レッグレイズはやり方、意識の方法によっては内転筋を鍛えることも期待できます。今回は、内転筋を鍛えるためのレッグレイズについてご紹介します。
レッグレイズは、基本的には、腹直筋下部を鍛えるための種目です。腹直筋はお腹の筋肉であり、レッグレイズではその下方を鍛えることを期待できます。
一方で、内転筋は足の内側の筋肉です。通常のレッグエクステンションでは、内転筋を刺激することは難しいですが、インナーレッグレイズという特殊なレッグレイズを実施することで内転筋を刺激することが期待できます。
インナーレッグレイズは、英語で「inner leg raise」で「内側で足を上げる」エクササイズを指します。足を交差した状態で実施するため、腹直筋下部を刺激することは難しく、逆に、通常のレッグレイズで鍛えることが難しい内転筋を鍛えることを期待できます。
初心者の場合、インナーレッグレイズは、片側15〜18回3セット実施します。
インナーレッグレイズは、内転筋を鍛えるための負荷の小さいエクササイズです。インナーレッグレイズはそこまで負荷が高くないため、標準的な筋トレの回数よりもやや回数が多い15〜18回を丁寧に実施し、まずはフォームをしっかりと身につけるようにしましょう。
インナーレッグレイズに少し慣れた方の場合、片側18〜20回3セット実施します。
インナーレッグレイズに慣れてくると、内転筋の発達によりより多くの回数を実施することを期待できます。ただ、ここの場合でもフォームをしっかりと意識しながら丁寧に実施し、初心者のときよりもやや回数を増やして片側18〜20回3セット実施しましょう。
上級者の場合、ワイドスクワットやスクワットと組み合わせて実施します。
上級者がインナーレッグレイズズを実施する場合には、インナーレッグレイズだけではエクササイズ強度は低いです。ワイドスクワットやスクワットをウォーミングアップのセットとして18〜20回3セットを実施し、本番の種目としてワイドスクワットやスクワットを実施します。何れの種目も12〜15回3セット実施するようにしましょう。
インナーレッグレイズで内転筋への負荷を高めるためには、内転筋だけを使って足の上げ下げを実施する必要があります。そのためには、つま先をしっかりと立てることで、足を固定することを期待できます。
つま先をしっかり立ててインナーレッグレイズを実施すると、慣れていないとふくらはぎをつる可能性があります。そのため、インナーレッグレイズで内転筋の負荷を高めたい場合には、あらかじめしっかりとふくらはぎをストレッチしてから実施するようにしましょう。
インナーレッグレイズは、鼠蹊部を支点にして実施することから、その種目の特性上、動作を大きくして実施することは難しいです。ただ、その中でもできるだけ動作を大きくして実施することで負荷を高めることを期待できます。
ただし、インナーレッグレイズは、どうしても股関節に対する負荷が大きくなる種目です。そのため、ストレッチをしていない状態で実施しようとすると、最悪の場合、股関節を痛めることがあります。これを防ぐために、実施する際には、股関節をしっかりと温めてから、できるだけ動作を大きく設定して実施するようにしましょう。
インナーレッグレイズでは、後述するように、常に内転筋を意識することが重要です。そのためには、インナーレッグレイズを実施する際に、足を設定するときに、足が内側にやや弧を描くようにして設定するのがおすすめです。
足が内側に弧を描くように設定するということは、足の内側の筋肉である内転筋に負荷がかかっている状態になります。この状態で足の上げ下げを実施することで効率的に内転筋を鍛えることを期待できます。
ただ、慣れていないと足をつる可能性もあるため、しっかりと太ももをストレッチしてから実施するようにしましょう。
インナーレッグレイズに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。
このため、最初は難しいですが、内転筋の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中での内転筋の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。
インナーレッグレイズに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。
具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。
ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。
インナーレッグレイズに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、インナーレッグレイズは、基本的には吐くことを意識しましょう。
慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。
インナーサイは、12〜15回を3セット実施します。
インナーサイは、可動域を広く設定して、回数をやや多めに設定して実施できるくらいの重量設定で実施する方がエクササイズ強度を十分に高めることが期待できます。そのため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定である12〜15回を3セット実施することを目標に実施しましょう。また、アウターサイも合わせて実施することが推奨されますが、腰が痛いときはインナーサイだけでも十分です。
重量設定を重すぎないようにする。
可動域を大きく設定する。
ボトムポジションで静止する。
トップポジションで静止する。
ワイドスクワットは、12〜15回を3セット実施します。
スクワットと同様に、ワイドスクワットも自重で実施する場合には、そこまで負荷が高くないため、トレーニング初心者の女性の方でもこれ以上の回数を実施できることもあり、比較的余裕のある回数設定になっています。その分、後述するポイント・コツをしっかり意識しながら実施することが重要です。また、ワイドスクワットは、股関節周りを動かすトレーニングであることから、高回数で実施すると怪我をする原因となるため注意が必要です。
トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。
身体をゆっくり下げる。
身体を下げすぎない。
背中をできるだけ倒さない。
臀部の動きを意識する。
スクワットは、12〜15回を3セット実施します。
スクワットを自重で実施する場合には、そこまで負荷が高くないため、トレーニング初心者の女性の方でもこれ以上の回数を実施できることもあり、比較的余裕のある回数設定になっています。その分、後述するポイント・コツをしっかり意識しながら実施することが重要であり、それを意識できていないと、回数が少ない分だけ負荷が弱くなります。
トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。
身体をゆっくり下げる。
膝がつま先よりも前に出ないということを過度に意識しない。
背中を張ったまま実施する。
初動は臀部から動かすことを意識する。
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