大臀筋は、鍛えることで主にヒップアップ効果を期待できるため、女性にも鍛えて欲しい部位です。今回は女性向けの大臀筋の筋トレ方法及びそのコツをご紹介します。
大臀筋は、お尻の筋肉です。お尻の筋肉は、大臀筋、中臀筋、小臀筋から構成されますが、その名前の通り、大臀筋がお尻の筋肉の大部分を占めています。
また、大臀筋は身体全体の筋肉で見ても非常に大きく、単一の筋肉では身体の中で占める割合が最も大きい筋肉です。
大臀筋の他にお尻を形成する中臀筋と小臀筋について。中臀筋はお尻の外側についている筋肉、小臀筋はお尻の中で最も内側に存在する筋肉です。ただ、両者ともに大臀筋と比較すると、筋肉としては小さいため、お尻を効果的に鍛えたいならば大臀筋を鍛えると効率的です。
大臀筋は、お尻全体を支えています。そのため、大臀筋が衰えると、お尻を支える力が弱くなりお尻が垂れてしまいます。また、お尻の脂肪燃焼作用も弱くなるため、お尻についた脂肪によってお尻が垂れる原因となります。
大臀筋を鍛えることでお尻を支える力を強くし、さらに、お尻についている脂肪燃焼作用を促進することでヒップアップ効果が期待できます。
大臀筋を鍛えると、お尻と太ももの境目がはっきりするようになります。これは上述した通りお尻が持ち上がるためです。これによってお尻が上がった分だけ脚が長く見え、太ももがスッキリしたように見えます。
また、大臀筋は前述した通り身体の中で非常に大きい筋肉なので、大臀筋に刺激が入らないと全身の血流が悪くなります。これは下半身が浮腫んでしまう原因となります。大臀筋を鍛えて全身の血流を改善することで、下半身の浮腫が改善されて、太ももがスッキリすることが期待できます。
大臀筋が鍛えられていないと、お尻を支える力が弱くなるので少しでも力が加わってしまうとお尻が大きく動いてしまいます。例えば、歩いているときは、床からの反力がお尻に伝わりますが、その反力によりお尻が左右に振れてしまいます。こうなった場合、単に歩いているだけでもお尻が揺れることで重心がぶれてしまい、脚に無駄な負荷を加えることになります。
ですので、大臀筋を鍛えることでお尻を支える力がしっかりと維持され、脚が疲れにくくなります。
基礎代謝は、何もしなくても消費されるカロリーであり、基礎代謝が改善することで非常に痩せやすい身体になり、体温が1度上昇することで代謝量は13%程度向上すると言われています。大臀筋は、前述した通り、身体の中でも非常に大きい筋肉に分類されます。これにより、他の部位と比較して筋肉をつけやすく、基礎代謝の改善が期待できます。
大臀筋は、身体を真っ直ぐ立たせることに関与する筋肉です。このため、大臀筋が十分に発達していないと姿勢が崩れる原因になり、これにより腰痛の原因となります。したがって、大臀筋を鍛えることで姿勢を改善し、これにより腰痛の予防を期待できます。
プランクは、45〜60秒間維持し続けることを3〜5セット実施します。
プランクは静的なトレーニングではありますが、トレーニング初心者の方は、身体のバランスを取ることでも意外と負荷を高く感じます。このため、まずは30秒3セット程度から実施し始め、最終的には60秒間を3セットきちんと実施できるようになることを目標にしましょう。
上半身から下半身までを一直線にしてキープする。
息を吐くことを意識する。
臀部をやや外旋させるようなイメージを持つ。
極端に長すぎる秒数を実施しないようにする。
やや脚を開いた状態(拳一個分くらい)に設定して、お尻を内旋させるイメージを持つ。
サイドウォークは、片側に10歩、左右で合計20歩を3セット実施します。
サイドウォークは、大きい動きはありませんが、スクワットをした状態を保ったまま左右に動くようなエクササイズであるため、エクササイズ負荷は決して小さくはありません。このため、片側に10歩、左右で合計20歩を3セットを目標に実施しましょう。
上半身を張る。
お尻を後ろに突き出す。
少しずつ動く。
強度が足りない場合には、太ももにバンドを巻く。
太ももの位置は一定。
ヒップリフトは、12〜15回3セット実施します。
エクササイズの負荷としては標準的なエクササイズに分類することができるため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定である12〜15回を3セット実施することを目標に実施しましょう。
トップポジションで静止する。
お尻をゆっくり下げる。
お尻を上げる際に息を吐いて、お尻を下げるときに息を吸う。
ヒップスラストは、12〜15回3セット実施します。
エクササイズの負荷としては標準的なエクササイズに分類することができるため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定である12〜15回を3セット実施することを目標に実施しましょう。
トップポジションで静止する。
お尻をゆっくり下げる。
お尻を上げる際に息を吐いて、お尻を下げるときに息を吸う。
負荷が足りない場合には、ダンベルもしくはバーベルを使ってエクササイズを行う。
基本的には、膝下と床が垂直となる部分に脚を配置する。
ワイドスクワットは、12〜15回3セット実施します。
股関節を開いて実施することから通常のスクワットと比較して可動域が狭く、これにより、負荷もやや小さくなります。このため、エクササイズの負荷としては標準的なエクササイズに分類することができるため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定である12〜15回を3セット実施することを目標に実施しましょう。
膝を真っ直ぐに伸ばしきらない。
ボトムポジションを低く設定しすぎない。
しゃがむときはゆっくり、立ち上がるときは素早く実施。
臀部の動きを意識する。
ブルガリアンスクワットは、10〜12回3セット実施します。
片脚で実施するスクワットであることから、エクササイズ強度は高いものに分類することができます。このため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定よりもやや少ない回数である10〜12回を3セット実施することを目標に実施しましょう。
台に載せる足は足の甲で支える。
上体をやや前のめりに設定する。
自分が思っているよりも、ややスタンスは狭目に設定する。
ランジは、10〜12回3セット実施します。
脚を前、もしくは後ろに出して実施するためバランスを取り難く、これにより、エクササイズ強度は高いものに分類することができます。このため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定よりもやや少ない回数である10〜12回を3セット実施することを目標に実施しましょう。
上半身を曲げない。
脚を前に出し過ぎない。
ボトムポジションで体重を受け切る。
ボトムポジションで膝を付けない。
大臀筋を鍛える上で、大臀筋が伸展する感覚というのはそこまで意識しなくても多くの方が実践することができますが、逆に大臀筋が収縮する感覚というのは意識することが難しいです。ここで、漠然と「大臀筋を収縮させる」と意識しても中々実践することが難しいため、オススメの方法として「お尻を締める」と意識するといいでしょう。このとき、お尻だけ意識するのが難しい場合は、膝をやや外旋するイメージを持つと、それによって大臀筋が内側に寄り、お尻を締めるということを意識し易くなります。
多くの人は、ヒップアップを目的として大臀筋を鍛えますが、その目的で大臀筋のエクササイズを実施する場合にはハムストリングスも鍛えるとより効果的です。ヒップアップを行う場合には、お尻側からアプローチする方法と太もも側からアプローチする方法があり、ハムストリングスを鍛えるということは後者の方法です。ハムストリングスは、太ももの裏側の筋肉であり、ハムストリングスを鍛えることでお尻と太ももの境目がはっきりし、ヒップアップと同様の効果を期待できます。
大臀筋は、前述したように身体の中で非常に大きい筋肉であるため、一見すると、ダンベル、バーベル、マシンなどで加重する場合には高重量を扱うことは理にかなっているように思えます。しかし、実際には、重量を扱いすぎると可動域が狭くなり、大臀筋のエクササイズで重要なボトムポジションやトップポジションでの大臀筋への意識が不十分になり、これによりエクサイズ効果が低下します。このため、大臀筋のエクササイズで加重する場合にはやや重量が軽い位で実施するようにしましょう。
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