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ニキビ跡におすすめの化粧水は?タイプ別に7アイテム紹介

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ニキビ跡におすすめの化粧水は?タイプ別に7アイテム紹介

ニキビ跡対策の化粧水特集です。ニキビ跡は大別して、シミ・赤みと凸凹タイプがあります。それぞれに合った化粧品を、人気アイテムから海外ブランドまで幅広く紹介します。


ニキビ跡の種類と原因

ニキビ跡(痕)とは、一般的にニキビの炎症が落ち着いた後に残る赤みや色素沈着、クレーター(凹凸)のことを指します。ニキビ跡は主に4つのタイプに分けることができます。

炎症後紅班

炎症性紅斑(こうはん)は、ニキビの炎症によってできた新しい毛細血管が、目立っている状態のニキビ跡です。細い血管が浮き出ていたり、肌に赤みが残っているなどの特徴があります。肌の表面は平らなことがほとんどですが、凹凸となる場合もあります。炎症性紅斑は、時間が経つと自然に消失することが多いですが、中にはニキビ跡として残ることもあります。

炎症後色素沈着

ニキビの炎症によって生成されたメラニンによって、色素沈着となってしまった状態のニキビ跡です。肌表面は平ら、茶色いシミのように見えるなどの特徴があります。ニキビ跡の初期段階としてはよくあるタイプで、炎症後紅斑と同様に一時的な場合が多いですが、肌に残ってしまうこともあります。

陥凹(萎縮)性瘢痕

一般的に「クレーター」と呼ばれるニキビ跡です。凹凸(クレーター)タイプのニキビ痕は、凹んでいるタイプの「陥凹性瘢痕(はんこん)」と膨らんでいるタイプの「肥厚性瘢痕」に分けられます。ニキビの炎症のダメージが、皮膚の深部(真皮や皮下組織など)まで到達した結果、瘢痕組織に浅層の皮膚組織が引き込まれることでできるニキビ跡です。肌表面に凹みがある、大きい毛穴のように見えるなどの特徴があります。陥凹(萎縮)性瘢痕は、自然に消失することは難しく、かつなかなか改善しないニキビ跡です。

肥厚性瘢痕

凹凸タイプのニキビ跡で、肌が盛り上がっている状態のニキビ跡です。人間には外傷を負った際に、損傷した肌を作り直す創傷治癒(そうしょうちゆ)という働きが備わっています。新しい肌をつくる過程で、必ず少し多めに肌を作り直します。この「多め」に作られる働きが過度に働くと肥厚性瘢痕になってしまいます。肌の表面がボコッと盛り上がっていたり、しこりのように硬いなどの特徴があります。肥厚性瘢痕も陥凹(萎縮)性瘢痕と同様に自然治癒は難しく、なかなか治らないといわれています。

ニキビ跡改善の化粧水の選び方

赤み・シミのようなニキビ跡には美白成分

ニキビ跡には主に4つの種類があると上記でご紹介しました。4つのうち、炎症後紅斑と炎症後色素沈着タイプのニキビ跡に関しては、スキンケアを入念に行うことで、改善スピードが上がりやすくなります。

赤みや色素沈着タイプのニキビ跡におすすめなのが、美白成分です。上述の通り、炎症によって生成されたメラニンが、肌ターンオーバーの乱れなどで肌に蓄積することで色素沈着が起きます。メラニンの生成を抑える作用がある美白成分を取り入れることで、ニキビ跡の改善が見込めます。

代表的な美白成分には、

  • トラネキサム酸

  • ビタミンC

  • ビタミンC誘導体

  • ニコチン酸アミド

  • ナイアシンアミド

  • アルブチン

  • コウジ酸

  • アゼライン酸

  • レチノイド

などがあります。
「皮膚の漂白剤」といわれるハイドロキノンは、強力な成分で人によっては強い刺激を感じやすいので、使用には注意が必要です。

凹凸タイプのニキビ跡にはエイジングケア成分

凹凸タイプ(陥凹(萎縮)性瘢痕・肥厚性瘢痕)のニキビ跡には、エイジングケア成分配合の化粧水がおすすめです。肌にハリや弾力を出すことで、凹凸感が目立ちにくくなります。残念ながら凹凸タイプのニキビ跡は、スキンケアのみで改善することは難しいといえます。できてしまったニキビ跡は、毎日のスキンケアで入念にケアしつつ、なかなか治らないニキビ跡は、皮膚科や美容クリニックなど専門医に相談することをおすすめします。

保湿成分

保湿は、スキンケアの基本で、あらゆる人にとって大切です。保湿することで、様々な肌トラブルを防ぐことができます。保湿することで、肌のバリア機能の向上やターンオーバーが正常化され、ニキビ跡の改善に繋がりやすくなります。

保湿成分には、セラミド類ヒアルロン酸コラーゲンレチノールナイアシンアミドアミノ酸グリセリンスクワランワセリンなどがあります。ニキビがまだ出ている場合、ワセリンやグリセリンは、毛穴を塞いでしまいニキビを悪化させる可能性もありますので使用を避ける方がよいでしょう。

また、ブランド独自の保湿成分などもありますので、どの成分にどんな働きがあるのかを確認してみましょう。

使い心地・香りなど

化粧水は毎日使用するものです。そのため、使い心地の良い化粧水を選ぶことが大切です。例えば、香りやテクスチャー、ボトルの形状(ミスト式、ポンプ式など)、使用時間帯(朝用・夜用)などです。

特に香りやテクスチャーは人によって好みが大きく分かれます。化粧品特有の香りが苦手な方は、無香料タイプの化粧水を選びましょう。ただし無香料でも、原料臭を感じられる場合もあります。

使いやすさを重視したい場合は、ポンプ式やスプレー式の化粧水がおすすめです。特にスプレー式(ミスト状の化粧水)は、メイクの上から使用できるものが多いため、外出先の肌の水分補給としても使いやすいです。

【赤み・シミタイプ】ニキビ跡におすすめの化粧水3選

POLA|ホワイトショット LX

POLA(ポーラ)は、スキンケアアイテムやメイクアップアイテムなど美容関連アイテムを展開しているブランドです。最高峰ライン「B.A.(ビーエー)」やシワ改善に特化した「リンクルショットシリーズ」など、20以上のブランドを展開しています。

この商品は、POLAの美白ケアシリーズ「ホワイトショット」の医薬部外品の化粧水です。2019年に日本で10年ぶりに新承認された美白有効成分のPCE-DP(デクスパンテノールW)を配合しています。PCE-DP(デクスパンテノールW)は、メラニンの蓄積を抑制する作用やターンオーバーを促進する作用があります。そのため黒ずみやシミ、そばかす、色素沈着タイプのニキビ跡にアプローチすることが可能です。

無香料、無着色でアレルギーテスト済み*です。
* 全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません。

同ラインのスキンケアアイテムには、美容液や乳液、クリーム、日焼け止めなどもあります。化粧水と一緒に使うことで、効率的にニキビ跡ケア・美白ケアが可能です。

アンプルール|ラグジュアリーホワイト ローションAO II

アンプルールは、先端の美容皮膚研究を基礎元に開発されたドクターズコスメのブランドです。独自の厳密な測定基準の元、美容やバイオサイエンスなどさまざまな知識をもつ専門家たちが、英知を集結して開発したスキンケア商品を販売しています。

この商品は、美白ケア*シリーズ「ラグジュアリーホワイト」の化粧水です。新安定型ハイドロキノンやトリプルセラミドなどの美容成分を配合し、美白*はもちろん、うるおいとハリに満たされた肌へと導きます。新安定型ハイドロキノンは、不安で扱いにくい性質を持つ従来のハイドロキノンに、性質を安定させる成分を合成させてできたものです。ハイドロキノンは、イチゴやブルーベリーなどから採れる「肌の漂白剤」と呼ばれるスキンケア成分です。植物が紫外線を浴び発生した活性酸素により、酸化した細胞を元の状態に戻す働きがあるといわれています。新安定型ハイドロキノンの働きをさらにパワーアップさせる独自の「AOカプセル」には、速攻型ビタミンC誘導体やレスベラトロール、α-リポ酸、マキベリーエキスの4つの成分が配合されています。さらに、うるおいとハリで満たされた肌へ肌状態を底上げするトリプルセラミド、外的ストレスに働きかけ肌質を整える整肌成分のグリチルリチン酸2Kなども配合しています。
* メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ

同ラインには、クレンジングや洗顔料、美容液、クリームなど、スキンケアアイテムが一通り揃っています。ライン使いしやすいブランドです。

ビーグレン|QuSomeローション

b.glen(ビークレン)は、2003年にアメリカ・カリフォルニア州のビバリーヒルズで誕生したスキンケアブランドです。高度なテクノロジーとプロフェッショナルな人の力で、徹底的なパーソナライゼーションサービスを提供しています。アメリカに本社を置くブランドですが、高品質の製品を作るために、2014年に生産拠点を日本に移しました。

この商品は、ビーグレン独自の浸透テクノロジー「Qusome」が採用されています。超微小カプセルに包まれたスキンケア成分が角層内にうるおいを浸透し、肌のキメを整え、内側からあふれるハリと透明感のある美しい肌へ導きます。Qusomeテクノロジーにより、浸透力と保水力を最大限に向上させ、17時間の持続型超保湿を実現しています。主要成分として5つの美容成分(アラントイン、醗酵ローズハチミツ、エクトイン、アミトース3LGA、VCエチル)が配合されています。アラントインには肌を保護し肌荒れを防ぐ作用が、エクトインには極度な乾燥や外的ストレスから肌を守り保湿・保護する作用が、VCエチル(ビタミンC誘導体)には肌環境を正常な状態に整える作用があるといわれています。

ニキビが出来ている方には同ブランドのもう一つの化粧水「クレイローション」がおすすめです。また、ニキビ跡ケアには、同ブランドの美容液「QuSomeホワイト2.0(美白ケア)」や「QusomeレチノA(ハリ・弾力ケア)」もおすすめです。

【凹凸タイプ】ニキビ跡におすすめの化粧水4選

POLA|B.A ローション

POLA(ポーラ)は、スキンケアアイテムやメイクアップアイテムなど美容関連アイテムを展開しているブランドです。最高峰ライン「B.A.(ビーエー)」やシワに特化した「リンクルショットシリーズ」など、20以上のブランドを展開しています。

この商品は、POLA最高峰のエイジングケア*ブランド「B.A」の化粧水です。B.Aは遺伝子が後天的に変わる仕組みである「エピゲノム」に着目したブランドです。これまで「がらくた」と考えられていた98%ものDNAの中から、遺伝子スイッチを後天的にONにする細胞を発見し、その細胞に働きかけることでエイジレスな状態を目指します。ポーラオリジナル複合保湿成分「仙人穀ロスマ」が配合されています。仙人穀ロスマは、紀元前4000年頃から栽培されているといわれているスーパーフードのセンニンコク(仙人穀)の種子エキスと、セージ葉エキスを配合した複合成分で、生命感あふれるようなハリ肌をサポートしてくれます。
*年齢に応じたお手入れ

微賦香でアレルギーテスト済み**です。
**全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません。

同シリーズの美容液「B.A セラム レブアップ」は、肌にさらなるハリ感やうるおい感を与えてくれます。

CHANEL|ル リフト ローション

CHANEL(シャネル)は、フランスで1910年に設立されたラグジュアリーブランドです。女性用の帽子専門店が始まりでした。その後、服飾と香水へと展開し、1924年に初めてメークアップコレクションを、1927年にスキンケアラインを発表しました。

この商品は、シャネルの先進エイジングケア*ライン「ル リフト」の化粧水です。ル リフト製品には、自然由来成分のアルファルファ濃縮エキスが配合されており、肌にハリや弾力を与え、なめらかな肌へ導きます。とろみのあるやわらかなテクスチャーで素早く角質層まで浸透し、乾燥が進みバランスを失った肌のバリア機能と水分バランスを整えてくれます。ヒアルロン酸Naやグリセリン、ポリクオタニウム-51、スフィンゴモナス培養エキス、チューベロース多糖体、 BGなど様々な保湿成分が配合されており、ふっくらと跳ね返すような弾力を肌に与えることができます。
*年齢相応のお手入れ

同ラインには、美容液や乳液、クリーム、アイクリーム、ハンドクリームもあります。

ニールズヤード|フランキンセンスウォーター

ニールズヤードは、1981年創業のイギリスのオーガニックブランドです。全製品において水を除く70%以上がオーガニック成分であり、かつ土壌や環境、栽培方法など厳格な規定を設けている英国ソイルアソシエーション認定の原料を使用しています。また、アメリカのUSDAによってオーガニック認定された原料も使用しています。

この商品は、ニールズヤードのスキンケアカテゴリで人気No.1のアイテムで、英国アソシエーション認定のオーガニック製品です。修復の樹木と呼ばれるフランキンセンスが配合されています。フランキンセンスには、砂漠の過酷な乾燥や強烈な紫外線でできる傷を自ら修復する力があります。保湿成分としてアロエベラエキスやペプチドが配合されており、肌のキメを整えながら潤いで満たします。不要な角質や汚れを取り除きクリアな肌に整え、後から使用する美容液やクリームの浸透率を高める効果もあります。マンダリンやベルガモット、フランキンセンスなどをブレンドした香りにはリラックス効果もあります。

無着色、無鉱物油、アルコールフリー、シリコンフリー、パラベンフリーです。

フランキンセンスシリーズには、メイク落としや美容液、保湿クリームなどの用意もあります。

キールズ|キールズ ブリュー フェイシャル エッセンス FA

キールズは米国ニューヨークでアポカセリー(調剤薬局)として始まったブランドです。アポカセリーとは、カウンセリングをもとに顧客一人ひとりに適した薬草や原料を調合し、薬やお茶を販売する店を指します。Nature(自然)・Science(科学)・ Service(サービス)という3つの信念をコンセプトにしています。

この商品は、美容成分をたっぷり配合し、肌にハリやツヤ、潤いを届ける二層式の化粧水です。エイジングケア*効果のあるフェルラ酸と肌表面の古い角質をケアする乳酸を配合しています。さらに、自ら種から花に返り咲く再生力をもつアブラナ花から120時間かけて丁寧に抽出したアブラナエキスとアブラナ種子エキスを発酵成分(サッカロミセス、コメ発酵液)と調合して配合しています。時間をかけて丁寧に抽出することでアブラナ花の再生力を最大限に引き出され、ダメージを受けた肌を優しく整えます。
* 年齢に応じたハリ感を与えるお手入れのこと

パラベンフリー 、ミネラルオイルフリーです。

油分を含む化粧水ですので、使用前によく振ってからお使いください。

ニキビ跡を作らないために心がけるべきこと

ニキビは触らない・潰さない!

ニキビを早く治すためには、ニキビに絶対に触れないことです!

ニキビができると、つい気になって触ってしまう気持ちは理解できますが、指や爪に付着した細菌によってニキビの炎症が悪化する可能性があります。また、摩擦により色素沈着につながってしまう恐れもあります。ニキビには、スキンケア時以外は触れないようにしましょう。

また、ニキビは絶対に自分で潰してはいけません。ニキビを潰してしまうと、毛穴の中にある炎症性細胞も潰れてしまい、さらなる肌ダメージを引き起こしてしまいます。例えば、メラニン生成が活性化して色素沈着となってしまったり、コラーゲンなどの皮脂組織にダメージが加わりクレーターになってしまいます。潰さずに自然に治癒するのを根気強く待つことが、一番の近道といえます。

皮膚科などの専門医では、ニキビ治療の一つに面皰(めんぽう)圧出があります。これは、専門器具を使って毛穴内に貯留している皮脂を押し出すことで、ニキビの改善を促進させる治療です。ただし、衛生面や技術面から、自分でやるのは避けましょう。

スキンケアはやりすぎない

ニキビが気になると、つい入念なスキンケアになりがちです。しっかりケアすること自体はよいことなのですが、スキンケアのやりすぎはかえってニキビの状態を悪化させてしまう恐れがあります。例えば、皮脂を取り除くために1日に何回も洗顔をしたり、クリームなどの量をたっぷり塗布するなどの行為は避けましょう。

肌を清潔に保つことはとても大切ですが、顔を洗えば洗うほど、肌に必要な皮脂まで洗い流してしまいますし、摩擦により肌に負担が生じます。また、保湿力の高い乳液やクリームなどを大量に塗ってしまうと、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなったり、できているニキビが悪化する可能性があります。

ニキビケアはシンプルなケアが大切です。洗顔は1日2回(思春期ニキビの方は3回までOK)までとし、上述したように、油分が少なめのアイテムやノンコメドジェニックの化粧品を選ぶようにしましょう。

紫外線対策を徹底する

紫外線は、ニキビだけでなくシミやシワなどあらゆる肌トラブルの原因となります。ニキビが気になる時は、より紫外線対策を徹底することが重要です。

季節や気候、場所問わず、日焼け止めは毎日使用しましょう。外出する時はもちろん、家で過ごす時もです。

また、ブルーライトにも注意が必要です。ブルーライトとは、可視光線の一つで、紫外線に近い強いエネルギーを持つといわれています。パソコンやスマホなどの電子機器の画面からのブルーライトにより、ニキビが悪化したり、色素沈着が長期化しやすくなるといわれています。また、眠りに関連する「メラトニン」というホルモンの分泌にも影響し、入眠を妨げ睡眠の質を下げてしまうともいわれています。ニキビ改善のためには睡眠も重要なカギとなりますので、就寝前は電子機器の使用を避け、リラックスして入眠できる環境を整えましょう。

顔周りを清潔に保つ

ニキビに細菌が付着することで、炎症が悪化してニキビが慢性化・重症化する可能性があります。ニキビがある時は、常に顔周りを清潔に保つことが重要です。

例えば、

  • 髪の毛が顔に触れないように束ねる

  • 朝晩は洗顔料でしっかり汚れを落とす

  • 汚れたメイクツールで化粧をしない

  • 厚塗りメイクは避ける

  • 寝具やタオルなど顔に触れるものは毎日洗濯する(洗濯洗剤も肌に優しい成分のものを使用する)

など、日常的に心がけることで、ニキビの改善が見込めます。

ただし、繰り返しになりますが、ニキビが気になるからと顔を洗いすぎるのはNGです。どんなに皮脂量が気になっても1日2回(思春期ニキビの方は3回)までが目安です。

栄養バランスの取れた食生活を

ニキビ改善のためには、スキンケアだけでなく、インナーケアも重要な役割を果たします。インナーケアとしては、栄養バランスの取れた食生活を心がけることが大切です。

一般的に糖質の多い食事や飲み物は、ニキビを悪化させるといわれています。糖質の摂りすぎにより、血糖値が急激に上昇し、血中の中性脂肪が増え、皮脂の過剰分泌につながるためです。さらに糖質は、肌を健やかに保つために必要なビタミンCを奪うといわれています。これらの理由から、ニキビが気になる時は、糖質の摂取量を抑え、血糖値の上昇がゆるやかな食材・食事を取り入れることをおすすめします。

ビタミンやミネラルなどをしっかり摂取することも大切です。

質の良い睡眠を取る

質の良い睡眠を取ることで、ニキビの症状が改善することもあります。

人は睡眠中に修復ホルモンを分泌し、肌の修復を行っているのですが、睡眠の質が悪かったり、睡眠不足になると、修復ホルモンがうまく分泌されず、肌のダメージが修復されないままになってしまいます。ターンオーバーが乱れ毛穴が詰まりやすくなり、ニキビが治まるどころか悪化する恐れもあります。

また、睡眠ホルモン「メラトニン」は、血糖値のコントロールにも関与しているともいわれています。

睡眠の質を上げるために、意識していただきたいポイントを下記にまとめました。

  • 肌触りの良い寝具やパジャマを使用する

  • リラックスできるアロマやオイルを使用する

  • 湯船にしっかり浸かって体を温める

  • 入浴後や就寝前に軽くストレッチをする

  • 就寝前は間接照明などを使用し目を休める

  • 就寝前は極力スマホやパソコンを使用しない

  • ウォーキングなど軽めの運動を行う

ストレスを溜めない

仕事や人間関係などで悩みを抱えている方は多いと思います。しかしそのストレスがニキビを悪化させているかもしれません。日頃からストレスを溜めない習慣を身につけることが、ニキビ改善の近道です。

人は、ストレスを感じると「コルチゾール」というストレスホルモンを分泌します。このコルチゾールは、皮脂の分泌を増やすといわれており、ニキビの悪化につながる可能性があります。

リラックスする方法を自分なりに見つけ、ストレス発散してみてくださいね。

ニキビに関するQ&A

ニキビにはどんな種類がある?

ニキビは主に、思春期ニキビと大人ニキビに分けることができます。

思春期ニキビは、10代(中・高校生)にできるニキビを指します。ホルモンバランスの変化が思春期ニキビの主な原因で、皮脂腺が多いTゾーンに出やすいのが特徴です。症状としては、白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビ・ニキビ痕などがあります。

大人ニキビは、20〜40代に多いニキビを指します。ホルモンバランスの変化や不規則な生活習慣、ターンオーバーの乱れにより毛穴が詰まりやすくなり、大人ニキビの原因になります。思春期ニキビとは違い、乾燥したり、角質が肥厚しやすいUゾーン(顎、口周り、頬)に出やすいのが特徴です。症状としては、白ニキビや赤ニキビなどです。

思春期ニキビと大人ニキビから派生して、ニキビが出る状態が何十年も続くニキビのことを慢性化(重症化)ニキビと呼ぶこともあります。思春期〜40代と年齢問わず、ニキビが出る場所もTゾーンやUゾーンなど様々です。白ニキビや赤ニキビ、ニキビ痕など様々な症状が出やすいです。

ニキビが慢性化してしまう一つの原因に、思春期ニキビや大人ニキビのケアが不適切だったことが考えられます。例えば、洗浄力が低かったり、炎症が起きやすい成分配合の洗顔料を使い続けていると、ニキビが治まるどころか悪化しやすいです。慢性化ニキビに対しては、ただちにスキンケアの見直しが必要となります。長期化また重症化するほど治りにくくなるため、皮膚科などの専門医に相談し、適切な治療を行ってもらうようにしましょう。

いつも同じ場所にニキビができるのはなぜ?

ニキビができやすい場所は、皮脂の分泌量が多い部位(=皮脂腺が多い部位)です。例えば、おでこや鼻、あごなどには、皮脂腺が多く存在しているため、よくニキビが出やすいのです。

また、大人ニキビに関しては、角質肥厚が起きやすいUライン(フェイスライン)や、乾燥しやすい頬にもよくニキビができます。古い角質が肌に残ったままで毛穴が塞がれてしまったり、乾燥によりバリア機能が低下するためです。

また、髪の毛がよくあたるおでこやフェイスライン、無意識に手で触れたりする箇所にもニキビはできやすいです。

生理前にニキビができやすいのはなぜ?

女性ホルモンが関係しています。

生理前に分泌される「プロゲステロン」というホルモンに、皮脂の分泌を促したり、角質を厚くするなどの作用があるためです。

生理前は、角質ケアや肌負担が少ない敏感肌用のスキンケアアイテムなどを取り入れることで、生理前のニキビとうまく付き合うことができるでしょう。

ストレスを感じると、男性ホルモンの分泌量が増えます(女性でも男性ホルモンを分泌します)。男性ホルモンは、皮脂の分泌量を増やしてしまう作用があるので、特に生理前はストレスを溜めないように過ごすことも大切です。

参考文献

  • かずのすけ, 白野実(2019)『美肌成分事典』主婦の友インフォス

  • 上原恵理(2021)『医者が教える 人生が変わる美容大事典』KADOKAWA

  • 永松麻美(2021)『正しい知識がわかる 美肌事典』高橋書店

  • すみしょう(2021)『最短で美肌になるために知っておきたい スキンケア大全』KADOKAWA

  • 久光一誠(2021)『効果的な「組み合わせ」がわかる 化粧品成分事典』池田書店

  • 川島眞, 川田暁, 神田吉弘, 世喜利彦, 能﨑章輔(2018)『美容の科学』じほう

  • 宇山侊男, 岡部美代治, 久光一誠(2020)『化粧品成分ガイド 第7版』フレグランスジャーナル

  • 小林智子(2022)『すっぴん肌が好きになる 肌トラブル大全』WAVE出版