フライパンは丸い形状が主流となっています。しかし、近年では四角いフライパンの持つ様々なメリットが注目されるようになり、SNS等で話題となっています。この記事では四角いフライパンや、フライパンの派生形である玉子焼き器やグリルパンを紹介します。
四角いフライパンは、一般的な丸いフライパンにはない角のフチから料理を移しやすく、料理がこぼれにくくなっています。特に汁物系の料理では大活躍します。
四角いフライパンは丸いフライパンよりも餃子などの料理を並べやすく、綺麗に並べることができます。ひっくり返す必要のある料理では、並べた順番がわかりやすく、重宝しますよ。
四角いフライパンは立てて置いても安定します。立てればかさばらずに収納することができ、省スペースになります。
丸いフライパンと比べると中心からフライパンのフチまでの距離が同一ではありません。そのため、角に近い部分が温まりにくく、フライパンの内側で温度差が生じ、食材への火の通りに差が生じる、「熱ムラ」が生じやすいので要注意です。サイズが大きいものほどフライパン中心の熱源から角までの距離があるので、より熱ムラが生じやすいでしょう。
四角いフライパン自体が世間ではまだポピュラーではなく、流通している製品の数が多くはありません。そのため、フライパンを選ぶ際の基準となるサイズや素材、コーティングといったバリエーションが乏しく、欲しい条件を満たすフライパンを見つけるのは難しいかもしれません。
四角いフライパンは便利なものの、高機能・高耐久なメインフライパンとして使える製品は少ないので、用途ごとのサブフライパンとして使うのがおすすめです。
小さな四角いフライパンや玉子焼き器はちょっと使いにとても便利で、大きな四角いフライパンは餃子やハンバーグといった並べて焼く料理を作る際にとても便利です。グリルパンはお肉や魚をジューシーに仕上げることができますよ。
フライパンを選ぶ際は、形状やサイズ、素材、コーティング等を基準に、自分の料理スタイルに合った製品を選ぶと良いでしょう。
フライパンの形状は、底面の面積が広い浅型と、側面に高さのある深型に分けられます。
浅型は底面の面積が広く、深型と比べると軽いので振る動作に適していることから、ムラなく具材に熱を通すことができ、炒め物向きです。
深型は側面の高さがあるので、煮物やスープ等の汁物料理はもちろん、揚げ物も作ることができます。側面の高さは炒め物を作る時に具材が飛び散りにくいというメリットもあります。ただし、浅型に比べるとやや重めです。
よく商品の説明に書かれている「24cm」などのフライパンのサイズは、フライパン本体の直径のサイズを指しています。
小さいものでは14cm、大きいものでは30cm以上と幅広いサイズがありますが、選ぶ際には作りたい料理の人数分で選ぶと良いでしょう。
目玉焼き等の軽い料理用なら14〜20cm、2〜3人分の料理なら22〜26cm、4人以上や、作り置き用なら28cm以上のサイズがおすすめです。
大きいフライパンなら一度にたくさんの料理を作ることができますが、大きければ大きいほど良いということではありません。大きいほどに重く、温まるのに時間がかかるようになりますし、大きいフライパンで少量の料理を作る場合、食材の乗っていない部分が過剰に温まってしまい、その部分では食材が焦げ付きやすくなってしまったり、フライパンの劣化が起きてしまいます。作る料理に合ったサイズのフライパンを選ぶことが肝要です。
フライパンはだいたい500g〜1.5kgくらいの製品が多くなっています。1kg以上になると女性にとっては重たいと感じるような重さと言われ、食材が入ると更に重くなるので、調理の際に持ち上げて振るうのが大変になります。
フライパンは底が厚いほど保温性が高まり、フライパン内の温度差「熱ムラ」も生じにくくなるので、クオリティの高い料理に仕上げることができる一方、底が厚いほどフライパンも重たくなります。また、くっつきにくくするためのコーティングもフライパンの重さになるため、高性能なフライパンほど重たいフライパンが多くなっています。
素材ではアルミニウム・チタンが軽く、鉄・ステンレス・銅が重たくなっています。軽くて扱いやすいフライパンを探している方は、チタン製のフライパンは流通量が少なく値段も高いので、アルミニウム製のフライパンがおすすめですよ。
現在、フライパンは「アルミニウム製のコーティングフライパン」が主流となっています。
アルミニウムは非常に軽く、フライパンが得意とする炒め物の振るう動作に適しているほか、お手入れの際にも扱いやすいのがポイントです。また、熱伝導率が高くフライパンがすぐに温まるので、さっと料理をすることができ、時短にもなります。
フライパン内側のフッ素樹脂やセラミック等のコーティングによって、料理の際に食材がくっつきにくくなっているので、料理で失敗しにくく、調理後も汚れがするっと落ちるのでお手入れも簡単です。
コーティングは、最もポピュラーで安価なフッ素樹脂(よく聞くテフロンもフッ素樹脂加工の一種です)、陶器素材のセラミック、ガラス素材のホーローがあります。
フッ素樹脂は化学物質のため、身体への影響について議論がありますが、現在では有害ではないと結論付けられています。安全性を求める方は少々値が張りますが、セラミックやホーローのコーティングフライパンを選ぶとよいでしょう。
コーティングフライパンはコーティングの劣化による寿命(平均1〜2年)があり、使っているうちに食材がくっついて焦げ付きやすくなってしまいますが、料理頻度がそこまで高くない方であれば、強火で調理しない、急に冷やさない等の正しい使い方を続けることでより長く使うことができますよ。
料理が好き、頻繁に料理をする、美味しい料理を極めたいという方はコーティングされていない鉄やステンレス、銅のフライパンがおすすめです。コーティングの劣化の心配がなく、どれも丈夫な素材なので長く使うことができ、使い方によっては10年以上使うこともできます。また、いずれの素材も高い機能性を持つので、料理も美味しく仕上がりますよ。
鉄は、丈夫なのはもちろん、熱伝導率・保温性に優れるので、料理の出来の良さで料理好きな人々から絶大な支持を誇っています。フライパンから溶け出す鉄分の補給も期待できますよ。
お手入れが大変ですが、料理とお手入れを続けるうちに油がフライパンに馴染んで食材がくっつきにくくなり、使いやすくなっていきます。ただし、堅牢さゆえにフライパン自体がとても重く、大きいモノでは片手で持ち上げるのが難しいほど重い製品も。
鉄フライパンは一枚の鉄板から作り出される製品と溶かした鉄を肩に流し込んで作る鋳鉄の製品があります。鋳鉄はより重量があるものの、保温性に優れ、調理の際に食材への火の通りをよくする遠赤外線効果が期待できますよ。
ステンレスは、鉄にクロムを配合した錆びにくい金属で、とても丈夫なのはもちろん、お手入れが簡単で、家庭からレストランで広く使われています。素材の見た目を生かしたシンプルでスタイリッシュなシルバーのデザインの商品が多く、キッチンに出しっぱなしにしていてもインテリアに見えるほど。
一方、鉄と同じくらいの重さがあり、サイズの大きな物では調理中に重く感じてしまうでしょう。熱伝導率が高くないため、具材に火を通すのに少し時間がかかりますが、冷めにくいというメリットでもあり、余熱調理もできます。
銅は、他の素材と比べて抜群に熱伝導率が高く、時短調理を可能にするほか、均等に熱が伝わるため、ムラなく食材に火を通すことができます。一方で冷め易くもあるため、細やかな温度調整ができ、繊細さを求めるプロの料理人に愛用されています。銅イオンによる抗菌作用も期待できるでしょう。
とても柔らかい金属なので丁寧に扱う必要があり、鉄同様に細やかなお手入れをする必要があります。
値段がとても高く、料理上級者向けと言えます。また、重量のある製品が多いので、扱いにくく感じてしまうかもしれません。
フライパンの取っ手は現在、下記の素材があります。
樹脂製・・・丈夫かつ滑りにくく、持ちやすい
木製・・・持ちやすく、見た目がお洒落なものの、劣化しやすい
金属製・・・頑丈だが調理中に熱くなりやすく、重量がある
フライパンによっては取っ手に角度が付いていることでフライパンが持ちやすく、振るいやすくなっている製品もあります。
取っ手の接続部分の金具(リベット)がフライパンの内側に出ていない製品はお手入れが簡単で、接続部分の劣化の心配なく使うことができます。また、T-Falの製品をはじめとして、取り外すことのできる取っ手は調理後に取っ手を外してそのまま食卓に出すことができるほか、収納やお手入れの際にとても便利です。
基本的に電気抵抗を持つ鉄、ステンレスのフライパンはIHコンロで使用できますが、それ以外の素材(アルミニウム、銅、チタン)は基本的にIHコンロでは使えず、底面にステンレス製のIHディスクが搭載されているなど、IHコンロで調理できるように加工されているものだけがIHコンロで使用できます。普段IHコンロを使っている方は、購入前にIH対応の商品かしっかり確認しましょう。
近年普及率の上がっている食洗機は家事の時短になり、とても便利ですが、フライパンは基本的に不向きとされています。
理由として、フライパンの素材として最もポピュラーなアルミニウムは熱やアルカリ性に弱いため、変形・変色してしまうおそれがあります。また、フライパンのコーティングも、フッ素樹脂はアルカリ性に弱く、セラミックやホーローのコーティングも洗剤に含まれる研磨剤によって傷が付き、劣化してしまいます。
鉄フライパンは食洗機で洗うことができますが、焦げ付きや錆び付きを防ぐ油膜が剥がれてしまいます。また、洗ったあとにしっかり乾燥させないと錆びてしまいます。ステンレスのフライパンは丈夫なため、食洗機で洗うことができますが、重量があるので、食洗機に入れる際は脱輪に要注意です。
食洗機対応のコーティングフライパンもありますが、コーティングの劣化を防ぐため、中性で研磨剤が入っていない洗剤を選ぶようにしましょう。
suttoを生産している「ドウシシャ」は1974年大阪創業で、クックウェアをはじめとしたさまざまな生活雑貨を扱う会社です。コスパの良いアイデア製品が多いのが特徴です。
「スマートフライパン sutto (スット) 20×6㎝ グレージュ」は、一時期TwitterなどのSNSで話題になっていたのでご存じの方もいるかもしれませんが、これまでのフライパンにはなかった四角い形が特徴的なフライパンです。
形が四角いことでフライパンに料理が並べやすい、四角い角から料理の汁を注ぎやすい、レトルトのパウチを茹でやすい、立てて収納できるなど、様々なメリットがあります。
フライパンはフチが6cmある深型なので様々な料理に対応でき、フライパン内側にはフッ素樹脂加工がされているので、料理の際に焦げ付きにくく、使用後のお手入れも簡単ですよ。四角いデザインは機能性はもちろん、スマートな雰囲気もあります。グレージュカラーのモデルは取っ手が木目調になっており、温かみのあるデザインになっています。
ガラス製の蓋つきで、調理中も中身を確認することができるほか、蓋も自立するので、料理中の置き場に困ることもなく、収納の際にも便利です。
気になる点としては、一番大きいサイズで20cmと小さめなので、1〜2人分の料理が限界でしょう。また、フライパン内側のフッ素樹脂加工は1~2年のうちに劣化してしまいますので、料理の頻度がそこまで高くない方、サブのフライパンを探している方におすすめです。
◯良い点
四角いので様々な場面で便利
価格が手頃(約3,000円)
多用途な深型
熱伝導率が高い
焦げ付きにくく、お手入れ簡単
✕気になる点
コーティングに寿命あり
サイズ展開が乏しく、小さめ
「GREENPAN」はベルギーの会社で、「Thermolon™(サーモロン)」というセラミックのノンスティック加工を発明した、セラミック加工フライパンの先駆けです。白やパステルカラーのフライパン本体や木製の取っ手など、北欧風のデザインでおしゃれなフライパンが多いのも特徴です。
「ミニフライパン 12.5cm スクエア」は、アルミニウム合金製のフライパン本体にセラミックのコーティングがされた四角い形のミニフライパンで、グレー色のフライパン本体とグリーンの取っ手は、まるでおもちゃのようなとてもかわいらしいデザインです。フライパンの性能も高く、安全性の高いセラミックのコーティングによって調理の際には焦げ付きにくく、調理後のお手入れもとても簡単ですよ。
また、取っ手のカバーは樹脂(シリコン)製になっており、持ちやすくとても頑丈で、熱くなりにくいというメリットもあります。傾斜の付いている取っ手はフライパンをふるいやすいほか、重心がフライパン本体側になるので、小さいフライパンではネックになりがちな五徳の上での安定性も良いでしょう。
気になる点としては、セラミック加工は陶器素材なので衝撃に弱く、強い衝撃で割れて細かい傷ができ、そこから焦げ付きやすくなってしまうことがあるので要注意です。使っているうちにコーティングの劣化は避けられず、数年のうちに食材がくっつきやすくなり、焦げ付きやすくなるでしょう。また、サイズが12.5cmと、およそ手のひらサイズでとても小さいので、目玉焼きやオムレツ1つ分、お弁当用のおかず等の用途に限定されるでしょう。
また、こちらの製品はガス火専用となっているので、IHコンロでは使用できません。
◯良い点
熱伝導率が高い
焦げ付きにくく、お手入れ簡単
かわいらしいデザイン
取っ手が持ちやすく、便利
価格が手頃(約1,500円)
✕気になる点
コーティングに寿命あり
衝撃に弱い
IH非対応
「woll(ヴォル)」は、1979年ドイツ創業のクックウェアメーカーです。アルミダイキャスト製、着脱可能な取っ手など、先端技術の詰まったフライパンはすべてドイツ国内のザールランド州の工場で職人の手によって生産され、高い品質を誇ります。
「ダイヤモンド ライトスクエア フライパン 26cm 」は、アルミニダイキャスト製にフッ素樹脂のコーティングが施された四角い形のフライパンです。フライパン内側が26cm四方と、四角いフライパンの中では最大レベルの大きさになっており、3~4人分のハンバーグや餃子なら一気に作ることができます。
フライパン本体は溶かしたアルミニウムを型に流し込んで作られるアルミダイキャスト製で、熱伝導率が高く、食材に素早く火を通すことができ、通常のアルミニウム製のフライパンにはない高い保温性を持ちます。底面のステンレス製のIHディスクはIHコンロでの使用を可能にするほか、アルミニウム製のフライパンに起きがちな中央部分の変形を防ぎ、保温効果も期待できます。
フライパン内側のフッ素樹脂のコーティングは、調理の際に食材がくっつきにくいので焦げ付きにくく、ストレスフリーで料理ができます。ダイヤモンド粒子を配合したダイヤモンドコーティングは耐久性に優れ、くっつきにくさが長持ちしますよ。
取っ手は着脱可能となっており、調理後にそのまま食卓に出すことができるほか、お手入れの際も取り外してお手入れできるので、フライパン本体を洗いやすくなります。収納でもかさばらず、省スペースになります。
気になる点として、頑丈とはいえ、フッ素樹脂のコーティングが数年のうちに劣化してしまい、食材がくっつくようになってくるでしょう。また、様々な技術が詰まっているので重さ1.61kgとかなり重く、価格も27,500円と非常に高価となっています。高品質なフライパンでストレスフリーに料理をしたい方におすすめのフライパンです。
◯良い点
四角いので様々な場面で便利
熱伝導率・保温性が高い
焦げ付きにくく、お手入れ簡単
着脱可能な取っ手
✕気になる点
コーティングに寿命あり
かなり重い(1.61kg)
非常に高価(27,500円)
魔法瓶の水筒などで有名な「サーモス(THERMOS)」は、外国のブランドと思われがちですが、実は日本企業のブランドです。「THERMOS」の商標は20世紀のはじめにドイツで誕生しましたが、現在では日本の企業が商標を所有し、「THERMOS」のブランドを世界に展開しています。
「デュラブルシリーズ 玉子焼きフライパン」は、アルミニウム製の玉子焼き器です。アルミニウム製ならではの軽さと熱伝導率の高さを持ち、底厚3.5mmとやや厚めなので熱ムラが生じにくくなっています。玉子焼きはもちろん、様々な料理を気軽に、おいしく簡単に作ることができますよ。
また、内側にはフッ素樹脂のコーティングが施されているので調理の際に食材が焦げ付きにくく、お手入れの際も汚れもするりと落ちるのが特徴です。THERMOS独自技術の「デュラブルコート」によってコーティングとフライパン本体との密着性が高められているので、とても頑丈で加工が長持ちします。
取っ手も樹脂製で傾斜が付いているので持ちやすく、接続部分の金具がフライパンの外側についているので腐食等の劣化の心配がなく、お手入れも簡単です。
価格も3,000円前後で、手頃な価格になっているので、簡単な料理を作るためのサブフライパンとしてもおすすめです。
気になる点として、頑丈とはいえ、コーティングが1~2年のうちに劣化してしまうため、使っているうちに食材がくっつき、焦げ付くようになってしまうので、買い替えが必要になります。また、取っ手がやや短いので、手が大きい方は持ちづらく、使いづらく感じてしまうかもしれません。
◯良い点
価格が手頃(約3,000円)
熱伝導率が高い
焦げ付きにくくお手入れ簡単
小さいので使いやすい
✕気になる点
コーティングに寿命あり
取っ手がやや短い
「Meyer(マイヤー)」は、1951年創業の香港発のクックウェアメーカーで、現在本社のあるアメリカ国内ではシェア第一位であり、クックウェアメーカーでは世界トップレベルの大企業です。製品ラインナップも豊富で、最高級グレードの「Hestan」、銅を使用している「Anolon」など、様々なシリーズの製品を生産しており、洗練されたデザインと機能性の高さは日本でも有名です。
「スクエアグリルパン 24cm」は、フッ素樹脂のコーティングが施されたステンレス製のグリルパン本体に、ガラス製の蓋とグリルプレスがセットになった商品です。Meyerならではのシンプルで重厚な見た目がとても美しいデザインとなっています。
ステンレス製のグリルパン本体はとても丈夫で、保温性に優れています。グリルパンの特徴ともいえる本体内側のギザギザの面が調理の際に余分な油を落とすので、肉料理や魚料理がカリっとジューシーに仕上がりますよ。また、内側にはフッ素樹脂のコーティングが施されているので、料理の際に食材がくっつきにくいので焦げ付きにくくなっており、お手入れも簡単です。
ステンレス製なのでグリルパン本体だけで1.4kgと重めですが、両手ハンドルが付いているので持ち上げやすくなっています。
ガラス製のグリルプレスはおしゃれなだけでなく、しっかり重さもあるので、お肉やホットサンドに綺麗な焼き目を付けることができます。ガラス製の蓋はグリルパンの中を確認することができ、調理の際にとても便利ですよ。
気になる点として、値段が15,800円と高価です。しかし、内側のフッ素樹脂のコーティングは使っているうちに1~2年程度で劣化し、食材がくっつきやすくなり、焦げ付きやすくなってしまうでしょう。本体が丈夫なので、コーティングが劣化してからもしっかりと余熱を加え、油を使用すれば使い続けることができますが、調理で手間がかかるのが気になる方は買い替える必要があるでしょう。
また、蓋とグリルプレスはガラス製なので丁寧に取り扱う必要があります。グリルパンはお肉や魚をを美味しく仕上げることができ、蒸し野菜やホットサンドも作ることができますが、用途が限られているとも言えるので、料理好きでこだわりのある方にお勧めです。
◯良い点
ステンレス製で丈夫
くっつきにくく、焦げ付きにくい
お手入れ簡単
お肉・魚がおいしく焼ける
おしゃれなデザイン
✕気になる点
重い(本体:約1.4kg)
ガラス製のため衝撃に弱い(蓋・グリルプレス)
かなり高価(約16,000円)
コーティングに寿命あり
「岩鋳」は、岩手県盛岡市に本社を置く南部鉄器のクックウェア等を手掛けるメーカーで、創業は明治35年(1902年)と、100年以上の歴史を持ちます。南部鉄器は国の指定する伝統工芸品であり、岩鋳の手掛けるカラフルな急須やクックウェアは海外でも「IWACHU」の名前でよく知られており、高い人気を持ちます。
「玉子焼(木柄付)」は、鉄製(鋳物)の玉子焼き器で、職人の手によって作られた伝統的な南部鉄器の製品です。鋳物ならではの高い熱伝導率と保温性によってふっくらとしてきれいな焼色のついた玉子焼きを作ることができます。玉子焼き以外にもオムレツなどの卵料理やガレット、ちょっとしたおかずづくりやにも使うことができますよ。
フライパン内側の表面のにある細かい凹凸は油馴染みを良くし、具材の焦げ付きを防いでくれます。先端に傾斜がついているので、調理の際に玉子焼きをひっくり返しやすくもなっています。
鉄はとても頑丈なのでとても長く使い続けることができます。フライパンの内側に食材をくっつきにくくするコーティングが施されていませんが、使うごとに油がなじみ、どんどん食材がくっつきににくくなり、使いやすくなっていきますよ。
価格も3000円台と手を出しやすい価格なので、鉄フライパンが気になっているけれどいきなりメインのフライパンとして買うのは迷っているという方は、初めての鉄フライパンとして選んでみるのも良いでしょう。
気になる点としては、あまり大きくはない玉子焼き器ですが重さ1.1kgと重めになっています。また、鉄製ならではの使い始めや調理前後のお手入れが必要で、しっかりお手入れしないとサビてしまうので注意しましょう。
◯良い点
熱伝導率・保温性が高い
丈夫で長く使える
比較的安価(約3,000円)
✕気になる点
お手入れが大変
やや重い(1.1kg)
「中村銅器製作所」は、東京足立区にある、銅製のクックウェアをメインに制作している製作所です。80年以上の歴史を持ち、職人の手によって1つずつ作られる製品は多くの料理人に愛されています。
「玉子焼き鍋 13長」は、抜群の熱伝導率を誇る銅製の玉子焼き器です。玉子焼き器全体にムラなく火が回るので、食材に素早く均等に火を通すことができるため、ふっくらとした玉子焼きを作ることができます。火の通りの早さは時短調理にもなりますよ。また、銅製の調理器具は銅イオンによる殺菌効果を持ち、食中毒の原因となる雑菌を消滅させる効果があると言われています。
木製の取っ手は飴色の玉子焼き器本体の色合いと相まって、温かみのある雰囲気があります。また、取っ手に傾斜がついているので、玉子焼きをひっくり返しやすいようになっています。一般的に銅フライパンの内側にはフライパン内側の酸化・変色防止の錫加工が施されていますが、この製品は一般的なメッキ加工ではなく、よりはがれにくい焼き付けを行っているなど、様々なこだわりが詰まった製品です。
銅はやわらかい金属なので変形しやすく傷つきやすいため、取り扱いに注意する必要がありますが、お手入れを続けることで一生モノとして使い続けることができますよ。ただし、銅製のクックウェアは、使い始めは飴色のピカピカとした見た目ですが、使っているうちに変色が進み、よく言えばビンテージな雰囲気に、悪く言えば少し年季の入った見た目になりがちなので、ピカピカのクックウェアを使い続けたい、という方には不向きです。
気になる点として、銅は希少性の高い金属なので、値段も小さめのサイズながら7,480円と高めの価格になっています。また、前述の通り使い続けるためには鉄製のクックウェア同様のお手入れを続ける必要があり、お手入れを怠るとサビてしまいます。こだわりを持って料理をしたいという料理上級者向きと言えるでしょう。
◯良い点
銅ならではの機能性で料理がおいしく仕上がる
長く使える
✕気になる点
高額(7,480円)
お手入れが大変
変形しやすい
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