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静かにマウンテンクライマーをやる方法。うるさい時の対処法を解説

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静かにマウンテンクライマーをやる方法。うるさい時の対処法を解説

マウンテンクライマーは、種目の特性上、どうしても音が出てしまう種目であるため、できるならば静かに実施したい種目です。今回は、マウンテンクライマーを静かに実施する方法についてご紹介します。

静かなマウンテンクライマーのやり方

脚をゆっくり動かす

マウンテンクライマーで音が出てしまう理由の一つとして、脚を戻すときに床と脚の接触する速度が大きく、大きい衝撃力が発生している可能性があります。

衝撃力は、床に脚が接触するまでの速度が大きいほど増大します。これは、言い換えれば、脚をゆっくり動かし、脚と床が接触する直前の速度を小さくすることで衝撃力を小さくすることが期待でき、これにより、脚が床に接触する際の接触音を低減することが期待できます。

また、マウンテンクライマーでは、蹴り出すときにも音が発生している可能性があります。

このとき、脚をゆっくり動かそうとする意識が働いていれば、床を思いっきり蹴り出す必要がなくなり、より静かにマウンテンクライマーを実施することが期待できます。

ヨガマットを敷く

前述した通り、マウンテンクライマーで音が発生してしまう原因は、脚を床に戻すときの接触と、脚を床から蹴り出すことにあります。

これらで発生する音を小さくするために、脚が接触する床側を工夫する方法もあり、その一つとしてヨガマットを敷くことが挙げられます。ヨガマットは、やや衝撃を吸収するような柔らかい作りになっているため、脚の衝撃を吸収し、大きな音が出てしまうことを防ぐことが期待できます。

ヨガマットがなければ、布団や座布団などでも良いですが、ヨガマットの場合はマウンテンクライマーの動きの中でも「ずれない」という長所があるため、できるなら、ヨガマットを用意したいところです。

腹直筋を意識する

マウンテンクライマーで音が発生してしまう原因として、脚の動きを意識できていないことが挙げられます。これは、前述した「脚をゆっくり動かす」ということとは別であり、腹直筋への意識の有無に起因するものです。

腹直筋への意識が希薄になると、脚を漫然と動かすようになり、マウンテンクライマーのトップポジションで腹直筋を収縮させないで惰性で切り返すことになります。そのようにすると、速度が落ちきらず、マウンテンクライマーを実施することで音が発生する原因となる可能性があります。腹直筋を十分に意識すれば、切り返しの部分でもしっかりと速度を落とすことができ、これにより、より静かにマウンテンクライマーを実施することが期待できます。

静かなゆっくりマウンテンクライマーの正しいやり方


フォーム(足の動かし方)

  1. 腕を伸ばした状態で手の平を床につき、腕立て伏せの姿勢になる。
  2. 腹直筋を意識しながら片足の膝を胸に近づけるようにゆっくり持ち上げて動かす。
  3. 持ち上げた足を元の位置にゆっくり戻しながら、反対の足の膝を胸に近づけるようにゆっくり持ち上げる。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

初心者

筋トレ初心者の場合、ゆっくりマウンテンクライマーは12〜16回を3セット実施します。

通常のマウンテンクライマーは、有酸素運動に分類されることから秒数を決めて実施することが一般的ですが、ゆっくりマウンテンクライマーはむしろ無酸素運動の側面が強いことから、秒数よりも回数を決めて実施します。1回ずつの負荷はそこまで高くないため、筋トレ初心者の場合には12〜16回(片側6〜8回)を3セット実施しましょう。

少し慣れたら

ゆっくりマウンテンクライマーに少し慣れた方の場合、ゆっくりマウンテンクライマーは18〜20回を3セット実施しましょう。

ゆっくりマウンテンクライマーに慣れてきたら場合、負荷を少しずつ高めることが必要です。そのために、筋トレに少し慣れた方の場合には、やや回数が多いかもしれませんが、18〜20回(片側9〜10回)を3セット実施しましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、ゆっくりマウンテンクライマーと他のエクササイズを組み合わせて実施するようにしましょう。

筋トレ上級者の場合、通常のマウンテンクライマーとゆっくりマウンテンクライマーを組み合わせるのがおすすめです。具体的には、ゆっくりマウンテンクライマーは18〜20回(片側9〜10回)を3セット実施した後に、通常のマウンテンクライマーを20秒3セット実施しましょう。有酸素運動であるマウンテンクライマーの前に、無酸素運動であるゆっくりマウンテンクライマーを実施することで、より効果的なマウンテンクライマーの脂肪燃焼効果を期待できます。

ゆっくりマウンテンクライマーのメリット

通常のマウンテンクライマーと比べて効果に差があるのか解説します。

初心者でも取り組みやすい

マウンテンクライマーを実施する上で、一つネックとなるのが「息が続かない」という点があります。マウンテンクライマーは、腹直筋を意識した状態で脚を動かすことから、ランニングなどの有酸素運動と比較して実施時間が短くても息が上がりやすいエクササイズです。そのため、筋トレ初心者の場合には、どうしても所定の時間を実施することが難しいという問題があります。その問題に対して、ゆっくりマウンテンクライマーでは、そもそも脚をゆっくり動かすため息が上がりにくいことから、筋トレ初心者でも取り組みやすいというメリットがあります。

腹直筋を意識的に鍛えることが可能

マウンテンクライマーを実施していると、どうしても、脚を動かすだけで精一杯になりがちです。このため、マウンテンクライマーでは、腹直筋の動きを意識する必要があるものの、必ずしも腹直筋をしっかり鍛えることができているというわけではありません。一方で、ゆっくりマウンテンクライマーでは、脚を動かすことに精一杯になることはほとんどなく、その代わりに腹直筋を集中的に意識することができます。そのため、ゆっくりマウンテンクライマーでは腹直筋を意識的に鍛えることが可能となります。

ゆっくりマウンテンクライマーのデメリット

時間がかかる

マウンテンクライマーは、秒数が長くても20秒程度で終わりますが、ゆっくりマウンテンクライマーでは、そもそも静かに実施する必要があるため、実施するのに比較的時間がかかるという問題があります。一般的に、トレーニングでは、「重量物をゆっくり動かすことで負荷を高める」というテクニックがありますが、マウンテンクライマーはまさにそれに該当します。マウンテンクライマーの場合には、脚を下ろすときだけではなく上げるときにもゆっくり実施する必要があるため、通常のスロートレーニングよりも時間がかかるという問題があります。

脂肪燃焼効果は落ちる

一般的に、有酸素運動と無酸素運動を比較した場合、脂肪燃焼効果は有酸素運動の方が優れており、筋肥大効果は無酸素運動の方が優れていると言われています。これをマウンテンクライマーに当てはめると、通常のマウンテンクライマーは脂肪燃焼効果が高いのに対して、ゆっくりマウンテンクライマーは腹直筋等の筋肥大効果が高いと言えます。言い換えるならば、通常のマウンテンクライマーに対して、ゆっくりマウンテンクライマーは脂肪燃焼効果が減少するということが言え、脂肪燃焼効果を期待する方にはおすすめできません。

マウンテンクライマーの効果・鍛えられる部位

マウンテンクライマーで鍛えられる筋肉の部位のイラスト

腹直筋

腹直筋とは、お腹の部分にある筋肉です。腹直筋と聞くと、なんとなく馴染みのない感じがしてしまいますが、所謂、我々が「腹筋」と呼ぶ筋肉は腹直筋を指します(厳密には、腹筋は、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋の総称であると想定されます)。

筋トレを少ししたことがある人ならば、「シックスパック」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、シックスパックとは特に腹直筋が身体の表面に浮き出た状態を指します(シックスパックは人によって様々な形をしており、エイトパックだったり、フォーパックだったりします)。

自身のお腹を見てみるとわかりますが、お腹は縦に比較的長くなっており、このことから腹直筋は上部と下部に分けることができます。バランスの良い腹直筋を作るためには、両者をしっかり鍛える必要がありますが、特に重要なのが、腹直筋の下部です。腹直筋の上部は、脂肪が薄いため、エクササイズを実施すると比較的すぐに効果を実感できる部位です。一方、腹直筋の下部は、一般的には脂肪が厚いため、かなりしつこくエクササイズをすることに加えて、有酸素運動をしないとなかなか効果を実感することが難しい部位です。

お腹まわりをすっきりさせる

腹直筋を鍛えることで、特にお腹周りについている脂肪を燃焼することを期待できます。これにより、お腹周りをすっきりさせることが期待できますが、腹直筋だけを鍛えるということで得られる効果は限定的です。腹直筋を鍛えてお腹周りをすっきりさせたい場合には、腹直筋を鍛えるエクササイズに加えて有酸素運動や食事制限を行う必要があります。これは、シックスパックを作りたい際にも同様であり、シックスパックをしっかり出したい場合にはかなりの計画的な有酸素運動、もしくは食事制限を実施する必要があります。
腹直筋を鍛えることでお腹周りをすっきりさせるということは注意も必要です。つまり、腹直筋をつけることでウエストが太くなってしまう可能性もあるという点です。このため、ウエストを太くしたくないという方は、むしろ腹直筋を鍛えすぎないように注意する必要があります。

基礎代謝の改善

腹直筋は、身体の中ではそこまで大きな筋肉ではありません。そもそも、腹直筋が分類される腹筋は身体の中でも大きい筋肉ではないため、例えば、大腿四頭筋や大臀筋といった身体の中で筋肉が大きい部位と比較すると、鍛えることでの代謝の改善効果は限定的です。それでも、腹直筋は、腹筋の中では最も大きい筋肉であり、これにより、鍛えることで基礎代謝の改善効果を期待できます。代謝を改善するということは、脂肪を燃焼させやすい身体を作るということであり、これによりダイエット効果を期待できます。

腰痛の予防、改善

腹直筋は、前述した通り腹筋に分類される筋肉であり、腹筋は背筋とともに上半身を支える筋肉です。これにより、腹直筋を鍛えることで上半身をしっかり支えることができるようになります。腰痛が発生するメカニズムは、上半身の重さを支えることができなくなることで姿勢が悪化し、これにより、腹筋と背筋のバランスが崩れることで、上半身と下半身の付け根である腰に負担がかかってしまうということです。特に、背筋は日常的に使用する機会が多い筋肉であるものの、腹筋は意識的に使用しないと鍛えることが難しい部位です。以上から、腹直筋を鍛えることで腹筋と背筋のバランスを改善することを期待でき、これにより、腰痛の予防はもちろんですが、既に腰痛を抱えている方も腰痛を改善することを期待できます。

姿勢改善

姿勢が悪い状態というのは、腰が曲がりすぎた「猫背」、もしくは、腰が反りすぎた「反り腰」が挙げられます。一般的に、猫背は、長時間下を向いたりすることで発生するため、デスクワークが多い方やスマホの使用が多い方が患う可能性が高いです。一方、反り腰は、猫背を治そうとして背中を反ることで発生すると考えられています。このため、そもそも猫背が原因で反り腰が発生しているということが言え、姿勢の改善を行うためには猫背の改善を行う必要があります。

猫背の大元の原因を紐解くと、骨盤の歪みが挙げられます。ここで、腹直筋には骨盤の角度を調整する働きがあります。腹直筋に十分な刺激を与えていないと、腹直筋が凝り固まり、これにより、骨盤の角度調整機能が十分な役割を果たさず、骨盤が後傾するようになります。このため、腹直筋を鍛えることで骨盤を正しい位置に戻すことを期待でき、これにより猫背を改善して姿勢改善効果を期待できます。

便秘の改善

便を排出する結腸は上半身と下半身をつなぐインナーマッスルである腸腰筋の内側にあります。便を排出するということは、大腸のぜんどう運動が関係していますが、便秘の人の中にはこのぜんどう運動の能力が低下している場合があり、これを弛緩性便秘と呼びます。弛緩性便秘になると、便が大腸内に滞留する時間が長くなることで、便の水分が低下することで便を排出しにくくなります。腹直筋を鍛えると、身体が力む作用を促進させ、これによりぜんどう運動の働きを補助する役割があり、これにより、便秘の改善を期待できます。
ただ、腹直筋を鍛えることで改善できる便秘は一部であるため、腹直筋を鍛えても便秘が治らない場合にはそもそも弛緩性便秘でない可能性もあるため、病院の受診も視野に入れましょう。

腹横筋

腹横筋は、横腹についている筋肉であり、腹筋では最も深層にある筋肉です。このため、腹横筋は筋肉の種類としてはインナーマッスルに分類されます。
腹横筋は、コルセット筋とも呼ばれます。コルセットとは、ウエスト周りを締め付けることでウエストラインを矯正する器具であり、腹横筋もコルセットと同様にウエストを締め付けることでウエストラインをタイトに保つ役割があります。また、コルセットの役割を果たしていることから推察できる通り腰痛を予防する役割もあります。

ウエスト引き締め効果

腹横筋は、前述した通りお腹の周りについており、コルセットのような役割をしています。コルセットは、「衣装着用のために、肋骨の周りに巻いてウエストを細く締め付ける役割がある」という役割があるため、同じく、コルセットのような役割をしている腹横筋にもウエストの引き締め効果を期待できます。腹筋というと、鍛え上げるとウエストが逆に太くなってしまうことで有名ですが、腹横筋はその逆で発達させるとウエストを細くさせることを期待できます。

腰痛予防

前述したように、腹横筋はコルセットのような役割をしています。コルセットは、衣装着用の他の用途として、腰痛が酷い人に処方されることがあり、これは、巻くことで体幹の役割を補助することで体幹を安定させ、これにより、無駄な力が腰にかかることを防ぐ役割があるためです。そのため、同じくコルセットのような役割をする腹横筋にも体幹を安定させ、これによる腰痛予防を期待できます。ただし、根本的な腰痛の予防を図るならば、腹横筋以外の腹筋、及び背中の筋肉を鍛えることで体幹をしっかりと支えることができるようになりましょう。

臓器の位置を改善、安定

あまり知られていませんが、内臓は自重があるため、そのままだと実際のあるべき位置に対して、下側に落ちた状態になっています。このとき、腹筋が発達していて、特に腹横筋が発達していると、コルセットのように、お腹の周りを締め上げる働きがあることから、臓器が下側に落ちてしまうという問題を防ぐことが期待できます。このようにすることで、姿勢改善を期待でき、それにより、ぽっこりお腹の改善を期待できます。特に、臓器位置の改善によるぽっこりお腹の改善は、身体全体でお腹周りだけが出ている人におすすめです。

腸腰筋

腸腰筋は、大腰筋、小腰筋、腸骨筋の3つの筋肉を総称した筋肉であり、筋肉の分類としてはインナーマッスルに分類され、上半身と下半身をつなぐ役割をしています。一般的に、腸腰筋はインナーマッスルに分類され、鍛えすぎて見た目が変化することはほぼありません。

姿勢改善

腸腰筋は、S字状の腰椎を維持する役割があります。

人間の腰は、通常S字状態になっており、これにより体重を支えます。一般的に「姿勢が悪い」状態とは、腰のS字状態が崩れている場合で、猫背と反り腰があります。

猫背は、前屈みの姿勢を長時間取ることで骨盤が後傾することで発生します。特に現代人は長時間デスクワークをすることが多いことから、猫背になってしまう人が多いです。猫背は巻き肩の原因となるため 、肩こりの原因にもなります。

反り腰は、腹筋または背筋のバランスが崩れ、前側にかかった重みを背中が側で支えるようにすることで骨盤が前傾することで発生します。特に、筋肉量が少ない女性に発生しやすいと言われています。猫背だと反り腰になりやすいので、ワンセットということもできます。

腰痛改善

腰痛が発生する原因はいくつかありますが、その一つに、「長い時間腰に無理な負担がかかっている」ということが挙げられ、その原因の一つとして姿勢が悪いことが挙げられます。姿勢が悪い状態というのは、前述したように、骨盤が正常な位置関係におらず、これにより上半身と下半身の付け根となる腰に負担がかかっている状態です。このため、前述した通り、腸腰筋を鍛えることで姿勢が改善するため、腰にかかる負担を小さくすることが期待でき、これにより、腰痛改善を期待できます。ただし、腸腰筋を鍛えても腰痛が改善しないという場合には、そもそも上半身を支える背筋と腹筋のバランスを見直す必要があり、両者をバランスよく鍛えることで腰痛の改善をより期待することができます。

ヒップアップ効果

ヒップアップ効果とは逆に、お尻が垂れてしまうことは、骨盤の位置関係が関係しています。これは、お尻の筋肉が骨盤とその周辺部と接続しているためです。腸腰筋が衰えて姿勢が悪くなる (特に猫背になってくる)と、骨盤が後傾することでお尻が垂れ下がる原因になります。これは、言い換えれば、腸腰筋を鍛えて姿勢を改善することでお尻が垂れ下がることを防ぎ、これによりヒップアップ効果を期待できます。ただし、よりヒップアップ効果を狙うならば、大臀筋及びハムストリングスも鍛えるとより効果的です。

ぽっこりお腹を改善

「ぽっこりお腹」とは、下っ腹が出てしまっている状態を指します。下っ腹が出てしまっている原因はいくつか理由がありますが、特に、「お腹以外で目立って肥えている部位がないのに、下っ腹が出てしまっている」という方は、上半身と下半身をつなぐ腸腰筋の状態を見直すことが効果的です。下っ腹が出ている状態というのは骨盤のバランスが崩れている状態であり、腸腰筋を鍛えることで骨盤のバランスを矯正できるため、ぽっこりお腹を改善することを期待できます。ただし、前述した通り、腸腰筋を鍛えたからと言って、必ずしもぽっこりお腹を改善できるわけではなく、改善しない場合には、そもそもの体重を落とすために食事制限、有酸素運動の実施を行う必要があります。

運動能力向上・歩行能力の改善

腸腰筋は膝を上げる動作に関係しているため、腸腰筋を鍛えることで膝を上げる動作がより俊敏になり、スプリント系などの種目において運動能力を向上することを期待できます。

また、腸腰筋の中でも大腰筋及び小腰筋は、太ももを上げる作用があります。太ももをしっかりあげることができるということは、階段を上る動作が楽になったり、ちょっとした段差に躓きにくくなるということも期待できます。このことから、腸腰筋を鍛えることで日々の生活の中で歩行能力を改善することを期待できます。

基礎代謝の改善

代謝は「活動代謝」「食事誘発性熱産生代謝」「基礎代謝」の3つに分類することができます。

活動代謝は、身体を動かすことでエネルギーを代謝することを指し、筋肉量が多いと活動代謝は改善します。食事誘発性熱産生は、食事を摂取することでエネルギーを代謝することを指し、摂取する食べ物に依存します。基礎代謝は、呼吸したり心臓を動かしたりする際にエネルギーを代謝することを指し、寝ていても座っていても消費されるエネルギーを指します。

腸腰筋に代表されるインナーマッスルは体温の維持に関係していて、鍛えることで基礎代謝が向上します (体温が1度上昇することで代謝量は13%程度向上すると言われています)。

マウンテンクライマーの効果を高めるコツ

身体を丸める

マウンテンクライマーは、腹直筋をメインに狙う種目です。腹直筋を鍛える種目は、エクササイズには珍しく、姿勢をわざと悪くすることで負荷を高めることが期待できます。マウンテンクライマーにおいても同様であり、一直線の姿勢になるよりも、やや体を丸めた姿勢にすることで、より腹筋への効果を高くなります。ただし、身体を丸くするということは腰にかかる負担も大きくなることも意味します。マウンテンクライマーで腰を痛めるということはほとんどないかとは思いますが、念のために、そこまで多くの秒数を実施しないようにしましょう。

太ももをしっかり上げる

マウンテンクライマーは足を上げる際に腹筋に負荷がかかるため、可動域を大きく設定するために太ももをしっかりと上げることが大切です。できるならば、腕の位置くらいまで太ももを上げることが好ましく、そのためには「太ももを膝につける」ということをイメージしながらマウンテンクライマーを実施するのがおすすめです。

太ももをしっかり上げることができないという方は、運動不足などが原因で股関節が硬い可能性があるのでストレッチをしてから実施してみると良いでしょう。

目線

腹筋への負荷を意識するために、目線をおへそ辺りに持っていきましょう。鍛えたい部分を意識することで、より効果を高めることができます。これは後述する「マッスルマインドコネクション」を意識するということに関連しています。

ただし、このやり方は首が曲がり首を痛めやすいので注意が必要です。おへそあたりに目線をもってくるのがきついという人は、無理をせず正面または下に目線を向けましょう。

自分の限界速度で

マウンテンクライマーは有酸素運動に分類できるエクササイズであることから、エクササイズ効率を増大させるためには脚を上げる速度を上げる必要があります。そのため、自分ができる限界のスピードで実施しましょう。

ただし、スピードを上げるとお尻が上下に動いてしまいやすいので注意が必要です。フォームが崩れてしまうと効果も半減してしまうので、フォームを崩さずにできる限界の速さまで徐々にスピードを上げていくと良いでしょう。

速く動かすことができない場合は、ゆっくりと足を引き上げてもよいです。有酸素運動の効果は小さくなりますが、体幹を鍛えることができます。

身体をひねる動作を入れる

脚を引き上げる際に、反対の肘につけるようにすると、体をひねる動作が入るので腹横筋や腹斜筋をより効果的に鍛えることができます。このようにして実施したマウンテンクライマーをツイストマウンテンクライマーと言います。

ただし、身体をひねる動作というのは思っている以上に複雑であり、マウンテンクライマーを完全に会得していないトレーニング初心者が実践すると、中々、負荷が入っていることを意識することが難しいです。そのため、ツイストマウテンクライマーを実施する際には、自身がマウンテンクライマーに熟達している必要があります。

手の下にボールを置く

マウンテンクライマーは、不安定なところで実施すると体幹部をより稼働させるため、エクササイズの全体の負荷を高めることが期待できます。その方法の一つとして、手の下にボールを置いて実施する方法があります。また、手の下にボールを置くことで、床から高さのある部分でマウンテンクライマーを実施するようになり、脚をより胸の前に近づけ易くなるというメリットがあります。ただし、以上の方法を実施した場合、ボールが滑ってしまうと怪我をする恐れがあるため、基本的に中・上級者向けのエクササイズであることに留意しましょう。

背中に重りをのせる

マウンテンクライマーは、プランクではありませんが、上体を特定位置でキープするという動作が入るため、動作をキープする上で障害となるものは、負荷を高めることが期待できます。その一つとして、背中の上に本など重りになるものをのせてマウンテンクライマーを実施するのも効果的です。背中の上に重りをのせることで、重力がかかり腹筋への負荷が高くなります。また、上にのせている重りを落とさないようにバランスをとることで、より効果的に体幹を鍛えることもできます。ただし、バランスを崩して重しを落としてしまうと危険なので第三者に見てもらうようにしましょう。

鍛えたい部位の動きを意識

マウンテンクライマーに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。このため、最初は難しいですが、マウンテンクライマーで負荷の入る部位の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でそれらの筋肉の動きを意識するのがオススメです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

呼吸

マウンテンクライマーに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、マウンテンクライマーでは、膝を前に持ってくるときに息を吐き、戻すときに息を吸いましょう。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

マウンテンクライマーと一緒にやるのがおすすめのエクササイズ

スパイダープランク

スパイダープランク

スパイダープランクとは

スパイダープランクは、プランクの姿勢で床に対して平行になるように脚を横に出して蜘蛛のように動かしていくプランクです。

プランクのように真っ直ぐになる姿勢を保ちながら実施するため、体幹を鍛えることができます。また、脚を横に出して動かすことで、主に腹斜筋と腹横筋などお腹周りの筋肉を鍛えることができます。

なぜ一緒にやるのがおすすめか

スパイダープランクは、マウンテンクライマーでは鍛えることが難しい腹斜筋、腹横筋を鍛えることができるためです。

マウンテンクライマーではお腹の中央にある腹直筋を主に鍛えるためのエクササイズであるのに対して、スパイダープランクはお腹の横にある腹斜筋、腹横筋を鍛えるためのエクササイズです。両者を比較した場合、エクササイズ強度はほぼ同様です。実際に実施する場合にはどちらを先に実施してもよく、両者を組み合わせて実施することで腹筋をバランスよく鍛えることが期待できます。

スパイダープランクのやり方

  1. 腕立て伏せの状態になり、肘をついたらつま先を立てる
  2. 片足ずつ膝を曲げた状態で同じ側の肘に近づける

まずは10回を目安に実施し、負荷に慣れてきたら少しずつ秒数を増やして、最終的には20回程度実施できれば十分です。

ツイストクランチ

ツイストクランチ


ツイストクランチとは

ツイストクランチは、身体をひねりながら腹筋をするトレーニングです。

ツイストクランチでは、マウンテンクライマーと同じように腹直筋や腹斜筋に刺激が入ります。上体をひねって、かつ下半身も動かしながら実施するエクササイズであることから、マウンテンクライマーと比較しても難易度はかなり高いです。

なぜ一緒にやるのがおすすめか

ツイストクランチは、マウンテンクライマーでは鍛えることが難しい腹斜筋、腹横筋を鍛えることができるためです。

マウンテンクライマーではお腹の中央にある腹直筋を主に鍛えるためのエクササイズであるのに対して、ツイストクランチは主にお腹の横にある腹斜筋を鍛えるためのエクササイズです。両者を比較した場合、ツイストクランチの方がエクササイズ強度は高いです。実際に実施する場合には、ツイストクランチを先に実施し、仕上げの種目としてマウンテンクライマーを実施することで腹筋をバランスよく鍛えることが期待できます。

ツイストクレンチのやり方

  1. 仰向けになり、手を頭の後ろにつける
  2. 両膝を90度に曲げて足の裏を床につけたら、つま先を上げる
  3. 右足の膝を左腕の肘につくように引きつけて合わせる
  4. 元の位置に戻る
  5. 左足の膝を右腕の肘につくようにつけて合わせる

10回×3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら回数を増やしていきます。

レッグレイズ

レッグレイズ

レッグレイズとは

レッグレイズは仰向けになった状態で、両脚を上げたり下げたりするエクササイズです。

レッグレイズは腹筋のエクササイズに分類され、基本的には腹直筋の下部および腸腰筋を鍛えることができます。マウンテンクライマーと鍛えられる部位は同じですが、マウンテンクライマーよりも負荷が小さく比較的楽に実施することができます。

なぜ一緒にやるのがおすすめか

レッグレイズは、マウンテンクライマーでは鍛えることが難しい腹直筋下部を鍛えることができるためです。

マウンテンクライマーではお腹の中央にある腹直筋を主に鍛えるためのエクササイズであるのに対して、ツイストクランチは腹直筋下部を鍛えるためのエクササイズです。両者を比較した場合、エクササイズ強度はほぼ同様です。実際に実施する場合には、どちらを先に実施してもよく、両種目を合わせて実施することで腹筋をバランスよく鍛えることが期待できます。

レックレイズやり方

  1. 仰向けになり、両手を身体の横に置く
  2. 膝をややまげて脚を上げる
  3. 下ろして元の位置に戻る
  4. 繰り返す

10回×3セットを目安に実施し、負荷に慣れてきたら回数を増やしていきましょう。