足を上げて実施するプランクは片手プランクが定番ですが、それ以外にもアレンジがあるので紹介します。プランクは体幹を鍛えるエクササイズですが、脚上げを取り入れることで、お尻への負荷を高めて、ヒップアップが期待できます。脚上げプランクのやり方とコツを分かりやすく解説していきます。
プランクとは、体幹の基本エクササイズの1つです。語源は英語で「厚板(あついた)」を意味する「plank」で、手足で身体を支え、まっすぐ硬直させる姿は、まさに「厚板」と表現するのにふさわしいといえます。
プランクは、体幹を鍛えるうえで非常に効果的なエクササイズです。体幹と言うとかなり漠然としていますが、簡単に表すと身体の胴体を表しており、この部分を鍛えることで力を発揮しやすい身体を作ることができます。もう少し言うならば、「筋肉を付ける下地を作る」というイメージがわかりやすいかと思います。
プランクで鍛えられる部位は、主に腹筋と背筋、臀部(でんぶ)で、慣れるまでは肩や腕にも刺激を与えます。
プランクに足(脚)上げを取り入れることで、臀部つまりお尻への負荷を高めることができます。お尻のシェイプアップ、ヒップアップをしたい方は特におすすめのトレーニングです。
片足プランクとは、基本のプランクで片足を上げて行うエクササイズで、「ワンレッグプランク」「シングルレッグプランク」ともいわれます。英語では「one leg plank」です。
片足プランクは、まずは、30秒 × 3セットを目安に実施しましょう。
負荷に慣れてきたら、少しずつ秒数を増やし、最終的には1分30秒程度実施できれば十分です。
片足プランクで効果を上げるポイントは、足を上げる高さにあります。
片足プランクは、足を上げるほど臀部にかかる刺激が高くなるため、臀部をメインターゲットとして鍛える場合には足をできるだけ高く設定することが重要です。このとき、上半身から足にかけては、基本のプランクと同様に真っ直ぐに設定することが重要であり、これにより体幹部にも刺激を入れることが可能です。
片足プランクにおけるNGフォームは、足の高さが一定に保てないことです。
片足プランクを実施する上で、前述した通り、足の高さが高いほど負荷が大きくなり、低いほど負荷は小さくなります。このため、長時間片足プランクを実施するとどうしても足が下がってきてしまうのですが、足が下がるのは臀部で足の重さをコントロールできていないためです。そのため、キツくても最初に設定した足の高さを終始維持するようにしましょう。
シングルレッグハイプランクは、肘を真っ直ぐにした状態で片足を持ち上げるプランクで、「ストレートアームワンレッグプランク」ともいわれます。英語では「single leg high plank」です。
実は、片足プランクよりも簡単なので、初心者の方はこちらからトライするのもよいでしょう。
シングルレッグハイプランクは、肘を伸ばして身体を支えるため、肩の筋肉である三角筋や上腕三頭筋も鍛えることができ、二の腕の引き締めにも効果があります。さらに片足をあげることで臀部も鍛えることができるので、ヒップアップにも効果的です。
左右交互に20秒×3セットを目安に行いましょう。
シングルレッグハイプランクの効果を高めるポイントは、上半身から下半身まで一直線にすることです。上半身は常に腹筋を、下半身は常に臀部を意識して実施することで上半身から下半身までを一直線にすることができます。フォームが崩れてしまうと正しく負荷をかけることができないだけでなく、身体を痛める原因にもなります。
効果を高くするには、片足プランクと同様に脚がもっと高くあげます。その結果、腸腰筋およびお尻、太ももの裏ハムストリングスにより刺激が入ります。脚だけを高く上げずに身体の一直線を保ちながら腰ごと上げる方法もあります。この方法だと腕により刺激が入ります。
目線は正面がベストです。基本のプランクはキツくなってくると目線が下に下がりがちですが、効果を上げるためには目線は前に設定する必要があります。
シングルレッグハイプランクは、前腕が使えるため上半身を支えやすいというメリットがありますが、手首が硬い人は手首を痛めてしまう可能性があります。しっかりストレッチをしてから行いましょう。
また、手の平でバランスをとるため、片足プランクよりもバランスをとるのが難しいです。転倒しないよう十分注意してください。
足上げプランクで、脚を後ろに高く上げる種目だけではありません。スパイダープランクは、前に脚を上げる動作をすることによって、全身を刺激することができるトレーニングです。
スパイダープランクで鍛えられる部位は、腹筋、背筋、臀部、腸腰筋です。足を前に持ってくる動作によってお腹まわりの筋肉へ負荷をかけることができます。特に腹筋と腸腰筋への寄与は大きく、腹筋では、腹筋の中でも腹斜筋への刺激が大きくなります。
まずは10回を目安に実地し、負荷になれてきたら少しずつ秒数を増やしましょう。最終的には20回程度実施できれば十分です。
スパイダープランクで効果を上げるポイントは、足を動かす速度・高さにあります。
まず、足を動かす速度ですが、ゆっくり動かします。スパイダープランクでは膝の動作によって腹筋を収縮させることも狙っているので、膝の動作はゆっくりである必要であります。また、膝を上げたらその部分で静止することで負荷を高めることができます。
次に、膝を上げる高さですが、できるだけ高く上げます。膝の高さが高いほど、可動域が大きくなり刺激が大きくなります。膝を上げる高さは、股関節の柔軟性が寄与していますが、できるだけ高く設定することが重要です。
スパイダープランクにおけるNGフォームは、足を戻したときに段々と基本のプランクのフォームが崩れることです。
スパイダープランクでは、片足を挙げている際に体幹部はもちろんですが、片足で床を支えるため床と接している方の足への負荷、上半身と下半身をつなぐ腸腰筋への負荷が高くなり、実施していく段階で基本のプランク姿勢が崩れていきます。スパイダープランクは、基本のプランクありきのエクササイズであるため、基本のプランク姿勢が崩れてくるとスパイダープランクの負荷自体が低減します。そのため、スパイダープランクの回数が増えてきても基本のプランク姿勢を維持することが重要となります。
ヘビーサイドプランクは、側面を向いた状態で片足と片肘で支えるサイドプランクの状態で片足を上げるプランクです。
ヘビーサイドプランクで鍛えられる部位は、基本的に腹筋、臀部です。基本のプランクでは、腹筋の中でも腹直筋が主なターゲットだったのに対して、ヘビーサイドプランクは腹斜筋が主なターゲットとなります。
脇腹周辺に広がる腹斜筋が鍛えられることでお腹が引き締まるので、お腹のくびれにも効果的です。
まずは10秒×3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ数秒を増やして、最終的には20-30秒程度実施できれば十分です。
ヘビーサイドプランクで効果を上げるポイントは、身体を支える方の足です。
ヘビーサイドプランクでは、サイドプランクの状態で片足を上げることから、この負荷で腰が曲がりやすいという特徴があります。通常のサイドプランクの場合、腰への意識を高めることで腰が落ちることを抑制することが可能となりますが、ヘビーサイドプランクではむしろ身体を支える足の部分へ意識を高めると腰が落ちにくくなります。ただ、足への負荷を高めるとその分だけ体幹にかかる負荷も増大するので、長時間実施する必要はありません。
ヘビーサイドプランクのNGフォームは、腰が落ちること、身体がぐらつくことです。
まず、お尻が下がることですが、これは前述した効果が上がるポイントとは全く逆の場合であることからNGです。
次に身体がぐらつくことですが、身体がぐらつきながらヘビーサイドプランクを実施しているのはヘビーサイドプランクの負荷が自身のキャパシティを超えている証拠です。この場合、ヘビーサイドプランクをきちんと実施できているとはいえないので、負荷の小さい他のプランクをトライしましょう。
プランクの中でも最も難度が高い種目の一つにツーポイントプランクがあります。
ツーポイントプランクは、片足プランクと片手プランクを同時に行うプランクで、地面と接触する部分が片足、片手の2ポイントであるため、このような名前になっています。
負荷の高いプランクであるため、上級者向けのプランクです。
ツーポイントプランクで鍛えられる部位は、腹筋、背筋、臀部で、慣れるまでは肩や腕にも刺激が入ります。
ツーポイントプランクは、まずは、10秒を目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やして、最終的には30秒程度実施できれば十分です。
ツーポイントプランクの効果を上げるポイントは、足の高さと腕の高さです。しっかり高く上げるとその分負荷が強くなり、効果が上がります。
ツーポイントプランクのNGフォームは、足と腕が下がってしまうことです。常にお腹を意識し正しいホームを維持しましょう。
ツーポイントプランクは負荷が高いプランクであるため、呼吸を止めてしまいがちです。正しい呼吸ができていないと効果が弱まるだけではなく、血圧が上がったり、心臓に負担をかけてしまうので注意してください。
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