自宅で簡単にできる体幹トレーニングであるプランクですが、やり方を間違えると、腱鞘炎など手首を痛めてしまうことがあるので注意が必要です。手首痛にならない正しいプランクのやり方を解説していきます。
プランクには、様々な種類があり、ノーマルプランク(基本のプランク)では、両肘で体を支えるため手首は使われません。
腕を伸ばした状態で実施するハイプランクは、手の平を床につけた状態で体を支えるため手首に痛みを感じるという人が多いです。
ノーマルプランクで手首に痛みを感じることは稀ですが、痛みを感じる場合は、肘の角度が90度ではなく鋭角になってる可能性が高いです。肘が鋭角になっていると、肘で支えるべき体重を手首で受けることになるので痛みを感じる原因になります。
まず、手首が痛いと感じる人は手首の柔軟性がない可能性があります。
手首が90度に曲がらなかったり、胸の前で両手を合わせたときに、手首が肘より下に下がらないという人は、手首が硬いです。
手首には腕から様々な筋肉が通っているので、手首から肘までの筋肉を伸ばしてストレッチをしたり、もみほぐしてから実施してみましょう。
ハイプランクは、手の平を床につけて同じ体勢をキープするエクササイズなので、床が硬いと手首に痛みを感じる原因になります。
実施する際には、座布団やマットなどの緩衝材を敷きましょう。緩衝材を敷くことで痛みが緩和されます。手のひらが痛いという人も床にヨガマットなどを敷くようにしましょう。
ハイプランクで手首が痛いと感じる原因には、負荷が高すぎるということもあげられます。長くやりすぎている人は秒数を減らして、負荷を低くしてみてください。
ハイプランクは、30秒×3セットで、間に30秒のインターバルを挟んで行うのが基本です。慣れてきたら秒数を増やしても良いですが、最長でも1分で十分です。
適度にインターバルを入れて3セットやることで効率的に筋肉を鍛えることができるので、インターバルを極端に長くしたり、セット数を減らしたりせず、1セットあたりの秒数を減らすのが基本です。
1セットでも手首が痛い人は、まず10秒からチャレンジし、20秒、30秒と負荷を上げていきましょう。プランクでは、自分ができるかできないかギリギリの秒数設定を行うのがオススメです。
1分以上プランクに時間を使うならば、他のエクササイズを取り入れた方が効率がよいです。
特に腹筋は、様々な刺激を与えることが大切なので、いろいろな腹筋運動と組み合わせて行いましょう。
ハイプランクは、自分の体重を負荷にして行うエクササイズであるため、体重が重ければ重いほど負荷は大きくなり、手首に痛みを感じる原因になります。
負荷が大きい分、効果が大きいというメリットがありますが、体重が重すぎることで手首や腕などに痛みを感じるという場合は、ダイエットをしてから実施するしかないでしょう。
手首は、日常生活を過ごす中でも負担のかかりやすい場所であり、慢性的な痛みを感じているという人も少なくありません。
すでに手首を痛めている状態で、痛みがひどい場合は、無理にプランクを実施するのではなく痛みが解消されてからプランクを実施しましょう。
フォームが乱れていると、うまく体を支えることができないため、手首や腕などに痛みを感じる原因になります。
また、力を入れる部分が誤っていることも手首や腕に余計な負荷がかかります。
筋力がある程度あり、体重も適正体重であるのにも関わらず、ハイプランクで手首が痛くなってしまう場合は、誤ったフォームで実施していないか確認してみましょう。
次に手首が痛くならない正しいフォームを解説していきます。
ハイプランクに限らずプランクの基本は、上半身から下半身までが一直線になる姿勢をキープすることです。このフォームが崩れてしまうと、うまく身体を支えることができず手首に余計な負荷がかかってしまいます。
上半身は腹筋を意識し、下半身はお尻を意識し一着線になる姿勢をキープしましょう。
ハイプランクは肘を伸ばし、上半身が高くなっている状態なので、特にお尻が落ちやすいです。お尻が落ちてしまうと手首に余計な負荷がかかるので注意しましょう。
基本のプランクと同様、脚幅は腰幅かそれよりも狭い位に設定し、腕の幅も肩幅に設定して床につけることで、しっかりと身体を支えることができるので正しいフォームをキープしやすくなります。
広げすぎてしまうと腰から落ちてしまい、手首に負担がかかってしまう原因になるので注意してください。
肩甲骨は寄せて、胸が開いた状態で実施します。肩甲骨が離れていると、肩が丸まった状態になり手首だけではなく腕や肩、首にも負荷がかかってしまいます。
肩甲骨を寄せることで、プランクの基本姿勢である一直線の姿勢もキープしやすくなりきちんと体を支えることができます。
指先の向きは、自然な向きにします。これは人によって異なりますが、一般的には身体と平行な方向に設定すると手首に負担がかかりません。
手首に負担のかからない自然な向きで実施しましょう。
ロープランクとは、肘を床につけて実施する基本のプランクです。肘をつけた状態で身体を支えるのでハイプランクのように手首への負担は少ないです。ただし、前腕で身体を支えることができるプランクよりも体勢を維持するのがきつく、難度が高いです。
ロープランクでは、腹筋・背筋・臀部をバランスよく鍛えることができます。
腕立て伏せのボトムポジションをキープして行うプランクを「ロープランク」という場合もあります。これはエクササイズというよりヨガの一種です。この動作は手首の負担が大きいので、手首が痛い方はやらないようにしましょう。
まずは30秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やして最終的には1分30秒程度実施できれば十分です。
膝つきプランクは、膝をついた状態で実施するプランクです。膝を床につけることで、負荷が小さくなるため、ロープランクやハイプランクがきつく感じる方におすすめです。
膝つきプランクで鍛えられる部位は、ロープランクと同じです。膝をついているぶん負荷が小さくなっているので、慣れてきたらロープランクなどより負荷の高いプランクに挑戦していきましょう。
つま先を浮かせず床につけるやり方もあります。しかし、より負荷が小さくなるため通常はつま先を浮かせます。
まずは30秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やて、最終的には1分30秒程度実施できれば十分です。
サイドプランクは、側面を向いた状態で片足、片肘で支えるプランクです。サイドプランクも手首に負荷がかからないプランクなので、手首が痛い方におすすめです。
ただし、サイドプランクは片腕で身体を支えなければならないので、正しいフォームを保つのがロープランクよりも難しいです。フォームが崩れてしまわないようにしっかり意識して実施しましょう。
ロープランクでは腹直筋が主なターゲットだったのに対して、サイドプランクでは腹斜筋が主なターゲットとなります。
まずは10秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やして、最終的には1分程度実施できれば十分です。
リバースプランクは仰向けの状態で実施するプランクです。リバースプランクも肘を床につけて身体を支えるため、手首に負担がかかりにくいです。
リバースプランクでは腹筋や背筋、臀部、慣れるまでは特に肩や腕にも刺激が入ります。基本のプランクと比較して、特に背筋を稼働する必要があり、背筋を鍛えるためにも有効な種目です。
まずは、10秒 × 3セットを目安に実施します。負荷に慣れてきたら、少しずつ秒数を増やし、最終的には30-45秒程度実施できれば十分です。
ただし、リバースプランクは、大変負荷の高いプランクですので、肩周りに少しの違和感がでたらすぐに止めて、休憩するようにしましょう。
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