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クランチで腰が痛い原因。正しいやり方とフォーム。効果を上げるコツも解説

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クランチで腰が痛い原因。正しいやり方とフォーム。効果を上げるコツも解説

クランチは、シットアップほどではありませんが腰痛を患う可能性があるエクササイズであり、実施する際には細心の注意が必要です。今回は、クランチで腰痛となる原因及び対策についてご紹介します。

クランチで腰痛になる原因

そもそも腰を痛める可能性がある

クランチは、腹直筋上部を鍛える種目であり、シットアップではないほどにせよ、腰にどうしても負担がかかってしまう種目です。

腹直筋を鍛える種目のほぼ全ては、腰を支点にして腹直筋を曲げることで負荷を与える種目であるため、支点となる腰に負荷がかかりすぎてしまうことを避けることができません。

そのため、クランチを実施する場合には、そもそも腰を痛める可能性があることに留意する必要があります。

回数の実施し過ぎ

クランチで腰痛を感じているほとんどの場合には、回数設定が悪いことが挙げられます。

一般的に、腰痛を患う多くの人は、クランチを数十、数百の回数を実施している場合が多く、これはそもそもクランチのフォームが悪く、1回1回、しっかり負荷が入っていないためにこれだけ多くの回数を実施していると言えます。

これを避けるためには、回数を減らすことはもちろんですが、自身が実施しているクランチのフォームを丁寧に見直す必要があります。

腹直筋の動きを意識できていない

クランチで腰痛を感じている場合、腹直筋に対する意識が漫然である可能性があります。

クランチは、何も意識していないと、腰に負担がかかる傾向があります。これを何回も繰り返していれば、腰に負担がかかるのは自然の流れとなり、結果として腰を痛める原因となります。

これを避けるためには、クランチを実施している中で、しっかりと腹直筋に負荷が入っていることを意識する必要があります。

背中を張ったまま実施している

クランチで腰痛を感じている場合、背中の設定の仕方が悪い場合があります。

クランチの動作をイメージすると分かりやすいですが、クランチは、腰から腹直筋上部を支点にして上体を上げるエクササイズです。そのため、上体をまっすぐに設定していれば、その分、支点に相当する腰に大きな負荷がかかってしまうことになり、腰痛の原因となります。

これを避けるためには、上体を丸めながら上げるということをしっかりと意識する必要があります。また、背中の柔軟性が足りていない場合があり、その場合には、背中のストレッチを実施することはもちろんですが、背中を鍛えるエクササイズを実施してからクランチを実施することも有効です。

そもそも腰に違和感がある状態で実施している

以上の要因は、「腰痛がない場合」の話ですが、「腰痛とは言わないものの腰に違和感がある」という状態でクランチを実施すると腰痛になる原因となります。

クランチですが、どれだけ正確に実施しても、腰に負担がかかる場合があります。そのため、腰に違和感がある状態でクランチを実施すると、それが腰痛の原因となる可能性が高く、注意が必要です。

これを避けるためには、腰に違和感がある場合、クランチの実施を控え、それでも腹直筋を鍛えたい場合には後述するプランク、ドローイング、トランクカールなどの腰に優しい腹筋運動を実施しましょう。

腰痛にならないクランチのやり方

フォーム

  1. 仰向けになった状態で両手を頭の後ろに設定する。
  2. へそを見る様に背中を丸めながら上体を起こす。
  3. ゆっくりと元の姿勢に戻る。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

初心者

筋トレ初心者の場合、クランチは12〜15回を3セット実施します。

クランチは、そもそも可動域が非常に限定的なエクササイズであることからエクササイズ強度の負荷はそこまで高くありません。そのため、一般的な筋トレで標準的な回数とされている12〜15回を3セット実施できるような重量を設定して行うようにしましょう。

少し慣れたら

クランチに少し慣れた方の場合、クランチは、ウォーミングアップのセット、仕上げのセットを追加して5セット実施するようにします。

クランチに少し慣れた方の場合、まず、ウォーミングアップのセットを追加します。ウォーミングアップのセットは、12〜15回を実施できる重量設定にします。次に、仕上げのセットを追加します。仕上げのセットでは、本番の3セットに対して少しだけ重量を減らして15回きっちりとできる重量設定をするようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、前述したやり方に加えて、アセンディング法、スーパーセット等を実施するようにします。

アセンディング法とは、別名ピラミッドセットと呼ばれる方法です。Max重量の50%で12回程度、Max重量の60%で10回程度、Max重量の70%で8回程度、Max重量の80%で6回程度、Max重量の85%で4回程度と徐々に重量を増やしていきながら、それに伴って実施回数を減らすやり方です。怪我を防止しながら高強度のトレーニングを実施できるため、おすすめの方法です。

スーパーセットとは、2種類の種目をインターバルなしで実施する方法です(3種目実施する場合にはトライセット、5種目以上実施する場合にはジャイアントセットと呼ばれます)。スーパーセットの種目の設定方法は様々であり、例えばクランチと一緒に実施するならばレッグレイズ、オブリーククランチ、シットアップを実施するのがおすすめです。回数設定に厳密な指定はありませんが、基本的には何れの種目も12〜15回実施できるようにしましょう。

クランチ以外の腰にやさしい腹筋運動

プランク

プランクをする人のイラスト

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、肘及びつま先をついて上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 正面を向いた状態で身体をキープする。

秒数

プランクは、45〜60秒間3セット実施します。

プランクは、体幹及びトレーニングに必要な非常に基本的な筋肉をつけるために有効なエクササイズですが、トレーニング初心者や女性の方にはやや負荷の高いエクササイズです。このため、まずは30秒を3セット実施することから始め、最終的には60秒を3セット実施することを目指しましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身から下半身までを一直線にしてキープする。

  • 脊柱起立筋により身体が曲がらないようにすることを意識する。

  • 上半身は三角筋を使って支えることを意識する。

トランクカール

やり方

  1. 仰向けになった状態で両手を頭の後ろもしくは胸前に設定する。
  2. へそを見る様に背中を丸めながら肩甲骨が床から離れる前まで上体を起こす。
  3. ゆっくりと元の姿勢に戻る。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

トランクカールは、15〜18回3セット実施します。

トランクカールは、腹直筋上部を鍛えるエクサイズであり、クランチよりも可動域はさらに小さく、腰への負担が小さい種目です。そのために、一般的なトレーニングで標準的な回数とされているものよりも多い15〜18回を3セット実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • 手を頭の後ろに配置する場合、肘の動きを意識。

  • 腹直筋上部の動きを意識。

  • 呼吸を意識。

ドローイング

ドローイングをする人のイラスト

やり方

  1. 膝を立てた状態で仰向けになる。
  2. 鼻から息を吸ってお腹を膨らませる。
  3. 口から息をゆっくり吐き、お腹を凹ませる。
  4. お腹を凹ませた状態を3〜5秒程度キープする

回数

床に仰向けになった状態で実施するドローイングは、初心者向けの方法であり、10〜12回3セットを目安に実施します。

仰向けになってドローイングを実施すると、腹横筋の収縮と伸展を最も意識しやすいとされており、そのため、ドローイングを実施したことがない方が練習する上で最も適した方法です。最初は10〜12回3セットを目安に、徐々に負荷を増やしていくようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 息を吐き切る。

  • キープする秒数を伸ばす。

  • お腹に重りを乗せる。

  • 空腹時に実施する。

  • ウエストを細くするなら有酸素運動を組み合わせる。

  • 腹筋を鍛えたいなら他のエクササイズと組み合わせる。