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レッグサークルのやり方。効果を高めるコツも解説

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レッグサークルのやり方。効果を高めるコツも解説

レッグサークルは、仰向けで股関節を回すようにすることで、股関節の柔軟性を高めるピラティスです。今回は、レッグサークルのやり方及びコツについてご紹介します。

レッグサークルとは

レッグサークルとは英語で「leg circle」で「足で円を描く」エクササイズです。レッグサークルは、通常のトレーニング種目とは異なりピラティスの種目の一つです。そのため、筋肉を鍛えるというよりは回復、改善に念頭を置いた種目です。

レッグサークルはピラティスの種目であることから、トレーニングレベルに関わらず全ての方におすすめの種目です。特に、股関節周りの柔軟性について悩んでいる方は一度実施してみる価値ありです。

レッグサークルで改善できる部位

股関節

レッグサークルでは、股関節の柔軟性を改善、回復することを期待できます。

股関節は下半身を上半身に接続する部分に相当します(より専門的には大腿骨骨頭と、骨頭の受け皿になる深いお椀の形をした臼蓋との組み合わせでできた関節を指します)。

股関節は、基本的には足を上下左右に動かすときに必要な関節です。股関節は、基本的には足を動かすときに必要な関節です。そのため、エクササイズの視点から考えると、足やお尻を鍛えるトレーニングでは股関節の柔軟性が高い方がエクササイズ効率を高めながら実施することが期待できます。

レッグサークルの効果

姿勢改善

姿勢が悪くなっている状態は、猫背もしくは反り腰になっている状態であると考えられますが、レッグサークルで改善を期待できるのは猫背です。 猫背は、前屈みの姿勢を長時間取ることで骨盤が後傾することで発生します。特に、現代人は、長時間デスクワークをすることが多いことから、長時間前屈みの姿勢をとることで猫背になってしまっている可能性が挙げられます。 ここで、特に、猫背になっている状態は、骨盤が後傾している状態です。このとき、股関節の柔軟性が高いと大臀筋、中臀筋、腸腰筋といった骨盤を支える筋肉の柔軟性を保つことを期待でき、骨盤が後傾することを防ぎます。結果として、猫背を改善することで、姿勢改善効果を期待できます。

腰痛改善

腰痛は、姿勢が悪化している状態から発生していることが多いです。

特に、腰痛が発生しやすいと言われているのは猫背の状態であり、猫背の状態は背中が丸まることで上半身の重さが、上半身と下半身を接続する腰にかかり、結果として腰痛を引き起こします。

前述した通り、股関節の柔軟性を高めるということは猫背を改善するということが言えます。すなわち、猫背の改善により姿勢の改善をすることで腰にかかる負担が少なくなり、腰痛を改善することを期待できます。

足のむくみ改善

股関節の柔軟性を改善するということは、鼠蹊部(そけいぶ)に刺激を与えやすくなるということです。

鼠蹊部はリンパが集中するリンパ節が存在する部分で、リンパ節は老廃物を取り除くためのフィルタのような役割をしています。むくみの原因は、老廃物を含んだ体液がたまってしまうことであり、鼠蹊部のリンパ節を刺激することで老廃物を取り除き、むくみを改善することを期待できます。

鼠蹊部は足の始まりである部分であるため、特に足のむくみの改善に大きな効果があります。

レッグサークルのやり方

やり方

  1. 仰向けになる。
  2. 膝を曲げて足を上げる。
  3. 股関節を視点にして膝を回す。
  4. 3を繰り返す。

回数

レッグサークルは片足12〜15回3セット実施します。

レッグサークルはピラティスの種目であるため、エクササイズ強度はそこまで高くなく、あくまでも股関節の柔軟性の改善、回復をするための種目です。そのため、トレーニングレベルに関係なく、まずは12〜15回3セット実施するようにしましょう。

レッグサークルの効果を高めるポイント

鼠蹊部に手を当てる

レッグサークルは、股関節を丁寧に稼働させる必要があるため、後述するように股関節の稼働をしっかりと意識する必要があります。

そのために、ターゲットとなる鼠蹊部に手を当てることが重要です。手を置くことで、視覚的、感覚的に意識しやすくなることから、レッグサークルの効果を高めることを期待できます。このとき、手を押し付けるのではなく、あくまでも手を少し触れるような感じで設定することで十分です。

大きく回し過ぎない

レッグサークルは、あくまでもピラティスの種目であり、股関節を強くするような意図で実施するわけではありません(そもそも、関節を強くするという行為自体が正しいか謎ですが。)

そのため、動作を大きくしてエクササイズ効率を高めることが目的ではありません。むしろ、足を大きく回すということは、股関節に無理に負担をかけるということであり、股関節を痛める原因となり得ます。そのため、自身のできる範囲内で可動域が小さい状態でレッグサークルを実施するので十分です。

股関節の動きを意識する

ファイヤーハイドラントに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、股関節の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中での股関節の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

レッグサークルに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

レッグサークルでは、あくまでもピラティスの種目であることから、股関節の可動域を広げることが目的です。そのため、動作はゆっくり丁寧に実施するようにしましょう。

呼吸

レッグサークルに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、レッグサークルでは息を吐くことを意識しましょう。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

レッグサークルと一緒にやるのがおすすめの種目

クラムシェル

なぜ一緒にやるのがおすすめか

クラムシェルは、股関節を積極的に稼働する種目であるためです。

クラムシェルは横になった状態で股関節を開く動作を行うため、エクササイズではありますが、ピラティスに非常に近い種目です。実際に実施する場合には、レッグサークルを先に実施し、クラムシェルを本番種目として実施しましょう。

やり方

  1. 体側が床に着くようにして横になる。このとき、両脚を曲げておく(脚の角度は以下を参照)。
  2. 下側の手は頭を支えるようにし、上側の手は中臀筋あたりに置く。
  3. 中臀筋を支点にして膝を開くように動かす。
  4. ゆっくり元にもどす。
  5. 3から4を繰り返す。

回数

クラムシェルは、20〜25回を3セットを目安に実施します。

クラムシェルは、単独では非常に負荷の小さいトレーニングです。このため、標準的なエクササイズの回数としては多めの20〜25回を3セットを目安に実施しましょう。 クラムシェルは、前述した通り、太ももと上体の角度によって臀部で刺激が入る部分が異なります。このため、複数の角度で実施しても効果的であり、その場合には3セットのいずれも異なる角度で実施しても良く、また、異なる角度ずつで3セット実施したのを1セットとカウントして3セット実施しても良いです。

効果を高めるポイント

  • 複数の脚の角度で実施する。

  • トレーニングバンドを使う。

ファイヤーハイドラント

なぜ一緒にやるのがおすすめか

ファイヤーハイドラントは、股関節を積極的に稼働する種目であるためです。

ファイヤーハイドラントは四つん這いになった状態で股関節を開く動作を行うため、ピラティスで股関節の可動域を改善してから実施するのに適している種目です。実際に実施する場合には、レッグサークルを先に実施し、ファイヤーハイドラントを本番種目として実施しましょう。

やり方

  1. 四つん這いになる。
  2. 片膝にやや体重をかけて、もう一方を膝を曲げたまま股関節の角度が90度になる位まで上げる。
  3. ゆっくり下げる。
  4. 2〜3を繰り返す。

回数

ファイヤーハイドラントはまずは10〜12回3セット実施します。

ファイヤーハイドラントは、そこまでエクササイズ強度が高くないため、筋トレ初心者のうちから多くの回数を実施することが期待できます。ただし、特に筋トレ初心者のうちはフォームを確認するという意味でやや少ない回数を実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 足をしっかり上げる。

  • 臀部は床と並行。

  • トレーニングバンドを使う。

ワイドスクワット

ワイドスクワット

なぜ一緒にやるのがおすすめか

ワイドスクワットは、股関節を積極的に稼働させるためです。

ワイドスクワットは、股関節を大きく稼働しながら下半身を鍛えるため、ピラティスで股関節の可動域を改善してから実施するのに適している種目です。実際に実施する場合には、レッグサークルを先に実施し、ワイドスクワットを本番種目として実施しましょう。

やり方

  1. 脚幅を肩幅の1.5倍から2倍に設定する。このとき、つま先は外向きにする (ノーマルスクワットのときよりも角度をつけて外向きにする)。
  2. 上体が床と垂直になることを意識しながらしゃがんでいく (このとき、手は床と並行に前に出す)。
  3. 太ももが床と平行の状態になったら、切り返して元に戻る。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

ワイドスクワットは、12〜15回を3セット実施するようにします。

ワイドスクワットは、スクワットに分類されるエクササイズですが、ターゲットとなる脚及び大臀筋が大きいため、そこまで大きい負荷にはなりません。このため、一般的なトレーニングで推奨とされている12〜15回を3セットがおすすめです。

効果を高めるポイント

  • 膝をロックしない(=真っ直ぐに伸ばしきらない)。

  • ボトムポジションを低く設定しすぎない。

  • しゃがむときはゆっくり、立ち上がるときは素早く実施。