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バイシクルクランチで効果が出ない原因。正しいやり方を解説

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バイシクルクランチで効果が出ない原因。正しいやり方を解説

バイシクルクランチは、実施していても効果が出ないと感じることが多々あります。今回は、バイシクルクランチで効果がでない原因とその対策についてご紹介します。

バイシクルクランチとは

バイシクルクランチは英語「bicycle crunch」が語源で、直訳すると「自転車クランチ」です。自転車を漕ぐように実施するクランチのレパートリーの一つです。

「crunch」の原義は「押しつぶす」で、転じて「身体をすぼめる」という意味があります。クランチと名が付く筋トレはどれも身体をすぼめる動作があります。身体をすぼめるとは具体的に上体を起こす運動で、かつ可動域が狭いのが特徴です。

バイシクルクランチは、身体をひねり右肘と左膝、左肘と右膝が交互に付くように実施する腹筋のエクササイズです。

バイシクルクランチで効果が出ない原因と対処法

上半身のツイストが足りない

バイシクルクランチを実施する際に、上半身のツイストが浅いと効果がないと感じる原因になり得ます。

バイシクルクランチでは上半身をしっかりツイストさせる必要があります。連続的に実施することばかりを意識しているとツイスト動作を浅くして実施してしまいがちであり、そのように実施すると効果が出ないと感じることがあります。

この場合、バイシクルクランチを1回1回丁寧に実施するようにします。場合によっては、ツイストクランチを実施して、基本となる動作をしっかりと身体に身に付けるようにしましょう。

惰性で実施している

バイシクルクランチを実施する際に、惰性で実施していると効果がないと感じる原因になり得ます。

バイシクルクランチは、前述したように連続的に実施することばかりを考えていると、1回1回をいい加減に実施してしまいがちです。このように実施すると、前述したように上半身をしっかりとツイストしないことに加えて、対象となる部位を意識するマインドマッスルコネクションも漫然となります。

この場合、惰性でバイシクルクランチを実施しないようにします。マインドマッスルコネクションを維持できるくらいの速度で丁寧に実施するようにしましょう。

上半身が上がっていない

バイシクルクランチを実施する際に、上半身を上げて実施していないと効果がないと感じる原因になり得ます。

バイシクルクランチでは、単純に上半身と下半身を交互に動かせば良いような印象を持って実施しがちですが、実際には、やや上半身を上げた状態を維持したまま実施する必要があります。そのように実施しないと、単純に腰に負荷がかかるだけのエクササイズになるため注意が必要です。

この場合、しっかり上半身を上げてバイシクルクランチを実施するようにします。場合によっては、第三者にアドバイスをもらったり、鏡の前で実施することも有効です。

バイシクルクランチの効果

お腹まわりをすっきりさせる

腹直筋を鍛えることで、特にお腹周りについている脂肪を燃焼することを期待できます。これにより、お腹周りをすっきりさせることが期待できますが、腹直筋だけを鍛えるということで得られる効果は限定的です。腹直筋を鍛えてお腹周りをすっきりさせたい場合には、腹直筋を鍛えるエクササイズに加えて有酸素運動や食事制限を行う必要があります。これは、シックスパックを作りたい際にも同様であり、シックスパックをしっかり出したい場合にはかなりの計画的な有酸素運動、もしくは食事制限を実施する必要があります。 腹直筋を鍛えることでお腹周りをすっきりさせるということは注意も必要です。つまり、腹直筋をつけることでウエストが太くなってしまう可能性もあるという点です。このため、ウエストを太くしたくないという方は、むしろ腹直筋を鍛えすぎないように注意する必要があります。

完成度の高い腹筋

腹斜筋を鍛えるメリットとして、特に男性にいえることですが、完成度の高い腹筋に見えるようになることが挙げられます。 腹筋というと、多くの人はシックスパックに代表される腹直筋をイメージしがちです。確かに腹直筋を鍛え、体重を落とすことでシックスパックを作ることはできますが、それだけでは、完成度は高い腹筋とはいえません。肋骨周りから横腹にかけて走る腹斜筋を鍛えてこそ、完成度の高い腹筋のようにみえます。 また、腹斜筋を鍛えることは、いわゆる男性らしい逆三角形の身体作りにも寄与します。

腰痛の予防、改善

腹直筋は、前述した通り腹筋に分類される筋肉であり、腹筋は背筋とともに上半身を支える筋肉です。これにより、腹直筋を鍛えることで上半身をしっかり支えることができるようになります。

腰痛が発生するメカニズムは、上半身の重さを支えることができなくなることで姿勢が悪化し、これにより、腹筋と背筋のバランスが崩れることで、上半身と下半身の付け根である腰に負担がかかってしまうということです。特に、背筋は日常的に使用する機会が多い筋肉であるものの、腹筋は意識的に使用しないと鍛えることが難しい部位です。

以上から、腹直筋を鍛えることで腹筋と背筋のバランスを改善することを期待でき、これにより、腰痛の予防はもちろんですが、既に腰痛を抱えている方も腰痛を改善することを期待できます。

姿勢改善

姿勢が悪い状態というのは、腰が曲がりすぎた「猫背」、もしくは、腰が反りすぎた「反り腰」が挙げられます。一般的に、猫背は、長時間下を向いたりすることで発生するため、デスクワークが多い方やスマホの使用が多い方が患う可能性が高いです。一方、反り腰は、猫背を治そうとして背中を反ることで発生すると考えられています。このため、そもそも猫背が原因で反り腰が発生しているということが言え、姿勢の改善を行うためには猫背の改善を行う必要があります。

猫背の大元の原因を紐解くと、骨盤の歪みが挙げられます。ここで、腹直筋には骨盤の角度を調整する働きがあります。腹直筋に十分な刺激を与えていないと、腹直筋が凝り固まり、これにより、骨盤の角度調整機能が十分な役割を果たさず、骨盤が後傾するようになります。このため、腹直筋を鍛えることで骨盤を正しい位置に戻すことを期待でき、これにより猫背を改善して姿勢改善効果を期待できます。

その他の効果

バイシクルクランチでは、腹直筋下部、腹斜筋、腸腰筋を鍛えることができるため、その他の効果として以下を期待できます。

  • 内臓の位置を正しい位置にする。

  • 基礎代謝の改善。

  • 便秘の改善。

バイシクルクランチの正しいやり方

バイシクルクランチ

フォーム

  1. 仰向けになって膝を上げる。
  2. クランチの"ほぼトップポジション"の状態を作る。
  3. 下半身は自転車を漕ぐ様に、上半身はツイストする。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

初心者

筋トレ初心者の場合、バイシクルクランチは5〜10秒、もしくは片側10回ずつ3セットを実施します。

バイシクルクランチは、そもそもエクササイズ強度、難易度が高い種目であり、特に筋トレ初心者の方が実施する場合には細心の注意を払って実施する必要があります。実際に実施する場合には、一般的なトレーニングで考えるとかなり少ない、5〜10秒、もしくは片側10回ずを左右で3セットずつ実施するようにしましょう。

少し慣れたら

バイシクルクランチに少し慣れてきたら、バイシクルクランチを15秒、もしくは片側10〜12回ずつ3セットを実施します。

バイシクルクランチに慣れてくると、腹直筋の発達により初心者のときよりも多回数、長時間実施できるようになります。そのため、少し秒数もしくは回数を伸ばし、15秒、もしくは片側10〜12回ずつ3セットを実施しましょう。

上級者

女性の筋トレ上級者の場合には、その他の腹直筋を鍛える種目とバイシクルクランチを組み合わせて実施します。

バイシクルクランチは、あくまでも腹直筋下部と腹斜筋がメインの種目であるため、お腹周りの筋肉をバランスよく鍛えるためには、これだけでは不十分です。以上に加えて、クランチ、レッグレイズ、シットアップを実施するのが良く、いずれの種目も12〜15回3セット実施しましょう。

バイシクルクランチの効果を高めるコツ

上体を深めにツイスト

バイシクルクランチは腹直筋下部は足の漕ぐ動作によって刺激しますが、腹斜筋は上体のツイストで刺激します。そのため、ツイストを深くしっかりやるほど腹斜筋への刺激は大きくなり、これにより負荷は高まります。

ただし、あまり深くしすぎるとテンポが悪くなり、ツイストクランチになってしまいますから、適切な深さを見つけることが重要です。また、深くツイストしすぎると、場合によっては腰を痛める危険性もあるため注意して実施しましょう。

秒数設定

バイシクルクランチは、実施する際の秒数設定が非常に重要です。

バイシクルクランチは、一見するとそこまで負荷の高い種目に見えないことから、長時間実施してしまいがちではありますが、実際には負荷は比較的高い種目です。そのため、長時間実施するとしっかりと動作を実施することが難しくなります。

このため、バイシクルクランチでは、秒数を気持ち短めに設定するようにします。長くても20〜30秒程度以内に収めるようにしましょう。

鍛えている部位の動きを意識

バイシクルクランチに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、バイシクルクランチで鍛えている部位の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのそれらの筋肉の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

バイシクルクランチに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

バイシクルクランチでは、平面の動作であるため、通常のエクササイズで重要になるネガティブムーブメントはあまり重要ではありません。一方で、バイシクルクランチでは、足を動かす速度を大きくすることで自然と上体のツイストする速度も大きくなり、負荷が高まります。ただし、あまり速度を大きくしすぎると上体のツイストを十分にすることができないため、適切な速度を見つけることが重要です。

呼吸

バイシクルクランチに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。バイシクルクランチでは、身体を下げるときに息を吐き、戻すときに息を吸います。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

腹直筋を鍛えることができる種目

クランチ

クランチ

やり方

  1. 仰向けになった状態で両手を頭の後ろに設定する。
  2. へそを見る様に背中を丸めながら上体を起こす。
  3. ゆっくりと元の姿勢に戻る。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

クランチは、12〜15回3セット実施します。

クランチは、腹直筋上部を鍛えるエクサイズであり、可動域は小さいですが、しっかりやるのが中々難しい種目です。このため、回数を多くこなそうとするのではなく、回数は抑えめで、しっかりとフォームを維持できる回数で実施するのが重要であり、そのために、一般的なトレーニングで標準的な回数とされている12〜15回を3セット実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • 肘の動きを意識。

  • 腹直筋上部の動きを意識。

レッグレイズ

レッグレイズ

やり方

  1. 仰向けになり、両手はお尻の下に配置し、膝はやや曲げた状態に設定する。
  2. ボトムポジションを踵が床にぎりぎり付かない位置に設定する。
  3. 脚を素早く挙げて、床と太ももの角度が75度程度になる部分をトップポジションに設定する。
  4. 脚をゆっくり下げて2に戻る。

回数

レッグレイズは、15〜18回3セット実施します。 レッグレイズは、腹直筋下部を鍛えるための標準的な腹筋のエクササイズです。基本のレッグレイズはそこまで負荷が高くないため、標準的な筋トレの回数よりもやや回数が多い15〜18回を実施します。

効果を高めるポイント

  • とにかく足の動きをコントロールする。

  • 腹直筋下部を鍛えるときよりも、トップポジションをやや深めに設定する。

  • 足を床ぎりぎりまで下げる。

  • 膝を真っ直ぐにしすぎない。

  • 呼吸を意識する。

シットアップ

シットアップ

やり方

  1. 膝を立てて仰向けになる。
  2. 手を頭の後ろに回す。
  3. 腹直筋に負荷が入る部分まで状態を僅かに上げ、これをボトムポジションとする。
  4. 顎を出しながら上体を上げる。
  5. 顎を引きながらゆっくりボトムポジションまで戻す。
  6. 4から5を繰り返す。

回数

シットアップは、12〜15回3セット実施します。 シットアップは、腹直筋全体を鍛えるエクササイズですが、腰をかなり痛めやすいエクササイズです。このため、レッグレイズと同様に回数を多くして実施しないことがポイントであり、一般的なエクササイズでの推奨回数である12〜15回を実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 腹直筋に負荷が入る範囲で実施する(=上体を上げすぎない、下げすぎない)。

  • トップポジションで顎を出す。

  • 上体を上げるときはしっかりと息を吐き、戻すときに息を吸う。

  • 高回数で実施しない。