ハイプランク(ストレートアームプランク)をはじめ、腕を伸ばすプランクを解説していきます。腕を伸ばすプランクはなんだか難しそうですが、実は通常のプランクより簡単な場合もあります。本記事では腕伸ばしプランクを5つ紹介します。
プランクとは、体幹の基本エクササイズの1つです。語源は英語で「厚板(あついた)」を意味する「plank」です。手足で身体を支え、まっすぐ硬直させる姿は、まさに「厚板」と表現するのにふさわしいと言えます。
エクササイズには動的トレーニングと静的トレーニングがありますが、プランクは後者に分類され、負荷のかかる体勢を維持することで鍛えます。
通常は肘を折り曲げて実施するプランクですが、腕を伸ばして行う種目もあります。
前腕で身体を支えることができるので、初心者にもおすすめですが、手首が硬い人にとってはむしろキツイ種目でもあります。
ハイプランクは、肘を伸ばした状態で行うプランクで、端的に表すと腕立て伏せのトップポジションの状態を維持するプランクです。「ストレートアームプランク」とも言われます。
ハイプランクまたはストレートアームプランクと対比させて、ノーマルプランクのことを「ロープランク」という場合もあります。
通常のプランクで鍛えられる部位は、腹筋・背筋・臀部で、体幹を鍛えることができます。体幹というとかなり漠然としていますが、簡単に表すと身体の胴体を表しており、この部分を鍛えることで力を発揮しやすい身体を作ることができます。もう少し言うならば、「筋肉を付ける下地を作る」というイメージがわかりやすいかと思います。
ハイプランクは腕を伸ばすので、通常のプランクよりも腕への刺激が高まります。そのため、上腕三頭筋や三角筋を鍛えることができます。
上腕三頭筋は、腕を伸ばしたときに浮き出る上腕の後ろ側にある筋肉です。上腕三頭筋が鍛えられると、二の腕周りに筋肉をつけることができます。腕立て伏せなどの筋トレが難しい女性も気軽に二の腕をシュッと引き締めることができます。
三角筋は、肩を覆うようについている三角形の筋肉です。三角筋を鍛えることで肩周りがすっきりとします。
プランクは前腕の筋肉を使えるため、プランクよりも楽に実施できる場合が多いです。
ただし、その分通常のプランクで鍛えられる体幹(腹筋・背筋)への負荷は弱まってしまいます。
ハイプランクは、まずは、30秒 × 3セットを目安に実施します。負荷に慣れてきたら、少しずつ秒数を増やし、最終的には1分30秒程度実施できれば十分です。
膝つきプランクとは、膝をついた状態でハイプランクを行います。ノーマルプランクよりも簡単なハイプランクよりもさらに負荷が軽く、簡単なプランクです。
まずは、30秒 × 3セットを目安に実施します。負荷に慣れてきたら、少しずつ秒数を増やしましょう。
膝つきハイプランクの効果を高めるポイントは、膝の位置が挙げられます。
膝つきハイプランクでも、「プランク」という名前がついていることから身体を一直線にして実施することが非常に重要です。特に、膝つきプランクの場合には、膝をつく場所を適切に設定しないと身体を一直線にすることが難しい傾向があります。そのため、膝つきハイプランクを実施する際には、膝をつく位置をやや後ろ側にイメージして実施するようにしましょう。
ハイサイドプランクは、外側を向いた状態で片足、片手で身体を支えるプランクです。
ハイサイドプランクでは、主に腹斜筋を鍛えることができます。
まずは、20〜30秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やして最終的には1分程度実施できれば十分です。
ハイサイドプランクで効果を上げるポイントは、脇の開き、重心の意識が挙げられます。
腕と身体の開きが90度になるようにする(胴体と腕でT字を作る)と、腕の負担が高まり、効果が上がります。初心者の方は、腕と身体の開きは小さく始めた方が取りかかりやすいでしょう。
最後に、重心ですが、身体の側面に対してやや後ろ側に設定することが重要です。ハイサイドプランクは身体が前側に倒れやすい種目なので、それを防止するために重心はやや後ろ気味を意識するのがよいです。
ハイリバースプランクは、仰向けの状態で行うハイプランクです。
ハイリバースプランクで鍛えられる部位は、基本的には腹筋、背筋、臀部になり、慣れるまでは特に肩や腕にも刺激が入ります。特に背筋を稼働する必要があり、背筋を鍛えるためにも有効な種目です。
まずは、30秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やし、最終的には1分程度実施できれば十分です。
ハイリバースプランクで効果を上げるポイントは、手の向き、目線、つま先の角度が挙げられます。
まず手の向きですが、指先がつま先の方向に向くようにしましょう。これが身体を支える上で一番力を出しやすい状態です。逆側に向けてもできないことはないですが、力を出しづらく、肘が曲がりやすいので注意しましょう。また、両肘をしっかり伸ばすように心がけましょう。
次に首の位置と目線ですが、身体と垂直になるようにしましょう。首を前に出したり、目線を自分の身体の方に落とすと、腰も落ちやすくなるためです。
最後につま先の角度ですが、できるだけ脛(すね)からつま先まで一直線になるように意識します。つま先をたてて踵(かかと)だけで体重を受けようとすると、下半身が落ちやすくなるためです。足の裏全体で重心を取るイメージを持った方が継続しやすいです。
片手プランクは、その名の通り片手を上げて実施するプランクの種目で「ワンアームレイズプランク」とも言われます。
片手を上げるのは、腕に刺激を入れるためではありません。バランスを取りづらくすることで負荷を上げるためです。比較的上級者向けのプランクです。
鍛えられる部位はノーマルプランクと同じですが、腕を前に出すという動作があるため、肩周りにも刺激が入ります。
まずは、20秒 × 3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やして、最終的には1分程度実施できれば十分です。
まず目線ですが、斜め前45度です。片手プランクも、目線を前に持ってくることが理想的ではありますが、片手プランクは非常に不安定であることから、それを実施すると高確率でバランスを崩します。そのため、目線は斜め前45度位に設定しましょう。
次に重心ですが、できるだけ上半身と床と平行になるように意識しましょう。片手プランクでは、床を支えている方の腕に重心を乗せるようにすると、確かに身体は安定するのですが、エクササイズ効果は低減してしまいます。
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