バックランジとスクワットは、いずれも下半身を鍛える種目ですが動作など異なる部分も多いです。今回は、バックランジとスクワットの違いについてご紹介します。
バックランジは英語で「back lunge」で「後方への突進」を意味します。一方、スクワットは皆さんも知っての通り、スクワットです。
バックランジは、「後方への突進」を意味しますが、このままではほとんど意味がわからないかと思います。バックランジは、後方に足を下げることで、あたかも後ろに移動しているかのような種目になり、これにより、「後方への突進」という名前がついたのだと想定されます。
一方、スクワットは、両足主導で膝を曲げることで身体を下げる種目です。
バックランジもスクワットも、何れも下半身を鍛えることができる種目であるため、エクササイズ効果はほとんど同様です。違いはエクササイズ強度にあります。
バックランジは、後ろ脚を後方に動かして身体を下げることから、実質的には自重を前足で支えることになります。一方、スクワットは両足で身体を支えることになります。このことから、バックランジの方が自重を支える上での負荷が高くなります。
一方で、スクワットは両足で体重を支えることになるため、たとえばバーベルなどで荷重した場合、バックランジよりも重量を扱うことができるというメリットがあります。
バックランジとスクワットを比較すると、スクワットの方が難易度が高くなります。
バックランジは、足を後方に下げて身体を下げるエクササイズであり、そこまで気にしなくても下半身を鍛えることができます。
一方、スクワットは、実施して負荷が入らないということはほとんどありませんが、正しくやるのは中々難しいです。特に難しいのが、バーベルを背負って実施する場合であり、正しく実施するには全身をくまなく意識する必要があります。
ただ、自重で実施する限りでは、難易度において両者、そこまで大きな差はないと言って良いでしょう。
バックランジで鍛えることができる大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋を合わせると、身体の中でもかなりの割合を占める筋肉です。そのため、バックランジでは、効率的に代謝の改善を期待できます。
筋肉をつけることで改善できるのは基礎代謝です。体温が1度上昇することで代謝量は13%程度向上すると言われています。バックランジはダイエットに大変向いているエクササイズといえます。代謝を改善することで、冷え性やむくみなどの改善にも繋がると期待されます。
ヒップアップをするためには、お尻の筋肉である大臀筋を鍛える方法と、太ももの裏であるハムストリングスを鍛える方法の2つが存在します。ハムストリングスを鍛えることで太ももとお尻の境目をよりはっきりさせることができます。
バックランジは、大臀筋とハムストリングスの両方を鍛えることができるため、以上の2つのアプローチを単一の種目で実践することができます。
バックランジでは、大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋と下半身の太もも周りの筋肉を付けることを期待できます。太もも周りの脂肪を燃焼させることが期待でき、太ももの引き締め効果を期待できます。
しかし、バックランジは初心者の方でも比較的高負荷のエクササイズを行うことができてしまいます。これにより、負荷をかけすぎると筋肉が付きすぎて、太ももが太くなってしまう可能性があります。そのため、太ももの引き締め効果を狙って大腿四頭筋を鍛える際には、回数設定には細心の注意を払いましょう。
バックランジは身体の多くの部位に刺激が入り鍛えることができるので、副次的に様々な効果が期待できます。
例えば、
運動機能の向上
スタイルの改善
腰痛の予防
疲労回復効果
姿勢改善
膝痛、腰痛改善
O脚改善
お腹の引き締め効果
冷え性、むくみの改善
などです。
バックランジは、上半身は床に対して垂直に設定するのが望ましいとされています。これは、床に垂直に設定することで、身体を下げたときに上半身の体重が下半身に乗りやすくなり、負荷が高まるためです。
一方で、後述するように、バックランジでダンベルを用いてダンベルランジとして実施する場合には、必ずしも床に対して上半身を垂直に設定する必要はありません。これは、ダンベルを持つとバランスが非常に崩れやすくなるためであり、それに対する対策です。
ダンベルを用いてランジを実施する場合には、高重量を扱うことが目的とされているケースが多く、そのためには上半身をやや前傾にすることでバランスを取り、これにより、ランジの効果を高めることが期待できます。また、ダンベルを持った状態で前傾姿勢になると、ダンベルに身体が引っ張られるような状態になり、大臀筋、ハムストリングスが伸びた状態になります。これにより、これらの筋肉をより効率よく鍛えることが期待できます。ただし、前傾姿勢で実施する場合には、腰にどうしても負担がかかることには留意しましょう。
バックランジは非常に負荷の高いエクササイズですが、やり方によっては負荷が抜けやすくなります。
この理由の1つとしてトップポジションの設定にあります。バックランジでは、身体を上げる際に、大腿四頭筋を少しでも楽にするために膝を伸び切った状態を作りがちですが、このようにすると大腿四頭筋へ負荷が全く入っておらず、トレーニング的にはNGです。
トレーニングの基本は、「動作中すべての可動域で筋肉に負荷を与え続ける」という点であるため、これに倣うならばバックランジにおけるトップポジションでも負荷が入るように設定する必要があります。すなわち、膝は伸ばし切るのではなくやや曲げた状態をトップポジションに設定し、その場所で切り返すことが重要です。
ランジに限らず、エクササイズのほぼ全ては、負荷の抜けない範囲で可動域を大きく設定することで負荷を高めることが期待できます。
ランジでは、踏み込んだ脚に重心を乗せて、その状態で身体を下げるようにして実施し、このときにできるだけ身体を深く下げることで負荷を高めることが期待できます。
一方で、身体を深く下げると、重心が乗っていない方の脚の膝が床に付く可能性が出てきます。膝が床についてしまうと、負荷が逃げる原因になるだけではなく、勢いよくぶつけてしまうと怪我の原因にもなるため注意が必要です。
バックランジを実施する際に、バランスを取ろうとして手を太ももに乗せる人がいますが、これはランジを単独で実施する場合には効果的ではありません。
手を太ももに乗せることで上半身を支えることになりますが、その分、脚に乗る負荷は小さくなります。このため、ランジの負荷が小さくなり、非効率的です。
一方、エクササイズ後半で大腿四頭筋や大臀筋にほとんど余力がない状態ではこの限りではありません。手で支えることでバランスをしっかりととり、どうにかしてバックランジをやり切ることで、これら部位を限界まで追い込むことが期待できます。
前述した通り、ランジの負荷を高めるために可動域を大きく設定することが必要です。そのためには、脚を大きく後ろに踏み出すことでそれが達成されますが、後ろに踏み出しすぎると戻るのも大変になり、最悪戻れなくなることもあります。
戻れない場合には、一度、ランジの状態を解き、後ろの脚を持ってきてニュートラル状態になってから再びランジを実施する必要があるため、ランジの負荷が一旦完全に0になります。エクササイズの基本として、運動中には常に負荷が入っていることが前提であるため、一旦ニュートラルの状態になることは望ましくなく、そのためには、脚を大きく踏み出しすぎることも推奨されません。そのため、後ろにある脚の膝が床に接触するかしないかのポジションを予め決めて足を前に出しすぎないようにする必要があります。
バックランジは、ボトムポジジョンで最も負荷が高くなるエクササイズであり、ボトムポジションでしっかり体重を受け切ることで最大の効果を発揮することができます。きつくなっても一瞬ボトムポジションで静止することを意識することが重要です。
また、ボトムポジションは動作を切り返す点でもあり、負荷が抜けやすいところであるとも言われています。そのため、ボトムポジションは負荷が抜けないように丁寧に意識する必要があることから、「ボトムポジションで一瞬静止する」というテクニックは非常に有効です。
脚を鍛えるエクササイズ、特に、スクワットでよく言われるテクニックの一つとして「膝はつま先より前に出さない」というものがありますが、これは、ランジでも同様に必ずしも正しいわけではありません。
膝をつま先より出さないと、動きが非常に窮屈になり、負荷を扱い辛くなります。基本的に、スクワットもランジも、大きな負荷を扱うことでターゲットとなる部位に刺激を与えるエクササイズであることから、むしろダイナミックに実施する方が重要です。
このことから、「膝はつま先より前に出さない」ということをそこまで意識する必要はなく、あくまでも自然な形でできる範囲で実施しましょう。
自重で実施するバックランジを完全にマスターした場合において、ダンベル、バーベル、スミスマシンを用いてバックランジの負荷を高めることは大変有効です。
ただし、これらの器具を使用してバックランジを実施すると、劇的に負荷が高まるため、重量設定、回数設定が非常に重要になります。回数として、8〜10回3セットを正確なフォームで実施できる重量を設定する必要があります。
重量を増やし過ぎると、回数が少なくなったり、間違えたフォームで実施することでエクササイズ効率が低下したり、怪我をする恐れもあるため注意しましょう。
バックランジを実施する場合、前述したような通常のやり方では腸腰筋にかかる負荷は非常に限定的です。ここで、腸腰筋に対する負荷を高めたい場合には以下の動画のように脚を振り上げる方法があります(ニーリバースランジと言います)。
この様に実施すると、トップポジションで腸腰筋を使って脚を上げるようになり、腸腰筋を刺激できるようになります。
また、脚を上げることで、しっかりと後方に脚を出せるようになるため、バックランジの負荷自体も高めることを期待できます。
バックランジに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。
このため、最初は難しいですが、バックランジで鍛えている部位の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのそれらの筋肉の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。
バックランジに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量、身体の動きをコントロールすることになります。
具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。
ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。
バックランジに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。バックランジでは、身体を下げるときに息を吐き、戻すときに息を吸います。
慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。
「メリハリのある太もも」とは「引き締まった太もも」のことです。スクワットにより太ももの前部と裏側を刺激するので、これらの部位に積極的に筋肉をつけることができ、引き締まった太ももを実現できます。
「スクワットは脚が太くなるからやりたくない」という女性がたまにいらっしゃいますが、女性が自重で実施する範疇で劇的に脚が太くなるということは考えにくいです。筋肉痛が強い=太くなる、ではないので、そこまで心配しすぎる必要ありません。
そもそも女性は、男性と比較して筋肉の発達に影響するテストステロン値が低く、男性でも太ももを大きくするためには高重量のスクワットが必要ですので、あまり心配しないでよいでしょう。
近年の美尻ブームにより多くのマシンや種目が紹介されていますが、お尻のラインを作る上で最も効果的なのはスクワットです。
この理由としては、スクワット自体が太ももを稼働させて実施する種目であることから、運動経験がない人でも高負荷のトレーニングを実施しやすいためです。
通常のノーマルのスクワットでも、もちろん臀部(お尻)に刺激を入れることは可能ですが、後述するワイドスクワットやブルガリアンスクワットを実施することで、より効果的に臀部に刺激を入れることができます。
スクワットは筋肉を鍛えるのに有効な種目ですが、それと同時にダイエット効果も見込むことができます。
その理由は、身体の中の筋肉の約60〜70%が下半身に集中しており、下半身の中でも大腿四頭筋、臀部(お尻)が占める筋肉の割合が非常に高いためです。スクワットは、これらの筋肉を鍛えることができ、これにより代謝が向上します。脂肪が燃焼するためには代謝の向上が不可欠なので、ダイエット効果が見込めます。
ただし、スクワットは代謝向上を促すことまでしかできません。ウォーキングやランニングなどの有酸素運動と、食事制限もダイエットをする上では必須です。
スクワットを実施することで成長ホルモンが多く分泌されるといわれており、これにより肌のはりやつやの改善が期待できます。スクワットのメインターゲットが、前述した通り身体の中で最も筋肉量がある大腿四頭筋であることが理由しています。
スクワットは身体の多くの部位に刺激が入り鍛えることができるので、副次的に様々な効果が期待できます。
例えば、
運動機能の向上
スタイルの改善
腰痛の予防
疲労回復効果
姿勢改善
膝痛、腰痛改善
O脚改善
お腹の引き締め効果
冷え性、むくみの改善
などです。
スクワットを実施する上で、後述するようにしっかりとしゃがむことが重要です。
しゃがむ動作には、股関節が大きく関与しており、股関節が閉まった状態だとしゃがみ辛く、一方で股関節が開いた状態だとしゃがみやすいという特徴があります。
一般的に、スクワットでは両脚を平行に設定しがちですが、そのようにすると股関節が閉まった状態になり、しゃがみ辛くなってしまいます。
これを防ぐために、つま先はやや外側に向けるように設定し、股関節がやや開いた状態で実施するのがおすすめです(逆に、つま先を開き過ぎると、股間節を怪我する原因となるため注意が必要です)。
スクワットは負荷の高いエクササイズですが、負荷が抜けやすいエクササイズでもあります。
この理由の1つとしてトップポジションの設定にあります。スクワットでは、身体を上げる際に、大腿四頭筋を少しでも楽にするために膝を伸び切った状態を作りがちですが、このようにすると大腿四頭筋へ負荷が全く入っておらず、トレーニング的にはNGです。
トレーニングの基本は、「動作中すべての可動域で筋肉に負荷を与え続ける」という点であるため、これに倣うならばスクワットにおけるトップポジションでも負荷が入るように設定する必要があります。すなわち、膝は伸ばし切るのではなくやや曲げた状態をトップポジションに設定し、その場所で切り返すことが重要です。
多くのメディアで「スクワットを実施する際には膝をつま先よりも前に出さない」ということが指摘されていますが、必ずしも正しくありません。基本的に身体の構造上、しゃがむと膝がつま先よりも前に出るということは自然の動作であり、これを制限してスクワットを実施すると怪我をする可能性が大です。
スクワットは、そもそもバーベルを使用して重量を扱う種目であり、以上のような細かいことで負荷を変えるような種目ではありません。むしろ、自身が重量を扱い易い膝の位置を見つけて、それで実施することが非常に重要です。
スクワットでは、その動作の特性上、ボトムポジションを深いところに設定すると負荷を高めることができます(当たり前ですが、意外と多くの人ができていません)。ここで、逆にスクワットのボトムポジションが浅すぎる理由としては以下が考えられます。
負荷が高すぎて下げられない。
身体が硬くて下げられない。
1つ目の負荷が高すぎて下げられないということですが、これは回数が多いスクワットや、高い重量設定のスクワットに見られる現象です。この様なスクワットを実施した際に、何らかの意図があって、ボトムポジションを浅めに設定しているということならば問題ないのですが、意図もしないでフォームが崩れているならば、「回数を減らす」「重量を減らす」必要があります。
2つ目の身体が硬くて下げられないといことですが、これを解決する方法としては以下が挙げられます。
つま先を外側に向ける。
脚幅をやや広めにする。
床と踵(かかと)の間に段差を作る。
つま先と脚幅に関しては、フォームの箇所で説明した通りです。床と踵の間に段差を作るとは、踵に少し高さのあるものを挟むということです。ジムでスクワットを実施する方なら、2.5 kgプレートを踵に挟むのが一般的です。
スクワットを実施する上で、怪我をしやすいのが膝に加えて腰です。
スクワットで腰を怪我するメカニズムは、重量を扱いすぎることで、ボトムポジションからトップポジションに戻る際に上半身を煽ってしまうことです。このようにしてしまうことで、腰に曲げの負荷がかかることになり、腰を痛める原因になります。
そのため、後述するように、重量設定もそうですが、きちんと背中を張ることを意識する必要があります。具体的には、肩甲骨をしっかりと寄せることで胸を張った状態を作りだすことで、背中を張ります(身体が少し「窮屈」と感じるくらいに設定するのがポイントです)。
スクワットは、膝を曲げて身体を下げるエクササイズであることから、膝から先に動かしたくなりますが、通常のスクワットと同様にむしろ臀部から動かすように意識すると正しいフォームに近づきます。
スクワットは、大臀筋にも刺激を入れるために、やや後ろを意識して身体を下げるようにすることが一般的とされており、このためには膝を意識するというよりは臀部を後ろに突き出して、初動の意識を臀部に持っていくことが推奨されます。また、膝を先に動かそうとすると、どうしても膝に負担がかかりやすくなる傾向があるため、まずは臀部から動かすことを意識するようにしましょう。
自重で実施するスクワットを完全にマスターした場合において、ダンベル、バーベル、スミスマシンを用いてスクワットの負荷を高めることは大変有効です。
ただし、これらの器具を使用してスクワットを実施すると、劇的に負荷が高まるため、重量設定、回数設定が非常に重要になります。回数として、8〜10回3セットを正確なフォームで実施できる重量を設定する必要があります。
重量を増やし過ぎると、回数が少なくなったり、間違えたフォームで実施することでエクササイズ効率が低下したり、怪我をする恐れもあるため注意しましょう。
スクワットに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。
このため、最初は難しいですが、スクワットで鍛えている部位の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのそれらの筋肉の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。
スクワットに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量、身体の動きをコントロールすることになります。
具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。
ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。
スクワットに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。スクワットでは、身体を下げるときに息を吐き、戻すときに息を吸います。
慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。
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