デッドバグはやり方によっては首が痛いと感じることがあります。今回は、デッドバグで首が痛い原因とその対策についてご紹介します。
デッドバグは英語表記で「Dead Bug」で、Dead=死んだ、Bug=虫を意味しています。デッドバグは仰向けになった状態で手足を動かすため、「死んだ虫」という名前がつけられました。
以上の説明だと、デッドバグがどのようなエクササイズかを想像するのは中々難しいですが、簡単に表すと、仰向けになった状態で左右の手脚を交互に動かすエクササイズです。このため、デッドバグのエクササイズ自体は他のエクササイズと似ている部分もありますが、「左右交互の動作を一般的なエクササイズほど筋肉の動きを意識しない」という点がデッドバグの特徴的な点です(このため、一般的な筋トレよりも負荷が低くなりますが、全く筋肉の動きを意識しなくて良いというわけではないことには注意しましょう)。
デッドバグを実施している際に、通常のシットアップを実施しているのと同じ要領で首を上げながら実施していると首を痛める原因となり得ます。
腹直筋を鍛える種目の多くは、効果を高めるために頭を床に対してやや上げて実施するのが効果的とされています。ただ、このテクニックを実施すると首を痛める原因となります。
以上を防ぐためには、デッドバグを実施しているときに、頭を床に対して上げずに床に付いた状態で実施する必要があります。特に、過去に首を痛めたことがある方、現状、首を痛めている方はこのようにして実施するようにしましょう。
デッドバグを実施する際に、当たり前ですが、首を痛めながら実施すると首が痛いと感じる原因になります。
首は怪我すると、全身のほぼ全てのトレーニングを実施することが困難になるため注意が必要です。
これを防ぐためには、首に異変を感じた場合には、トレーニングの実施を控えることであり、場合によっては病院の受診も検討しましょう。
初心者は、デッドバグを片側12〜15回3セット実施します。
デッドバグは、基本的には手脚を動かすだけのエクササイズであるため、基本的にはエクササイズ強度はそこまで高くありません。初心者のうちから、一般的な筋トレでの標準的な回数である片側12〜15回3セット実施するようにしましょう。
デッドバグに少し慣れてきたら、片側15〜18回3セット実施します。
デッドバグに慣れてくると、腹直筋の発達により比較的、高回数でも実施できるようになります。この場合、初心者のときよりも回数を増やして片側15〜18回3セットを実施するようにしましょう。
上級者の場合、デッドバグを他の種目と組み合わせて実施します。
デッドバグ自体、そもそもエクササイズ強度がそこまで高くないため、特に上級者の場合には他の種目と組み合わせて実施しましょう。デッドバグが腹直筋をターゲットとする種目であることから、レッグレイズ、クランチ、シットアップなどの種目と組み合わせて実施しましょう。実施する回数は、何れの種目も12〜15回3セットを目安に実施しましょう。
デッドバグは前述した通り、エクササイズの強度としてはそこまで高くありません。そのため、デッドバグ単独で実施しても、中々、効果を感じることが難しい種目です。だからこそ、後述するように他の種目と組み合わせて実施することが重要です。エクササイズの順番としては、どちらを先に実施しても問題ありませんが、デッドバグをウォーミングアップ種目と捉えて、後に示すような種目を本番種目と想定して実施するのが良いでしょう。
デッドバグに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。このため、最初は難しいですが、デッドバクで鍛えることができる腹直筋、腹斜筋、腹横筋、大臀筋の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのこれらの筋肉の動きを意識するのがオススメです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。
デッドバグに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。
具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。
ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。
デッドバグに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、デッドバグでは、手脚を下ろすときに息を吸い、手脚を上げるときに息を吐くことを意識しましょう。
慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。
ボールクランチは、まずは12〜15回を3セット実施します。
ボールクランチは、そこまで負荷の高いエクササイズではありません。そのため、一般的な筋トレで標準的な回数とされている12〜15回を3セット実施するようにしましょう。
腹直筋に負荷が入る範囲で実施。
トップポジションで顎を出す。
バランスボールに下半身を沈み込ませる。
腹直筋上部の動きを意識。
ニートゥチェスト・クランチは、まずは12〜15回を3セット実施します。
ニートゥチェスト・クランチ、はニートゥチェストをよりダイナミックなフォームで実施することから、エクササイズ強度は比較的高い種目です。実施する際には、一般的な筋トレで標準的な回数とされている12〜15回を3セット実施するようにしましょう。
腹直筋に負荷が入る範囲で実施。
トップポジションで顎を出す。
腹直筋中、下部の動きを意識。
レッグレイズは、特に初心者の場合には15〜18回3セット実施します。
レッグレイズは、腹直筋下部を鍛えるための標準的な腹筋のエクササイズです。基本のレッグレイズはそこまで負荷が高くないため、標準的な筋トレの回数よりもやや回数が多い15〜18回を丁寧に実施し、まずはフォームをしっかりと身につけるようにしましょう。
脚の下げる位置/上げる位置。
膝を真っ直ぐにしすぎない。
腹直筋下部を意識する。
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