに寿命あり
衝撃に弱い
IH非対応
suttoを生産している「ドウシシャ」は1974年大阪創業で、クックウェアをはじめとしたさまざまな生活雑貨を扱う会社です。コスパの良いアイデア製品が多いのが特徴です。
「スマートフライパン sutto (スット) 20×6㎝ グレージュ」は、一時期TwitterなどのSNSで話題になっていたのでご存じの方もいるかもしれませんが、これまでのフライパンにはなかった四角い形が特徴的なフライパンです。
形が四角いことでフライパンに料理が並べやすい、四角い角から料理の汁を注ぎやすい、レトルトのパウチを茹でやすい、立てて収納できるなど、様々なメリットがあります。
フライパンはフチが6cmある深型なので様々な料理に対応でき、フライパン内側にはフッ素樹脂加工がされているので、料理の際に焦げ付きにくく、使用後のお手入れも簡単ですよ。四角いデザインは機能性はもちろん、スマートな雰囲気もあります。グレージュカラーのモデルは取っ手が木目調になっており、温かみのあるデザインになっています。
ガラス製の蓋つきで、調理中も中身を確認することができるほか、蓋も自立するので、料理中の置き場に困ることもなく、収納の際にも便利です。
気になる点としては、一番大きいサイズで20cmと小さめなので、1〜2人分の料理が限界でしょう。また、フライパン内側のフッ素樹脂加工は1~2年のうちに劣化してしまいますので、料理の頻度がそこまで高くない方、サブのフライパンを探している方におすすめです。
◯良い点
四角いので様々な場面で便利
価格が手頃(約3,000円)
多用途な深型
熱伝導率が高い
焦げ付きにくく、お手入れ簡単
✕気になる点
コーティングに寿命あり
サイズ展開が乏しく、小さめ
「ZWILLING(ツヴィリング)」は、創業の歴史は1731年まで遡る、ドイツの老舗クックウェアメーカーです。ステンレス製のクックウェアをメインに扱う「ツヴィリング」以外にも、鋳物鍋で有名なフランスの「ストウブ」、マーブル模様のフライパンが特徴的なイタリアの「バッラリーニ」、包丁で有名な「ヘンケルス」など、様々なブランドを傘下に持ちます。
「ピコ フライパン 16cm」は、頑丈さと美しいシルバーの見た目が特徴的なステンレス製のフライパンです。ステンレスは保温性に優れるものの、熱伝導率が低く、温まりにくいのが難点ですが、この「ピコ フライパン 16cm」は底面にアルミニウムが使用されているので、熱伝導率にも優れています。丸みのある形状と取っ手がスタイリッシュかつかわいらしさのあるデザインになっています。
フライパン内側にはフッ素樹脂等のコーティングがされていませんが、調理前の加熱準備をしっかり行えば食材がくっつくことなく調理ができます。コーティング劣化の心配がないので、簡単なお手入れだけで長く使い続けることができます。万が一焦げ付いてしまってもスチールたわしでゴシゴシと汚れを落とすことができます。
16cmの小さめサイズなので、ステンレス製ながら重さも450gと軽く、初めてのステンレスフライパンとしてもおすすめです。ステンレス製の保温性の高さを生かしたソースやお菓子作りなどに最適のフライパンです。
気になる点として、ステンレスは調理に適した温度に加熱してから調理しないと焦げ付いてしまうので要注意です。また、取っ手もステンレス製なので、調理中に熱くなってしまうため、カバーなどで持つ必要があります。
◯良い点
丈夫で長く使える
熱伝導率・保温性に優れる
軽い(450g)
✕気になる点
正しく使わないと焦げ付く
取っ手が熱くなりやすい
「LODGE(ロッジ)」は、アメリカテネシー州発、1896年創業と長い歴史を誇る鋳鉄専門のクックウェアメーカーです。製品はすべてアメリカ国内で生産されており、スキレットやグリルパン、ダッチオーブンなど、アウトドア用のクックウェアを多く扱っています。LODGEの製品はコーティング(大豆油によるシーズニング)がされているので、購入後はスキレットを油に慣らすお手入れをせずに軽くお湯で洗ったらすぐに使えるのが魅力です。
「スキレット 6 1/2インチ」は、黒く重厚なデザインが特徴的な鋳鉄のスキレットです。6 1/2インチ=15.5cmのサイズなので、アウトドアで使うのはもちろん、普段使いのミニフライパンとしても使い勝手の良いサイズです。
鋳鉄ならではの表面の細かい凹凸は油馴染みを良くし、具材の焦げ付きを防いでくれます。また、底の厚さが非常に厚くなっているので、ムラなく、そしてじっくり優しく食材に火が通るので、食材が焦げ付きにくく、料理の仕上がりも良くなりますよ。
価格も2,000円前後と手を出しやすい価格なので、初めての鉄フライパンとして、または肉料理用として買ってみるのも良いでしょう。アヒージョ、オムレツなどの料理にも最適です。そのまま食卓に出しても雰囲気のある食卓になります。
気になる点として、重さ0.88kgとサイズの割に重めになっています。また、鉄製ならではのスキレットに油をなじませるための定期的なお手入れが必要で、使用後にしっかり乾燥させないと錆びてしまうので要注意です。スキレット全般に言えることですが、取っ手ががフライパンよりも短めなので、やや持ちづらく、取っ手と本体が一体になっているため調理中は非常に熱くなるので、鍋つかみやカバーが必須です。
◯良い点
熱伝導率・保温性が高い
比較的安価(2,000円台)
買ってすぐ使える
アウトドアでも使える
✕気になる点
お手入れが大変
サイズの割に重い(0.88kg)
取っ手が熱くなる
「ル・クルーゼ(Le Creuset)」は、1925年にフランスで誕生したキッチンウェアブランドです。豊かなカラーバリエーションを持つ調理器具はフランス国内でひとつひとつ職人の手で作られており、高品質な製品を扱う高級ブランドとしても有名で、日本でもカラフルなホーロー加工の鉄鍋がよく知られています。
「シグニチャー スキレット 20cm チェリーレッド」は、鋳鉄のスキレット全体にガラス素材のコーティングであるホーロー(エナメル)加工がされたスキレットです。鋳鉄ならではの熱伝導率と保温性の高さはそのままに、ホーロー加工によって食材が焦げ付きにくくなっています。鉄フライパンならではの油をなじませるお手入れも不要で、お手入れは使った後に洗うだけです。
見た目もル・クルーゼならではのカラフルなデザインで、このスキレットで料理をしてそのまま食卓に出せば、卓上がとても華やかな雰囲気になりますよ。スキレットの先端にサブハンドルもついているので、持ち運びもしやすくなっています。スキレットの両脇の注ぎ口はスキレット内のスープを移す際にとても便利です。
気になる点として、まず、価格が15,000円前後と非常に高価となっています。ホーロー加工のコーティングも耐用年数は1~2程度といわれており、使っているうちに劣化が進んで食材がくっつきやすくなってきます。また、重さ1.5kgとサイズの割にかなり重めになっています。取っ手がフライパンよりも短めなので、やや持ちづらく、取っ手と本体が一体になっているため調理中は非常に熱くなるので、鍋つかみやカバーが必須です。
◯良い点
熱伝導率・保温性が高い
おしゃれなデザイン
焦げ付きにくく、お手入れが簡単
✕気になる点
とても重い(1.5kg)
コーティングに寿命あり
非常に高価(15,000円前後)
取っ手が熱くなる
「藤田金属」は、1951年大阪・八尾市創業の企業で、アルミニウムや鉄製のクックウェアを中心に手掛けています。製品は職人のアイデアや技術が詰まっており、利便性を追求した製品が多いのが特徴です。
「フライパンジュウ S ハンドルセット:ブナ」は、鉄製フライパンでは珍しい着脱可能な木製のハンドルが特徴的で、アウトドア好きの方からも注目を集めているスキレットです。
ハンドルが取り外せるので持ち運びが簡単で、収納でかさばらないほか、丸いお皿のようなデザインなので、そのまま食卓に出すことも出来ますよ。ハンドルはつける位置が決まっておらず、スライド式でワンタッチ装着なので、とてもスムーズに着脱できます。鉄フライパンはなにかとお手入れが大変ですが、このフライパンジュウは独自の焼き付け加工が施されているので、使い始めの油ならしは不要で、焦げ付きとサビにも強くなっています。
ハンドルは、白くシンプルさが際立つブナと、木目の美しいブラウンのウォルナットから好みに合わせて選ぶことができますよ。木製のハンドルは劣化がネックになりがちですが、このフライパンジュウはハンドルだけの購入もできます。
気になる点として、Sサイズ(直径16cm)でスキレットの重さが560g、ハンドルの重さが200gの合計760gとまずまずの重さです。値段も特殊な技術が使われていることもあり、約9,000円と鉄製のスキレットでは高価です。ハンドルは便利ですが、やや不安定なようで、着脱によりフライパン本体に傷がつくことがあるようです。また、本体のサイズが小さいので、強火で調理をするとハンドルが焦げ付いてしまうので要注意です。鉄製スキレットならではの、油をなじませるお手入れも定期的に行う必要があります。
◯良い点
熱伝導率が高い
保温性が高い
ハンドルが着脱可能で持ち運び・収納に便利
シンプルでおしゃれなデザイン
✕気になる点
お手入れが大変
重い(1.1kg)
ハンドルが不安定
高額(7000~10000円台)
魔法瓶の水筒などで有名な「サーモス(THERMOS)」は、外国のブランドと思われがちですが、実は日本企業のブランドです。「THERMOS」の商標は20世紀のはじめにドイツで誕生しましたが、現在では日本の企業が商標を所有し、「THERMOS」のブランドを世界に展開しています。
「デュラブルシリーズ 玉子焼きフライパン」は、アルミニウム製の玉子焼き器です。アルミニウム製ならではの軽さと熱伝導率の高さを持ち、底厚3.5mmとやや厚めなので熱ムラが生じにくくなっています。玉子焼きはもちろん、様々な料理を気軽に、おいしく簡単に作ることができますよ。
また、内側にはフッ素樹脂のコーティングが施されているので調理の際に食材が焦げ付きにくく、お手入れの際も汚れもするりと落ちるのが特徴です。THERMOS独自技術の「デュラブルコート」によってコーティングとフライパン本体との密着性が高められているので、とても頑丈で加工が長持ちします。
取っ手も樹脂製で傾斜が付いているので持ちやすく、接続部分の金具がフライパンの外側についているので腐食等の劣化の心配がなく、お手入れも簡単です。
価格も3,000円前後で、手頃な価格になっているので、簡単な料理を作るためのサブフライパンとしてもおすすめです。
気になる点として、頑丈とはいえ、コーティングが1~2年のうちに劣化してしまうため、使っているうちに食材がくっつき、焦げ付くようになってしまうので、買い替えが必要になります。また、取っ手がやや短いので、手が大きい方は持ちづらく、使いづらく感じてしまうかもしれません。
◯良い点
価格が手頃(約3,000円)
熱伝導率が高い
焦げ付きにくくお手入れ簡単
小さいので使いやすい
✕気になる点
コーティングに寿命あり
取っ手がやや短い
「岩鋳」は、岩手県盛岡市に本社を置く南部鉄器のクックウェア等を手掛けるメーカーで、創業は明治35年(1902年)と、100年以上の歴史を持ちます。南部鉄器は国の指定する伝統工芸品であり、岩鋳の手掛けるカラフルな急須やクックウェアは海外でも「IWACHU」の名前でよく知られており、高い人気を持ちます。
「玉子焼(木柄付)」は、鉄製(鋳物)の玉子焼き器で、職人の手によって作られた伝統的な南部鉄器の製品です。鋳物ならではの高い熱伝導率と保温性によってふっくらとしてきれいな焼色のついた玉子焼きを作ることができます。玉子焼き以外にもオムレツなどの卵料理やガレット、ちょっとしたおかずづくりやにも使うことができますよ。
フライパン内側の表面のにある細かい凹凸は油馴染みを良くし、具材の焦げ付きを防いでくれます。先端に傾斜がついているので、調理の際に玉子焼きをひっくり返しやすくもなっています。
鉄はとても頑丈なのでとても長く使い続けることができます。フライパンの内側に食材をくっつきにくくするコーティングが施されていませんが、使うごとに油がなじみ、どんどん食材がくっつきににくくなり、使いやすくなっていきますよ。
価格も3000円台と手を出しやすい価格なので、鉄フライパンが気になっているけれどいきなりメインのフライパンとして買うのは迷っているという方は、初めての鉄フライパンとして選んでみるのも良いでしょう。
気になる点としては、あまり大きくはない玉子焼き器ですが重さ1.1kgと重めになっています。また、鉄製ならではの使い始めや調理前後のお手入れが必要で、しっかりお手入れしないとサビてしまうので注意しましょう。
◯良い点
熱伝導率・保温性が高い
丈夫で長く使える
比較的安価(約3,000円)
✕気になる点
お手入れが大変
やや重い(1.1kg)
「中村銅器製作所」は、東京足立区にある、銅製のクックウェアをメインに制作している製作所です。80年以上の歴史を持ち、職人の手によって1つずつ作られる製品は多くの料理人に愛されています。
「玉子焼き鍋 13長」は、抜群の熱伝導率を誇る銅製の玉子焼き器です。玉子焼き器全体にムラなく火が回るので、食材に素早く均等に火を通すことができるため、ふっくらとした玉子焼きを作ることができます。火の通りの早さは時短調理にもなりますよ。また、銅製の調理器具は銅イオンによる殺菌効果を持ち、食中毒の原因となる雑菌を消滅させる効果があると言われています。
木製の取っ手は飴色の玉子焼き器本体の色合いと相まって、温かみのある雰囲気があります。また、取っ手に傾斜がついているので、玉子焼きをひっくり返しやすいようになっています。一般的に銅フライパンの内側にはフライパン内側の酸化・変色防止の錫加工が施されていますが、この製品は一般的なメッキ加工ではなく、よりはがれにくい焼き付けを行っているなど、様々なこだわりが詰まった製品です。
銅はやわらかい金属なので変形しやすく傷つきやすいため、取り扱いに注意する必要がありますが、お手入れを続けることで一生モノとして使い続けることができますよ。ただし、銅製のクックウェアは、使い始めは飴色のピカピカとした見た目ですが、使っているうちに変色が進み、よく言えばビンテージな雰囲気に、悪く言えば少し年季の入った見た目になりがちなので、ピカピカのクックウェアを使い続けたい、という方には不向きです。
気になる点として、銅は希少性の高い金属なので、値段も小さめのサイズながら7,480円と高めの価格になっています。また、前述の通り使い続けるためには鉄製のクックウェア同様のお手入れを続ける必要があり、お手入れを怠るとサビてしまいます。こだわりを持って料理をしたいという料理上級者向きと言えるでしょう。
◯良い点
熱伝導率が高く、料理がおいしく仕上がる
長く使える
✕気になる点
高額(7,480円)
お手入れが大変
変形しやすい
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