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スクワットで膝が痛い原因と対処法は?代わりの運動は何がおすすめ?

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スクワットで膝が痛い原因と対処法は?代わりの運動は何がおすすめ?

スクワットは膝を痛めやすいエクササイズの代表例です。膝は一度痛めると治すのに時間がかかるので、予防することが大切です。今回はスクワットで膝が痛くなってしまうNGフォームと、対処法を解説します。

スクワットで膝が痛くなる原因

つま先が重心になっている

スクワットでつま先重心になっていると膝主導のスクワットになり、膝を痛めます。つま先立ちのようにする種目もありますが、基本のスクワットではNGです。ノーマルスクワットでは足の裏全体でしっかりと床をつかみ、重心はかかとに置くことが重要です。

上体が前に傾きすぎると、どうしてもつま先に体重がかかります。すねと背中が平行になるように意識しましょう。

どうしてもかかとが浮いてしまう方は、1〜2cmの胴体をかかとと床の間に挟むのがおすすめです。

膝が内向きになっている

つま先が平行または内股になっている状態でスクワットを実施すると、これもまた膝主導になり、膝を痛めやすいです。つま先を外側に向けておけば、膝が内向きになることはないのでおすすめです。股関節が開き、腰を落としやすくなり、膝の負担が軽減します。

「膝をつま先より前に出さない」の意識しすぎ

多くのメディアでスクワットをする際は「膝をつま先より前に出さない」とよく言われますがこれは間違っています。スクワットを実施する上で、膝がつま先よりも前に出るというのは自然です。これを制限するとかえって可動域が狭くなったり、動きがぎこちなくなり、膝を痛める原因になります。スクワットを実施する際には、膝がつま先より前に出るか、出ないかはあまり深く考える必要はありません。

深くしゃがみ過ぎている

トレーニングにおける「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。スクワットではしゃがんだ状態です。多くは筋肉がピンっと張った状態です。反対に「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。その間を「ミッドレンジ」といいます。

ボトムポジションが低すぎると、膝の負担が大きくなります。太ももが床と平行よりもやや下にいくくらいに設定しましょう。

股関節・足首がかたい

スクワットを行う上で軽視できないのが、関節の硬さです。身体のかたい人はノーマルスクワットで腰を落とすのが大変です。無理矢理やると膝に余計な負担がかかり痛める原因になります。身体の柔軟性がない方は、スクワット実施前に入念にストレッチしましょう。ノーマルスクワットでは脚幅は肩幅くらいに設定しますが、身体がかたい人はその1.5〜2倍くらい開くワイドスクワットをすると、腰が落としやすいのでおすすめです。

負荷が高すぎる

正しいフォームで行っていても、負荷が高すぎれば、腰を痛める原因になります。具体的には、自重スクワットならば回数が多すぎるということ、バーベルスクワットなど加重スクワットならば重量が重すぎるということが挙げられます。

回数をこなすのに夢中になりすぎると、筋肉は限界を迎えているのにフォームを崩しながら実施することがあります。この場合、筋肉で身体を支えることができなくなっており、こうなると関節への負荷が余計に高くなります。

また、自重スクワットは体重が重いほど、負荷が大きくなります。運動習慣がない人はスクワットで稼働する大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)や臀部(お尻)が十分に発達していないことから、関節で重量を受けようとしてしまい、膝が痛くなります。体重が重すぎるという人は、まずはダイエットで体重を多少減らし、かつ、運動習慣が身についてからスクワットを実施した方がよいでしょう。

そもそも膝を痛めている

スクワットは正しいフォームで実施しても膝を曲げるという動作が入るので、膝に刺激が入ってしまうことは避けられません。そのため、膝を痛めた状態でスクワットを実施すると膝が痛くなるのは当然といえます。少しでも膝に違和感や、痛みがある場合はスクワットを実施するのはやめましょう。

膝が鳴る場合は放置でOK?

スクワットで膝が鳴る場合は、痛みの有無を判断した上でスクワットを実施するかどうかを決めましょう。

エクササイズを行って膝などの関節がポキポキッと音がするのは、かなり個人差があります。基本的に音がしても痛みがないことが多く、この場合はエクササイズを実施してもさほど問題ないケースがほとんどです。

ただし、痛みが伴う場合や、ポキポキというよりは「ゴリゴリ」「ギシギシ」といった低音の場合には注意が必要です。これらは何らかの変調が膝に生じている可能性が高く、整形外科にかかることを強くおすすめします。

スクワットの正しいフォーム

上述した、膝が痛くなる原因を解消した上で、さらに意識すべきスクワットのフォームのポイントを解説します。

動作はお尻主導

フォームを設定したら実際にスクワットを実施していきますが、その際、お尻主導を意識しましょう。

しゃがむという動作自体は膝を曲げることで達成されますが、スクワットは膝主導で行うと高い確率で膝を痛めてしまいます。そうではなく、しゃがみ込む際にお尻を後ろに突き出すことを意識しながら実施すると、自然としゃがみ込む状態を作ることができ、大腿四頭筋とともに臀部に効率良く刺激を与えることができます。

テンポはゆっくり下げて、素早く上げる

実際にスクワットを行う上で、テンポも非常に重要です。

これはスクワットに限ったことではありませんが、しゃがむ際にはゆっくりと時間をかけて、立ち上がる際には素早く行うことが重要です。具体的には「3秒かけて下がって1秒で立ち上がる」ということを意識するのがおすすめです。

このやり方を応用すると、ボトムポジションの状態で3〜5秒静止してから上げるというテクニックや、3秒かけてしゃがみ3秒かけて立ち上がるというテクニックも存在します。いずれも基本のスクワットと比較すると強度が非常に高くなるので、まずは「3秒かけて下がって1秒で立ち上がる」ということを意識しましょう。

トップポジションで膝を真っ直ぐにしない

立ち上がった時に膝を伸ばし切ると可動域を大きく取れますが、負荷が抜けている状態です。エクササイズ中に負荷が抜けるのは非効率的ですから、スクワットをする際にはトップポジションで膝をロックしないことが重要です。

回数はまず、10〜15回x3セット

スクワットの実施する回数ですが、基本は1セット10〜15回を3セットです。ただし、これはスクワットの種類によって大きく異なります。

(フィットネス器具を使わない)自重のスクワットを実施するならば負荷がそれほど高くないため、1セット15〜18回を3〜5セット実施するのが理想的です。

一方、バーベルスクワットなど負荷の高いスクワットは1セット8〜10回を3セット実施すれば十分なパターンもあり、スクワットの種類や自身の運動レベルによって回数・セット数を変更する必要があります。

その中でも目安となるのが1セット10〜15回を3セットやる数値であり、まずはこの数字からスタートするのがよいでしょう。

しゃがむ時に吸い、立ち上がる時に吐く

筋トレでは、負荷が小さいときに息を吸い、負荷が大きいときに息を吐くのが正しい呼吸法です。 スクワットの場合は、しゃがむときに重力の力を借り負荷は小さいため息を吸います。逆に立ち上がるときは負荷が大きいため、息を吐きます。

腰を曲げない

腰が曲がっているスクワットはNGです。腰が曲がった状態でスクワットを行うと腰を痛めます。これはバーベルを背負っているかの有無に関わらず避けるべきフォームです。基本的に下腹部に力をいれて腹圧をかけた状態で実施します。腹圧をかけることで、背筋が張った状態を実現することができ、腰を痛めるというリスクを軽減することができます。

身体を真っ直ぐに維持することで体幹も鍛えることができます。体幹を積極的に鍛えたい方は、プランクもおすすめです。

膝が痛いときのスクワットの代わりのエクササイズ

ここでは単に膝負担が小さいエクササイズではなく、スクワットと同じく脚全体に刺激が入るエクササイズを紹介します。

ハーフスクワット(浅めのスクワット)

膝が痛い時のスクワットの代わりのエクササイズとして、ハーフスクワットがおすすめです。ハーフスクワットは太ももが床と平行よりもやや上くらいで、膝の角度が90度が目安です。

ハーフスクワットですが、その名の通り可動域を半分に設定したスクワットで、基本的には負荷が低いためおすすめではありません。ただし、膝を痛めているときに限ってはおすすめです。膝に最も負荷がかかる「ボトムポジションからの切り返し」の位置を高く設定することができるので、膝への負担を小さくできます。

膝の痛みの具合によっては実施できない場合もありますので、実施するときは自分の身体と相談しましょう。

ベンチスクワット

膝が痛いときはベンチスクワットもおすすめです。ベンチスクワットは、ベンチ台や椅子を置きしゃがんだ時に座るように実施するスクワットです。

ベンチスクワットは、ハーフスクワットよりもボトムポジションでの膝への負担を軽減することができます。

こちらも、膝の痛みの具合によっては実施できない場合もありますので、実施するときは自分の身体と相談しましょう。

空気椅子

膝が痛いときは空気椅子でも脚全体(特に大腿四頭筋)を鍛えることができます。空気椅子は静的エクササイズに分類され、動作がないのでその分膝負担が小さくなります。

膝の角度は90度になるようにしましょう。太ももが床と平行よりも下側になると膝負担が大きくので注意しましょう。

レッグエクステンション

レッグエクステンションですが、ジムに行けばほぼ確実に置いてあるマシンで、大腿四頭筋を選択的に刺激できるエクササイズになります。レッグエクステンションは、テンポを工夫したり、フォームを追求すれば低重量でも非常に効果の高いエクササイズになりますので、膝が痛い時にも実施できる可能性があります。

こちらも、膝の痛みの具合によっては実施できない場合もありますので、実施するときは自分の身体を相談しましょう。

その他の対処法

サポーターの装着

膝のサポーターはたくさんありますが、その中で、信頼性があるのはニーラップやニースリーブといわれるものです。これらのサポーターは、装着してスクワットを実施するのに慣れるまでには時間がかかりますが、慣れればスクワットをするのが非常に楽になります。

ジムに行くと、多くの人が肘や腰や手首にサポーターをしているのに対して、膝にサポーターをしている人というのはあまり多くありません。膝は怪我をすると本当に治りが遅いため、怪我をする前にそれを防止するのが非常に重要です。

休む

スクワットで膝が痛いときの対処法として、シンプルに休むことも挙げられます。

例えば、30日間スクワットチャレンジをしていて、その途中で膝が痛くなった場合を想定した場合、「1日休んだら、これまでの努力が水の泡になる」と考えて無理をしてしまう人もいるかと思いますが、逆効果です。

むしろ、筋肉というのは休んでいるときに成長するもので、膝が痛いと感じたら無理をせず思い切って休むのも一つの手です。

医者に相談

以上を実施しても膝が痛いという場合には、医者にかかることをおすすめします。

恐らく、多くの場合は安静にすることを言われますが、重篤な場合は手術が必要なこともあるため、痛みが引かないというときは医師に相談することをお勧めします。