腹筋のエクササイズの中で最も強度が高い種目の腹筋ローラーも工夫すれば女性でも実施可能です。くびれがほしい方やダイエットしたい方にもおすすめです。女性向けの腹筋ローラーの使い方を分かりやすく解説していきます。
腹筋ローラーまたはアブローラー(英語名:ab wheel)は腹筋を鍛えるための道具ですが、この道具を使う種目そのものを指す場合も多いです。腹筋を鍛える種目・マシンは数多く考案されている中で、腹筋ローラーは最も負荷の大きいエクササイズの一つです。そのため、正確に実施するのは非常に難しいのですが、やり方を工夫することで、運動習慣のない女性の方でも実施することが可能です。
腹筋を鍛えられる他のアイテムには、ダンベルやトレーニングチューブ、シットアップ台などがあります。
腹筋ローラーはあらゆる腹筋運動の種目の中でも、かなり強度の高いエクササイズです。男女関係なく難易度が高く、相当な背筋、腹筋、腕の筋肉が必要となります。また、腹筋ローラーは自分の体重を使うトレーニング(自重トレーニング)なので、体重が重い方ほど難易度が上がります。
腹筋ローラーは基本的に運動習慣があり、ある程度筋肉が発達している女性におすすめです。ただし、膝つきのフォームなら、初心者の方でもトライできます。
お腹周りの引き締め・くびれ
腕周りの引き締め
代謝アップ・ダイエット
腹筋ローラーは大変難度の高い種目ですが、女性に嬉しい効果がいくつもあります。「腹筋ローラー」というくらいですから、腹筋に刺激が入ります。その結果、下腹のシェイプアップやくびれが期待できます。
また、腹筋ローラーは副次的に腕にも刺激が入ります。腹筋ローラー初心者の方は腕が筋肉痛になる方が多いです。その結果、二の腕のたるみの解消が期待できます。
その他にも、腹筋、腕以外には背中にも負荷が及びます。そのため、代謝が上がりダイエット効果も見込めます。
腹筋ローラーで鍛えられる具体的な部位は、
腹筋(厳密には腹直筋といわれ、腹筋の中央位置する筋肉です。いわゆる「シックスパック」と呼ばれる部分)
腹斜筋(肋骨直下の横腹上部の筋肉)
腕(厳密には上腕二頭筋で、いわゆる「力こぶ」といわれる部分)
上腕三頭筋(いわゆる「二の腕」といわれる部分)
背中(厳密には脊柱起立筋で、背中の中央部に縦に二本走る筋肉)
広背筋(脇の下から横腹にかけて脊柱起立筋の外側を走る筋肉)
三角筋(肩の筋肉)の前部
となります。
今まで運動習慣がなく、腹筋ローラー初心者の女性向けに、腹筋ローラーの使い方を解説します。
ローラーが細いものは、ローラーに圧力がかかり不安定になります。そのため、ローラー部分が太い製品をおすすめします。ローラーが2つ付いているものは、特に安定的でおすすめです。
おすすめの腹筋ローラーはこちらの記事を参考にしてください。
腹筋ローラー初心者の女性におすすめのやり方は、膝つきでの実施、通称「膝コロ」です。床と下半身の接点から腹筋ローラーまでの距離が短くなるため、負荷を軽減することができます。また、腕にかかる負荷も小さくなるので、本来のターゲットである腹筋を意識しやすくなるというメリットもあります。基本的なフォームでは最初のポジションを設置するだけでキツいです。
可動域を限定させるのもおすすめです。腹筋ローラーの可動域はボトムポジションをどこに設定するかで調節可能です。
トレーニングにおける「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。多くは筋肉がピンっと張った状態です。反対に「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。その間を「ミッドレンジ」といいます。種目によって最も負荷のかかる状態が違い、腹筋ローラーの場合はボトムポジションで一番負荷がかかります。
可動域を小さくするには、壁際で実施するのがおすすめです。壁に対して向き合う形で腹筋ローラーを実施することで、ローラーが壁で必ず止まり、可動域を限定することができます。壁を使わなくても可動域を限定させることは可能ですが、壁を使うことで必ずその部分で確実に止まる様になりますから、より確実に負荷を低減させることが可能です。
基本の腹筋ローラーはつま先立ちで行いいます。また、両足のつま先が付くくらい近くに設定するのが教科書的なやり方です。膝つきに慣れて、基本の腹筋ローラーにチャレンジするときは、まず脚幅を少し広めにすることをおすすめします。そうすることで身体を安定的に支えることができ、負荷が小さくなります。ただし、脚を大きく開かないと実施できない場合は、それは負荷が高すぎる可能性が高いため、腹筋エクササイズのバリエーションとして実施するのはありですが、日常的に行うためには膝付きにするようにしましょう。
膝つき・つま先立ちどちらのフォームでも、くびれを作りたい女性の方は、腹筋ローラーを真っ直ぐ動かすのではなく、内輪を使いながら「くの字」を書くように動かすのが効果的です。お腹の脇に刺激が入るためです。ただし、通常の腹筋ローラーと比較してローラーのコントロールの難度は高くなるので、慣れるまでは真っ直ぐローラーを動かしましょう。
女性におすすめの腹筋ローラーの回数・頻度は、5〜8回を1セットし、それ3セット、週3回程度実施するようにしましょう。
腹筋は基本的には毎日刺激しても問題ない筋肉ですが、それでも腹筋ローラーは負荷が高すぎるため、毎日実施することはおすすめできません。筋肉痛になってしまった場合は完治するまでやらないようにしましょう。
また、腹筋を発達させるためには色々な種目で刺激を与えることが重要なので、毎日腹筋ローラーをする時間があるのならば、レッグレイズやクランチなどの他の腹筋のエクササイズを実施した方が効率的です。
ダイエット目的で腹筋ローラーを取り入れたい方は、ウォーキングやランニング、バイクなど有酸素運動をメインで行い、有酸素運動実施前に腹筋ローラーを取り入れると効果的です。
腹筋ローラーは、非常に強度が高く、怪我をしやすい種目なのですが、最も怪我をしやすいといわれているのが腰です。腹筋ローラーで腰を痛める原因はいくつかありますが、その最たる例として腰を反ってしまうことが挙げられます。腹筋ローラーの効果を高めるためには身体が「くの字」になる様にして実施することが推奨されますが、これは腹筋への刺激を高めるとともに、怪我をするリスクを減らすという目的もあります。
腹筋ローラーですが、腹筋ローラのエクササイズの特性上、ボトムポジションで粘れないと床に顔面が直撃することになります。これは大変危険ですので、たとえ潰れてしまっても太ももから落ちるようにしましょう。台を使った上級者向けの腹筋ローラーではさらにそのリスクが高まりますので注意しましょう。
腰の力で身体を動かすのではなく、ローラーを動かすことに集中し、手のローラーの動きのみでトップポジションからボトムポジションへ、ボトムポジションからトップポジションへ移行することが重要となります。腰主導で腹筋ローラーを実施すると、腰痛の原因になりますので注意しましょう。
掌屈(しょうくつ)とは、「手首を手のひらの方に折り曲げること」を意味します。手首に負担がかかることは避けられないのですが、そこで手首を掌屈させることで手首への負荷を軽減することが可能です。また、手首を掌屈させることで力を発揮しやすくなり、ボトムポジションで顔から崩れ落ちるのを防ぎます。
腹筋ローラーでは、ボトムポジションで身体がほぼ真っ直ぐになった状態をキープするのですが、この際に肘を伸ばすとかなりの確率で潰れてしまいます。肘が伸び切ってしまうと腹筋ローラーを介して、身体を支えるために使う力を伝達しにくくなるためです。このために、肘はやや曲げた状態で行うことが重要です。
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