プランクは主に体幹(腹筋・背筋)を鍛える静的エクササイズですが、腕にも刺激が入るため二の腕痩せも見込めます。逆を言えば腕が太くなってしまう可能性もあるので注意が必要です。
プランクは、体幹を鍛える基本のエクササイズです。体幹と言うとかなり漠然としていますが、簡単に表すと身体の胴体を表しており、この部分を鍛えることで力を発揮しやすい身体を作ることができます。もう少し言うならば、「筋肉を付ける下地を作る」というイメージがわかりやすいかと思います。
プランクの語源は英語の「plank」で意味は「厚板(あついた)」です。手足で身体を支え身体をまっすぐ硬直させる姿は、まさに「厚板」と表現するのに相応しいといえます。
プランクで主に鍛える筋肉の部位は腹筋・背筋・臀部(お尻)です。
副次的に、二の腕の筋肉である上腕三頭筋にも刺激が入るため、二の腕を引き締める効果も期待できます。
ただし、筋トレ上級者になると負荷の小さいプランクだけでは腕を鍛えることはできません。
プランクはバランス良く腹筋・背筋・臀部を鍛えることができますが、静的なエクササイズであるためプランク単体ではそこまで負荷が大きくありません。
基本的には他のエクササイズと組み合わせることを念頭に置いて実施します。そのため、確かにプランク単独でも効果はありますが、その効果は実感し辛く、効果を実感したいのならばその他のエクササイズを組み合わせる必要があります。
プランクで体幹を鍛えることは、代謝アップに繋がり、代謝が上がると体温が上がって脂肪を燃焼させやすくなります。そのため、腕立て伏せなどの動的エクササイズのウォーミングアップとして最適です。
プランクで腕が太くなるか否かは個人差があり一概に言うことはできませんが、太くなる可能性はあります。
二の腕を細くするには脂肪を取る必要があり、脂肪を取るためには筋肉を鍛えて代謝を上げる必要があります。そのため、脂肪が減っていくのと、筋肉が増えていくのは同時発生してしまいます。二の腕の脂肪が多い人は一般的に、最初に腕が細くなっていき、一定期間を経ると腕が太くなっていく傾向があります。
ただし、プランクはそこまで負荷が大きいエクササイズではありませんので、毎日30秒×3セットをやっても腕がそこまで太くなることは考えにくいです。
二の腕の脂肪は取りたいけど腕は太くしたくないという方は、プランクの負荷を下げて(秒数を減らす・セット数を減らす・毎日やらない)実施し代謝を上げ、その後に腕に負荷がかからない有酸素運動(ウォーキングやランニング、バイクなど)をやるとよいでしょう。
プランクのメインターゲットは腹筋・背筋(つまり体幹)です。副次的に腕にも刺激が入る程度なので、腕への効果を高める方法が特にあるわけではありません。正しいフォームでプランクを実施することが、腕への刺激も大きくなり、二の腕痩せに効果的といえます。強いて言うならば、腕に意識を集中させることがポイントです。
二の腕に限らず、プランクを効果的に実施する上で一番重要なことは、上半身から下半身までを一直線にすることです。プランクが板という意味なので、一直線でなければプランクになりません。
不安定な状態で身体をまっすぐに維持することで体幹を鍛えるので、身体が曲がってしまえばエクササイズ効果が低減してしまいます。
また、身体が曲がった状態で長時間のプランクを実施すると、場合によっては、腰の痛めてしまうリスクもあるので注意が必要です。
「つま先だと身体を一直線にできない」という方は、無理をせずにまずは膝立ちで実施するなど負荷よりもフォームを優先に実施しましょう。
膝立ちで実施する場合には、太ももを下半身が真っすぐになることをしっかり意識することが大切です。
二の腕にしっかり刺激を入れるためには腕で身体をしっかり支えることが大切です。
そのためには、腕は床に対して垂直に設置することが重要です。垂直にしないと、腰や頭が床に落ちてしまいます。
また、肘の角度を90度にするのも心がけましょう。肘の角度は鈍角だと腰が、鋭角だと頭が落ちてしまいバランスを崩します。
腕の幅も肩幅に設定しましょう。広すぎるのも、狭すぎるのもアウトです。身体のバランスを崩してしまい、腕をはじめ全身への運動効果が下がります。
脚幅は基本的には、腰幅かそれよりも狭い位に設定することが推奨されています。
肘で体重を支えるため、フローリングの床などで実施するとどうしても肘が痛くなってしまいます。実施する際には、肘の下に座布団やマットなどの緩衝材を敷きましょう。
目線は正面に設定すると腕への刺激を高められます。頭の重さをしっかり腕(と上半身)で支える必要があるからです。長い秒数になるほど、目線が正面になるということを疎かにしがちですが、目線を正面にした方が効果的なエクササイズとなります。
一方、プランクで腹筋をメインに鍛えたい場合は、おへそを覗きこむようなフォームにするのがおすすめです。
正しい呼吸方法を実施することもプランクの効果を高めます。
プランクはスクワットや腕立て伏せと言った動的なエクササイズと比較して、エクササイズが静的であることから、いまいち呼吸法を掴みにくいという問題がありますが、基本的には息を吸うことよりも吐き出すことに意識を置くと良いでしょう。
これは、腹筋運動をイメージするとわかり安いですが、腹筋では上体を上げるときはゆっくりと息を吐き出し、上体を下げるときは息を吸います。プランクも、腹筋運動と同様に腹筋を鍛えることができるエクササイズですから、「息を吸って、ゆっくり吐く」ということを繰り返すことで腹筋を効果的に刺激することができ、特に秒数が長くなってくるとこの呼吸法が重要になっていきます。
ハイプランクは、腕とつま先で身体を支えるプランクであり、端的に表すと腕立て伏せのトップポジションの状態を維持したプランクです。
肘を曲げないタイプのプランク(ハイプランク)を実施すると上腕三頭筋への負荷が大きくなるため、二の腕を痩せたい人におすすめです。しかし、ハイプランクはその分、腹筋・背筋への刺激は減ってしまうデメリットがあります。
まずは、30秒 × 3セットを目安に実施します。負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やし、最終的には1分30秒程度実施できれば十分です。
ハイプランクの効果を高めるポイントは、基本のプランクと同じです。上半身から下半身まで一直線になることを意識しましょう。
特に基本のプランクと比較して、床から高い位置に身体が設定されるため腰が下がりやすく注意が必要です。
ハイリバースプランクは、仰向けの状態で行うハイプランクです。
ハイリバースプランクで鍛えられる部位は、基本的には腹筋、背筋、臀部になり、慣れるまでは特に肩や腕にも刺激が入ります。特に背筋を稼働する必要があり、背筋を鍛えるためにも有効な種目です。
まずは、30秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やし、最終的には1分程度実施できれば十分です。
ハイリバースプランクで効果を上げるポイントは、手の向き、目線、つま先の角度が挙げられます。
まず手の向きですが、指先がつま先の方向に向くようにしましょう。これが身体を支える上で一番力を出しやすい状態です。逆側に向けてもできないことはないですが、力を出しづらく、肘が曲がりやすいので注意しましょう。また、両肘をしっかり伸ばすように心がけましょう。
次に首の位置と目線ですが、身体と垂直になるようにしましょう。首を前に出したり、目線を自分の身体の方に落とすと、腰も落ちやすくなるためです。
最後につま先の角度ですが、できるだけ脛(すね)からつま先まで一直線になるように意識します。つま先をたてて踵(かかと)だけで体重を受けようとすると、下半身が落ちやすくなるためです。足の裏全体で重心を取るイメージを持った方が継続しやすいです。
ハイサイドプランクは、側面を向いた状態で片足、片手で支えるプランクです。
基本のプランクでは腹筋の中でも腹直筋が主なターゲットだったのに対して、ハイサイドプランクでは腹斜筋が主なターゲットとなります。
また、片腕で身体を支えるため腕への負荷も高いです。
まずは、10秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やして最終的には1分程度実施できれば十分です。
ハイサイドプランクで効果を上げるポイントは、脇の開き、重心の意識が挙げられます。
腕と身体の開きが90度になるようにする(胴体と腕でT字を作る)と、腕の負担が高まり、効果が上がります。初心者の方は、腕と身体の開きは小さく始めた方が取りかかりやすいでしょう。
最後に、重心ですが、身体の側面に対してやや後ろ側に設定することが重要です。ハイサイドプランクは身体が前側に倒れやすい種目なので、それを防止するために重心はやや後ろ気味を意識するのがよいです。
プランクプッシュアップは、プランクとプッシュアップ(腕立て伏せ)を交互に行うエクササイズです。
腕立て伏せの動作が入るため、特に大胸筋や上腕三頭筋、三角筋を鍛えることができます。
30秒のインターバルを挟みながら30秒×3セットを目安に行います。
プランクの姿勢では、身体を一直線にすることが大切です。プランクプッシュアップでもプランクと同様お尻が落ちやすいので注意が必要です。
特にプッシュアップから移行するときにお尻が落ちやすいので、しっかりお尻を意識するようにしましょう。
また、「重力と同じ方向に動くときはゆっくり、重力と反対の方向に動くときは速く」という重力に抗うことも効果を高めるポイントです。
重力に抗うことで負荷が大きくなり、より効果的になります。そのため、プッシュアップでは早く身体を落とさないように意識しましょう。
二の腕を鍛えられる、プランク以外の自重トレーニングは主にプッシュアップです。
ただし、プッシュアップはやりすぎると筋肉が付き、腕が太くなる可能性があります。毎日やっても問題ないですが、腕の状態を見ながら2日1回、3日に1回と調整することが大切です。
プッシュアップとは、いわゆる「腕立て伏せ」のことです。自重を使って腕(上腕三頭筋)や胸(大胸筋)など上半身を鍛えることができます。一口に「プッシュアップ」といっても、様々な種類があり、種類によって鍛えられる筋肉が変わってきます。
「プッシュアップ」は、最も一般的なフォームで実施するもので「ノーマルスプッシュアップ」ともいわれます。
この動作を繰り返します。
膝つきプッシュアップは、膝をついた状態でプッシュアップを行うエクササイズです。
基本のプッシュアップよりも負荷が小さくなりますが、筋力が少なくプッシュアップをするのが難しいという人におすすめです。
ナロープッシュアップは、通常のプッシュアップよりも手幅を狭くして行うエクササイズです。
プッシュアップの中でも特に上腕二頭筋と大胸筋、三角筋に刺激が入ります。大胸筋が鍛えられると、女性はバストアップの効果が期待できます。
この動作を繰り返します。
リバースプッシュアップは、椅子などを使い仰向けの状態で行うプッシュアップです。
リバースプッシュアップは、プッシュアップの中でも特に上腕三頭筋や三角筋、広背筋を鍛えることができます。
10回×3セットを目安に実施します。
ヒンズープッシュアップは、基本のプッシュアップに前後運動を入れたエクササイズです。前後運動により、大きな負荷がかかるため難度は高いですが、基本のプッシュアップより高い筋力アップが期待できます。
主に上腕二頭筋や大胸筋を鍛えることができます。また、大きな動作を伴うので体幹も鍛えられます。
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