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上腕二頭筋の筋トレメニュー。自重・ダンベル・チューブでの鍛え方

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上腕二頭筋の筋トレメニュー。自重・ダンベル・チューブでの鍛え方

上腕二頭筋は、鍛えることで見た目を大きく改善することが期待できます。今回は、上腕二頭筋を鍛えるメリット、コツ及びその方法についてご紹介します。

上腕二頭筋とは

上腕二頭筋は一般的に「力コブ」と呼ばれている部位です。

上腕二頭筋は、長頭と短頭から構成されています。長頭は上腕二頭筋の外側の筋肉で、肘を曲げる動作で力を発揮します。また、短頭は上腕二頭筋の内側の筋肉で、肘を曲げる動作と前腕を旋回する動作で力を発揮します。

一般的に、長頭を鍛えるのと短頭を鍛えるのでは目的が異なり、腕を太くしたいならば短頭、力コブを作りたいならば長頭を鍛える必要があります。

上腕二頭筋を鍛えるメリット

男女ともに腕の見栄の改善

上腕二頭筋は、同じく上腕に付いている筋肉である上腕三頭筋と比較して筋肉の大きさは小さいです。しかし、上腕二頭筋を鍛えることで、上腕三頭筋を鍛えるよりも腕全体の形を大幅に改善することが期待できます。特に男性の場合、第三者目線で見た時に、腕のたくましさを測る基準として「上腕二頭筋の力コブがどれだけ発達しているか」があり、それを発達させるためには上腕二頭筋を鍛える必要があります。

また、女性の場合について、上腕二頭筋部、すなわち、三角筋前部の下側はそこまで脂肪がつきやすい部分ではありませんが、鍛えることで、上腕二頭筋のメリハリがしっかり形成されることで、しなやかな腕を形作ることを期待できます。

肩こり改善

上腕二頭筋は、肩甲骨に付いており、肩の筋肉ではないものの肩こりに影響を与えています。現代人は、1日の中でパソコンや携帯電話を扱っていることが多いですが、何れの場合でも肘が曲がった状態で行うことから、これにより上腕二頭筋が収縮したままとなります。これが、上腕二頭筋がこってしまう原因となり、これにより、巻き肩を誘発します。巻き肩は、肩が正しい場所にはなくなるため血流を阻害するため、肩こりの原因となります。以上から、上腕二頭筋を鍛える中で、上腕二頭筋を伸展させる動作を行うことで、上腕二頭筋のこりを改善し、これにより肩こり改善を期待できます。

各種エクササイズのパフォーマンスアップ

「物を引く」という動作において、上腕二頭筋はメインではないものの、それを補助する動作を担います。そのため、背中を鍛えるエクササイズでは、自然とダンベル、バーベル、マシンのアタッチメントを「引く動作」が中心になりますが、これらの動作を補助する役割を期待できます。そのため、上腕二頭筋を鍛えることで、例えば背中のエクササイズにおいてより高重量の負荷を与えることが期待できます。

筋トレ以外にも、スポーツにおけるパフォーマンスアップを期待できます。具体的には、上腕二頭筋を鍛えることで野球、テニス、ソフトボール、バレーボールという、基本的には腕を使う競技全般において、上腕二頭筋を鍛えることでパフォーマンスアップを期待できます。

上腕二頭筋を効果的に鍛えるコツ

上腕二頭筋のつき方を理解する

上腕二頭筋は、長頭と短頭で筋肉のつき方が異なります。長頭は、その名の如く、筋肉としては長く、これにより、長頭をしっかりと収縮させるためには肘をやや上げるようにして肘を曲げる必要があります。一方、短頭は、筋肉として短く、筋肉をしっかり収縮させる際に手首を内旋する必要があります。

以上からわかる通り、上腕二頭筋のエクササイズを行う際には、その前に筋肉のつき方を理解する必要があります。

上腕二頭筋全体を発達させるには伸展種目を重視する

上腕二頭筋は、前述したように長頭と短頭に分類されますが、それぞれを鍛えるのに特別なこだわりがなければ伸展重視の種目を実施するようにしましょう。伸展重視の種目は、後述するプリーチャーカールやインクラインカールです。ただ、これらの種目は上腕二頭筋を伸展させすぎると、上腕二頭筋を切るなどの怪我を非常に誘発しやすいため注意が必要です。

上腕二頭筋の形を改善するには収縮種目を重視

上腕二頭筋の形、つまり、上腕二頭筋のピークをしっかり作りたいならばマシンを使った収縮種目を実施するのがオススメです。特に、プリーチャーカールやバイセップスカールのマシンは、伸展重視の種目であるものの、上腕二頭筋のピークを作るために収縮を重視した使い方もすることができます。

上腕二頭筋を鍛える自重トレーニング

パームカール

やり方

  1. 片手の手首をもう片方の手で握る。
  2. 握った方の手首に逆らいながら肘を曲げる。
  3. トップポジションでしっかり収縮を意識したら元に戻る。
  4. 2から3を繰り返す。
  5. 15〜18回を3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • 片手でしっかりと負荷をかける。

  • トップポジションで上腕二頭筋が収縮することを意識する。

ドルフィンプッシュアップ

やり方

  1. 両手、両つま先で身体のバランスをとり、プランクの状態を作る。
  2. お尻を斜め後ろに挙げ、ドルフィンプランクの状態を作る。
  3. お尻を元に戻しながら身体を前方に動かして肘を曲げる。
  4. 2のポジションに戻る。
  5. 2から4を繰り返す。
  6. 12〜15回を3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • 身体を前方にしっかり動かし、上腕二頭筋を収縮させる。

  • お尻をしっかりと上げ、ドルフィンプランクの状態を作り、上腕二頭筋を伸展させることを意識する。

ドルフィンプッシュアップの詳しいやり方と効果に関しては、こちらの記事をご覧ください。

チンアップ

やり方

  1. 逆手で肩幅位に設定し、チンニング台にぶら下がる。
  2. 上腕二頭筋を収縮させることで身体を持ち上げる。
  3. 肘が真っ直ぐに伸び切らないところまで元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。
  5. 5〜8回を3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • ボトムポジションで肘を完全に伸ばし切らない。

  • 通常のチンニングと異なり、背中の力を使わない。

  • 上半身を海老反りにしない。

上腕二頭筋を鍛える加重トレーニング

ダンベルやバーベルなどを使った加重トレーニングを紹介します。

ダンベルオルタネイトカール

やり方

  1. 両手にダンベルを持つ。
  2. 小指を内旋しながら、上腕二頭筋の短頭が完全収縮する部分までダンベルを上げる。
  3. ゆっくりダンベルを下げる。2のポジションに戻る。
  4. 2から3を繰り返す。
  5. 両方の手で交互に片手12〜15回(合計で24〜30回)を3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • 小指を内旋させる。

  • 短頭を完全に収縮させる。

  • ボトムポジションでできるだけ、肘を真っ直ぐに伸ばしきらない。

  • ダンベルを重くしすぎない。

コンセントレーションカール

やり方

  1. ベンチ台に下半身に覆い被さるようにして座り、ダンベルを把持する。
  2. ダンベルを持っている方の手の肘を、膝よりも握り拳一個分くらい上半身側のところで固定する。
  3. 小指を内旋しながら、上腕二頭筋の短頭が完全収縮する部分までダンベルを上げる。
  4. ゆっくりダンベルを下げる。2のポジションに戻る。
  5. 2から4を繰り返す。
  6. 両方の手で12〜15回ずつを3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • 上半身は真っ直ぐではなく、下半身に覆い被さるようにする。

  • 小指を内旋させる。

  • 上腕二頭筋短頭の収縮を意識する。

  • ボトムポジションでできるだけ、肘を真っ直ぐに伸ばしきらない。

  • ダンベルを重くしすぎない。

ストレートバーカール

やり方

  1. 脚幅を腰幅に設定してバーベルを持つ。
  2. やや肘を曲げて、上腕二頭筋に負荷が入る場所をボトムポジションに設定する。
  3. 腕の力でバーベルを上げる。
  4. 2の部分までゆっくり戻す。
  5. 3から4を繰り返す。
  6. 8〜10回ずつを3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • バーベルを下げすぎない。

  • 身体を煽りすぎない。

  • 重量設定を重すぎないようにする。

  • しっかり握る。

  • 手首を掌屈させた状態にする。

  • 手首が痛い場合にはEZバーで実施しても良い。

  • バーベルを下げるときはゆっくり動かす。

バーベルスパイダーカール

やり方

  1. アジャスタブルベンチの角度を30〜45度に設定する。
  2. ベンチ台に胸がつくように設定し、バーベルを把持する。
  3. バーベルを持ったときにやや負荷がかかる部分をボトムポジションに設定する。
  4. 床と平行かそれよりも少し角度がつく位までバーベルを上げる。
  5. ゆっくりバーベルを下げ、3のポジションに戻る。
  6. 4から5を繰り返す。
  7. 10〜12回ずつを3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • 手首をやや掌屈させる。

  • ボトムポジションでできるだけ、肘を真っ直ぐに伸ばしきらない。

  • 重量設定を重くしすぎない。

  • アジャスタブルベンチの角度をつけすぎない。

  • バーベルを下げるときはゆっくり動かす。

  • 手首が痛い場合にはEZバーで実施しても良い。

チューブバイセップスカール

やり方

  1. トレーニンチューブを両足で固定し、トレーニングチューブを両手で把持する。
  2. 肘を固定して、チューブを上げ切る。
  3. 肘が真っ直ぐに伸びきらない部分まで戻す。
  4. 2から3を繰り返す。
  5. 12〜15回ずつを3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • トップポジションで収縮を意識する。

  • 肘を固定する。

チューブプリーチャーカール

やり方

  1. トレーニングチューブを強固なものに固定する。
  2. 膝を立てて座り、肘を膝あたりで固定してトレーニングチューブを引いてくる。
  3. 前腕と床が平行になる位をボトムポジションに設定し、そこまでトレーニングチューブを戻す。
  4. トレーニングチューブを引き切る。
  5. 3から4を繰り返す。
  6. 12〜15回ずつを3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • 手首を掌屈させる。

  • 収縮を意識する。

  • トレーニングチューブは強固な物に固定する。

  • トレーニングチューブは伸展した状態でボトムポジションを作る。

ケーブルカール

やり方

  1. ケーブルマシンの下側に支点を設定する。
  2. 手首を掌屈させるイメージでバーを把持する。
  3. 脚を腰幅に開き、やや上体をバーに近づけるイメージでバーを引き上げる。
  4. 肘が伸び切らない部分までバーを戻す。
  5. 3から4を繰り返す。
  6. 12〜15回 ずつを3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • 手首を掌屈させる。

  • ケーブルを引き切らない(やや上体を近づけるようなイメージで)。

  • ボトムポジションで肘をロックせず、やや曲げた状態で。

  • グリップはサムレスアラウンド。

マシンインクラインカール

やり方

  1. マシンインクラインカールに座る。
  2. 手首を掌屈させるイメージでハンドルを把持する。
  3. ハンドルを引き切る。
  4. 肘が伸び切らない部分までバーを戻す。
  5. 3から4を繰り返す。
  6. 12〜15回ずつを3セット実施する。

効果を高めるポイント・注意点

  • 手首を掌屈させる。

  • トップポジションで収縮を意識する。

  • ボトムポジションで肘をロックせず、やや曲げた状態で。

  • グリップはサムレスアラウンド

おすすめのダンベル3選

クロームダンベル(IVANKO)

IVANKO(イヴァンコ)のクロームダンベルは、トレーニングジムにも置いてある非常に本格的なダンベルです。

イヴァンコは、プレートやダンベルのメーカーとして非常に有名であり、高品質の製品を販売しています。そのため、値段は少々張りますが、表面が錆びにくく長く使えることから長期的な投資と考えれば、そこまで高くはないかと思います。

ダンベルの種類としては固定式です。また、表面にクロームがメッキされていることから外見も美しく、自宅に置いておいてもあまり不自然ではありません。ただし、本格的にトレーニングを行うためには複数種類のダンベルを揃える必要があるという点はデメリットです。

アジャスタダンベル(FLEXBELL)

FLEXBELL(フレックスベル)のアジャスタダンベルは、可変式のダンベルとしては非常に一般的な製品です。

ダンベルの種類は可変式です。

本製品はダンベル1つで重さをダンベルの使用範囲内なら即座に切り替えることができるというものです。可変式ダンベルのブランドの中で、FLEXBELLの製品は比較的有名であり、品質も安定しています。

1つのダンベルで、複数の重さを設定できることからダンベルとしては値段が少々高めではありますが、複数のダンベルを何個も買うことと比較すればお得です。ただし、見た目は少々ゴツいため、自宅に置くのが少々憚られるというのはデメリットです。

ダンベル 2個セット(PROIRON)

PROIRONのダンベルはスポーツクラブでよく見る製品です。

ダンベルの種類は固定式です。

本製品の特徴ですが、ダンベルがラバーで覆われているため、フローリングの上にうっかり落としてしまっても床が傷つきにくいというメリットがあります。値段も上の2つの製品と比較して非常に良心的な料金設定であり、ダンベルを使ってみたいという方にオススメできる製品になります。

ただし、ラバー部分は使っていると切れて見栄えが悪くなるため、そこはデメリットです。そうなった場合には新しい物を購入するようにしましょう。

上腕二頭筋のストレッチ

ストレッチ1

立った状態で両腕を後ろに回し、手の甲が身体の方向を向く様に両手を組むことで上腕二頭筋をストレッチします。10〜20秒1セットとして3セット実施するようにしましょう。

ストレッチ2

壁に背を向けた状態で指先が下側になるように壁に手をつけて、その状態で上腕二頭筋にやや負荷をかけることでストレッチを促します。10〜20秒1セットとして3セット実施するようにしましょう。

ストレッチ3

両膝立ちになった状態で片腕は立て、片腕は上腕から指先が真っ直ぐになるようにして掌が床につく様に設定し、この状態で三角筋を床に近づけるようにすることで上腕二頭筋のストレッチを促します。10〜20秒1セットとして3セット実施するようにしましょう。