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ワイドスクワットが効果ない原因と対処法!正しいフォームを解説

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ワイドスクワットが効果ない原因と対処法!正しいフォームを解説

ワイドスクワットはお尻を鍛えるエクササイズとして効果的ですが、正しいフォームで実施しないとなかなか効果が出ない種目でもあります。本記事では効果が感じられない原因と対処法を解説していきます。

ワイドスクワットで効果がない原因

ワイドスクワットはお尻や脚の引き締めが期待できるのですが、正しく実施しないと効果が現れません。

トップポジションで膝が伸び切ってしまっている

ワイドスクワットで効果が出ない原因として、トップポジションで膝が伸び切ってしまっている可能性が挙げられます。

これは、通常のスクワットで効果が出ない原因と同様であり、トップポジションで膝が伸び切ってしまっているとトップポジションに移行する度に負荷が抜けているということになります。トレーニングの基本は、トレーニング実施中は常に負荷をかけ続けることなので、トップポジションは膝が伸びきらない位置に設定する様にしましょう。

トレーニングにおける「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。スクワットではしゃがんだ状態です。多くは筋肉がピンっと張った状態です。反対に「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。その間を「ミッドレンジ」といいます。

ボトムポジションの設定が浅すぎる

ワイドスクワットで効果が出ない原因として、ボトムポジションの設定が浅すぎる可能性があります。

そもそも、ワイドスクワットは可動域が狭いエクササイズですが、それでも太ももと床が平行になる位をボトムポジションに設定する必要があります。自分の想像している状態よりも身体が下がっていないことが多いです。

そのため、ワイドスクワットを効果が出ないと感じている場合には、鏡を見たり、スマホで撮影したり、第三者に見てもらったりしましょう。

回数が少なすぎる

ワイドスクワットは、通常のスクワットと比較して可動域が狭いエクササイズなので、通常のスクワットと同等の負荷を得るためには通常のスクワットよりも実施する回数設定を多くする必要があります。そのため、ワイドスクワットを実施して、効果がないと感じる場合には、実施している回数が少なすぎる可能性があり、その際には自身が実施しているワイドスクワットの回数、セット数を見直すことをおすすめします。

お尻の動きを意識できていない

ワイドスクワットを実施していてお尻に刺激が入らない方は、ワイドスクワット実施中にお尻の動きを意識することができていない可能性が高いです。ただし、エクササイズ中に筋肉を意識するのはなかなか難しいので、まずは動作のスピードを落として、しっかりとお尻を意識しながら実施するということから始めましょう。

身体の動きをコントロールできていない

身体の動きをコントロールできていないというのは、特に、身体を下げる動作すなわちネガティブムーブメントを意識できていないということです。ワイドスクワットを実施する際に、トップポジションからボトムポジションに移行する際には、身体の重さは重力方向に働いていますから、これに逆らってゆっくり身体を下げる必要があります。ワイドスクワットで効果がないと感じている方は、自身がこの動作のときに重力に任せて身体を動かしていないかどうかを確認してみましょう。

効果のあるワイドスクワットのやり方

脚幅を肩幅の1.5倍から2倍に設定

ワイドスクワットの正しいやり方として、まず、脚幅は腰幅の1.5倍から2倍に設定することが挙げられます。

「ワイドスクワット」というと、脚をどこまでも広げてよいようなイメージを持つ人もいますが、実際には脚を開きすぎると、股関節への刺激が高くなるので注意しましょう。また、ワイドにしすぎると可動域もどんどん小さくなり負荷も小さくなってしまいます。

そのため、基本的に脚幅は肩幅の1.5倍から2倍程度に設定すると覚えておきましょう。

つま先をやや外側に向ける

つま先をやや外側に向けるのもポイントです。

ワイドスクワットは脚幅を開いているので身体を下げやすいですが、つま先をやや外側に向けることで股関節がさらに開き、より身体を下げやすくなります。

つま先を完全に開いて実施する方法もありますが、これだと膝が内側に入り、股関節への負担が大きくなるのであまりおすすめではありません。つま先の角度は15度から30度位に設定するのがおすすめです。

太ももと床が平行になるところまでゆっくり下げる

太ももと床が平行になるところまでゆっくり下げることが挙げられます。

通常のスクワットでは平行よりやや下が推奨されますが、ワイドスクワットは可動域が狭くなるので平行までに留めましょう。ワイドスクワットで腰を落としすぎると、股関節が身体を支えてしまう構造になり、股関節を痛めてしまいます。

また、スクワットでは下げるときに意識的にゆっくり動作するのもポイントです。重力と同じ方向で動くときは、重力に逆らうようにゆっくり動くと効果が高まります。

ボトムポジションで数秒間静止するなどを取り入れるとさらに効果が上がります。

お尻主導で膝が真っ直ぐにならないところまで素早く上げる

次に、お尻主導で膝が真っ直ぐにならないところまで素早く上げることが挙げられます。

意識しないと非常に難しいですが、お尻を収縮させるように素早く上げます。こうすることで、よりお尻を効果的に鍛えることができます。最初のうちは難しいため、まずは速度を落として実施しましょう。

前述した通り、身体を上げるときは重力に逆らい、速く動作するのが鉄則です。

また、トップポジション(身体を上げた後の体勢)で、膝を完全に真っ直ぐにしないのがポイントです。膝を真っ直ぐにしてしまうと、負荷が抜けてしまうので効果が低減してしまいます。

回数は15-18回を3セット

回数は15〜18回を3セット実施しましょう。これは自重で行うワイドスクワットの目安です。筋トレでは1セット12〜15回が推奨されますが、ワイドスクワットはそこまで負荷の高いエクササイズではないので、15〜18回が理想です。

また、ワイドスクワットは毎日実施しても問題ありません。筋肉痛がある場合は治ってから再開しましょう。ワイドスクワットに慣れたら、他の種類のスクワットを実施し、様々な刺激を入れるのがおすすめです。

ワイドスクワット以外のおすすめエクササイズ

脚痩せならワイドスクワット+有酸素運動

ワイドスクワットのみをやっていても脂肪が多い人はなかなか脚が痩せません。逆に負荷の高いワイドスクワットをやり続けると筋肉が付き脚がかえって太くなってしまう場合もあります。

そのため、脚痩せを主目的とする人は、ワイドスクワットで太ももの代謝を上げて、その後にランニングやウォーキングなど有酸素運動を30分実施しましょう。

尻痩せならランジがおすすめ

太もも、お尻痩せに効果的でワイドスクワット以外のエクササイズとして、ランジが挙げられます。

ランジは、様々な種類がありますが、特に、太ももとお尻を効果的に刺激するにはバックランジもしくはフロントランジがおすすめです。両者を比較したとき、太ももへの刺激を大きくしたいならばフロントランジがおすすめで、お尻への刺激を大きくしたいならばバックランジがおすすめですが、いずれのエクササイズを選択しても太ももとお尻に刺激を与えることが可能です。

両エクササイズを実施する上で、自重での実施で問題ありませんが、比較的高回数 (片足15回以上)で実施するのがポイントになります。

尻痩せならブルガリアンスクワットも

ブルガリアンスクワットは、前述したランジと非常に良く似ていますが、ブルガリアンスクワットでは片足を高さのある台の上に乗せて実施するという違いがあり、ランジと比較してより負荷が高いエクササイズです。

ブルガリアンスクワットも、実施方法で様々な種類があり、通常のブルガリアンスクワットが太もも、お尻の両方に刺激を入れる上で効果的なエクササイズです。一方、あまり太ももに刺激を入れず、お尻に刺激を入れたいという場合にはブルガリアンスクワットを実施する際に身体を前のめりにして、よりお尻が伸びるするように実施するのがオススメです。

ダイエットなら食事制限も必要

食事制限の方法は色々ありますが、基本的にはタンパク質(Protein)、炭水化物(Carbohydrates)、脂質(Fat)のバランスであるPFCバランスを意識する方法が一般的です。

一月に2〜3kg減らすためには、1日で約800〜1000 kcal減らすことが必要ですから、計算もしくは測定した自身の基礎代謝から約800〜1000 kcal減らした数値を食事から摂取するようにします。

このとき、食事の内容をPFCバランスを意識して設定し、まずは、タンパク質の摂取量を決めます。代謝を維持するのに必要な筋肉をつけるためには、自体重の数値×1.5倍のタンパク質を摂取する必要があり、これを1日のカロリー数から引きます。残ったカロリー数を炭水化物と脂質で摂取するのですが、脂質は極力少なくしてマネージメントすることが重要です。

食事制限をして体重を落としていく際に、人によってお太もも、お尻がどのタイミングで痩せるのかが異なるということは念頭におく必要があります。そのため、個人差を理解した上で、気長に実施するのが重要です。

ワイドスクワットで効果が期待できない事項

ワイドスクワットは正しく実施すれば大変効果的なエクササイズですが、いくつかあまり効果が期待できないことがあるので、最後に紹介します。

全身の代謝アップ

ワイドスクワットはノーマルスクワットと比べて可動域が小さいので、代謝の向上という点ではノーマルスクワットに軍配が上がります。

特に太ももを細くしたい方はワイドスクワット+有酸素運動がおすすめですが、全身のダイエットがしたい方はノーマルスクワット+有酸素運動がおすすめです。

脚を太くしない

ワイドスクワットでは、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)に負荷が入ってしまうことは避けられません。大腿四頭筋は太もも前側の筋肉です。

適度にやればワイドスクワットによって脚痩せが期待できますが、負荷が高すぎればその分脚が太くなってしまう可能性もあります。

自重トレーニングレベルでのワイドスクワットを実施して、太ももが著しく太くなるということは考えづらいですが、絶対に脚を太くしたくない方はヒップスラストやヒップリフトの方がおすすめです。

前述した通り、太ももの代謝アップのためにワイドスクワットをやり、メインで有酸素運動もありです。

加重で負荷を高めると股関節を痛める可能性

お尻や脚を引き締めるのが目的ならば自重(自分の体重)で問題ありませんが、本格的に筋肉増強を目的とする場合、自重スクワットでは負荷が足りません。

その場合はダンベルやバーベルを使い加重しながらスクワットを実施するのですが、ワイドスクワットで実施してしまうと、股関節を痛める可能性が高く、あまりおすすめできません。加重でスクワットをする場合も、ノーマルスクワットを選択しましょう。

加重していなくてもワイドスクワットでは股関節を痛める可能性があるので、入念にストレッチをしてから実施するのが大切です。