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僧帽筋に効くバックエクステンションのやり方。効果を高めるには?

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僧帽筋に効くバックエクステンションのやり方。効果を高めるには?

バックエクステンションは、やり方によっては僧帽筋を鍛えることを期待できます。今回は僧帽筋を鍛えるためのバックエクステンションのやり方をご紹介します。

バックエクステンションは僧帽筋を鍛えるのにおすすめ

バックエクステンションは、基本的には、脊柱起立筋を鍛えるための種目です。脊柱起立筋は、背中の中央部を走る大きな筋肉です。

一方で、僧帽筋は背中の下部から上部にかけて広がるように付いている筋肉です。通常のバックエクステンションでは、僧帽筋を刺激することは難しいですが、少し工夫することで僧帽筋にも負荷を与えることを期待できます。

僧帽筋は肩甲骨と接続している筋肉であることから、僧帽筋を鍛えるためには肩甲骨を動かすようにすることで鍛えることを期待できます。

僧帽筋に効くバックエクステンションのやり方

フォーム

床で実施する場合

  1. うつ伏せになって、腕を頭の後ろに寄せる。
  2. 腹直筋を支点にして、肩甲骨を寄せながら上半身及び下半身を上げ切る。
  3. ゆっくり元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

バックエクステンション台で実施する場合

  1. バックエクステンション台に身体を設定する。このとき、腕を頭の後ろに寄せる。
  2. 上半身が下半身に対して垂直になるくらいまで、肩甲骨を広げながらゆっくり身体を下げる。このとき、深く下げすぎない。
  3. 肩甲骨を寄せながら身体を上げる。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

初心者

筋トレ初心者の場合、バックエクステンションは何れの場合でも10〜12回3セット実施しましょう。

バックエクステンションは、そもそも、ターゲットとなる部位の筋肉が大きいため筋トレ初心者でも比較的多くの回数を実施することができます。ただ、筋トレ初心者の場合にはしっかりとフォームを確認するという意味で10〜12回を両足で3セットをしっかり実施するようにしましょう。

少し慣れたら

バックエクステンションに少し慣れた方の場合、バックエクステンションは12〜15回3セット実施しましょう。

バックエクステンションに少し慣れると主に脊柱起立筋、大臀筋の発達により、より高回数を実施できるようになります。この場合には、初心者のときよりもやや回数を増やして12〜15回3セット実施しましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、バックエクステンションをその他のエクササイズと組み合わせて実施するようにしましょう。

筋トレ上級者の場合、バックエクステンションをウォーミングアップの種目として、ダンベルシュラッグ、バーベルシュラッグ、デッドリフトなどの広背筋を鍛えることができるその他のエクササイズと組み合わせて実施しましょう。具体的には、以上の種目を実施する前にバックエクステンションを12〜15回を3セットを実施しましょう。

バックエクステンションで僧帽筋への効果を高める方法

肩甲骨を動かす

僧帽筋は肩甲骨と接続しているため、バックエクステンションで僧帽筋を鍛えるためには肩甲骨をしっかりと動かす必要があります。そのためには、腕を頭の後ろに配置すると効果的です。これは、手を頭の後ろに回すことで、肘を動かすことで目には見えない肩甲骨を動かすことが期待できるためであり、肩甲骨を寄せる動作、及び広げる動作を意識しやすくなります。

ただ、後述するシュラッグと比較すると、僧帽筋への直接的な負荷は低いため、シュラッグなどと組み合わせて実施するとより効果的です。

上半身をしっかり上げる

バックエクステンションでは、基本的には上半身を上げることで対象となる筋肉を収縮させることが期待できます。このことから、バックエクステンションでは上半身を中途半端に上げるのではなく、しっかりと上げ切ることが重要となります。

このとき、単純に上半身を上げ切って満足するのではなく、後述する「マインドマッスルコネクション」をしっかり意識することが重要です。上げ切ったときに、僧帽筋がしっかりと収縮していることを意識しましょう。

太ももを固定する位置(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、太ももを固定する位置によってどの部位を中心に刺激が入るのかが変わります。

太もものやや上側で固定する場合には、背中の筋肉が中心になり、太もものやや下側で固定する場合には下半身の筋肉に対する刺激が中心になります。

上半身が大きい軌跡を作るように(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、上半身が大きい軌跡を作るようにして実施するとより負荷を高めることを期待できます。

バックエクステンションは、他の背中を鍛えるエクササイズと同様に、実施している最中に背中をしっかりと張ることが重要です。それと同時に、上半身が大きい軌跡を作るように意識すると、動きがダイナミックになり、より負荷を高めることを期待できます。

後述するように、バックエクステンションでプレートやバーベルを使って負荷を高めると動きが縮こまりがちになります。そのため、特に、負荷を高めて実施する際には注意するようにしましょう。

トップポジションで静止する

トレーニングにおける「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。バックエクステンションでは上半身を上げたときです。多くは筋肉がピンっと張った状態になります。反対に身体が一番低い状態にあることを「ボトムポジション」と言います。その間を「ミッドレンジ」と言います。

バックエクステンションでは、前述した様にトップポジションで最も負荷がかかります。このため、トップポジションで静止することを意識することで、僧帽筋の収縮をさらに促すことができ、負荷を高めることが期待できます。

ボトムポジションで静止する(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、トップポジションに加えてボトムポジションでも対象となる部位に負荷を与えることを期待できます。

器具を使用してバックエクステンションを実施する場合には、お辞儀をする向きに角度をつけることができるため、それに伴って、僧帽筋を伸展させることを期待できます。そのため、バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合には、ボトムポジションで数秒間静止することが効率的です(床で実施する場合にはボトムポジションで静止しても負荷が高まらないため注意しましょう)。

チューブ、プレート、バーベルを使う(バックエクステンション台を使用する場合)

器具を用いて実施するバックエクステンションでは、上半身の重さで僧帽筋にかかる負荷が決定します。そのため、上半身の重量を重くすることができれば、自然とバックエクステンションを実施した場合の負荷を増大させることが期待できます。

上半身の重さを増大させる方法として、プレート、バーベル、チューブを使用する方法があります。以上の中で、バーベルを使用する方法が一番わかり難いと考えられ、バーベルを使用する方法では以下のようにすると、エクササイズ強度が大幅に増大します。

チューブを使用する場合、以下のようにして実施します。身体にチューブを巻き付けて実施しても問題ありません。


プレートを使用する場合、以下のようにして実施します。身体に近づけるとより負荷を高めることを期待できます。


バーベルを使用する場合、以下のようにして実施します。かなりエクササイズ強度が高いため注意しましょう。

上半身を戻しすぎない(床で実施する場合)

バックエクステンションに限らず、エクササイズでは動作中に対象となる部位に常に負荷が入っている必要があります。

バックエクステンションでは、上半身を戻しすぎると、上半身の前面で身体全体を支えることができるようになってしまうため、負荷が完全に抜けてしまいます。このことから、バックエクステンションでは、ボトムポジションの設定を深くしすぎないことに注意しましょう。

目安としては、顎が床に付かなければ背中に負荷が入っているとされることが多いですが、できるならば、胸が床に付くか付かないかくらいにボトムポジションを設定するのが良いでしょう。

戻しすぎない(バックエクステンション台を使用する場合)

バックエクステンションを、器具を使用して実施する場合、鍛える部位によってトップポジションの設定方法を少し変える必要があります。

これは、実際に実施してみるとわかりますが、鍛える部位によって、トップポジションでの収縮具合が大きく異なるためです。具体的には、床と平行くらいまで上半身を戻せば十分です。

特に、背中を鍛える場合には、戻しすぎると負荷が抜けやすくなるため注意が必要です。

重量設定 (バーベル、プレートを使用するとき)

バックエクステンションでは、他の種目と同様に、可動域をしっかりと設定することが重要です。特にバックエクステンションで重量設定が重すぎると、可動域が狭くなりエクササイズ効率が大幅に低下します。

バックエクステンションは、前述したように、しっかりと身体を上げることで僧帽筋に負荷を与える種目です。そのため、重量設定が重すぎて膝があまり上がらないようになるのは避ける必要があります。

だからこそ、自身が扱いきれる重量で実施することが必要で、前述したように12〜15回を3セットギリギリできる重量設定にしましょう。

僧帽筋の動きを意識

バックエクステンションに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、僧帽筋の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのそれらの動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

バックエクステンションに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。

ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

バックエクステンションに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、バックエクステンションでは、上半身を下ろすときに息を吸い、上半身を上げるときに息を吐くことを意識しましょう。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

僧帽筋に効くエクササイズ

ダンベルシュラッグ

やり方

  1. 両手にダンベルを持った状態で、姿勢をわざと悪くした状態にする。
  2. 僧帽筋の力でダンベルを引き切る。
  3. 元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

ダンベルシュラッグは、まずは12〜15回を3セット実施します。 ダンベルシュラッグは、比較的重量を扱える種目であるものの、基本的にはやや軽い重量で実施することが重要です。それに伴って、一般的な筋トレで標準的な回数とされている12〜15回を3セット実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 姿勢をわざと悪くする。

  • ダンベルの持ち方。

  • 重量設定。

バーベルフロントシュラッグ

やり方

  1. 身体の正面でバーベルを持った状態で、姿勢をわざと悪くした状態にする。
  2. 僧帽筋の力でダンベルを引き切る。
  3. 元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

バーベルフロントシュラッグは、10〜12回を3セット実施します。 バーベルフロントシュラッグは、重量を扱いやすい種目ですが、ダンベルシュラッグと同様に可動域をしっかりと設定することが重要です。そのため、回数をしっかり実施して負荷を与えることが重要であり、一般的な筋トレで標準的な回数とされているものよりもやや少ない10〜12回を3セット実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 姿勢をわざと悪くする。このため、腰に負担がかかりやすくなるため注意する。

  • 僧帽筋を引き切り、収縮感を意識する。

  • 重量設定を重過ぎないようにする。

バーベルデッドリフト

やり方

  1. 脚幅を腰幅に設定し、バーベルを持つ。
  2. 背中を張った状態をキープしたまま、バーベルを身体に沿って下げる。
  3. 膝よりもやや下になったらバーベルを元の場所まで戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

デッドリフトは、8〜10回を3セット実施します。 デッドリフトは、重量を扱う種目であり、回数よりも重量を意識して実施する必要があります。そのため、実施する回数としては一般的な筋トレで標準的な回数とされているものよりもやや少ない8〜10回を3セット実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 戻しすぎないようにする。

  • 下げすぎないようにする。

  • 重量設定を重過ぎないようにする。

  • 目線は正面。

  • 背中はとにかくずっと張った状態を維持する。