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【女性向け】ヒップスラストのやり方。効果を高めるコツを解説

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【女性向け】ヒップスラストのやり方。効果を高めるコツを解説

ヒップスラストは、大臀筋、ハムストリングスを鍛えることができる種目であり、女性に大人気の種目です。今回は、女性向けのヒップスラストのやり方及びコツについてご紹介します。

ヒップスラストとは

ヒップスラストとは英語で「hip thrust」で、「お尻の押し出し」を意味する種目です。ヒップスラストは、仰向けになって腰を動かすことでお尻と突き出し、戻すことを繰り返すことからこの名前がついたと考えら得ます。

ヒップスラストは、大臀筋を鍛えるための種目であり、大臀筋がかなり大きい部位であることから女性や筋トレ初心者でもかなりの高重量を扱うことができます。このため、特に女性に人気の種目である一方で、実はヒップスラストは重量を扱う種目ではないという特徴があります。このため、実際に実施する際には、重量設定にかなり気をつけて実施する必要があります。

女性に嬉しいヒップスラストの効果

ヒップラインの引き上げ

ヒップラインを引き上げるためには、お尻の筋肉である大臀筋を鍛えるアプローチと、大臀筋の下側にあるハムストリングスを鍛えるアプローチがあります。 大臀筋を直接鍛えることで、お尻の余分の脂肪を燃焼させ、メリハリのあるお尻を期待できます。 ハムストリングスを鍛えることで、お尻と太ももの境目をはっきりさせることを期待できます。 つまり、ヒップスラストでは、これら2つの筋肉を合わせて鍛えることを期待できるため、効率的なヒップラインの引き上げを期待できます。

代謝アップによるダイエット効果

ヒップスラストでは、ダイエット効果も見込むことができます。 その理由は、身体の中の筋肉の約60〜70%が下半身に集中しており、下半身の中でも臀部(お尻)が占める筋肉の割合が非常に高いためです。ヒップスラストでは、臀部に加えて、ハムストリングスを鍛えることが期待できるため代謝が向上します。脂肪が燃焼するためには代謝の向上が不可欠なので、ダイエット効果が見込めます。 ただし、ヒップスラストは代謝向上を促すことまでしかできません。ウォーキングやランニングなどの有酸素運動と、食事制限もダイエットをする上では必須です。

その他の効果

前述した通り、ヒップスラストは脊柱起立筋、腹横筋に刺激が入り鍛えることができるので、副次的に様々な効果が期待できます。 例えば、

  • 姿勢改善。

  • 腰痛改善。

  • 運動機能の改善。

  • ウエストの引き締め効果。

  • 臓器の位置の安定。

などです。

女性向けヒップスラストのやり方

フォーム


  1. ベンチに対して90度となる様に仰向けになり、肩甲骨の下側がベンチのヘリに当たる様にする。
  2. トップポジションで膝の角度が90度となるように脚の位置を決定する。脚の幅は腰幅、脚の向きは身体と平行かやや外側に設定する。
  3. 脚の裏で地面を押して床と上半身が平行となる位まで身体を挙げる。
  4. お尻と床が付くか、付かないかの部分まで身体を下げる。
  5. 3-4を繰り返す。

重量

初心者

女性の筋トレ初心者のヒップスラストの目安の重量は20 kg程度です (自身の体重にもよります)。 ヒップスラストは身体の上にバーベルを設定することから、筋トレ初心者でも比較的高重量を扱うことができます。以上では重量は20 kgと述べましたが、実際には、自身の筋肉量に合わせて10〜12回をきちんと(ある程度余裕のある形で)実施できる重量を選択するようにしましょう。

少し慣れたら

ヒップスラストに少し慣れた方のヒップスラストの目安の重量は20〜40 kg程度です(自身の体重にもよります)。 ヒップスラストで鍛えるお尻の筋肉はサイズが大きい部位であることから、鍛えると比較的早い速度で扱うことができる重量が伸びます。ただし、少し慣れた場合でもむしろフォームをしっかり意識するという意味で、やや軽い重量で行うようにしましょう。以上では30〜40 kgを挙げましたが、この重量はあくまでも目安であり、前述したように実際には自身の筋肉量に合わせてヒップスラストを12〜15回実施できる重量を選択するようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者のヒップスラストの目安の重量は80 kg以上です(自身の体重にもよります)。 筋トレ上級者をどのように定義するかで変わってきますが、一般的に、ヒップスラストで80 kg以上を正確なフォームで実施できれば比較的筋トレ上級者であると言えます。ただし、正確な可動域の中で実施しましょう。

回数

初心者

女性の筋トレ初心者は、ヒップスラストを8〜10回3セット実施します。 ヒップスラストは、やや負荷の高いエクササイズです。そのため、一般的な筋トレにおける標準的な回数よりも少ない8〜10回3セットを目標に実施する様にしましょう。

少し慣れたら

ヒップスラストに少し慣れてきたら、ヒップスラストを10〜12回3セット実施します。 ヒップスラストは慣れてくると、大臀筋、ハムストリングスの発達により8〜10回3セットでは負荷が足りなくなることを感じます。そのため、初心者のときよりも回数をやや増やして、10〜12回3セットを実施するようにしましょう。

上級者

上級者の場合、その他の大臀筋、ハムストリングスを鍛える種目と組み合わせて実施しましょう。 基本的に、ヒップスラストは大臀筋を鍛える種目の中ではエクササイズ強度が高い種目ですが、他の大臀筋を鍛えることができる種目と一緒に実施するとより負荷を高めることが期待できます。実施する際には、何れの種目でも12〜15回3セットを実施するようにしましょう。

女性がヒップスラストで効果を高めるコツ

脚の裏の使い方

ヒップスラストは、お尻を上げようとする意識が働くほど、つま先で床を押し切ろうとする意識が働きがちですが、むしろ、脚裏をしっかりと使って上げた方が効果的です。 つま先で床を押し切ってしまうと、ヒップスラストのターゲットである臀部及びハムストリングスではなく、ふくらはぎに負荷が入ってしまいます、そのため、これらの部位にしっかりと刺激を入れるためには脚裏全体で床を押し切ることが重要であり、特に、かかとの方に意識を持って押すとより効果的なエクササイズになります。

脚の置く位置

ヒップスラストでは、通常のヒップリフトと同様に、脚の置く位置によって下半身に負荷の入る部位が異なります。 ヒップスラストは、脚の置く位置によってどこに刺激が入るのかが変わり、身体の近くだと大腿四頭筋、身体から遠くだとハムストリングス、その間だと大臀筋になります。そのため、漫然に脚の置く位置を決めるのではなく、自身の意図をしっかりと持って脚の置く位置を決めるようにしましょう。

片脚で実施

片脚で実施するヒップスラストは、シングルレッグヒップスラストといいます。シングルレッグヒップスラストは、ヒップスラストを行う際に予め膝の角度を90度にして片足を挙げた状態を作って実施するエクササイズです。

シングルレッグヒップスラストは、自重で実施することが多く、体重を片足で支えることから自重でも負荷を高めてエクササイズを実施できるというメリットがあります。 もちろん、バーベルを使って実施しても問題ありませんが、片脚で身体を支えていることからバランスが非常に崩れやすくなってしまっていることには留意しましょう。

大臀筋、ハムストリングスの動きを意識する

ヒップスラストに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、大臀筋、ハムストリングスの動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中での大臀筋、ハムストリングスの動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

ヒップスラストに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。 具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。 ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

ヒップスラストに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、ヒップスラストでは、身体を下ろすときに息を吸い、身体を上げるときに息を吐くことを意識しましょう。 慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは絶対に避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。

ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

女性向けヒップスラストと一緒にやりたい種目

プランク

プランク

なぜおすすめか

プランクでは、あらかじめ腰に負荷をかけることができるためです。

ヒップスラストを実施する上で、負荷がかかりやすいのが腰です。プランクをウォーミングアップとして実施することで、ターゲット部位である大臀筋はもちろんですが、腰にも負荷をあたえることができるため、ヒップスラストで腰を痛める可能性を低減可能です。

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、肘及びつま先をついて上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 正面を向いた状態で身体をキープする。

時間

プランクは、45〜60秒間3セット実施します。

プランクは、体幹及びトレーニングに必要な非常に基本的な筋肉をつけるために有効なエクササイズですが、トレーニング初心者や女性の方にはやや負荷の高いエクササイズです。このため、まずは30秒を3セット実施することから始め、最終的には60秒を3セット実施することを目指しましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身から下半身までを一直線にしてキープする。

  • 脊柱起立筋により身体が曲がらないようにすることを意識する。

  • 上半身は三角筋を使って支えることを意識する。

ヒップリフト

ヒップリフト

なぜおすすめか

ヒップリフトは、ヒップスラストと同様に大臀筋を鍛えることができる種目でヒップスラストの基本となる種目であるためです。

ヒップリフトはヒップスラストと比較すると負荷が小さいです。実際に実施する場合には、ヒップリフトをウォーミングアップ種目として実施して、ヒップスラストを本番種目として実施することで大臀筋を効率的に鍛えることを期待できます。

やり方

  1. 仰向けになった状態で、お尻を上げたら膝の角度が90度になる部分に足を配置する。
  2. 肩甲骨を支点にし、太ももから上半身が一直線になる部分まで上げる。
  3. お尻をゆっくり下げる。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

ヒップリフトは、12〜15回を3セット実施します。

ヒップリフトはグルートブリッジをより動的なエクササイズにしたものですが、負荷としてはそこまで高くありません。このため、一般的なトレーニングでの推奨回数である12〜15回を3セット実施することを目標に実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • トップポジションで静止して大臀筋の収縮を意識する。

  • お尻をゆっくり下げる。

  • お尻を上げる際に息を吐いて、お尻を下げるときに息を吸う。

  • グルートブリッジの後に実施する。

ワイドスクワット

ワイドスクワット

なぜおすすめか

ワイドスクワットは、ヒップスラストと同様に大臀筋、ハムストリングスを鍛えることができるためです。

ワイドスクワットはヒップスラストと比較すると自重で実施する限りは負荷はやや小さいです。実際に実施する場合には、ワイドスクワットを先に実施し、本番種目としてヒップスラストを実施することで、大臀筋ハムストリングスを効率的に鍛えることを期待できます。

やり方

  1. 脚幅を肩幅の1.2〜1.5倍程度に設定し、つま先はやや外側に設定する。
  2. 太ももと床が平行位になるところまでゆっくり身体を下げる。
  3. 膝が真っ直ぐに伸び切らないところまで身体を戻す。
  4. 2から3をくり返す。

回数

ワイドスクワットは、12〜15回を3セット実施します。

スクワットと同様に、ワイドスクワットも自重で実施する場合には、そこまで負荷が高くないため、トレーニング初心者の女性の方でもこれ以上の回数を実施できることもあり、比較的余裕のある回数設定になっています。その分、後述するポイント・コツをしっかり意識しながら実施することが重要です。また、ワイドスクワットは、股関節周りを動かすトレーニングであることから、高回数で実施すると怪我をする原因となるため注意が必要です。

効果を高めるポイント

  • トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。

  • 身体をゆっくり下げる。

  • 身体を下げすぎない。

  • 背中をできるだけ倒さない。

  • 臀部の動きを意識する。