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高齢者の方におすすめのダンベル6選。選び方のポイントも解説

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高齢者の方におすすめのダンベル6選。選び方のポイントも解説

ダンベルは、高重量を扱って実施するトレーニングだけに使用できるようなイメージをもたれがちですが、特定の種目では小重量で効果的に負荷を高めることができるため、高齢者にもおすすめです。今回は、高齢者の方におすすめのダンベルをご紹介します。

ダンベルの基礎知識

ダンベルは英語で「dumbbell」で「dumb」(無口な)、「bell」(鐘)が組み合わさった言葉です。ダンベルは西洋から入ったものであるため、この「鐘」とは「教会の鐘」を意味しています。「教会の鐘」を鳴らす動作がトレーニングにもなることから、それをトレーニング道具に取り入れようとしたのがダンベルです(トレーニングとして取り入れる限りは、動かす度に音がならないようにするという意図で「dumb」という言葉が接頭語としてついたのだと考えられます)。

ダンベルは、基本的にはジムに置いてあるものですが、家庭にも1セットあればトレーニングの幅が大きく広がるトレーニング道具です。3セット異なる重量であれば、非常に満足のいくトレーニングができると言えます。
ただ、そんなダンベルでも、メーカーによっては使い勝手が大きく異なるため注意して選ぶ必要があります。

ダンベルの選び方

重さ

ダンベルを選ぶ上で最も重要なポイントが重量です。

基本的に、ダンベルは重量が固定式のものを購入した場合、あたりまえですが1セットで実現できる重量は1通りしかありません。このため、1セットを選択する上で、重量設定は非常に重要になります。

ダンベルが1セットしか購入できない場合には、まずは女性なら3 kg、男性ならば5 kgから購入するのが良いでしょう。例えばジムに通っている場合に、自身が扱いきれる重量について認識している場合でも、自宅で実施する場合には、床の補強、騒音を考えて軽めの重量を購入するのが無難です。

ダンベルを複数セット購入できる場合には、女性ならば、1、3、5 kg、男性ならば5、10、15 kgをまず購入するのが良いでしょう。基本的に、男性よりも筋肉量が少ない女性の場合には1 kgから奇数刻みで、男性ならば5 kgから5 kg刻みで購入するのがおすすめです。ただ、このあたりは自身のトレーニングレベルに依存するため目安の一つとしてください。

用途

ダンベルを選ぶ上で、自身の用途をはっきりさせる必要があります。

例えば、シャドーボクシングのように、有酸素運動と組み合わせてダンベルを使用する場合には、ダンベルはラバータイプの方がよく、また、重量固定式の方が望ましいです。一方、筋肉を積極的につけたい場合には、ダンベルは可変式の方が望ましいです。

このことから、ダンベルを選ぶ前に、まず自身がなぜダンベルを購入するのか、その目的をはっきりさせる必要があり、その目的に合致したダンベルを購入するようにしましょう。

材質

ダンベルは、基本的には鋼材でできていますが、鋼材が剥き出しか(金属タイプ)、鋼材をラバーで覆ったもの(ラバータイプ)があります。

一般的に、重量が軽い場合にはラバータイプのものが多く、重量が重くなってくると金属タイプのものが多くなります。両者のメリットデメリットですが、ラバーライプは床が傷つきにくい一方で、ラバー部分が腐食するというものがあります。金属タイプは、特に男性にとっては見た目が美しいと感じるものが多い一方で、床を傷つけやすいというものがあります。

基本的に、自宅で使う分にはラバータイプがおすすめですが、ラバータイプは高重量の設定がないものが多く、特に男性は結果として金属タイプを購入することになります。

固定式or可動式

ダンベルは大きく和えて、重量固定式もしくは可動式の2種類があります。

固定式は、その名の通り、重量が固定されているもので複数の重量を実現するために複数のセットのダンベルを購入する必要があります。

可動式は、その名の通り、重量が可変式のもので、一つのダンベルで複数の重量を実現することができます。
以上を考えると、可動式を購入すれば良いように思えますが、可動式のデメリットとして、値段が高いという点が挙げられます。また、高重量まで実現することができますが、たいていの人にとってはそこまで必要ありません。

このため、自身が扱う重量によってはわざわざ可動式に投資する必要はなく、固定式のダンベルを複数用意した方がコスパに優れることもあります。

グリップの形状・太さ

ダンベルの扱いやすさを決定する上で、グリップの形状、太さは非常に重要です。

まず、グリップの形状について、最も一般的なのが円柱型です。ダンベルの形状を考えるとわかりやすいですが、2つのプレートを支える最も一般的な形状は円柱形状です。一方で、左右両端に重りがついているということは、グリップの中央部は最も曲がりやすい形状となります。それを避けるために、断面の形状を工夫したり、断面の太さを一様にしないよにすることで曲がりにくくしているものもあります。

つぎに、グリップの太さについて、基本的にはダンベルの重量が増大するほどグリップは太くなります。グリップが太くなるということは、それだけ支えるのに握力が必要になるということであり、基本的にはあまりおすすめではありません。理想的には、グリップが太くなく、かつ、高重量まで扱うことができるものですが、一般的にはほとんどありません。

グリップの形状、太さについては好みがあるため、何が正しいかを断言するのは難しいため、実際に自身がトレーニングをしていく中で自分にあったものを見つけるようにしましょう。

グリップ加工

ダンベルで重要なのがトレーニング中に不用意に落ちないことであり、そのためにグリップ部の加工は非常に重要です。

高重量のダンベルのほとんどは、グリップ部に手との接触を高めるためにローレット加工(凹凸の加工)がなされていることがほとんどです。これにより、手との接触面積を稼ぎ、手から不要に離れることを防ぎますが、特に新品のダンベルはローレットがきつく入りすぎて握っていると手が痛くなるものもあります。ただ、ローレットは使っていくうちに摩耗して手に馴染んでくるため、そこまで神経質にならないようにしましょう。

低重量のダンベルについては、グリップ部に特別な加工がされていることは少ないです。特に前述したラバータイプのものについては、グリップ部もラバーに覆われています。これにより、手は痛くならないのですが手の汗とラバーが化学反応を起こして腐食していくことがあるため注意しましょう。

騒音・床の傷対策

ジムはともかく、家庭でのダンベルの購入を検討する場合には、騒音、床の傷についても検討する必要があります。

まず、騒音ですが、基本的に、自宅でダンベルを投げる方は少数だと思うため、よくジムで見かけるダンベルを投げることで発生する騒音はほとんどないと思います。一方で、ダンベルを床に転がしておくと、転がった際に重り同士の接触により音が鳴ることがあります。騒音とまではいかないですが、気になるという場合にはラバータイプのダンベルを購入するのがおすすめです。

つぎに、床の傷ですが、ダンベルを床においておく以上、床の傷は避けることができません。特に相性が悪いのがフローリングと金属のダンベルであり、気にしていないと、床が傷だらけになります。このため、金属のダンベルを使いたい場合には畳のところで使用するのがおすすめです。自宅にフローリングしかない場合には、ラバータイプのダンベルを購入することで床の傷はある程度、防ぐことが期待できます。

見た目

ダンベルを購入する際には、その見た目も非常に重要です。

ダンベルの機能として見た目は本質的ではないですが、トレーニングのやる気を出す上で見た目は意外と重要です。好き嫌いはありますが、基本的には、同じメーカーの同じブランドでダンベルを揃えるのがおすすめです。

また、ダンベルはラバータイプ、金属タイプによらず、使用していくと経年劣化していきます。ラバーライプの場合には握っている部分のラバーが切れてくること、金属タイプは錆、塗装の剥がれが顕著になっていきます。この場合、怪我にもつながるため、できるだけはやく新品に交換するのがおすすめです。

ダンベル有名ブランド

IVANKO(イヴァンコ)

ダンベルで最も有名なブランドと言えばIVANKOです。

IVANKOは、1〜10 kgの非常に軽いダンベルから、200 lbs(約90.7 kg)のようなとんでもない重量までのダンベルを扱っています。いずれのダンベルも非常に高品質であるという特徴があります。

IVANKOのダンベルは、金属タイプのものとラバータイプのものがありますが、高重量のダンベルは金属タイプのものになります。基本的には、重量固定式でジムに置いてありますが、おそらく、六角レンチで重り部を取り外すことができると考えられます(重量指定で購入するため、ダンベルをばらすことは少ないと思いますが、おそらくそのような機構だと考えられます)。

American Barbell(アメリカンバーベル)

American Barbellは日本ではそこまで一般的ではありませんが、トレーニングの本場アメリカでは非常に有名なブランドです。

American Barbellのダンベルは、シリーズN (Nは1〜4の自然数)という名前なのですが、2023年9月現在、公式サイトで販売しているのはシリーズ2と4です。このシリーズの番号は、表面加工が若干異なり、シリーズ2は表面のウレタンに凹凸がなのですが、シリーズ4は凹凸がしっかり入っています。また、シリーズにより、最重量の設定が異なり、日本の場合にはシリーズ2の方が高重量を扱っています。

InTek(インテク)

InTekは日本で見ることはほぼないですが、海外だと比較的よく見るブランドです。

InTekのダンベルは、クロームダンベルにあります。通常、例えばIVANKOのクロームダンベルを考えるとわかりやすいですが、クロームダンベルの重量設定は10 kg程度のものがほとんどです。一方、InTekは、200 lbsまでクロームダンベルで購入することができます。このメリットですが、IVANKOのような重量組み合わせてダンベルを製造する場合には、重さによってはダンベルの重り部の外径が一定ではなく、これにより、膝にのせたとき(=オンザニー)に扱い難いというデメリットがあります。一方、クロームダンベルは径が一定であるため、膝に乗せやすく扱いやすいというメリットがあります。

Hummer Strengh(ハンマーストレングス)

Hummner Strengthは、マシンで非常に有名なブランドですが、ダンベルも比較的有名です。

Hummer Strengthは、特にプレートローディングマシンで有名なブランドなのですが、ダンベルも手掛けています。マシンで有名なHummer Strengthということで、ジムに配備していることも多いですが、他メーカーのダンベルと比較してダンベルのグリップ部の径が大きく、扱い辛いというデメリットがあります。

iROTEC(アイロテック)

iROTECは、家庭用のダンベルブランドで非常に有名です。

iROTECは、基本的には可変式のダンベルを販売するブランドです。グリップ部と、重りを購入し、自身の好きな重量にダンベルの重さをセットできる点にメリットがあります。価格も安価である一方で、ダンベルのストッパーの品質は高くありません。

高齢者におすすめの固定式ダンベル

PROIRONダンベル

PROIRONのダンベルはスポーツクラブでよく見る製品です。

ダンベルの種類は固定式です。

本製品の特徴ですが、ダンベルがラバーで覆われているため、フローリングの上にうっかり落としてしまっても床が傷つきにくいというメリットがあります。値段も良心的な料金設定であり、ダンベルを使ってみたいという方におすすめできる製品になります。

ただし、ラバー部分は使っていると切れて見栄えが悪くなるため、そこはデメリットです。そうなった場合には新しい物を購入するようにしましょう。

IVANKO ネオプレーンダンベル

IVANKOのダンベルもスポーツクラブでよく見る製品です。

ダンベルの種類は固定式です。

本製品の特徴ですが、なんといってもIVANKOというダンベルの老舗ブランドの製品であり、IVANKOというと金属タイプの製品が多い一方でラバータイプのものを販売しているという点でしょう。やはり、IVANKOということで、ダンベルの品質については廉価なブランドとは比較にならないほど素晴らしいです。

品質重視の製品が欲しい方にはおすすめの商品です。

MOJEER ダンベル

MOJEERのダンベルは家庭で購入する方が多いです。

ダンベルの種類は固定式です。

本製品の特徴ですが、ダンベルがラバーで覆われているため、フローリングの上にうっかり落としてしまっても床が傷つきにくいというメリットがあります。値段もPROIRON以上に安いことから、はじめてダンベルを使ってみたいという方におすすめできる製品になります。

Umi(ウミ)ダンベル

Umiのダンベルは女性で家庭で購入する方が多いです。

ダンベルの種類は固定式です。

本製品の特徴ですが、丸みを帯びていて可愛らしいという点です。ダンベルは非常に無骨な印象がある中で、本製品は形状、色にこだわり、できるだけそのような感じがしないような工夫がなされています。一方、中国製ということで、ロットによってはラバーの品質、塗装に問題があることもあるようなので、高品質のものが欲しい場合には避けるべきでしょう。

高齢者におすすめの可変式ダンベル

PYKES PEAK(パイクスピーク) 可変式 ダンベル

PYKES PEAK(パイクスピーク) 可変式 ダンベルは、最近出てきたダンベルです。

ダンベルは可変式です。

本製品の特徴ですが、通常、無骨な印象が強いダンベルにおいて、非常にカラフルな色を取り入れ、かつ、低い重量設定でも可変式のダンベルを用意している点です。重量可変式のダンベルは、重量固定式のダンベル以上に無骨な製品が多く、女性にとってはなかなか購入がはばかられるものが多いです。その中で、ダンベルの重り部がカラフルになっているものはありそうでなかったため、かなり珍しいですね。

山善 Circulate クロムダンベル

山善 Circulate クロムダンベルも、家庭で購入されている方をよく見ます。

ダンベルは可変式です。

本製品の特徴ですが、グリップ部が異常に細いという点です。これは好き嫌いがはっきり分かれますが、トレーニングをする際に無駄な握力を使用しなくても実施できるため、対象部位を的確に鍛えることができるという点ではおすすめです。ただ、やはり、IVANKOのようなダンベルの有名ブランドと比較すると、クローム部の塗装の品質には難があるという点には留意した方が良いでしょう。

高齢者におすすめのダンベルを用いて筋トレ

ダンベルオルタネイトカール

なぜおすすめか

ダンベルオルタネイトカールは、無理なく上腕二頭筋および三角筋前部を鍛えることができるためです。

ダンベルオルタネイトカールは、主に上腕二頭筋を鍛えることができる基本的なエクササイズです。上腕二頭筋に刺激を入れるために高重量を扱う必要はないため、高齢者の方でも無理なく実施することを期待できます。

やり方

  1. 両手にダンベルを持つ。
  2. 小指を内旋しながら、上腕二頭筋の短頭(上腕二頭筋を2つに分けたとき、内側にくる部分)が完全収縮する部分までダンベルを上げる。
  3. ゆっくりダンベルを下げ、2のポジションに戻る。
  4. 2〜3を両方の手で交互実施する。

回数

ダンベルオルタネイトカールは、片側12〜15回を3セット実施します。

ダンベルオルタネイトカールは、扱う重量にもよりますが、基本的にはエクササイズ強度は通常のエクササイズに分類できます。このため、標準的なエクササイズでの推奨回数である片側12〜15回3セットを目標に実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • 小指を内旋させる。

  • 短頭を完全に収縮させる。

  • ボトムポジションでできるだけ、肘を真っ直ぐに伸ばしきらない。

  • ダンベルを重くしすぎない。

ダンベルベントオーバーローイング

なぜおすすめか

ダンベルベントオーバーローイングは、広背筋を無理なく鍛えることができる種目であるためです。

ダンベルベントオーバーローイングは、ダンベルを用いて実施するエクササイズではありますが、高齢者でも無理なく実施できる種目です。トレーニングに積極的に取り入れることで、身体の中の筋肉としては大きい部位である広背筋を鍛えて効率的な代謝の改善を期待できます。

やり方

  1. 両手にダンベルを持ち、胸を張った状態で上半身が床と平行よりもやや角度がついた状態に設定する。
  2. ダンベルを身体の横に配置し、肘が真っ直ぐになった状態になる。
  3. 2の状態から肘を引き切る。
  4. ゆっくり2の状態に戻る。
  5. 2から4を繰り返す。

回数

ダンベルベントオーバーロウイングは、12〜15回を3セット実施します。

ダンベルベントオーバーロウイングは、エクササイズ強度が比較的高い種目です。そのため、高重量を扱いすぎず、12〜15回を3セット実施できる重量で実施するのがおすすめです。

効果を高めるポイント

  • 腰を曲げないように注意。

  • 肘を引き切る。

  • ボトムポジションで広背筋のストレッチを意識する。

ダンベルスクワット

なぜおすすめか

ダンベルスクワットは、比較的筋肉の大きい大腿四頭筋、大臀筋を稼働して実施できるためです。

ダンベルスクワットは、筋肉としては大きい大腿四頭筋、大臀筋を稼働できるため、高齢者でもダンベルで多少の負荷をかけても実施できます。ただし、ダンベルでの負荷のかけ過ぎには注意しましょう。

やり方

  1. ダンベルを両手にもった状態で、身体の横に配置する。
  2. 臀部(=お尻)主導で上体が曲がらないように、太ももと床が平行もしくはそれよりも深い部分まで身体を下げる。
  3. 膝がロックしない(=真っ直ぐにならない)部分まで元に戻る。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

ダンベルスクワットは、まずは12〜15回3セットを目安に実施します。 ダンベルスクワットは、スクワットとデッドリフトを組み合わせたようなエクササイズであることから比較的、力を発揮しやすいエクササイズです。このため、トレーニング強度はやや高いですが、一般的なトレーニングでの推奨回数である12〜15回を3セットを目安に実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • 適切な重量設定。

  • 胸を張る。

  • 膝を伸ばし切らない。

  • 下げすぎない。

  • 膝が前に出ないことに神経質にならない。

  • 臀部主導で実施。