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ストレッチポールを使ったバックエクステンションのやり方。効果を高める方法は?

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ストレッチポールを使ったバックエクステンションのやり方。効果を高める方法は?

バックエクステンションは、ストレッチポールを併用しても実施することができます。今回は、ストレッチポールを用いて実施するバックエクステンションのやり方及びコツについてご紹介します。

ストレッチポールバックエクステンションとは

ストレッチポールバックエクステンションとは、ストレッチポールを用いて脊椎および脊柱起立筋の上部をストレッチする種目です。

厳密には「ストレッチポール」は株式会社LPNが販売する商品であることから、「フォームローラーバックエクステンション」と表記する方が正確です。また、背中の上部に効果があることから、アッパーバックエクステンションと呼ばれることもあります。

通常バックエクステンションはうつ伏せで実施しますが、ストレッチポールバックエクステンションは仰向けで実施します。エクササイズというよりはストレッチ種目に近く、無理のない範囲で丁寧に伸ばすことを意識しましょう。

ストレッチポールバックエクステンションでストレッチできる部位

胸郭

胸郭(きょうかく)は骨格を指し、肋骨や背骨で覆われている部分で肺や心臓など保護する役割があります。

以上だけを聞くと、胸郭は臓器を守る役割しかないように思えますが、実際には肩の筋肉の稼働や腰の動きにも関与している部分です。このことから、胸郭をしっかりと広げてストレッチをすることで、身体の動きを大きく変化させることを期待できます。

脊椎

脊椎(せきつい)は、身体の中央部を貫いて身体を支える役割があります。

脊椎は、、7つの頚椎(けいつい)、12の胸椎(きょうつい)、5つの腰椎(ようつい)、仙骨(せんこつ)、尾骨(びこつ)から形成されており、特にストレッチポールバックエクステンションで伸展させることを期待できるのは胸椎の上部であり、胸椎は前述した胸郭を構成します。

脊柱起立筋上部

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は、腸肋筋(ちょうろくきん)、最長筋(さいちょうきん)、棘筋(きょくきん)からなり、背中の中央部を縦に背骨に沿うように走る背中の筋肉です。


脊柱起立筋は、背中の代表的な筋肉である広背筋や僧帽筋と比較すると小さい筋肉ですが、姿勢を維持するために大きな役割を担っています。そのため、脊柱起立筋は、身体が横になることで姿勢を維持する必要がなくなった状態を除いて、常に働いている筋肉であると言えます。

ストレッチポールバックエクステンションの効果

肩こり改善

ストレッチポールバックエクステンションでは、肩の動きに間接的に関係する胸郭をストレッチさせる働きがあることから、肩こり改善効果を期待できます。

ストレッチポールバックエクステンションにより、胸郭をストレッチさせることで肩周辺にある血流を促進することが期待できます。血流を促進すると老廃物が流れるようになることで、血管を圧迫しなくなり、これにより肩こりの改善を期待できます。

ただし、ストレッチポールバックエクステンションを実施するだけでは肩こりの根本的な改善は難しいです。より根本から解決するためには、日常的に肩を動かしたり、肩の筋肉を動かすことが必要です。

姿勢改善

ストレッチポールバックエクステンションにより、胸郭を広げることで、背中を張るようになり姿勢改善を期待できます。

胸郭は大まかに言えば胸周辺を意味しており、背中は胸の逆側に位置する部分です。そのため、胸郭が伸展するような動作を行うと、その反対側にある背中も伸展するようになり、自然と姿勢改善を期待できます。

特に、現代人の場合には、デスクワークを中心に仕事をしている方が多く、そのような方の多くは胸が縮こまっていることが多いため、ストレッチポールバックエクステンションは有効です。

代謝改善

ストレッチポールバックエクステンションで鍛えることができる脊柱起立筋は、単独の筋肉で比較した場合において、比較的大きい部位です。

筋群で比較した場合には大腿四頭筋が最も大きい筋肉であり、これにより、大腿四頭筋を鍛えることで代謝の改善を期待することができますが、これは脊柱起立筋にも同様のことが言えます。

特に、脊柱起立筋を鍛える場合には、代謝の改善のほかにも姿勢の改善効果、運動パフォーマンスの向上効果なども期待できるため、積極的に鍛えるのが有効です。

ストレッチポールバックエクステンションのやり方

フォーム

  1. 仰向けになり、肩甲骨の下にストレッチポールが配置されるようにする。
  2. ゆっくり、10度程度、腹直筋を見るようにしながら上体を動かす。
  3. ゆっくり元に戻り、背中の上部をしっかり伸展させる。
  4. 2から3を繰り返す。

初心者

筋トレ初心者の場合、ストレッチポールバックエクステンションは12〜15回3セット実施しましょう。

ストレッチポールバックエクステンションは、ストレッチ種目であることから、筋トレとは異なり、多くの回数を実施することができます。ただ、筋トレ初心者の場合にはしっかりとフォームを確認するという意味で12〜15回3セットをしっかり実施するようにしましょう。

少し慣れたら

ストレッチポールバックエクステンションに少し慣れた方の場合、ストレッチポールバックエクステンションは12〜15回3セット実施しましょう。

ストレッチポールバックエクステンションに少し慣れると脊柱起立筋の柔軟性が増大することで、より高回数を実施できるようになります。ただ、初心者のときから回数を増やす必要はなく、しっかり丁寧に12〜15回3セットを実施しましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、ストレッチポールバックエクステンションをその他のエクササイズと組み合わせて実施するようにしましょう。

筋トレ上級者の場合、ストレッチポールバックエクステンションをウォーミングアップもしくは整理体操の種目として、プランク、バックエクステンション、スーパーマンなどの脊柱起立筋を鍛えることができるその他のエクササイズと組み合わせて実施しましょう。具体的には、以上の種目を実施した後にストレッチポールバックエクステンションを12〜15回を3セットを実施しましょう。

ストレッチポールバックエクステンションの効果を高めるポイント

ボトムポジションで静止

ストレッチポールバックエクステンションで、ターゲットとなる部位が最も伸展するのはボトムポジションです。このため、この部分で静止することで、伸展した状態を長く保つことになり、ストレッチの効率を増大させることを期待できます。

ただ、ストレッチポールバックエクステンションは他の種目とは異なり、動的なストレッチ種目であることから、トップポジションに戻る動作を行う必要があります。その一方で、トップポジションではターゲットとなる部位に負荷をかける、もしくは、伸ばしているわけではないため、そこまで意識する必要はなく、とにかく、ボトムポジションでの伸展を意識しましょう。

伸ばしている部位の動きを意識

ストレッチポールバックエクステンションに限った話ではありませんが、ストレッチしている部位を意識することは非常に有効です。このようにすることで、対象となる部位をよりストレッチさせることを期待でき、エクササイズの効率を増大させることを期待できます。

ストレッチポールバックエクステンションの場合には、開脚とは異なり、ターゲットとなる部位を無理やり負荷を与えてストレッチするわけではありません。そのため、意識を働かせるための余裕は十分にあることから、しっかりと意識しながら実施するようにしましょう。

動作のスピード

ストレッチポールバックエクステンションに限った話ではありませんが、トレーニングに関連する動作では、動きを自身でコントロールする必要があります。

具体的には、ストレッチポールバックエクステンションはストレッチ種目であることから、動作の速度は、終始、ゆっくり実施する必要があります。

速度を上げて実施することもできますが、そのように実施すると、ストレッチとしての効果はあまり高くなくなってしまうため注意する必要があります。また、場合によっては怪我をするリスクもあるため、動作を終始、丁寧に実施するようにしましょう。

呼吸

ストレッチポールバックエクステンションに限った話ではありませんが、ストレッチ中に呼吸方法を意識することでストレッチの効率の改善を期待できます。具体的には、トレーニング種目とは異なり、息を吸うことよりも、息をしっかりと吐くことを意識する必要があり、脊柱起立筋が伸展するぼとむポジションでしっかりと息を吐きましょう。

実際に呼吸を意識しなくても実施することができますが、呼吸をしっかりと意識した方が対象となる部位がより伸展しやすくなります。また、呼吸を止めて実施してしまうと、身体が力んだ状態で実施してしまうことから、息を吐きながらリラックスした状態で実施するようにしましょう。

ストレッチポールバックエクステンションと一緒にやるのがおすすめの種目

プランク

プランクのイラスト

なぜおすすめか

プランクは、脊柱起立筋を鍛えることができるためです。

プランクは上半身から下半身までを一直線に保つことで脊柱起立筋を鍛える種目であり、静的なエクササイズであることから、特に筋トレ初心者でストレッチポールバックエクステンションを実施しようとしている方におすすめの種目です。実際に実施する場合には、プランクを先に実施し、整理体操種目としてストレッチポールバックエクステンションを実施することで、脊柱起立筋を鍛えることを期待できます。

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、肘及びつま先をついて上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 正面を向いた状態で身体をキープする。

秒数

プランクは、45〜60秒間3セット実施します。

プランクは、体幹及びトレーニングに必要な非常に基本的な筋肉をつけるために有効なエクササイズですが、トレーニング初心者や女性の方にはやや負荷の高いエクササイズです。このため、まずは30秒を3セット実施することから始め、最終的には60秒を3セット実施することを目指しましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身から下半身までを一直線にしてキープする。

  • 脊柱起立筋により身体が曲がらないようにすることを意識する。

  • 上半身は三角筋を使って支えることを意識する。

バックエクステンション

バックエクステンションのイラスト

なぜ一緒にやるのがおすすめか

バックエクステンションは、脊柱起立筋を鍛えることができるためです。

バックエクステンションは、脊柱起立筋を鍛える動的なエクササイズであり、非常に基本的な種目です。実際に実施する場合には、バックエクステンションを先に実施し、整理体操の種目としてストレッチポールバックエクステンションを実施することで、脊柱起立筋を鍛えることを期待できます。

やり方

  1. うつ伏せになって、手を頭の後ろに配置する。
  2. 腹直筋を支点にして上半身及び下半身を上げ切る。
  3. ゆっくり元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

バックエクステンションは、まずは10〜12回3セット実施しましょう。

バックエクステンションは、そもそも、ターゲットとなる部位の筋肉が大きいため筋トレ初心者でも比較的多くの回数を実施することができます。ただ、特に筋トレ初心者の場合にはしっかりとフォームを確認するという意味で10〜12回3セットをしっかり実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 手脚を床につけない。

  • 上半身をしっかり上げる。

  • トップポジションで静止する。

スーパーマン

スーパーマンのイラスト

なぜ一緒にやるのがおすすめか

スーパーマンは、脊柱起立筋を鍛えることができるためです。

スーパーマンは上半身を上げた状態を維持することで脊柱起立筋を鍛える床で実施するバックエクステンションの応用のエクササイズです。実際に実施する場合には、スーパーマンを先に実施し、整理体操の種目としてストレッチポールバックエクステンションを実施することで、脊柱起立筋を鍛えることを期待できます。

やり方

  1. うつ伏せになって、手脚を真っ直ぐにして、少し開いた状態を作る。
  2. 腹直筋(おなか)を支点にして上半身と下半身を上げ切る。
  3. 腕と脚が床につかない部分まで戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

スーパーマンは、最終的には15〜18回を3セット実施しましょう。

バックエクステンションよりも負荷の高いエクササイズであるため、最初は10回3セットをしっかり実施できる様になることを目指します。10回3セットをしっかりできるようになったら、12回、15回と目指して、最終的に18回を3セット程度実施できるようになれば十分です。

効果を高めるポイント

  • 手脚を床につけない。

  • 手脚はまっすぐ前に伸ばし、やや開く。

  • 手脚をできるだけ高く上げる。

  • 顔を床に向ける。