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僧帽筋に効くパイクプレスのやり方。効果を高めるコツも解説

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僧帽筋に効くパイクプレスのやり方。効果を高めるコツも解説

パイクプレスは、意識の方法によっては僧帽筋を鍛えることも期待できます。今回は、僧帽筋を鍛えるためのパイクプレスのやり方及びコツについてご紹介します。

パイクプレスは僧帽筋を鍛えるのにおすすめ

パイクプレスは、三角筋前部を鍛えるためのエクササイズですが、三角筋前部は僧帽筋とも接続しているため、意識の方法によっては副次的に僧帽筋を鍛えることもできます。

僧帽筋は、肩や腕を鍛えるトレーニングにおいて身体が力んでいると負荷が入りやすい部位です。これを利用して、パイクプレスでは、肩をすくめる動作をすることで僧帽筋にも負荷を与えることを期待できます。

ただし、通常の三角筋を鍛えるパイクプレスでは僧帽筋に負荷が入るのは好ましくありません。これは、身体が力んでいる証拠であり、これにより、ターゲットではない僧帽筋に負荷が入ってしまっている可能性があります。このため、僧帽筋を鍛える場合には身体が力むこと、そうでない場合にはリラックスして実施することを意識しましょう。

僧帽筋を鍛えるパイクプレスのやり方

フォーム

  1. 腕立て伏せの状態で身体をくの字にした状態(=お尻を上げた状態)を作る
  2. おでこが床に付くように、斜めに身体を動かす。
  3. 元に戻る。このとき、肩をすくめる。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

初心者

筋トレ初心者は、僧帽筋を鍛えるパイクプレスを8〜10回3セット実施します。

パイクプレスは、慣れていないと負荷の高い種目であり、特に腕立て伏せのような種目であるため初心者にはとってはかなり難易度の高い種目です。このため、フォームをしっかり確認するという意味で、まずは8〜10回3セット実施しましょう。

少し慣れたら

僧帽筋を鍛えるパイクプレスに少し慣れてきたら、10〜12回3セット実施します。

パイクプレスは慣れてくると、動作に慣れることでより安定して実施することを期待できます。そのため、パイクプレスに少し慣れてきたら、初心者のときよりも回数をやや増やして、10〜12回3セット実施するようにしましょう。

上級者

上級者の場合、僧帽筋を鍛えるパイクプレスを実施する際には、その他の大胸筋を鍛える種目と組み合わせて実施します。

上級者が僧帽筋を鍛えるパイクプレスを実施する場合には、ウォーミングアップの種目として実施します。本番種目として、シュラッグ、デッドリフトなどの種目を実施するのがおすすめです。この場合、パイクプレスを12〜15回を実施し、シュラッグ、デッドリフトを10〜12回3セット実施しましょう。

パイクプレスで僧帽筋への効果を高めるポイント

トップポジションの設定

通常のパイクプレスでは、トップポジションにおいて後述するように肘を伸ばし切らないことだけを意識すれば良いですが、僧帽筋を鍛えたい場合にはやや肩をすくめるようにします。

パイクプレスでは、肘を戻す動作を利用することで肩をすくめやすくなります。肩をすくめるということは、自然と僧帽筋に力が入るということであり、これを繰り返すことで僧帽筋を鍛えることも期待できます。

ただし、通常のパイクレプスではご法度のやり方であるため、基本的には僧帽筋を鍛えるときのみ実践するようにしましょう。

肘を伸ばし切らない

パイクプレスでは、他の種目と同様に、負荷が入っている可動域の中で実施することが重要です。

パイクプレスにおいて、可動域を完全に設定しようとした場合には、肘を完全に伸ばした状態から、おでこが床に付く場所まで下げ、再び肘を完全に伸ばす必要があります。しかし、肘が伸び切ってしまうと、身体の重さを肘で支えることになり、肩に刺激が入り難くなります。このため、肘は伸ばし切らずに実施することが重要であり、トップポジションにおける肘がやや曲がった状態に設定するようにしましょう。

脚を台の上に乗せる

パイクプレスでは、脚をどのように設定するかで負荷が大きく変わります。

通常のパイクプレスでは、床でつま先立ちになって実施しますが、通常のプッシュアップと同様に、負荷を高めるためには少々高い場所に脚を置くことも効果的です。これにより、ボトムポジションにおいて、肩にかかる体重由来の負荷が高くなるためであり、究極的には完全に脚が頭の上にある逆立ちプッシュアップが最も負荷が高くなります(負荷が高い割には、実施するのが難しく、かつ、安全性に問題があるためおすすめではありませんが)。

逆に、負荷を小さくする場合には、膝立ちで実施しても問題なく、通常のパイクプレスを実施するのが難しい方は、まずは膝立ちで実施できるようにしましょう。

鍛えている部位の動きを意識

パイクプレスに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、パイクプレスで鍛えている部位の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのそれらの筋肉の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

パイクプレスに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。

ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

パイクプレスに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。パイクプレスでは、身体を下ろすときに息を吸い、身体を上げるときに息を吐くことを意識しましょう。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

僧帽筋に効くエクササイズ

ダンベルシュラッグ

やり方

  1. 両手にダンベルを持った状態で、姿勢をわざと悪くした状態にする。
  2. 僧帽筋の力でダンベルを引き切る。
  3. 元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

ダンベルシュラッグは、まずは12〜15回を3セット実施します。

ダンベルシュラッグは、比較的重量を扱える種目であるものの、基本的にはやや軽い重量で実施することが重要です。それに伴って、一般的な筋トレで標準的な回数とされている12〜15回を3セット実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 姿勢をわざと悪くする。

  • ダンベルの持ち方。

  • 重量設定。

バーベルフロントシュラッグ

やり方

  1. 身体の正面でバーベルを持った状態で、姿勢をわざと悪くした状態にする。
  2. 僧帽筋の力でダンベルを引き切る。
  3. 元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

バーベルシュラッグは、10〜12回を3セット実施します。

バーベルフロントシュラッグは、重量を扱いやすい種目ですが、ダンベルシュラッグと同様に可動域をしっかりと設定することが重要です。そのため、回数をしっかり実施して負荷を与えることが重要であり、一般的な筋トレで標準的な回数とされているものよりもやや少ない10〜12回を3セット実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 姿勢をわざと悪くする。このため、腰に負担がかかりやすくなるため注意する。

  • 僧帽筋を引き切り、収縮感を意識する。

  • 重量設定を重過ぎないようにする。

バーベルデッドリフト

やり方

  1. 脚幅を腰幅に設定し、バーベルを持つ。
  2. 背中を張った状態をキープしたまま、バーベルを身体に沿って下げる。
  3. 膝よりもやや下になったらバーベルを元の場所まで戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

デッドリフトは、8〜10回を3セット実施します。

デッドリフトは、重量を扱う種目であり、回数よりも重量を意識して実施する必要があります。そのため、実施する回数としては一般的な筋トレで標準的な回数とされているものよりもやや少ない8〜10回を3セット実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 戻しすぎないようにする。

  • 下げすぎないようにする。

  • 重量設定を重過ぎないようにする。

  • 目線は正面。

  • 背中はとにかくずっと張った状態を維持する。