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背筋に効くオーバーヘッドスクワットのやり方。効果を高めるコツも解説

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背筋に効くオーバーヘッドスクワットのやり方。効果を高めるコツも解説

オーバーヘッドスクワットは、バーベルを頭上で把持しながら実施する種目であるため、背筋を鍛えるのにもおすすめです。今回は、オーバーヘッドスクワットで背筋を鍛えるための方法及びコツについてご紹介します。

オーバーヘッドスクワットは背筋を鍛えるのにもおすすめ

オーバーヘッドスクワットは、通常、大腿四頭筋や大臀筋などの下半身を鍛えるための種目ですが、バーベルを頭上に上げて実施するため、それを支えるために背筋を鍛えることを期待できます。

オーバーヘッドスクワットは、「スクワット」という名前がつくため、基本的には下半身を鍛えるための種目です。一方で、頭上に重量物を上げ、動作中にそれを支えるために背筋が積極的に稼働します。そのため、オーバーヘッドスクワットでは、下半身の筋肉に加えて、背筋を鍛えることも期待できます。

オーバーヘッドスクワットで背筋を鍛える場合には、上半身をしっかりと立てることを意識する必要があります。これは、通常のオーバーヘッドスクワットでは、必ず意識する方法であるため、特定の意識をしなくてもオーバーヘッドスクワットでは背筋を鍛えることを期待できます。

背筋を鍛えるオーバーヘッドスクワットのやり方

フォーム

  1. バーベルを頭上で把持して(手幅は肩幅の1.5倍程度)脚幅を腰幅位に設定し、つま先はやや外側に設定する。
  2. 太ももと床が平行よりも少し深くなる位までゆっくり身体を下げる(バーベルは動かさない)。
  3. 膝が真っ直ぐに伸び切らないところまで身体を戻す。
  4. 2〜3をくり返す。

重量

初心者

筋トレ初心者の背筋を鍛えるオーバーヘッドスクワットの目安の重量は、5〜10 kg程度です (自身の体重にもよります)。 オーバーヘッドスクワットは、基本的に重量を扱い辛い種目です。そのため初心者のうちはフォームをしっかりと身につけるという意味で、5〜10 kg程度のやや軽い重量でフォームをしっかりと確認しながら実施しましょう。

少し慣れたら

背筋を鍛えるオーバーヘッドスクワットに少し慣れた方のオーバーヘッドスクワットの目安の重量は10〜15 kg程度です(自身の体重にもよります)。 オーバーヘッドスクワットは、少し慣れるとやや重量を扱うことができますが、それでも重量をかなり扱いにくい種目です。そのため、少し慣れた場合でもむしろフォームをしっかり意識するという意味で、やや軽い重量で行うようにしましょう。以上では10〜15 kgを挙げましたが、この重量はあくまでも目安であり、前述したように実際には自身の筋肉量に合わせてオーバーヘッドスクワットを10〜12回実施できる重量を選択するようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者の背筋を鍛えるオーバーヘッドスクワットの目安の重量は80 kg程度です(自身の体重にもよります)。 筋トレ上級者をどのように定義するかで変わってきますが、一般的に、オーバーヘッドスクワットで80 kg程度を正確な可動域の中で実施できれば比較的筋トレ上級者であると言えます。ただし、これはあくまでも「正確な可動域」での重量であり、可動域が小さい場合にはより高重量を扱うこともできますが、エクササイズ効率は高くないため、しっかりと可動域を設定しましょう。

回数

初心者

筋トレ初心者の場合、背筋を鍛えるオーバーヘッドスクワットは10〜12回を3セット実施します。 オーバーヘッドスクワットは、比較的重量を扱い難い種目であり、エクササイズ強度はかなり高いです。そのため、回数としては、一般的な筋トレで標準的な回数とされているものよりも少ない10〜12回を3セット実施できるような重量を設定して行うようにしましょう。

少し慣れたら

オーバーヘッドスクワットに少し慣れた方の場合、背筋を鍛えるオーバーヘッドスクワットは、ウォーミングアップのセット、仕上げのセットを追加して5セット実施します。 オーバーヘッドスクワットに少し慣れた方の場合、まず、ウォーミングアップのセットを追加します。ウォーミングアップのセットは、12〜15回実施できる重量設定にします。次に、仕上げのセットを追加します。仕上げのセットでは、本番の3セットに対して少しだけ重量を減らして12回きっちりとできる重量設定をするようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、背筋を鍛えるオーバーヘッドワイドスクワットに加えて、その他の背筋を鍛えることができる種目を実施します。

オーバーヘッドスクワットでは、背筋の中でも脊柱起立筋及び広背筋を鍛えることができるため、その他の種目でも以上の筋肉を鍛えられる種目を中心に選択します。ここで、筋トレ上級者ならば負荷の高い種目がおすすめであり、ロープーリーロウ、デッドリフト、バーベルロウなどを実施しましょう。この場合、オーバースクワットは10〜12回を3セット、以上の種目は8〜10回3セット実施できる重量設定で実施しましょう。

オーバーヘッドスクワットで背筋への効果を高めるポイント

ボトムポジションをしっかり深いところに設定

オーバーヘッドスクワットでは、その動作の特性上、ボトムポジションを深いところに設定すると負荷を高めることができます(当たり前ですが、意外と多くの人ができていません)。ここで、逆にスクワットのボトムポジションが浅すぎる理由としては以下が考えられます。

  • 負荷が高すぎて下げられない。

  • 身体が硬くて下げられない。

1つ目の負荷が高すぎて下げられないということですが、これは回数が多いスクワットや、高い重量設定のスクワットに見られる現象です。この様なスクワットを実施した際に、何らかの意図があって、ボトムポジションを浅めに設定しているということならば問題ないのですが、意図もしないでフォームが崩れているならば、「回数を減らす」「重量を減らす」必要があります。 2つ目の身体が硬くて下げられないということですが、これを解決する方法としては以下が挙げられます。

  • つま先を外側に向ける。

  • 脚幅をやや広めにする。

  • 床と踵(かかと)の間に段差を作る。

つま先と脚幅に関しては、フォームの箇所で説明した通りです。床と踵の間に段差を作るとは、踵に少し高さのあるものを挟むということです。ジムでスクワットを実施する方なら、2.5 kgプレートを踵に挟むのが一般的であり、自宅でオーバーヘッドスクワットを行う方は古紙などで作製するのが良いでしょう。

背中を張ったまま実施

オーバーヘッドスクワットを実施する上で、怪我をしやすいのが膝に加えて腰です。 オーバーヘッドスクワットで腰を怪我するメカニズムは、動作途中に上半身を前後に振ることであり、上半身の付け根である腰に負担が集中することで腰を怪我します。ダンベルやバーベルなどで加重をしていないスクワットでこのようにして怪我をすることは必ずしも多くはありませんが、自重で実施し、最終的にはバーベルやダンベルを併用して実施することを想定に置くと、自重のときからフォームをしっかり作ることが重要です。そのため、しっかりと腹圧を保ち、背中を張ったまま実施することを意識するようにしましょう。

バーベルを前後に動かさない

オーバーヘッドスクワットを実施する上で、腰は極めて痛めやすい部位です。 前述したように、オーバーヘッドスクワットで腰を痛める原因は動作途中に上半身を前後に振ることにあり、これはバーベルを前後に動かしてしまうことで誘発される場合があります。そのため、基本的にはバーベルを前後に動かさないで実施することを意識する必要があり、常に一点でしっかりと把持する必要があります。

初動は臀部から動かすことを意識

オーバーヘッドスクワットは、膝を曲げて身体を下げるエクササイズであることから、膝から先に動かしたくなりますが、通常のスクワットと同様にむしろ臀部から動かすように意識すると正しいフォームに近づきます。 オーバーヘッドスクワットは、大臀筋にも刺激を入れるために、やや後ろを意識して身体を下げるようにすることが一般的とされており、このためには膝を意識するというよりは臀部を後ろに突き出して、初動の意識を臀部に持っていくことが推奨されます。また、膝を先に動かそうとすると、どうしても膝に負担がかかりやすくなる傾向があるため、まずは臀部から動かすことを意識するようにしましょう。

重量設定

オーバーヘッドスクワットでは、他の種目と同様に、可動域をしっかりと設定することが重要です。特にオーバーヘッドスクワットで重量設定が重すぎると、可動域が狭くなります。 基本的に、ボトムポジションを太ももと床が平行よりもに設定やや深めに設定する必要があり、これは高重量を扱いすぎると設定することが困難になります。だからこそ、自身が扱いきれる重量で実施することが必要で、前述したように10〜12回を3セットギリギリできる重量設定にしましょう。

背筋の動きを意識

オーバーヘッドスクワットに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。 このため、最初は難しいですが、背筋の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中での背筋の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作の速度

オーバーヘッドスクワットに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。 具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。 ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

オーバーヘッドスクワットに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。基本的には、しゃがむときに息を吸い、立ち上がるときに息を吐くことを意識しましょう。 慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

背筋を鍛えることができる種目

ヒップリフト

ヒップリフト

やり方

  1. 仰向けになった状態で、お尻を上げたら膝の角度が90度になる部分に足を配置する。
  2. 肩甲骨を支点にし、太ももから上半身が一直線になる部分まで上げる。
  3. お尻をゆっくり下げる。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

ヒップリフトは、12〜15回3セット実施するようにしましょう。

ヒップリフトは、前述した通り、そこまで負荷の高いエクササイズではないため、効果を高めるためにはフォームをしっかりと守って実施する必要があります。フォームをしっかりと守るために、やや回数が少ないと感じるかもしれませんが、12〜15回3セットをしっかりと実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • トップポジションで静止する。

  • お尻をゆっくり下げる。

  • お尻を上げる際に息を吐いて、お尻を下げるときに息を吸う。

バックエクステンション

バックエクステンション

やり方

  1. うつ伏せになって、手を頭の後ろに配置する。
  2. 腹直筋を支点にして上半身及び下半身を上げ切る。
  3. ゆっくり元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

バックエクステンションは、まずは10〜12回3セット実施しましょう。

バックエクステンションは、そもそも、ターゲットとなる部位の筋肉が大きいため筋トレ初心者でも比較的多くの回数を実施することができます。ただ、筋トレ初心者の場合にはしっかりとフォームを確認するという意味で10〜12回を両足で3セットをしっかり実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身をしっかり上げる。

  • 上半身を戻しすぎない。

  • トップポジションで静止する。

スーパーマン

スーパーマン

やり方

  1. うつ伏せになって、手脚を真っ直ぐにして、少し開いた状態を作る。
  2. 腹直筋(おなか)を支点にして上半身と下半身を上げ切る。
  3. 腕と脚が床につかない部分まで戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

スーパーマンは、最終的には15〜18回を3セット実施しましょう。

バックエクステンションよりも負荷の高いエクササイズであるため、最初は10回3セットをしっかり実施できる様になることを目指します。10回3セットをしっかりできるようになったら、12回、15回と目指して、最終的に18回を3セット程度実施できるようになれば十分です。

効果を高めるポイント

  • 手脚を床につけない。

  • 手脚はまっすぐ前に伸ばし、やや開く。

  • 手脚をできるだけ高く上げる。

  • 顔を床に向ける。