バックエクステンションは背中を鍛える種目なので、腹筋運動ほどではありませんが、呼吸法が大変重要な種目です。ただ、慣れていないとやや難しいのがバックエクステンションの呼吸の特徴です。この記事ではバックエクステンションの正しい呼吸の仕方を解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
バックエクステンションは英語で「back extension」であり、「背中の伸展」を意味します。バックエクステンションは、いわゆる、「背筋運動」と呼ばれるエクササイズであるため、このままでは、なぜ「バックエクステンション」という名前なのかよくわからないと思いますが、バックエクステンションはやり方によっては上半身を下半身に対して90度になるようにして実施します。そのように実施すると、背中は大幅に伸展するようになり、なぜ「バックエクステンション」と呼ばれるかを理解できると思います。
バックエクステンションは基本的には背中を鍛えるエクササイズではありますが、やり方によっては大臀筋、ハムストリングスを鍛えることができる種目です。エクササイズ強度も、手軽に実施できる一方で比較的高く、初心者から上級者までおすすめできる種目です。
バックエクステンションを実施するときには、息を吐くことを意識するようにします。
バックエクステンションでは、上体を上げるときに最も負荷がかかるため、このときに息をしっかり吐くようにします。逆に、上体を下げるときには息を吸うことになりますが、上体を上げるときにしっかりと息を吐くことを意識していれば、上体を戻すときに自然と息を吸うことになります。
このため、息を吸うことよりは息を吐くことを重点的に意識することが重要です。呼吸法が逆になっても自重で実施している限りではそこまで大きな問題にはなりませんが、今後、負荷を高めて実施する際に問題になることがあるので、自重で実施している頃から呼吸もきちんと意識するようにしましょう。
正しい呼吸を意識して実施できるよう、呼吸を数えるのもおすすめです。「5秒かけて息を吐き、5秒かけて息を吸う」というように、具体的な数値を設定して実施するのがおすすめです。
呼吸を数えることで集中力を高めることができ、呼吸を止めてしまうことを防ぐこともできるので慣れるまでは呼吸を数えるのは大変おすすめです。
ただし、「どれだけ時間をかけて良いか」というのは慣れないと結構難しい問題であるため(バックエクステンションの場合には上体を上げる速度と呼吸する速度を合わせる必要があり、バックエクステンションは上体を上げる速度を制御するのが中々難しいためです)、これはバックエクステンションを実施しながら身につけるようにしましょう。
呼吸法は大別して胸式呼吸と腹式呼吸の2つがあります。簡単に説明すると、呼吸をしたときに胸が動くのが胸式呼吸、お腹が動くのが腹式呼吸です。日常生活では、胸式呼吸をすることが多いです。
呼吸は自立神経と大きな関わりがあります。自立神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、交感神経はアクセスの役割で身体が活動モードの時に優位になります。副交感神経はブレーキの役割で休養モードの時に優位になります。胸式呼吸では交感神経が、腹式呼吸では副交感神経が優位になるといわれています。
よくいわれるのが、「運動中に腹式呼吸をして副交感神経を優位にすべきではない」ということです。しかし、バックエクステンションは背中を鍛えるトレーニング種目なので、腹式呼吸が推奨されます。
バックエクステンションは、比較的大きい部位である脊柱起立筋を鍛える負荷の高いエクササイズであるため、慣れていないと身体を力むように実施して、息を止めてしまう傾向があります。ただし、息を止めて実施すると、、血圧が上昇してしまったり、心臓に負担がかかってしまう場合もあるので注意が必要です。
「ついつい呼吸を止めてしまう」という人は、慣れるまで「フー」と声に出して、バックエクステンションを実施している間に呼吸を止めない癖をつけましょう。インターバルでしっかり呼吸を整えるのも大切です。
バックエクステンションを実施していて、「呼吸がおかしい」と感じる場合にはフォームが正しいか確認しましょう。
バックエクステンションで呼吸をしづらいと感じている場合には、バックエクステンションで上半身をしっかり上げ切ることができていない可能性があります。これを防ぐためには、インターバルをしっかりと設定して、バックエクステンションが最低限実施できるくらいまで背中の筋肉を回復させる必要があります。
また、以上の問題は、バックエクステンションの実施回数が多すぎたり、テンポが早すぎるなどの可能性も考えられます。そのため、以上の問題を防ぐために、回数を減らすなどしてシットアップの負荷を減らすことも有効です。
「プランクで正しく呼吸ができていない」と感じる場合には、静的で脊柱起立筋を鍛えることができるプランクで練習しましょう。プランクは、脊柱起立筋および腹直筋を鍛えるためのエクササイズであり、基本的には息を吐くことを意識しましょう。
プランクは、静的なエクササイズであることから呼吸を意識しやすいエクササイズです。このため、バックエクステンションでの呼吸法を身につけるためには最適なエクササイズです。
「ヒップリフトで正しく呼吸ができていない」と感じ、プランクでの呼吸法もマスターしたという方はそれよりも負荷の高いヒップリフトで練習しましょう。ヒップリフトは、脊柱起立筋および大臀筋を鍛えるためのエクササイズであり、この種目も基本的には息を吐くことを指揮しましょう。
ヒップリフトは、脚の力を使って実施することができるため、それほどエクササイズ強度が高いわけではありません。その一方で、脚の力を使って実施できることから、動作の速度を制御しやすいため呼吸法を練習するのに適しているという特徴があります。
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